スパロボキャラバトルロワイアル@ ウィキ内検索 / 「IF投下順」で検索した結果

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    参考:本編との比較(投下順) No. タイトル 時刻 場所 001 導入 一日目 ヘルモーズ 002 ルール説明~開始 一日目 ヘルモーズ 003 アムロの決断 一日目12 00 A-8 004 ケモノ 一日目 G-6 005 廃墟の中で 一日目 D-3 006 独裁者はその尻尾を隠し 一日目 C-6 007 レーゾンデートル 一日目 F-8 008 無題 一日目 G-4 009 それぞれの思惑 一日目 C-5 010 信頼以上恋未満 一日目 E-1 011 二人のACE ATTACKER 一日目 C-8 012 駆け抜ける武人 一日目 C-3 013 戦うコック 一日目 H-8 014 逃げる者、戦う者 一日目 H-3 015 漆黒の蝿 一日目 A-8 0...
  • 本編目次投下順
    本編目次投下順 1~50 51~100 101~150 151~200 201~250 251~300
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  • 蘇る龍
    蘇る龍 長かった夜が明け、東の空が太陽の光に染まっていく。 昇りゆく朝日に向かって、龍の咆哮が轟いた。 それはユーゼスの枷から解き放たれた彼が、反旗を翻した瞬間だった。 他のゲーム参加者達と同じように、突如この世界に召還された龍王機。 彼はユーゼスの手によってその自我を奪われ、物言わぬ殺戮兵器として、参加者に支給された。 不幸なことに凶暴な殺戮者の手に渡ってしまった彼は、その力で多くの罪なき者達を死に追いやることになってしまう。 だが、転機は訪れた。二日目の朝の戦いだ。 激戦の末、龍王機は戦っていた青い巨大ロボットの下敷きとなって潰され、力尽きた。 その時の衝撃で、ユーゼスが彼に施していた洗脳が解けたのだ。 その時点での彼の身体は、動くことすらできないほどに激しく傷ついていた。 自我を取り戻した彼は、静かに、その傷を癒すことに専念する...
  • 一人煌く
    一人煌く (このペースならば・・・いけるか?・・・いや、やってみせる!) そこはD-8,地図上の最南端,市街地の一角。 G-6にある基地を目指し、ガルドは今もなお 自らの機体であるエステバリスのバーニアをふかしていた。 その進路は後30分弱で禁止エリアとなるE-7へと向いている。 普通ならば誰もが迂回して進む場所である。 万が一そこでトラブルが発生してしまえば命にかかわるのだから当然といえよう だが、彼にとってはそれが逆に狙い目となっていた。 今現在、自分がいる市街地や誰もが避けて通る禁止予定区域ならば 途中誰かに見つかる可能性も低くなる。 ならばこそ、周りを警戒する必要性も低下し、より高速で飛行できるというものだ かなりの時間短縮となるだろう・・・ もちろん、これは多少なりとも危険を要する、一種の賭けである...
  • IF(1)
    序盤~中盤の没ネタ・IFネタ  (感想・議論スレ合流前) タイトル 登場キャラクター 搭乗機体 時刻 場所 作者 初めての「死」 イサムルリマサキ ドラグナー3型スカイグラスパー 一日目 C-6 投下スレ1706氏 近くて遠くて マシュマーミオブンタ 魚竜ネッサーボスボロットドッゴーラ 一日目17 30 A-5 投下スレ1708氏 独 -kodoku- タシロラトゼオラ ヒュッケバインMkIII・ガンナーV2アサルトバスターガンダムゼオライマー 一日目20 30 A-1 投下スレ1752氏 死者殺し マイフォルカ R-1エスカフローネ 一日目 E-1 投下スレ1761氏 Invisible Tactics セレーナ宗介 アーバレストブリッツガンダム 一日目20 30 G-3 投下スレ262氏 狩人 アクセ...
  • 狂気の男(2)
    狂気の男 漆黒の翼を広げて悪魔のような機体が空中で不気味に静止していた。 中では少し色あせた印象をもつ金髪の仮面をつけた男が不気味に笑っていた。 「はははっ素晴らしい!すばらしいぞお!なんてパワーだ。憎しみだ!  憎しみで溢れてるぞ!この機体ならば憎きキラ・ヤマトを倒すことが  できる!それどころか参加者全員皆殺しにできる!そうだ!全員皆殺しだ!  行くぞ!ディスアストラナガン貴様に更なる憎しみの力をやろう!」 漆黒の羽をはためかせながら狂気の男その名も ラウ・ル・クルーゼ 彼の新たなる復讐劇が始まった 【ラウ・ル・クルーゼ 登場作品機動戦士ガンダムSEED  搭乗機体:ディスアストラナガン(第三次スーパーロボット大戦α)  健康状態:良好  機体状況:無傷  単一行動目標:プレイヤー全ての抹殺 前回 第41...
  • 堅物の行動論理
    堅物の行動論理 「状況確認、損傷率確認…0%、レーダー確認…機影無し、通信機器確認…連絡不可」 ビル群の中、極彩色の機体が鎮座していた。 「総帥には連絡を取れないか、これより独自行動に移る」 誰に言うでもなく、一人ごちると機体を動かし辺りを見回した。 「任務を"超時空因果律制御機構タングラム"の破壊から変更、この世界からの脱出を目的とする、尚手段は問わない」 この機体に乗るのは…そう、、ある重大な作戦を担っている部隊の「チーフ」とでも言おうか。 「時刻…12 00、これより特別任務を開始する」 【チーフ】 【搭乗機体 テムジン747J(電脳戦機バーチャロンマーズ)  パイロット状況 問題無し  機体状況 損傷無し  現在位置 C-4地上ビル街  第一行動方針 周囲の索敵及び他機との接触  第二行動方針 ...
