4話

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俺は・・・そうだ、俺は・・・夢を・・夢を見たんだ、とても激しく、荒々しく、そして雄雄しい夢を。 夢の俺は、強大な敵と戦っていた。誇れるであろう仲間達と。そして愛していたであろう人と共に。 でも、その顔を思い出せない。思い出そうとするとノイズが走る。まるで何かが邪魔をしているように。 そしてまた、途中で途切れる。「あの時」と同じように。・・・あの時?あの時とはいつの事だろうか。 『わたしのこえを・・・だれか・・・きいて』 頭の中で声が響く。またあの声だ。何度目だろうか。 『わたしはただ・・・を・・・のに』 重要な部分が掠れて聞こえない。お前は誰だ!どこにいる!答えろ!お前は一体、何者なんだ! 『わたしは・・・』 お前の名は何だ!答えろ! 「・・・い・・きろ・・い」 その時、俺は現実に引き戻された。 「さっさと起きないか大尉!もう到着したぞ!」 「ぅわぁ!?」 バッ・・・ガァン! 「あぐぁ!?」 俺は坂本少佐に叩き起こされ、その反動で天井に思い切り頭をぶつけた。 「大尉!?大丈夫?」 ミーナ隊長がすぐさま様子を見てくれた。この人は聖女様ですか? 「ぐあぁ・・・な、何とか大丈夫です、ハイ・・・。少佐も、すいませんでした」 俺は少佐に向き直り頭を下げた。こういうときは素直に己の非を認め謝罪するべきだと直感したからだ。 「全く・・・どうしてそこまでリラックスして熟睡できたのか知りたいくらいだ」 「うぇ、そんなにでしたか?」 「ああ、そうだ」 軽くへこむ。 「さぁ、行くぞ。このままだと時間に遅れるからな」 「そうね。では大尉、ついて来てください」 「了解!」 俺は姿勢を正し、二人の後をついて行った。 俺はあの後、検査だの何だので色々手間を食って何時間も拘束された。 それから輸送機に乗り込み、俺は坂本少佐とミーナ隊長と共にアドリア海に位置する『501部隊基地』へと向かった。 のだが、どうやら俺は爆睡していたようで、しばらく起こしたが起きなかったらしい。ちゃんと起きようよ俺・・・ しかもこの基地、元はアマガツ博士の「所有地」らしく、基地というより城に近い外観をしている。 しかし、あの人は一体何者なんだろうか。より一層謎が深まってしまったな、と思っていたらある部屋の前で二人は止まった。 「さて眞田大尉、心の準備は済んだか?」 「・・・え、は?」 「ここに他のメンバーがいるの。ここでちょっと待っててくれるかしら?」 「え、あ、はい・・分かりました」 いきなりの展開の速さに俺は驚いた。用意周到にも程が・・・と思ったが、あの博士のことだ、手回しが早かったのだろう。 そして二人が部屋に入り、俺は待機となった。少しばかり緊張していた。 『では大尉、入って来てください』 「!」 ミーナ隊長に呼ばれた。もうか、早いな・・・。俺は目を閉じながら進み、そして目を開いた。そこに映ったのは・・・ 「・・・・・・」 『・・・・・・』 目の前に映ったのは、俺より年下の少女ばかりだった。 「え・・・・・え、え・・・ええええええええええええええぇぇぇ!?」 「眞田悠斗大尉。見てのとおり、男だ。彼はエルザム少佐の部隊からコウヅキ博士が直々に引き抜いたらしい」 「分からない事も多いらしいから、皆さん手伝ってあげてね」 あっけにとられている俺を差し置いて、話がどんどん進んでいく・・・ 「・・・大尉、そろそろ自己紹介をしてもらいたいのだが」 やや呆れているような口調で坂本少佐は俺に促す。 「は、はい!えっと、眞田悠斗、階級は大尉です!えと、その、と、とにかくよろしくおねが」 ズガァン!という破壊音とともに、俺は思い切り机に頭をぶつけてしまった。 「あぐぅ!?」 頭を抑え蹲る俺に対して少佐は、 「・・・まぁこんな奴でも腕は一級品だ、みんな仲良くするように」 それは酷いよ少佐・・・ 「では・・・宮藤!リーネ!」 「「は、はい!」」 坂本少佐に呼ばれた二人がこちらに近づいてくる。 「後で大尉を案内してくれ。頼めるな?」 「分かりました!」 「任せてください!」 この子達は新人なのだろうか、どこか初々しい感じがする。 「リネット・ビショップ軍曹です。よろしくお願いします、大尉」 「あぁ、よろしく!」 優しい雰囲気を持った子だな。こういう子がお嫁さんにしたいランキングの一位に輝いたりすんのかな。・・・何考えてんだよ、俺よ。 「み、宮藤芳佳です!階級は軍曹ですっ!」 「宮藤・・・。なら君が坂本少佐がスカウトした新人さんだね?」 「え、えぇ!?」 この子については既に少佐から聞いていた。元々は民間人で、父親がDC所属であったことなど、子細詳しく聞いていた。 「階級は上だけど、この隊じゃ後輩だから、よろしくたの・・・」 その時、背後に鋭い気配を感じた。俺は何を思ったのか、瞬間的にバック宙してしまった。
