~タウガス共和国~
治安維持局員A「たしかここら辺だよな」
局員B「ああ。野良決闘獣が目撃されたポイントはここで間違いないはずだ」
タウガス支部の治安維持局員である2人は野良決闘獣の目撃情報をもとにとある森の中へ来ていた
局員B「野良決闘獣程度なら2人でかかればたいしたことはないだろう」
局員A「そうだな。さっさと倒して帰ろう。ん?なんだ?」
急に霧がかかる森の中。その霧はだんだん深くなる
局員B「なんだこれじゃあ全然周りが見えない」
局員A「気をつけろよ!どこに決闘獣がいるかわからないからな」ドン
何かにぶつかる局員A
局員A「なんだ?」
ふりかえった局員A
局員A[な、なんだこいつは!?]
???「ふしゅー。でゅえる…だ」
局員A「しゃ、しゃべった!?決闘獣じゃないのか!?う、うわーー」
~数日後・ミストラルシティ治安維持局~
カレン「タウガス支部から応援要請があった。タウガス支部の長官から十也を直々に指名してきたんでな。お前にいってもらう」
十也「俺を指名ですか?」
カレン「そうだ。Nの反乱をお前たちが終息させたことは一部の間では有名になっている。多分むこうがたもその話を聞いたんだろう」
十也「そうですか」
カレン「それと結利を連れて行け。彼女にも実戦経験を積んでもらいたいしな。頼んだぞ。お前たちの初任務だ!」
十也「はい!いってきます!」
十也は結利と共にタウガス共和国へと向かった。
~タウガス共和国・治安維持局~
十也「失礼します」
???「おお!待っていたよ」
十也「ミストラルシティ支部から来ました
天 十也です」
金「私は局長の金(キム)だ。よろしく。それで私の隣にいるのが副局長の……」
黄龍「
王 黄龍(ワン イーロン)です。以後お見知りおきを」
金「それでは本題に入ろう。君たちに来てもらったのはここ最近発生している野良決闘獣事件を解決するのを手伝ってもらうためだ」
結利「野良決闘獣事件?」
十也「野良決闘獣っていうとNの反乱の後に生き残った決闘獣たちが野生生物のように生きてる奴らのことですよね」
黄龍「そうです。ですが我が国内では最近妙な事件がおきているのですよ」
金「そう。野良決闘獣の目撃情報をもとに出て行った局員がそのまま帰ってこなかったり、帰ってきた局員が化物を見たということまであります」
黄龍「化物を見たといっている局員は今もうなされ入院生活を余儀なくされています」
結利「そんなことが…」
十也「化物っていうと…決闘獣とは違うということですよね?」
黄龍「ええ。ただ私も直接見たわけではないのですが彼らの証言によると何でも古代の書物に出てくるような妖魔。まるで四凶(しきょう)のようであったと」
十也「四凶?」
金「四凶とは我々の国に古くから伝わる4体の悪神のことです」
結利「4体って言うとその化物たちは一体だけじゃないの?」
金「はい。今までの証言から3体が確認されています」
十也「俺たちにそいつらを見つけ出し倒してほしいというわけですね」
金「そういうことです。何分私たちの支部の人間が何人もやられておりまして」
黄龍「そこで十也さんたちがNの反乱を鎮圧したという噂を耳にしましてご協力していただこうと思ったのです」
十也「俺はあなたたちが思っているような強い人間じゃないですが…自分にできることはやるつもりです!」
結利「私も!」
金「ありがとうございます。目撃証言をもとに大体の場所は割り出しています」
黄龍「2人だけでは奴らが複数体現れた時危険ですので私も同行します。それと彼も。入ってきなさい!」
???「はい」
十也「彼は?」
金「我がタウガス支部のエース決闘者
李 龍静(リー ロンジン)です。彼にも今回同行してもらいます」
龍静「よろしく頼む」
十也「こちらこそ」
結利「うん!よろしく」
金「では皆さんたのみますよ」
~タウガス共和国・高霊山(こうれいさん)~
黄龍「ここが四凶獣(しきょうじゅう)が目撃されたとされる場所です」
結利「四凶獣?」
龍静「奴らのことを僕たちはそう呼んでいるんだ」
十也「ここからは気を引き締めていかないとな」
4人の後ろから足音がする
結利「観光客かな?」
十也「あれ!おまえたちは!」
龍静「知り合いか?」
にろく「十也と結利!久しぶりだな!」
ナル「こんなところで皆さんに会うとは!」
黄龍「おや?あなたは
音高ナルさんではないですか。ご無沙汰しております」
ナル「あなたはたしか王(ワン)家の当主」
結利「2人は知り合いなの?」
黄龍「ええ。ナルさんは音師の総家の方。私はいわゆる分家のようなものです。といってもナルさんのような力はほとんどありませんからね」
ナル「だいたいそんなところだ」
十也「ところでナルたちはどうしてここへ?」
ナル「ここ高霊山は代々音師の修行地の1つとして使われているんだ。俺は修行の一環でここへ来たんだ」
にろく「おれはその付き添いだ」
ナル「君たちの方はなんでここに?」
龍静「私から説明させていただこう」
ここまでのあらすじを解説者よろしく丁寧にナルとにろくに説明する龍静
にろく「そんなことがあったのか」
ナル「でもおかしいよ」
十也「なにがだ?」
ナル「ここは代々王家が管理している土地。そこにそのような者が現れるなんて」
黄龍「申し訳ありません。私の力が至らぬばかりに。私も何度か奴らを追い出そうとしたのですがどうにも…」
ナル「そうか。(でもなんだろう…何かこの件はおかしい気がする)」
にろく「ここでであったのも何かの縁だ。俺たちも手伝うぜ!」
黄龍「ナルさんたちは十也さんたちと共にNの反乱を鎮めたと聞きます。そんなあなたたちが一緒に来てくださるとは心強い!ぜひお願いします」
ナル「うん。手伝わせてもらうよ!(俺たちの誘いをことわらないってことは特にやましいことはないってことかな。俺の思いすごしか……)」
黄龍「ではみなさん行きましょう。山の中腹あたりが奴らの出現場所です」
龍静「……(なにを考えている黄龍?)」
to be continued
最終更新:2013年02月09日 09:35