  • 檻の中のケモノ
    檻の中のケモノ  森と草原の境を一匹のケモノが歩いている。 その紫の鬼神の中で、三輪防人はいらつきを隠せずにいた。 「電源ケーブルだと!何と、使い勝手の悪い……」  エヴァ初号機―――おそらく『アタリ』に入るであろうこの機体。 だが、初期位置の悪さにより……三輪は完全に閉じ込められていた。 (今は、まだいい……こちらに近づいてくる者を皆殺しにすればいい) ……しかし、禁止エリアとやらに、ここが指定されれば? 先程の男のように、この機体の移動範囲外に逃げられたら? 「それに・・・その方法だと、ワシが楽しくないからな……」  三輪はそう呟くと、ハイウェイにむけて移動を開始した。 ……より、多くの死を撒き散らすために。 【三輪防人 搭乗機体:エヴァンゲリオン初号機  パイロット状況:健康、いらついている  機体状況:良好  現...
  • 念の導き ─されど妖精は女神の貝へとたどり着く─
    念の導き ─されど妖精は女神の貝へとたどり着く─ ジョシュアと別れたリュウセイは、エリアの境目を移動していた。 「くそっ、もう動きが……」 度重なる戦闘で機体はボロボロだ。このままではイングラムに再会することなく、他の参加者と同じく死を迎えて 「違う!そんなことになって……たまるかよ!」 イングラム教官、戦う事の意味を教えてくれた人。 自身が死ぬことも辛い。だがイングラムを助けてこの不可思議な区域から脱出できるならと考えた。 「…………っつぅ!」 頭痛が走った。 身体のどこかが悪い訳ではないだろう。 「何かが呼んでる………?」 何かが呼ぶ声、念動力の類?探るべきか? 「……」 フェアリオンはもう限界いっぱいだ。 どこかに落ち着けて、放送まで『声』の主を探すのもありかもしれない。 「………」 声がしたような気のするあた...
  • 定-simei-
    定-simei- 朝焼けとともに深海でベターマン・ラミアは目覚めた。 マジンカイザーとの死闘で連続で2回もの変身を行い、体力の殆どを使い果たし、そのまま眠りについていたのだった。 ソムニウムという種族における栄養補給はアニムスの実に他ならない。 実を食べれば、多少体力を回復させ、もっと安全な場所に身を潜めて眠りに就くことができたはずだ。 眠りとは完全な生命体ともいえるソムニウムにとって、唯一の弱点なのである。 しかし、それはできなかった。 残り少ない実をこれ以上消費することはできない。 第一、いつカンケルが現れ、戦いになるかわからないからだ。 何よりこの地にアニムスの花が咲いているとは到底思えなかった。 その結果、ラミアは危険を承知の上で深海に身を潜め、眠りに就くことにしたのだった。 陸地に上がると、ラミアは身を震わせて全身の水を切る。...
  • 狂気の男
    狂気の男 「この力…魔神皇帝の名は伊達ではないな…」  そこには昔の地味ではあったが優しい顔立ちだった顔は無く狂気に歪んだ悪魔の顔の男しかいなかった。 魔神の魅力に魅入られたのか…もしくはこの極限的状況のせいでどうかしてしまったのか… それは自分にもわからない…いや考えることさえもできなかった。 「クククッ…この力…この力だぁぁぁ!!!」  片っ端から近くの物を焼き尽くすマジンカイザー、 理性なんてものはすでに無かった…もはや彼にとっては壊せれば何でもよかった。 「首洗って待ってろよ貴様ら…お前らも魔神皇帝の前に跪かせてやる!!」 「そして…待っていてください、あなたのために自分は生き残ります…カチーナ中尉…」  狂気の顔で笑みを浮かべる男、カチーナのために笑みをを浮かべたのか、 もしくはこれから始まる破壊に喜びに笑みを浮かべるのか、 それも自...
  • 巨人は空高く
    巨人は空高く 一点の曇りも無い理想的な青空、しかし殺しあいを強制されている今はそれさえも嫌味に感じられた。 「なるほど、操作性はゲッターロボと大差は無いな」 会場の中でも端の小島がある地点、そこで竜馬は機体の慣らしをしていた。機体の癖を自分の体に染み込ませ、己のものとしていく。 「俺達は、ゲッターロボは帝王ゴールに敗れた・・・何故ここにいるのかはどうでもいい。  だが早く帰らなければ日本が、いや世界が恐竜帝国のものになってしまう、それは阻止しなくてはならない!」 竜馬は一気に機体を加速させた。 「隼人と武蔵も来ているかもしれないな・・・よし、行くぞダイテツジン!」 【流竜馬 搭乗機体 ダイテツジン(機動戦艦ナデシコ  パイロット状態 良好  機体状況 良好  現在位置 H-8上空よりH- 7へ移動中  第一行動方...
  • 生き抜く理由
    生き抜く理由 彼は密林の中で小休止をとっていた。 が、何かが近づいてくる気配を感じ、彼・・・相良宗助はゆっくりと身を起こした。  ふと、傍らの黒い機体を眺める。それは彼の愛機とはまったく違うものであった。 しかし、元来適応力の高い宗助は、すでに操作のほとんどをマスターしていた。 (この機体のEMCシステムは・・・アーバレストのそれとは比べ物にならん。 これをうまく使えば・・・)  そして彼はその機体に乗り込んだ。  そして彼はふと回想に浸る。  宿敵であるガウルンとの決着は着き、奴は海の藻屑と消えた。  そして、かねてからの約束通りかなめを釣りに連れて行こうと思った矢先、彼はここに連れ去られたのだった。  (千鳥との約束を果たすまで、死ぬ訳にはいかない。土地勘も無い、ここは引く)  その機体はまさに、隠密、潜伏のために作られて...
