ロス級巡察艦

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ロス級巡察艦 - (2014/02/22 (土) 01:28:07) のソース

*ロス級巡察艦

* 概要

[[星界軍]]の952年においての最新鋭艦。
主力の巡察艦とされているビルシュ級巡察艦に比べ、その性能を維持しつつも小型化に成功している。
ただし、本格的に量産される前に[[カウ級巡察艦]]に主力を譲ったため、建造数は少ない。


* 巡察艦

通常空間戦における星界軍の主力戦闘艦。
単艦で惑星を溶岩の塊にできるほどの攻撃力と強固な装甲を全長1キロ少々の細長い艦体に秘める。
攻撃兵器としては、艦首と艦尾に電磁投射砲を持ち、機雷および可動式反陽子砲、凝集光砲を装備し、船体を包む防御磁場と船体表面を覆う結晶陶質が強靱な防御力を発揮する。

巡察艦は偵察分艦隊(ヤドビュール・ウセム)の主戦力をつとめる。
軍事にうとい者は軽武装の補助部隊を思い浮かべがちだが、その実態は大きく異なる。
偵察分艦隊は敵意に満ちた領域を力任せにのぞきこむのを使命とする、強行偵察を任務とした艦隊である。
鈍重な戦列艦(アレーク)や非力な突撃艦(ゲール)は足手まといになるだけで、作戦部隊はすべて巡察艦(レスィー)で編成される。
随伴する補給艦(ディーホスフ)も、巡察艦並に小型のものでそろえられており、機動性、破壊力ともにすぐれている。
戦列艦や突撃艦、護衛艦中心の艦隊が偵察分艦隊の突撃を許すと一方的な展開となりやすく、これを蹂躙戦と呼ぶ。


* 設計・運用思想

前級のビルシュ級よりも質量において約2割減している。
平面宇宙では艦の質量のみが機動性に影響する以上、これは非常に重要な点である。
ただし、性能はビルシュ級に劣らず、機雷搭載数など一部項目はビルシュ級を凌駕している。

電磁投射砲はビルシュ級から引き継ぎ、外装式としている。
そのため、長大な電磁投射砲はかなり目立ち、後発のカウ級巡察艦との外見上の大きな違いとなっている。


* 構造

従来型の巡察艦と同様に居住性を考慮された構造となっており、突撃艦のような小型艦と比較して乗員にストレスを与えにくい。
なお、巡察艦のような大型艦の共通の特徴として、員数外乗員が取り込むことを見込んで居住施設には多数の余裕を見込んだ設計がされている。


* 装甲

巡察艦の装甲は分厚い結晶陶質にて構成される。
結晶陶質とはアーヴの宇宙艦船に広く使われる装甲材のひとつで、いわゆるセラミックと粒子化された炭素繊維の複合材である。
結晶化されたセラミックはレーザーの照射を受けると、装甲の内部で結晶構造体がレーザー光を回折・散乱させ吸収することでレーザーによる被害を減衰させる。
普段は塗料に隠れて見えないものの結晶陶質自体は強い光をあてると複雑に色合いがかわる(いわゆる宝石やシャボン玉のような構造色である)のが確認できる。
ある程度厚さがないとレーザー減衰効果は期待できないものの、それを抜きにしても軽量さと堅さ、耐熱性をあわせ持っている。


* 電磁投射砲(irgymh:イルギューフ)

巡察艦の主砲は電磁投射砲(irgymh:イルギューフ)であり、このロス級巡察艦も例外ではない。
弾頭を光速の1%にまで電磁加速して射出する。
射出された弾頭は無秩序噴射で弾幕をかわした後、残りの推進剤で最終加速して目標に衝突する。
弾頭はデータリンク機能を持ち、味方艦や同時発射された弾頭と情報交換することでより精緻で高度な敵艦の分析による目標捕捉がおこなえる。

弾頭を使い分けることができるのも特徴で、反物質を起爆剤に利用した純水水爆の核融合弾、主に対地精密攻撃に使われる質量弾、演習弾がある。
反動が大きいため、発射時は艦内に警告音が鳴る。
本級では艦首方向に4門、艦尾方向に2門設置している。


* 機動時空爆雷

時空泡発生機関と対消滅機関を備える無人兵器。
通常宇宙、平面宇宙問わず移動でき、対消滅による爆発で攻撃目標を破壊する。
反物質をいつも搭載していては保守上の危険があるため、使用の度に燃料を磁気閉込容器に供給する。
一旦艦外に射出すると回収がほとんど不可能になるため、帝国軍では射出に関して細かい規定を設けている。

