**作成者:朝倉景光@え~藩国 *1、何故理解が出来ないか(アイドレスの用語、ルール、世界観) -最初に、誰が、何故、どういう風に理解できず、それによって何が起こっているのか、というのを考察してみます。 **1-1、理解の四層 アイドレスに存在する人を、ゲームの理解度によって分けると、4層になっているように考えられます。 一層目:アイドレス遊び方が分からない。 二層目:用語(アイドレスの物語としての部分、無名世界観用語)が分からない。 三層目:ルール(アイドレスのゲームとしての部分、基礎的なルール)が分からない。 四層目:限定ルール(一般は知らないでも何という事の無い部分)が分からない。 これは、上から順番に、重要度とプレイヤーの理解度を重ねた結果なっています。(二層と三層はどっちが上か非常に迷いましたが) これを元に、考察を行いたいと思います。 **1-1-1、アイドレスの遊び方 TRPGや儀式魔術の経験者と、ゲームと言えばテレビゲーム(シナリオがあるのはテレビゲームという考え方)の人たちとは、その時点で多くの差が生まれると思います。そもそも、これはどうやって遊ぶものか知らないからです。 それなのに、そこについて突っ込んだ解説が存在しない、ゲームの処理がテンダイスのみで行われない(主に藩国)からどこを見たらいいのか分からない。このゲームは何が面白いんだろう、どういう楽しさがあるんだろう、という至極当然の当たり前に解説されているはずの事実が、どこにも見当たらない。 僕は、面白さが分からなければ、どうやって遊ぶのかという事は当然分からないと考えています。 アイドレスを始めて見た人や、友人に勧められて始めた人は、結局アイドレスの遊び方(楽しみ方)が分からず、アイドレスを去っているようです。 結局のところ、最初の一歩は、このゲームは何が面白くて、何が出来るのか、というのを知ることです。ゲームの“遊び方”というのは、楽しさを知る、というところから始まると思います。 ※補足 しかしながら、アイドレスの原点としての魅力は、解明が難解だと思われます。僕は、箱庭の中に、本物の人間を入れて、作った設定を公式にするという、無限の広がりを見せる社会性だと考えていますが、その辺は僕が話すより、都築つらねさんに聞いた方が早い気がします。(つらねさんは、アイドレスの社会性に注目していると聞いたことがあるようなないような) それか、芝村さんにに直接聞いてくるとかですね。 **1-1-2、物語としての理解 無名世界観作品の一つであるアイドレスは、独自用語がとにかく多いです。 藩国側の処理としてのお話はともかく、テンダイスの公式では、主に大きな物語(歴史的な)が語られています。これは後述するのですが、物語が重要な要素の一つになるアイドレスにとって、物語が分からない原因を作るというのは、相当敷居を上げているように思えます。 原因としては、そもそも無名世界観は複雑で膨大な設定が組まれているので覚える事が大変、ということが当然ながら第一にあります。その一方で、情報集積所「世界の謎」で調べる人が減っているように見えること、そこでは補えないアイドレス最新用語があること、など、改善可能な点も多くが上げられます。 この位置にいる人たちは、わかばや初見の人たちの中でも、無名世界観に詳しくない人たちになります。しかし、その数は相当数に上る(一切の因果関係を省いて普通に考えると、当然ながら知らない人の方が世の中には多いから)と思われます。 これは遊び方のところにも被る点があるのですが、やはり、物語を楽しむというのも重要な遊び方ではありますので、ここの敷居が高いと厳しいのではないでしょうか。 **1-1-3、一般的なルールとしての理解 1-1-1では、遊びの魅力が分からないと遊べない、という事を述べました。 ここでは、実際の動かし方、というか、このゲームで行動が制限されている部分を学ぶ事が難しい、という事を述べます。 ただ、実を言うと、1-1-1を理解していれば、アイドレスの世界では戦闘以外はほとんど理解出来るはずです。というか、極端に言って、能動的に動かずに藩国の中にいれば、必要なルールは何も無いからです。 ここで言うルールは、アイドレス内で暮していく中で常に必要なもの、主に藩国内での処理になっていきます。一部藩国では、担当(財務担当、紋章担当がいて、自分がイベントで応募とかやっても勝手に回収してきてくれる)を置いているところもあるので、あまり不自由していないようにも思えます。 ここの位置にいる人は、特に不自由なく暮らしていける可能性が高いです。 後は、テンダイスの流れを楽しむのに必要な、戦闘関連の基本的事項、評価ってなんだ、ARとはなんぞや、基本的な戦闘の流れ、ということに簡単に答えていけば良いと思われます。(逆に、詳しく解説すると理解を阻んでしまう。評価値の計算方法なんて知らないでも良いと思うんです) **1-1-4、実践ルール 1-1-3にて、詳しい説明は不要としています。実際にアイドレスのルールを全て覚えるのは非常に大変だからです。 しかし、自分がやる事になった場合、そうも言ってられません。 この立ち位置にいる人は、今から能動的に何かをしようとしている人(わかば脱却)であり、常に人員不足に悩まされている参謀などにとっては、特に歓迎される部分です。 (この層はいつでも生まれ、また、わかばと言われない人が動こうとすると常にぶちあたる部分です。