  • IFネタ
    IFネタ  惜しくも不採用になってしまったSS 序盤~中盤 終盤  <参考>   投下時期を参照する   時系列を参照する
  • 無題039
    無題 「先に行ってるぜ」 そうは言ったものの、まさかこのような場所に来ることになろうとは…。 一通り自身の境遇を皮肉った後、男は考えた。 仮面の男に集められた際見かけた友の事、 友との再会を待っているであろう人の事、 そして、二人の為に今の自分の成すべき事を…。 贖罪・・・ 其れが答えだった。 其れが男の決意だった。 何を犠牲にしても果たさねばならない誓いだった。 このゲームが何であろうと、自分には関係ない。 二人に借りを返す。それがすべてだ。 男は目を開き動き出した。 与えられた機体に関しては大体把握している。 パーツのパージも出来るようだが、今の状態での武器は、 強力なフィールドを生かした体当たりのみ。 自分に対するあてつけかとさえ感じる武装である。 操作方は違えど、何とかなる範囲だ。 後は、...
  • 森からの移動
    森からの移動 「ん~レーダーも使えないみたいだし、ここは勘に頼るしかないんだな、これが」 アクセルは勘で進むという非理論的な移動をしていた。 周囲には何もなく、ロボットがズシンと土を踏みしめる音だけが響いている。 彼はこのゲームに乗る気は無いが、一人で主催者を倒しに行くほど蛮勇ではない。 森の中は確かに隠れやすいかも知れないが、相手もまた同じことである。 交戦時には視界も悪いし木が邪魔で移動しづらい、敵が複数の時はそれが命取りになる。 機動力があるこの機体との相性も悪い。それに別な場所には自分と面識を持った人物もいるかもしれない。 「あれ?何で俺、そんな頭のいい考え方ができるんだろう?俺もしかして・・・・・」 と思っても失った記憶は戻ってこない。そうこう考えるうちに、広い草原に出た。 遠くに川も見える。これだけ視界がよければきっと何かに見つかるだろう...
  • 空と水の龍
    空と水の龍 「やれやれ、困ったものですね」 そう呟いた男は、機動兵器のコクピットにいた。 「大空魔竜にスカウトされたかと思えばこれですか。あの仮面の男、あれが暗黒ホラー軍団なのでしょうか」 男の名はハヤミブンタ。大空魔竜の七人の超能力者の一人として、コンバットフォースのスカウトを受け、 暗黒ホラー軍団の存在とその対処策などを聞きそのスカウトを受諾すると決意した彼は 突如意識を失い、気が付けばこの殺しあいに参加させられていた。 「しかしこの機体は中々不便なですね、これでは水中か空しか移動出来ないですね。  水中にいてばかりでは禁止エリアに引っ掛かり、空を行けばこの巨体では目立ってしまう」 水中に佇むその機体は人の上半身に龍の下半身を持ったような、異形のものだった。 「いや、ここにとどまっていても仕方ありませんか。  突然こんな...
  • 無題IF01
    無題 「そうか…また12人もの命が…」 タシロが沈痛な面持ちで呟いた。視線を横に向けると、ラトゥーニが手を震わせて、下を向いている。 「知り合いが、いたのかね?」 聞いてはいけないこととは分かっている。しかし、すこしの情報が命を左右するこの状況で聞かざるおえない。 「いえ…いませんでしたが…でも…」 声がすこし震えている。 「…そうか…」 彼には静かに答えを返すことしかできない。 「ゼオラ君の名前がなかった。彼女をほうっておくわけにもいかん。…町のほうに向かうとしよう」 「はい…」 そう言葉を交わし、ヒュッケバインmk-3ガンナーとV2アサルトバスターガンダムはA-1に向けて出発した。 「いたな…!」 鉄也が静かに呟く。レーダーで捉えられるギリギリ。2つの光点がともっている。 ガイキングはそちらを向きなおし、 「はずしはしな...
  • 後の者の為に
    後の者の為に 「ふむ…これが支給された機体か」  一人の老人が見上げる先にはダークグレーで彩られた忍者を模した機体があった。 「しかしコックピットが見当たらな―――――」  最後まで言葉を発する前に老人の体が光に包まれた、これがパイロットに呼応するこの機体「零影」への搭乗法である。 老人は先ほどまで見上げていた筈の機体からの目線だという事に気付くまで、そう時間は掛からなかった。 ―――老人が機体に搭乗してから十分程経っただろうか、流石に以前の機体同様動かすには慣れが要るようだ。 「大分馴染んできたな、これなら戦闘になっても十分動けるだろう」  …もっとも、MS程度なら素手で戦えるのだが。 「武器は…刀が二つにまきびし、それと手裏剣か、忍の様な形だったのが納得出来る様な装備だな」  そう言うと老人…いや、かつて東方不敗マスターアジアと呼ばれた男は...
  • 鬼に追われて・・・
    鬼に追われて・・・  突如として、空気を震わせ響いてきた轟音・・・ その巨大な音に、薄暗いコクピットで蹲っていた少女が顔を上げた。 少女―――プレシアは慌ててグランゾンを起動させる 周囲を見回すと、南東の方角に煙が一筋あがっていた。 「何かが、爆発した?」  いったい、何が?・・・決まっている。『誰かの乗った機体』が、だ。 (なんで?なんで、こんな・・・)  誰かが戦っている・・・いや、殺しあっている。 突きつけられた現実にプレシアは震えた。 (あそこで、誰かが死んだ・・・) そう考えて・・・ふと、思う。獲物を仕留めた獣は、何をする? (次の、獲物を・・・狙う?) ・・・次に狙われるのは、自分かもしれない。 少女は気がつく。ここには隠れる場所すらないことに・・・ (逃げなきゃ・・・逃げなきゃ!)  プレシアは煙のあがる廃墟から...