所持できる弾数は限られており、多用はできないものの巡察艦のもっている武器のなかでもっとも強力なもののひとつ。
防御磁場を装備して耐久力も高く、巡察艦の対空砲や副砲も耐えるときがある。
対空迎撃能力が限らている突撃艦級なら2基差し向けることでほぼ確実に葬ることが可能で、巡察艦級でも迎撃に失敗し直撃すれば蒸発は免れない
本級では前級ビルシュ級より増えて、10基となっている。


* 機関

主機関には対消滅炉を使用している。
水と反物質を衝突させて、物質の質量をエネルギーに変えている。
巡察艦の機動力、打撃力、耐久力すべての要である。
対消滅炉自体は帝国全体で広く使用されているものと変わらない。


* 防御磁場

艦の周囲に磁場をはることで光学兵器や粒子兵器のエネルギーを偏向・分散させる防御兵装。
凝集光砲や反陽子砲に対して有効であり、巡察艦も一撃で沈める威力を持つ大出力の反陽子砲さえ被害を限定的なものにとどめることができる。
ただし、完全に攻撃を防御しきることは難しく、防御磁場が作動している段階でも艦体に多少の被害を受けることがある。
攻撃を受け続けると防御磁場は臨界をむかえて消滅する。


* 艦体制御

思考結晶と呼ばれる、いわば鉱物状の光子量子コンピューターを使用する。
艦内にコンピューターネットワークを張り、艦体を制御する。


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&bold(){[武装]}
356cm電磁投射砲×4
可動型反陽子砲×1
12.7cm可動型凝集光砲×40
機動時空爆雷×10

&bold(){[推進機関]}
反物質反応炉

&bold(){[装備]}
重力制御装置
防御磁場

&bold(){[艦載機搭載機数]}
短艇
連絡艇

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* バリエーション

** ロス級巡察艦 分艦隊旗艦向け仕様
巡察艦にはそれぞれ分艦隊旗艦用に司令部施設を増設した専用の巡察艦が生産されている。
ロス級巡察艦にも分艦隊向け仕様のものがある。
艦名は不明。

** [[ロス改級巡察艦]]

HWVD搭載型波動エンジンとその関連技術を導入された巡察艦。
平行宇宙航行能力を持つ以外に超長距離連続ワープによる銀河間航行も可能である。
UPW向けにも建造されており、それはUPW側からは金剛級戦艦として区別されている。
詳細はリンク先を参照



//鉱物状情報処理装置。光子コンピュータの中枢部以外に、装飾的にも用いられる。
//フリューバル(帝国)以外の星間国家の軍では、戦闘中の操艦をダテューキル(思考  結晶)に任せている。
アーヴは宇宙空間で船を操るために産みだされた種族でありもっとも巧緻な操作が必要とされる戦闘を機械にゆだねるつもりは全くない。

//アルファ脇から伸びるキセーグ(接続纓)の先のコス・キセーガル(機能結晶)を操縦席につなげると、船側の情報がアルファ中央より、フローシュ(空識覚器官)にながれこむことになる。また、船と接続していない時は、個人用全周囲電波探知機になって、装着者の周囲の空間をさぐる。

//戦隊(ソーヴ)  

//分艦隊の下の編隊単位。最上級指揮官は司令官。巡察艦なら6隻で組む。星界軍を通しての番号がついているが、不便なので分艦隊司令部で通称をつけるのが普通。


//爆雷格納甲板(ソール・ホクサト)  

//巡察艦に設置されている、機雷を収納する区画。

//機動時空爆雷甲板(ゾク・ホクサト)  

//巡察艦等に設置されている、機雷の磁気閉込容器に反物質を配分する場所。安全のため、開放時には事前に減圧をしなければならない(開放前減圧)と定められている。単に機雷甲板とも。
//※爆雷格納甲板との違いは不明。


//【蹂躙戦】
//ヤドビュール・ウセム(偵察分艦隊)のみで敵に突入して戦うこと。
//ダディオクス(通常空間戦)では最強を誇るレスィー(巡察艦)で、か弱いゲール(突撃艦)や弾切れ(おそらく)のアレーク(戦列艦)を蹂躙、つまり弱い者いじめする戦い。
//スポール・フローデ(提督)が得意とする戦法。