わかば以上の人はこれを避けるために、日々CWTGの上級掲示板などを張っており、故に(というか逆に言うと)、あそこは世界の泳ぎ方を覚えている途中のわかばが見ても意味不明なのです) 今回の質問収集では、この部分が多く集まっていますが、例えば評価値計算が出来ないからと言ってアイドレスを辞める人はいませんし、リザルトをいつ加算すればいいのか悩んで辞める人もいないと思います。 要するに、詳しい解説が欲しいけどどこにあるのか分からない→大変だけど探してくるか、というのが実情です。 矛盾するように思えますが、結論から言うと、このあたりになると、統一的な場所で広く分かるような解説を改めて作る必要は無いように思われます。逆に、膨大な時間と作業量が発生するのでデメリットの方がく、故に今まで作られていないと考えても良いのではないでしょうか。 ※補足 だからと言って、やらないでも良いという話ではありません。戦闘関連が分からないという人が多いのは事実ですし、一々探すのは大変だからです。 1-2、理解できない仕組み さて、結局のところ、何故アイドレスはこうも初見さんを弾くのか、何故わかばが困るのか、理解を阻んでいる仕組みとは何なのか、という事に踏み込んでいきます。 これについては、既に ttp://www26.atwiki.jp/tdkm/pages/327.html の冒頭にて述べられているのですが、少し視点が違うので、URL出して終わりという手抜きを避けて解説していきます。 上のまとめでは、1~4番までの仕組みが述べられているのですが、最も注目すべき点は、「情報が多い」「理解以前にどこから手をつけていいのかわからない」という部分です。 僕は、情報が多いとは特に感じていません。情報の得かたの仕組みが整っていないと考えています。 普通、本は最初から読みますよね。途中から読み始めても、わけわからないので。 要するに、そういうことだと思います。情報が、小出しにされてないのです。 情報というものは、一気に与えられても覚えきれないので、文族などの物書きは、ちまちま情報を与えていく書き方をします。 これをゲームに置き換えると、物語としての情報は勿論、ゲームの遊び方の情報も追加されます。RPGだったら、例えば職業を覚えるのはLv20から、とか、最初の敵は“戦う”ボタンを押しているだけで勝てる、とかいうものは、最初に沢山の情報を与えても、覚えきれずに敷居が高いと感じるのを防ぐため(とか飽きさせないためとか他にも色々ありますが)です。 しかし、アイドレスにおいては、最初からどこにでも行け、何でも出来ます(一部、組織の長などのプレイヤーからの選挙によって決まるものは除く)。その割りに、勝手に誘導してくれるシナリオもありません。 なので、情報が沢山あるのに情報が小出しにされておらず(ただし、アプロー時代からいた人たちは、情報の小出しの恩恵を受けているわけですが)、何から手をつけて良いのか分からない状況が生まれているようです。 本来であれば、1-1-1は勿論、1~3までは誘導によって得られるものであり、プレイヤーが特に意識せずとも習得出来るものの類です。これを自分で全て能動的に覚えようとすると、かなりの労力が必要になり、結果的にルールが多いと思う原因を作ってしまっていると考えられます。 ※補足 1-1-4くらいになってくると、全てを個人で追える範囲ではなくなりますので、最初から誘導に含まれないと見るのが妥当かなぁと。 *2、何を目指すべきか ここは、ひとまずコスト計算とかを全て省いて、理想だけ語ってみます。 **2-1、初心者誘導 まず、初見さんの誘導が一つ。 色々な分野に枝分かれする以前の問題、アイドレスで生活する中での共通部分を、短時間でかつ十分理解でき、段階的にして負荷が無いようになれば良いでしょう。 僕は、中心から外へ広がる蜘蛛の巣のように情報の取得が出来れば良いと考えており、最初に通るところは共通である方が効果的であると思っています。 中心が埋まってきたら、外へ広げていくように、各組織などが入り口を作ってやる事も大切です。各組織は専門職ですから、その分野については上手く解説出来ると思われます。(そのメリットとして、参謀などの人員不足の軽減なども視野に入れていきます。軽減されなかったら何かおかしいってことになります) さらに言うと、この各組織の入り口は繋がりが必須になります。例えば、この用語は謎用語でもないしルールと言うほどのものでもない(地戸とか根源力とか)ものが出てくると考えられますので、穴が出来ないためにも、各組織は常に同じ一つのチームとしての意識を持ち、活発な意見交換が必須になるはずです。(要するに、ばらばらに動くと穴とか無駄が増えるよって事です) **2-2、現参加者の情報収集 次に、1-1-3以上の位置の人のニーズに応えるシステムが必要になります。 法官と星見司の協力が必要なのは勿論のこと、「アイドレスQ&Aデータベース」や「アイドレス総合ヘッドライン」などの協力も検討していかなければなりません。 時事ネタ(現行イベントなどの不明点・解説)や、現在までのストーリー把握、ルールブックで言及されていない点(帰休など)、広く浸透していない戦闘ルールなどの理解が可能なシステムが必要になるでしょう。 特に、後半二つは、詳細な解説と統一性のある情報が求められるでしょう。自発的に、参加者にとって不明であると考えられる情報を探してきて補完する能力が必要です。 人選が優れている事は当然ですが、秘書官などの、情報収集を行っている人たちの助言やアドバイスも必要と考えます。