  • 戦うコック
    戦うコック 「畜生!こんなの乗りこなせるはずがない!!」 白を基調としたカラーリングの機体の中からテンカワ・アキトが叫びながら出てくる。 アキトがこれから自分の愛機になるνガンダムを見上げながら溜息をつく。 人型機動兵器を操縦した事はあったがそれは考えれば思ったとうりに動いてくれるエステバリスだけ… νガンダムのように自分で操縦する機体は見た事もない、 さらにアキトにとってはまるで役に立たないフィンファンネルなどの特殊な武装… アキトにとってはまさに相性最悪の組み合わせであった。 操縦できない機体で戦場に出ることほど怖いことはない、 どうせ死ぬならユーゼスと戦って死のう…と考えるアキト。 しかし一人で戦って勝てるほど甘くはないとアキトもわかっていた… 「ゲキガンガーみたいにカッコよくはいかないか…」 アキトは大好きだったアニメの事、自分の夢、...
  • 与えられたのは力と迷い
    与えられたのは力と迷い C-2エリア。 堅牢無比な機体の操縦席で、一人の少女が俯いていた。 「殺し合いなんて……イヤだよ……」 少女はその機体を知っていた。少女の世界において見た事が有った機体だ。 その機体がどんな機能を持っているかは知っている。 「死ぬのも……イヤ……」 だから、操縦方法を理解するのにそれほど時間は掛からなかった。 少女にとってそれは幸運な事と言える。 「お兄ちゃん……わたし、どうすれば良いの……?」 そしてその機体は極めて強大な性能を誇っていた。 特に火力と強力な防御フィールドはトップクラスの性能だと言える。 近距離戦においても、高い基本性能と少女の剣技が合わされば死角は消える。 「…………それに。お父さん、ごめんなさい」 だが、少女は喜べない。 その場所が殺人ゲームの盤面だから。 そして、その機体が彼女の...
  • 第一放送午後六時
    第一放送 午後六時 シ゛ャカシ゛ャカシ゛ャンシ゛ャン!シ゛ャシ゛ャン! 殺し合いの場にはあまりに似つかわしくない軽快な音が鳴った。 「・・・私はこの様な音を流せとは言っていないが」  気を取り直し、軽く咳き込む。 「コ゛ホン、まぁ良い、聞こえているかな参加者の諸君」  まぁ、聞こえないのは既に死した者だけだが。 「ああ・・・耳さえ貸してもらえればよいから、殺し合いながらでも結構だよ。  では、これより死亡者と禁止エリアの発表を行う。心して聞きたまえ」 「まずは、皆が待ち望むこれまでの死亡者発表と行こうか・・・」 …アラド・バランガ …アルマナ・ティクヴァー …一色 真 …柿崎 速雄 …カツ・コバヤシ …シュウ・シラカワ …ジャック・キング …テンザン・ナカジマ …B・D …フェルナンド・アルバーグ ...
  • 無題
    無題 「クソ、一体どうなってるんだ!?」 森の中に赤い髪をした男が座っている。 彼はこの状況にも戸惑っていたが、さらに戸惑っていることがあった 「えーっと、俺の名前は・・・そうだ!ア・・クセル、アクセル・アルマーだ!」 彼は決して発狂しているわけではない、彼はあの部屋に来るまでの記憶が無いのだ、本人も自分の名前しか思い出せないようである。 しかし、ずっと自分の事を思い出している暇は無いので、とりあえず目の前にあるロボットを見上げた。 その機体はしろと黒を基本に塗られていて額には日本の鎧のような角とドクロマークが付いている。 「ッーと、とりあえずこの機体に乗り込んでみるかな」 彼は器用に機体によじ登り、コックピットを開いた。それほどごてごてしたスイッチ等は付いていない 「このタイプの機体には乗ったこと無いな、操作マニュアルはっと・・・ん?俺はロボットに...
  • 無題066
    無題 「ククク・・・なかなかいいじゃないか。だが、あまりいいとはいえんな」 自分が決めたコンビネーションがなかなか満足いくものではあったが、一対一では先ほどのように自分が敗れる恐れがあった。 参加者たちの技量や機体の性能がどの程度なのかは分からないが、今即急に必要なのは使えるクズが2,3人必要といえるだろう。 「レイ、策的範囲を最大まで伸ばせ。何か人の反応はないか?」 「READY・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 カタカタとなる機械音。その間にマサキはリュックから地図を取り出し、今後の取るべき進路を探していた。 (引き込む必要がある以上、会話の必要がある。  しかし攻撃をうける恐れがある以上、すぐに回避が可能な場所がなれば・・・廃墟がもっとも理想的だな) ひとしきり思考をおこなったところでレスポンスが帰ってきた。 「策的範囲内ニ反応見ツケラ...
  • 眠る悪魔
    眠る悪魔  深い闇の中で、"それ"は静かにまどろんでいた。 確かにあの時、"それ"は二人の男女によってその身を滅ぼされたはずだった。 それが何故・・・一部とはいえ、ここに存在しているのか・・・ 知る者は、今この場には居ない。 そこにあるのは一人の男と・・・ただ"それ"のみだった。  その老齢の男は焦っていた。彼が仕えていた姫君。 彼女を何としても、みつけださなければいけない。 だが、先程の襲撃以降、一人として他人に出会うことも無く、 実に数時間もの間、彼は少女を探して彷徨っていた。 (姫様・・・必ずや、ここから救い出して見せますぞ・・・) ・・・男は川沿いを走り続ける・・・少女を救う、その一心で・・・ その焦りを、"それ"は敏感に感じ取っていた。 ...