//【ヤドビュール・ウセム「偵察分艦隊」】
//「ヤドビュール・ウセム」と聞くと、軍事にうとい者は軽武装の補助部隊を思い浮かべがちだが、その実態は大きく異なる。
//ヤドビュール・ウセムは敵意に満ちた領域を力任せにのぞきこむのを使命とする。鈍重なアレーク(戦列艦)や非力なゲール(突撃艦)は足手まといになるだけである。
//作戦部隊はすべてレスィー(巡察艦)で編成される。随伴するディーホスフ(補給艦)も、巡察艦並に小型のものでそろえられており、機動性、破壊力ともにすぐれている。
//ソーヴ・グラール(本部戦隊)、六個のソーヴ・ウセム(偵察戦隊)および一個のソーヴ・ディクポーレール(補給戦隊)で構成される。
//その戦力は、一般的な突撃分艦隊の五倍に相当するとさえいわれている。費用効率や運用の柔軟性の問題で実現は難しいものの、ラブール(星界軍)主力をすべてヤドビュール・ウセムで編成すべきだとする、熱烈な信奉者も後を絶たない。
//戦闘の最終局面で敵を串刺しにする槍という役割を持つ。
//いわば天空を疾駆する重装騎兵部隊――それがヤドビュール・ウセムである。
ペネージュ曰く、「か弱いゲール(突撃艦)やアレーク(戦列艦)を蹂躙することこそがヤドビュール・ウセムの華」らしい。

//【レスィー「巡察艦」】
//ダディオクス(通常空間戦)におけるルエ・ビュール(帝国艦隊)の主力戦闘艦。全長1キロ少々の細長い艦体。攻撃兵器としては、艦首と艦尾にイルギューフ(電磁投射砲)を持ち、ホクサス(機雷)および可動式ルニュージュ(反陽子砲)、ヴォークラーニュ(凝集光砲)を装備し、船体を包む磁場スネセーブ(防御磁場)と船体表面を覆うリュアボン(結晶陶質)が強靱な防御力を発揮する。
//ホクサスは一〇基積むことが可能。レスィーはホクサスを防御には使わない。レスィーの数少ないホクサスは全て艦艇撃破のために使う。つまり、ホクサティオクス・メジョト(防御機雷戦)をすることはめったにない。
アルム・トラーキア(先任砲術士)がダーズ(通常空間)、そしてフラサス(時空泡)内の操艦を行う。
//これはレスィーの場合、戦闘と操舵は密接に結びついているため。
//惑星を溶岩の塊にできる能力を有する。
//ラブール(星界軍)はレスィーを攻撃に使い、ブルーヴォス・ビス・ユスン(三ヶ国連合)はレスィーを主に防御に使う。



//電磁投射砲(イルギューフ)  irgymh

//核融合弾を光速の1%にまで電磁加速して射出する、巡察艦等の主戦兵器。射出された核融合弾は無秩序噴射で弾幕をかわした後、最後の姿勢制御をし、残りの噴射剤で最終加速して目標に衝突する。
//反動が大きいため、発射時は艦内に警告音が鳴る。


//艦隊旗艦(グラーガ・ビューラル)  

//艦隊の旗艦。分艦隊旗艦用の巡察艦に大規模な改装を施したもの。六隻の連絡艇を搭載し、司令座艦橋、会議室等の部局を収め、司令部要員の居住区を備えるため、機雷を十二基納める広大な空間をすべて司令部設備に当てている。
//艦橋は二段構造で、一段高いところに司令座艦橋が置かれる。司令座艦橋にある司令座の背後には、帝国旗、艦隊司令長官の出身家の紋章旗(左)、艦隊の紋章旗(右)が三角形に配置されている。


//分艦隊旗艦(グラーガ・ヤドビューラル)  

//分艦隊の旗艦。司令部設置のため、専用の巡察艦が量産されている。


//戦隊(ソーヴ)  

//分艦隊の下の編隊単位。最上級指揮官は司令官。巡察艦なら6隻で組む。星界軍を通しての番号がついているが、不便なので分艦隊司令部で通称をつけるのが普通。


//砲術士(トラキア)/砲術士(トラーキア)  
//射撃・戦術分析を担当する軍士。巡察艦等では、戦闘時に通常宇宙や時空泡内での操艦も担当することが多い。

//ロース級巡察艦(レスィー)  

//星界軍の巡察艦の一つ。952年当時の最新鋭艦。艦橋は半円形で床は二段になっており、外側が一段低くなっている。高い部分は艦長階床と呼ばれ、平面宇宙図が投影される。
//【乗員】
// 艦長
// 副官兼先任航法士
// 監督
// 書記
// 先任砲術士
// 先任通信士
// 航法士
//  他艦橋要員5名
//  乗員約220名
// 当直要員は4名。
//【外観】
// 全長12.82ウェスダージュ(=1282m)
//【攻撃兵装】
// ・電磁投射砲 6門(艦首4門、艦尾2門)
// ・機動時空爆雷 10基
// ・可動凝集光砲
// ・可動反陽子砲
//【防御兵装】
// ・外殻(結晶陶質)
// ・内殻(重金属)
// ・防御磁場
//【特殊機関】
// ・重力制御装置
//【搭載艇】
// ・短艇 艦載数不明(2つ以上)
// ・連絡艇 複座型
//【艦章旗】
// 有翼竜(ロース)。