作曲の進行方法について


大体の制作の進め方について

 (DAWごとに操作が違うためここでは用語だけを用いて説明しています。詳しいことはググリましょう)


1.まずはDAWを立ち上げてトラックを置こう

 そもそもDAWに向かって作業している状態は作曲ではなく作曲したものをメモしたりアウトプットしたりする作業している状態です。まず初心者の方は作曲の進め方がよくわからないと思うので作曲の大元となる楽器構成のテンプレートを作りましょう。

楽器構成について

 一つの曲として完成させるには以下の4つの要素が必要だと言われています。

  • メロディ
  • ハーモニー(いわゆるハモりやコードと言われるもの)
  • ベース
  • リズム

一般的には主役となるメロディに雰囲気を司るハーモニー、曲の盛り上げや盛り下げを司るベース、そして曲の速さを司るリズムを組み合わせることによって成り立ちます。

これだけだとおそらく説明不足なので往年の名曲「BEMYBABY」を例に挙げて説明します。



  • 各楽器の役割
ボーカル(メイン)...メロディ
ボーカル(ハモり)...メロディ&ハーモニー
ギター(比較的高い音が出てる方)...メロディ&ハーモニー
ギター(比較的低い音が出てる方)...ハーモニー&ベース&リズム
ドラム...リズム
(その他は大体ハーモニー)


このように大体の楽器が兼業していたり、ハーモニー担当が多かったりします。シンガーソングライターのようににボーカル+ギターだけで曲として成り立つのもギターでハーモニー&ベース&リズムを担当しているためです。特に組み合わせることの多いハーモニーとベースはまとめてコード進行とも言ったりします。

これを実際に作るときはまずメロディ・ハーモニー(もしくはコード進行的な楽器)・ベース・リズムを担当するトラックを置いてみましょう。
例)
メロディ:シンセ
ハーモニー:オーバードライブギター
ベース:ベースギター
リズム:ドラム


2.MIDIを打ち込んでみよう

 トラックを置いて楽器構成を決めたら次は肝心の打ち込み(or楽譜作成)ですが、まず一番最初に何を作るかは人によって差が出ます。

コード進行から作ってみよう

 そこで初心者にオススメするのはコード進行からで、理由としてはパクってきてもコード進行には著作権がないので何も問題がないし、最初にこういう雰囲気の曲が作りたい!というイメージを固められるからです。
(以後コード・スケールのページを参照)

また、メロディに関しては具体的に説明すると難しくなるので試行錯誤してみましょう。一応コード進行に含まれる音を使うと比較的不協和音になりにくいです。()

今回は楽器.meを参考にBEMYBABYのメロディとコード進行を耳コピしたものを参考例として使っていきます。

・メロディ


・コード進行



ベースとリズムを加えよう

コード進行を作ってついでにメロディを作ったら、残りの要素であるベースとリズムを加えていきます。

まずはベースを作っていきますが、実はベースに関しては一番最初に作ったコード進行の一番下の音(ルート音と言います)がベースを兼ねているので、ルート音をそのままベースの方にコピーします。(場合によっては音を細かくしてリズムをつけたりします)

・コード進行


・ベース(コード進行の一番下の音をコピーしたもの)



後はリズム要素としてドラムを入れるだけですが、今まで作ったメロディ・ハーモニー・ベースとは音程的な関係性がないので自由に打ち込みましょう。(以後リズムのページを参照)

そしてこれもBEMYBABYのドラムをコピーしたものを使います。
  • ドラム


これで曲と言えるものが完成しました。すごい!
完成したMIDI:http://aymt-records.com/wp-content/uploads/2016/12/BEMYBABY.mid




3.なんか物足りなくない?

 曲を作るということに関してはこれで問題ないのですが、最低限曲として成立するものを作っただけなのでクオリティを上げたい人は更にパートを増やして曲の飾り付けをしていきましょう。


裏で鳴ってる音を付け足そう

 BEMYBABYをよく聴いてみると裏でコーラスが入っていたりもう一本のギターが頑張っていたりしています。これらの飾り付けによってハーモニーが付け足されてよりリッチな仕上がりになります。

エフェクターを使ってみよう

 同じギターの音を使っていても曲中に使われている音とは違った音の様に聴こえます。これはBEMYBABYではギターにアンプを通しているためであり、DTMによって作る場合はアンプの動きを再現したアンプシュミレーターというものを使うことで音を近づけさせることができます。他にも色んなエフェクターがありますが調べてみたり実際に弄ってみたりすると新しい発見があるかもしれません。
(以後-エフェクターおよびミキシング・マスタリング参照)



制作が終わってからやること


曲の微調整しよう

 曲を作り終わったら今度は作品を仕上げる作業に入ります。この工程をミキシングと言ったりマスタリングと言ったりします。(ミキシング:楽器ごとの調整、マスタリング:曲全体にエフェクトをかけて行う調整)
(以後-エフェクターおよびミキシング・マスタリング参照)

曲を書き出そう

 機材・教材についてで紹介したDAWは基本的には作った曲をwav拡張子で書き出すことが出来ます。曲を書き出してようやく曲の完成なのでちゃんと完成させるところまで持って行きましょう。

作ったら聴かせよう

 人に聴かせてついでに感想とかもらうまでが作曲です。(感想は創作のモチベにも繋がるので貰ったり逆に感想を伝えたりするとgood)
最終更新:2016年12月15日 11:20