  • ケモノ
    ケモノ …正直、人型兵器に乗るのは初めての事だ まさかビルよりも高い目線から、自分が見下ろす事になるなど考えもしなかった 一歩踏み出すごとにアスファルトが窪み、自分自身が如何に巨大な存在であるかを思い知らせる 心地良い。天から見下ろす神とは、このような気分なのだろうか 手元にあるマニュアルによれば、この兵器はペダルやレバーに依る操作では無く、パイロット自身の脳波、意志で動くらしい こ難しいMSなどの事を考えれば、遥かに簡単な操作だ。これがパイロット経験の無い自分に支給されたということは まさに幸運だったのだろう 液体の満たされたコクピットでほくそ笑む 素晴らしい。素晴らしい。素晴らしい! 初めてここに連れて来られた時は、この境遇に嘆いた。だが、今のこの状況。それは「合法的に人を殺せる事実」 捕虜を拷問しようと、無差別攻撃しようと何ら咎められ...
  • ルール説明~開始
    ルール説明~開始 「諸君らの首には今、首輪が巻き付いている…私に逆らえば、その時点でその首輪が爆発することをまず教えておこう」 ユーゼスの言葉に、全員がびくりと身をすくませて首をまさぐる。 銀髪の少年…クォヴレー=ゴートンも静かに自らの首に手を伸ばし…冷たい金属の感触を確認した。 (なるほどな、こいつがある限り、ヤツには逆らえないか) 「諸君らには残り一人になるまで殺し合いをしてもらう。  それ以外に生き延びる道はない。  諸君らにはこれから隣の部屋で必要最低限の荷物と“武器”を渡す。  その後、このヘルモーズより戦いの舞台へと投下する」 そこで言葉を句切り、ユーゼスは辺りを見回した。 誰も何も言わないのを確認して、言葉を続ける。 「後は好きにすればよい。殺すも殺されるも自由だ。  ただし、日没時、日の出時に発表される...
  • 白き飛竜
    白き飛竜 「…ここでも、何処へいっても戦わなくては…生きていけないのか…」 修羅界、そこは戦いこそが全て。戦いこそが生きる証。生きるために戦うのではなく戦うために生きる世界。 その世界に疑問を投げつけ、その世界を変える為に戦い、異世界を彷徨っていた自分。 そして次にたどり着いた先が 殺し合いの会場。バトルロワイアル… 「修羅王…兄さん…フェルナンド…俺が間違っていたのか…」 戦いをなくすため、自分の理想を貫くために命を落した友に答えを問う いや、違う。違う筈だ。 そう自分に言い聞かせる。 人は、戦わなくても生きていけるはずなのだ。 そうでなければ、そう信じられなければ今までの自分の行為、それが全て無意味な物となってしまう。 「そうだ、俺がやらなければ…俺が元凶を断たなければ、この戦いの輪廻は、どの世界でもつづくんだ…!!」...
  • 勝利の鏡
    勝利の鏡 「フフフ・・・私は運が良いようだな」  川沿いの森の中でヴィンデル・マウザーは独り、悦に浸っていた。  彼に支給された茜色の機体。 付属したマニュアルを見る限り、攻守共に問題は無い。 ジャスティスという名も、自らの勝利を約束しているかのようで心地よい。 (さて、これからどう動くか・・・) あの場にはよく見知った顔があった・・・アクセル・アルマーとW17。 やはり、ここは彼らと合流すべきだろう。 その後は他の参加者も手駒にし、そして・・・あの戦艦を手に入れる。 見たところ、あの艦には異星人の技術が使われている。 それも、自分が理解する知識以上の物が・・・ 「それを手にさえすれば、シャドウミラーの再起も早まるであろう・・・」  ヴィンデルは戦艦を見つめつつ呟く・・・そして、踵を返すと新たなる自機に駆け上った。 「さて、それでは戦...
  • 明日はこっちか?
    明日はこっちか? 「タイヤの跡、だと?」 ボールを溶解させてから、バク・ニューマンはひとまず森に潜伏しつつ移動していた。 そのとき見つけたものがこれである。土に印された2条の轍は、どうみても自動車の走った跡であった。 (もしや、バトル族のマシンロボの類か? 追ってみるか・・・) 跡をたどり始めてすぐ。バクは草むらに本が落ちているのを発見した。 何気無しに拾ってみると、どうやら機体のマニュアルのようである。機体名は、「ブライサンダー」 本を開いたバクは、思わず爆笑しかけた。その記述を信じるのなら、その機体は紛れもなくただの自動車である。 「くく、ずいぶんとはずれを引いた奴もいたもんだなぁっ。これじゃあ奪う価値もねぇ」 そう言いつつも一応最後まで目を通すバク。ただの車だって、ロボットに変形しないとは限らないではないか。 そしてバク...
  • 無題025
    無題  ジョシュア・ラドクリフは自らに支給された機体を見上げた。 分厚い盾とバズーカを装備したガンダムタイプ。 「核装備のガンダム…こんなもの存在するのか」  自分のすぐそばに核があると言う重圧にジョッシュはたじろいだ、しかしいつまでもたじろいではいられない。 コクピットハッチを開け、パイロットシートに滑り込み操縦桿をにぎる。 機体の状況は良好、ここに来る直前まで乗っていた愛機にくらべると装甲が厚いせいか 多少運動性が低い、だがすぐに慣れる。 それよりも武装面の方がジョッシュには心配だった。 あの核バズーカ――アトミックバズーカとビームサーベルが2本、頭部にバルカンもあるがこれで破壊できる機体は少ないだろう。 人間相手にアトミックバズーカは撃てない、少なくとも俺には。 と言うことは実質武装はビームサーベル2本、MS相手ならいいが果たして特機相手に...