俺は・・・そうだ、俺は・・・夢を・・夢を見たんだ、とても激しく、荒々しく、そして雄雄しい夢を。 夢の俺は、強大な敵と戦っていた。誇れるであろう仲間達と。そして愛していたであろう人と共に。 でも、その顔を思い出せない。思い出そうとするとノイズが走る。まるで何かが邪魔をしているように。 そしてまた、途中で途切れる。「あの時」と同じように。・・・あの時?あの時とはいつの事だろうか。 『わたしのこえを・・・だれか・・・きいて』 頭の中で声が響く。またあの声だ。何度目だろうか。 『わたしはただ・・・を・・・のに』 重要な部分が掠れて聞こえない。お前は誰だ!どこにいる!答えろ!お前は一体、何者なんだ! 『わたしは・・・』 お前の名は何だ!答えろ! 「・・・い・・きろ・・い」 その時、俺は現実に引き戻された。 「さっさと起きないか大尉!もう到着したぞ!」 「ぅわぁ!?」 バッ・・・ガァン! 「あぐぁ!?」 俺は坂本少佐に叩き起こされ、その反動で天井に思い切り頭をぶつけた。 「大尉!?大丈夫?」 ミーナ隊長がすぐさま様子を見てくれた。この人は聖女様ですか? 「ぐあぁ・・・な、何とか大丈夫です、ハイ・・・。少佐も、すいませんでした」 俺は少佐に向き直り頭を下げた。こういうときは素直に己の非を認め謝罪するべきだと直感したからだ。 「全く・・・どうしてそこまでリラックスして熟睡できたのか知りたいくらいだ」 「うぇ、そんなにでしたか?」 「ああ、そうだ」 軽くへこむ。 「さぁ、行くぞ。このままだと時間に遅れるからな」 「そうね。では大尉、ついて来てください」 「了解!」 俺は姿勢を正し、二人の後をついて行った。 俺はあの後、検査だの何だので色々手間を食って何時間も拘束された。 それから輸送機に乗り込み、俺は坂本少佐とミーナ隊長と共にアドリア海に位置する『501部隊基地』へと向かった。 のだが、どうやら俺は爆睡していたようで、しばらく起こしたが起きなかったらしい。ちゃんと起きようよ俺・・・ しかもこの基地、元はアマガツ博士の「所有地」らしく、基地というより城に近い外観をしている。 しかし、あの人は一体何者なんだろうか。より一層謎が深まってしまったな、と思っていたらある部屋の前で二人は止まった。 「さて眞田大尉、心の準備は済んだか?」 「・・・え、は?」 「ここに他のメンバーがいるの。ここでちょっと待っててくれるかしら?」 「え、あ、はい・・分かりました」 いきなりの展開の速さに俺は驚いた。用意周到にも程が・・・と思ったが、あの博士のことだ、手回しが早かったのだろう。 そして二人が部屋に入り、俺は待機となった。少しばかり緊張していた。 『では大尉、入って来てください』 「!」 ミーナ隊長に呼ばれた。もうか、早いな・・・。俺は目を閉じながら進み、そして目を開いた。そこに映ったのは・・・ 「・・・・・・」 『・・・・・・』 目の前に映ったのは、俺より年下の少女ばかりだった。 「え・・・・・え、え・・・ええええええええええええええぇぇぇ!?」 「眞田悠斗大尉。見てのとおり、男だ。彼はエルザム少佐の部隊からコウヅキ博士が直々に引き抜いたらしい」 「分からない事も多いらしいから、皆さん手伝ってあげてね」 あっけにとられている俺を差し置いて、話がどんどん進んでいく・・・ 「・・・大尉、そろそろ自己紹介をしてもらいたいのだが」 やや呆れているような口調で坂本少佐は俺に促す。 「は、はい!えっと、眞田悠斗、階級は大尉です!えと、その、と、とにかくよろしくおねが」 ズガァン!という破壊音とともに、俺は思い切り机に頭をぶつけてしまった。 「あぐぅ!?」 頭を抑え蹲る俺に対して少佐は、 「・・・まぁこんな奴でも腕は一級品だ、みんな仲良くするように」 それは酷いよ少佐・・・ 「では・・・宮藤!リーネ!」 「「は、はい!」」 坂本少佐に呼ばれた二人がこちらに近づいてくる。 「後で大尉を案内してくれ。頼めるな?」 「分かりました!」 「任せてください!」 この子達は新人なのだろうか、どこか初々しい感じがする。 「リネット・ビショップ軍曹です。よろしくお願いします、大尉」 「あぁ、よろしく!」 優しい雰囲気を持った子だな。こういう子がお嫁さんにしたいランキングの一位に輝いたりすんのかな。・・・何考えてんだよ、俺よ。 「み、宮藤芳佳です!階級は軍曹ですっ!」 「宮藤・・・。なら君が坂本少佐がスカウトした新人さんだね?」 「え、えぇ!?」 この子については既に少佐から聞いていた。元々は民間人で、父親がDC所属であったことなど、子細詳しく聞いていた。 「階級は上だけど、この隊じゃ後輩だから、よろしくたの・・・」 その時、背後に鋭い気配を感じた。俺は何を思ったのか、瞬間的にバック宙してしまった。 「ぎにゃーーーーーーー!!」 着地した時には、小柄な少女が二人に倒れ掛かっていた。

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