  • それぞれの「約束」
    それぞれの「約束」 「イキマ!よく無事で!」  ジョシュアの口から、再会を祝う言葉が発せられる。  あれだけイキマの心配をしていたのだら、当然だろう。 「自分から言い出した約束を破るほど、俺は落ちちゃいないさ」  本心は嬉しくて仕方がないイキマだが、ぶっきらぼうに言葉を返すことしか出来ない。  互いの無事を喜び合った二人は、別れた後のことを語り合った。  それも一段落した後、ジョシュアは聞き辛そうに、 「その…探し人のことだけど…」  と切り出した。  今話さなくては、自分達の結束は無いも同じになってしまう。  そう決心し、イキマは自分の気持ちをありのままに語った。 「心配はいらん。 確かに、姫さんとの約束を果たせなかったのも悔しい。 司馬宙…奴と生き別れてしまったのも残念だ。 だが…俺にはお前という心強い仲間がいる。ヒミカ様の元...
  • 狂龍は翼を休めず
    狂龍は翼を休めず 「そう、か。死んだのか……」  定時放送に耳を傾けながら、ヤザン・ゲーブルは呟きを洩らす。  ――バラン・ドバン。自分に手痛い一撃を食らわせたあの男が死んでしまった事は、ヤザンにとって予想外の出来事だった。  もう一度戦い、この手で必ず打ち負かす。その願いが叶えられなくなった事に、ヤザンは胸に穴の開いたような感覚を覚える。  だが、それは一瞬の事だった。 「……くっ、くくっ、はっはははははは! 面白くなってきやがったじゃねえか!」  あれほどの男が不意打ちで殺されたとは思えない。  現に奴は自分の強襲を力押しで跳ね除けて、まんまとシッペ返しを食らわせてくれたのだ。  不意打ち程度で仕留められるほど、バラン・ドバンは甘くない。  ならば、それはつまり――バラン・ドバンを実力で打ち破った者が居る事を意味しているのだ。  それは――そ...
  • 信頼以上恋未満
    信頼以上恋未満 頭の真上に輝く太陽と、それを無粋に覆い隠す巨大な戦艦にマイ=コバヤシはふう、とため息をついた。 馬鹿げていると思う。許せないと思う。負ける物かと思う。絶対にこのふざけたゲームを止めようと思う。 しかしそれ以上にマイは、困惑していた。覚えがあるのだ。 このハガネとくらべてもバカでかい戦艦と、あのユーゼス=ゴッツォに。 (そう、あれは昔、ずっと昔…「っぁ?!」 昔の記憶を掘り起こそうとして、マイは激しい頭痛に喘いだ。 昔――レビ=トーラーだったときの記憶の片隅にあの顔がある、はずなのだが。 「まあ、思い出せないのなら今はしょうがない、か」 桜色の髪をなでつけながらマイは現実に意識を戻す。 支給された機体は、慣れ親しんだ物だった。 彼女が主に扱っていたというわけではないが、彼女の仲間で、大切な… そう、親友で、もうち...
  • 巨人は朽ちず
    巨人は朽ちず 「――見付けた」  そして消し炭と化した死体を拾い上げながら、ラミア・ラヴレスは満足気な笑みを零した。  消し炭の名は、ハチロー。龍王機の炎によって燃やし尽くされ、無残に命を刈り取られた少年。  だが、幸いにもと言うべきか。龍王機の炎は、ハチローの身体全てを燃やし尽くしていたのではなかった。  かろうじて腕の一本だけは、炎の直撃を逃れていたのだ。  ……冷たくなった少年の腕ごと、ラミアは“目的の物”を回収する。  それが未だ健在である事を、ユーゼスとラミアは知っていたのだ。  そう、ジャイアント・ロボのコントローラーが破壊されていなかった事を。  ジャイアント・ロボが未だ消えていないのは、まだ戦う力を残しているからに他ならない。  新たな主を見付けさえすれば、巨人は再び戦えるのだ。 「さて……この腕時計、誰に渡したものでござい...
  • 異文化コミュニケーション
    異文化コミュニケーション  岩山の間をぬって、ハイネルはヤマタノオロチを南下させていた。 「逃げられたようだな・・・」  つい先程、地球人の乗った機体に戦闘を仕掛けたハイネルだったが、 相手は大量の艦載機を残し逃亡。 ハイネルは艦載機を振り払いつつ、逃げた機体を追いかけていたのだった。 「あれだけの機体を持ちながら、逃亡するとは・・・」  まあ、いい・・・とハイネルは思う。 仮面の男を倒すためにも、消耗は抑えるべきだ。逃げる者をわざわざ追う必要も無い。 ハイネルはしばらく周囲を探索した後、進行方向を北へと変えた。 「動くな。そちらを狙っている」  北へ向かって数キロ進んだときだった。突然、どこからか通信がはいった。 ハイネルは機体を停止させつつ、周囲を見回すが機影は見当たらない。 「ここからすぐに立ち去るのなら、こちらは」 「...
  • 無題040
    無題 「まったく・・・いつまでも隠れてるってのは性にあわねぇんだけどな・・・」 軍服の青年が一人ぼやく。 リュウセイ・ダテ。 チームSRXの一員であり、巨大ロボット「バンプレイオス」のメインパイロットである。 殺し合いゲームに強制参加させられたリュウセイは、今ビルの地下に身を潜めていた。 支給された機体・・・「フェアリオン」と共に。 「しっかし・・・この機体は・・・どうにも俺にはあわねぇような気がしてならねぇな」 地下駐車場に待機している機体を見上げるリュウセイ。 「・・・いや・・・でも結構可愛いかも・・・知れない」 やはりリュウセイはリュウセイだった。 「しかし・・・ユーゼスの野郎め、今度は一体何をたくらんでやがるんだ・・・  一刻も早くこんな無益な争いはやめさせねぇと・・・」 ユーゼスを倒し、この争いを終わらせる。 リュウセ...
  • 放送(第三回)
    放送(第三回) シ゛ャカシ゛ャカシ゛ャンシ゛ャン!シ゛ャシ゛ャン! ゲーム開始から30時間。3度目の軽快な音が鳴り響く。 しかし、曲調とは裏腹に、それは死者の葬列を告げる呪われた音。 そして…すべてが主催者の思う通り殺し合いが進んでいることを示す音。 「30時間という一区切りの第三回放送だ。皆ゲームの進め方を理解してくれたのだろう、 快適に進んでいるよ。  これからも殺し合いを満足するまで楽しんでくれ。  まずは死者から発表しよう。 …アムロ・レイ …イッシー・ハッター …イングラム・プリスケン …ウルベ・イシカワ …キラ・ヤマト …ギレン・ザビ …相良宗介 …ゼオラ・シュバイツァー …流竜馬 …ハヤミブンタ …プレシア・ゼノサキス …ラトゥーニ・スゥボータ …リオ・メイロン 「以上13名...
  • リュウセイと妖精と不思議のダンジョン
    リュウセイと妖精と不思議のダンジョン 「やるっきゃねぇ!とは言ったものの・・・」  争いを止めるという、前向きな決意から数分後。 「ここ、どこだよ?」  リュウセイは道に迷っていた。 勿論、ここは始めて訪れる場所であり、 また彼自身、確固とした目的地があった訳でもないので、 道に迷ったという言葉は不適当ではある。 だが、リュウセイが悩んでいるのは無論、そういう事ではなかった。 「出口がみつかんねぇー!」  彼が彷徨う現在地。それは光の差し込まない、湿った地下通路だった。 「やっぱ、あそこで先に進んだからだよな・・・」  それは先程まで潜伏していた、地下室でのことだった。 無益な争いを止め、ユーゼスを倒すべく地下から飛び出そうとしたリュウセイは、 地上に出る通路の近くである物を発見した。 「・・・これって、どうみても隠し通路だ...
  • コーヒーブレイク
    コーヒーブレイク  腹が減っては戦は出来ない。  それは人間である以上、当たり前の事である。  不眠不休で動き続ける事が出来る人間など、この世には誰一人として存在しない。  その男が今現在休息の中に居る事は、だから至極当然の事であった。 「ふぅ……」  コーヒーの薫りを肺一杯に吸い込みながら、パプテマス・シロッコは溜息を吐く。  辺りには騒動の気配一つ無く、穏やかな空気が流れていた。  平和だ。  そう、殺し合いの中に放り込まれたとは信じられないほどに。  支給された幾許かの食料品。その中から袋詰めのパンを取り出し、シロッコはゆっくりと味わいを楽しむ。  美味い――  パンの味は勿論だが、美味さの秘訣は空腹だ。  思えば、こうして食料を口に入れるのは、随分久しぶりの事だった気もする。  あの永久に続くかと思われた緊張の中では、腹を空かせている事を自覚する...
  • 近くて遠くて(2)
    近くて遠くて 「ねえ、マシュマーさん。こうな~んにも無い所じゃ誰かに狙われたら危ないし、森に入って進まない?」 その時A-4地点からA-5地点に向う二つの影、マシュマー・セロのネッサーとミオ・サスガのボスボロットが、 危険を避けるために森の中へ移動したため、互いに仲間を求めるもの同士、余りに近くに居ながらその存在に 気付かなかったのだ。さらに、 「ミオさんの言うことも最もですね。待っているだけというのもなんですし」 ただ待っているだけ問う状態ではいけないと思ったハヤミ・ブンタが、湖の中を探索し始めてまもなく、 やはりフォッカーと遷次郎がその場所を通り過ぎてしまったのだった。 無論、両者ともその存在に気付く事は無かった。 「ブンちゃんたっだいまー!」 元気よくミオが湖に向って叫ぶ(と、言っても通信機にだが)、ほどなくしてドッゴーラが湖からでてくる...
  • 戦友
    戦友  暗闇の中、北に向かって走り続ける機体があった。  独特の女性的なフォルムが印象に残るその機体は、魔装機ノルス・レイである。 「ジョシュア・ラドクリフ……無事でいるといいのだが……」  仲間の無事を願いながら、イキマは合流を誓い合った地点目指して機体を走らせる。  目指すは北に存在する廃墟。お互い無事であったのならば、そこで再び出会う手筈となっている。  幸いにも、これまで機体を走らせる最中、イキマが他の参加者に出会う事はなかった。  このノルス・レイ、サポーターとしては優秀な能力を持っているが、お世辞にも前線向けの機体ではない。  自分以外の参加者全てを殺さなければならないバトルロワイアルのルールにおいては、不利な感を否めない機体である。  だが、それは別に構わない。  自分の目的は、あくまでも仲間と共に主催者を打ち倒す事だ。たった一人で戦い...
  • 廃墟の中で
    廃墟の中で  墓標のように立ち並ぶ、廃墟郡の中で・・・ キラ・ヤマトは途方にくれていた。 「僕は確か、サイと喧嘩して・・・」  そのまま、AA内での自室に戻った・・・はずだった。 フレイと一緒に自室に入り、ベッドに倒れこんで・・・ 気がつくと、あの場所にいた・・・そして・・・・ 「・・・殺し合い、か」  巨大な戦艦の中で、仮面をつけた男は言った。 自分達に・・・殺し合いをしてもらう、と・・・ 「・・・・・・・・・」  その直後の惨劇を思い出し、キラは思わず首に手をやった。 指に伝わる、冷たい感触・・・ これが自分達の命を脅かし、コロシアイを強制している・・・ 「僕は・・・こんな場所に来てまでも・・・クソ!」  キラは怒りに任せて、目の前にそびえ立つ物を殴りつける。 トリコロールカラーのその物体が、予想以上に大きな物音をた...
  • その男、イッシー・ハッター
    その男、イッシー・ハッター  海に囲まれた小さな島の一角で・・・ イッシー・ハッターは、つい先程のことを思い出していた。  時は数分前に遡る・・・仮面の男の言葉に一人、また一人と消えていく参加者達。 その流れに逆らうようにして、イッシー・ハッターは立ち止まっていた。 つい先程、見覚えのある機体を見かけた気がしたが、 早々に出て行ってしまったのか、その場にはもう姿が無かった・・・ (なんと言う事だっ!殺し合い、だと!) むろん、許すわけにはいかない。 ハッターは一人頷くと、参加者達が消えた場所へと歩を進めた。  扉をくぐると、そこはどうやら格納庫のようだった。 …無数の機体が入るであろう、その場所には・・・今や機体が三つしか残っていなかった。  何とは無しに見ていると、そのうちの一つには男が乗り込もうとしていた。 (あれは...
  • 放送(第2回)
    放送(第2回) シ゛ャカシ゛ャカシ゛ャンシ゛ャン!シ゛ャシ゛ャン! 戦場に再び、奇妙なほど軽快な音が鳴り響く。 それはさらなるゲームの進行を告げる音。 参加者達が主催者の掌の上で踊らされている事を改めて認識させられる、忌々しい音。 「さあ、お待ちかねの第二回放送だ。諸君も次の放送を聞きたくて居ても立ってもいられなかっただろうが、  焦る事はない。ひとつひとつ順を追って発表していくから、興奮しすぎて聞き逃す事など無いようにしてくれたまえよ」 「まずは死亡者発表だ。果たして諸君の知っている名前は呼ばれるかな?」 …司馬宙 …ゼンガー・ゾンボルト …テンカワ・アキト …バグ・ニューマン …ハチロー …ハマーン・カーン …バラン・ドバン …プリンス・ハイネル …ホシノ・ルリ …ボス …ラウ・ル・クルーゼ ...
  • 水面下の情景Ⅳ
    水面下の情景Ⅳ 「クク……面白くなってきたな……」  憎悪、絶望、悔恨、殺意。  悪意渦巻く大地を見下ろし、ユーゼス・ゴッツォは悦に浸る。  首輪に仕掛けた盗聴機能、ヘルモーズのモニター、エルマから送られてくる情報、  ラミア・ラヴレスによる報告、リミピッドチャンネル受信装置、etc。  複数の手段を通じて入って来る情報により、ユーゼスはゲームの進行状況をほぼ正確に把握していた。  自分に反抗を企てる者が存在する事も、首輪の解析が現在行われている事も、全て彼は承知していた。  そして全てを知った上で、彼は全てを見逃していた。  ……いや、彼は期待していたのだ。この絶望的な状況を跳ね除けて、自らの前に強者達が立ちはだかる事を。  普通に考えるのならば、参加者達の反逆など認めるわけにはいかないはずだ。  だが、彼は違っていた。  このバトルロワイア...
  • その手に掲げるは悪魔
    その手に掲げるは悪魔 「ミラージュコロイド動作確認、機体状態は良好」  機体のチェックを終え、休息を取ろうとした宗介の耳に駆動音が聞こえてきた。 「他の参加者か? ミラージュコロイド起動。今戦うのは得策ではないが、様子は見ておくか」  宗介は密林に身を潜め、その機体が姿を表した。 色こそ違うが、自分の機体と似通った形状。しかし、不釣合いなほど巨大な盾を装備したその姿。 (俺の機体と似たような思想で作られた機体のようだが…かなりの重武装だな) (ここは見送るのが得策か) ・・・・・ 「そろそろ森を抜ける頃か? いまのところ誰にもあわないな」  ジョシュアはゆっくりと移動しつつひとりごちた。 うっそうと茂る森の中。ミノフスキー粒子が濃いこともあってか、レーダーには何の反応もない。  …が、ジョシュアは森の中...
  • ジョシュアの予想
    ジョシュアの予想 歩行によるわずかな上下振動をジョシュアはコクピットの中で感じていた。 今、試作2号機は西へと歩を進めている。 ホバーが搭載されていた以前の愛機エール・シュヴァリアーと比べると、試作2号機の足は遅い。 無理をすればバーニアを使った高速移動もできなくはないが、操縦になれていないうえ エネルギーの消費を考えるとあまりやろうとは思わない。 「ミノフスキー粒子濃度が濃いな、異常なくらいだ。 …まさか会場全体がそうなのか?」 計器は値を振り切るほどの粒子濃度を示している、レーダーはほとんど目視距離しかうつらない。 ミノフスキー粒子濃度の濃さから考えると、絶えず粒子が散布されているとしかジョシュアには思えなかった。 だとすると、一体どこから散布されているのか? 各所に散布装置でもあるのか。 もしくは…あの巨大戦艦が常に散布しているか。 ジョシ...
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