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早苗、出番の無さに暴走:10スレ35 - (2009/04/07 (火) 14:49:32) の1つ前との変更点

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神社再建が終わるまで一歩も外に出してもらえない天子。 そんなある日、天子が宿舎で寝ているとそっと忍び込んでくる人影がある。 「っ!」 いきなり後ろ手を縛り上げられ、動きを封じられる天子。 目の前にいるのは自分の知っているものとはまた別の巫女。 「あ、あなたは誰!?」 「私の名前は東風谷早苗。突然ですが、あなた八坂の神を信仰する気はありませんか」 深夜に訪れ、動きを封じた上で信仰を迫る早苗。その目には尋常為らざる光がある。 「いきなりこんな事をしておいて信仰しろですって!?馬鹿にしないでもらえるかしら!」 当然と言えば当然の返答をする天子。だが、その返事は完全に想定内であったのか早苗は口元だけをいやらしくつり上げる。 「な…なによ…」 そんな早苗を見た天子は若干のおびえを見せる。 その様子を見た早苗は心底楽しそうに持っていた袋から何かを取り出す。 出てきたのは… 緑色の、星。 早苗はその星を大切そうに一撫ですると再び天子に向き直った。 「大丈夫ですよ。信仰というのは心の安らぎ。  今のあなたの報われない、誰かに構って欲しいという感情も信仰することで満たされるようになります」 「何を…言っているの?」 パキン と音を立て、早苗が持っている星からカケラが一つ取れた。 「さ、どうぞ」 そのカケラを、天子に差し出してくる。いやいやする天子の、その口の中に… 「むごっ!」 強引に口の中にカケラを入れられ、咀嚼させられる。 得も知れぬ味。 「ふふ、食いしん坊さんですね。まだまだありますよ」 そう言って、今度はカケラをとった残りの星をそのまま口にねじ込む。 必死に口を閉じて抵抗するものの、天子は結局はそれをすべて飲み込むことになる。 「っぷはあぁっ!」 飲み込んで、ようやく解放された隙を突いて、しばらくの間妨げられていた呼吸をようやく許可される。 「はーっ、はーっ!」 舌を出して、今ねじ込まれたものを吐き出すように荒い呼吸を繰り返す天子。 少しばかり呼吸が回復し、一心地ついてようやく天子は顔を上げる。 そこには 両手に一つずつ、さらに緑色の星を持った早苗が居た。 「もう、慌てて食べるから。しっかり噛まないと体に悪いですよ」 「ひっ、や、やめ…」 スッと差し出される星。 拒否をするかのように仰け反り、首を左右にぶんぶん振る天子。 それを意に介さぬかのように、動きを止めることなく距離を詰める早苗。 「んっ!はぐっ!!んんん~~!!」 口の周りからボロボロと緑色のカケラが辺りに飛び散る。 そんな状態でも早苗は天子に星をねじ込む手を止めようとはしない。 「もう、こんなにこぼしちゃって。もったいないなぁ。でもね」 嬉しそうな顔で、持ってきた袋に手をかける早苗。 ざざざざぁぁぁぁ 床一面に広がる緑色の星。 「一杯持ってきたからね。だいじょうぶだよ」 そう言う早苗の顔は、とても嬉しそうで――― 雪の降る冬の博麗神社。 神社の修復が終わったとの報告を聞いた霊夢は久しぶりの我が家に向けて飛翔していた。 「到着っと」 スタッと、慣れた様子で境内に着地する霊夢。 修復された神社を見渡し、とても満足そう。 「さすがは天人ね。期待以上のできばえだわ」 整然と並び直された石畳、参道の先にある賽銭箱、更にその奥にある本殿。 どれも以前あったものよりも遥かに立派に、綺麗になっている。 「こんな事なら一年に一回くらい地震があっても良いわね」 ご機嫌そうに呟く。 「あら、こんな立派な狛犬まで」 以前にはなかった像を見つけ、霊夢は更に嬉しそうな声を上げる。 霊夢の背ほどもある高さの台座。その上に鎮座している蛇の石像。 「…へび?」 そう、蛇の石像。霊夢はその像をしばらくポカーンと見つめ、今度は参道の反対側に向き直る。 そこにある石像。 蛇と、対をなす蛙の石像。 「……………。」 何が起こったのかと、霊夢はしばらく考え込んでしまう。 やがて、その思考が無意味なものであると気付いたのか、神社の方に歩み寄り、大声で責任者の名を呼ぶ。 「比那名居天子ーーー!! 出てきなさい!!」 きなさい …なさい ……さい ………い ……………。 声が、境内じゅうに木霊し、響き渡る。 その音が、消える頃。 かた、と音を立てて障子が開く。 そこに現れたのは 「…東風谷早苗?」 ゆっくりと、当然のように早苗が現れる。 「早苗、どういう事?どうしてあなたがここにいるのかしら」 「わかりませんか?ここは私たちの、守矢の神社だからですよ」 低く、怒気をはらんだ霊夢の問いかけに対し事も無げに返答を返す早苗。 「霊夢さんは、神社を再建している間。ずっと八雲さんのところに居候していたのですよね」 「それがどうしたのよ」 にぃと笑い、やや間をおく早苗。 「幻想郷に安定をもたらしてくれる要石。そんなものがここにあるというのに神社を開ける霊夢さんは立派な巫女さんですよね」 「何が言いたいのよ」 「幻想郷中を飛び回り、次々と現れる異変を解決して回る幻想郷の不思議の巫女。  やっている本人はさぞ気持ちの良いことなんでしょうね」 「だから! 何が言いたいのよ!」 のらりくらりと遠回しな言い方をする早苗に怒りを隠さない霊夢。 そんな霊夢を見て、早苗は嫉妬とも、優越ともとれる笑みを浮かべる。 「あなたは…」 そんな早苗を見て、霊夢が何か言おうとする。 が、その時。 「!!?」 いきなり、霊夢の後方、神社の参道付近から白い柱が吹き上がる。 「なに…?   …間欠泉…?」 それを見て、茫然と呟く霊夢。そんな霊夢を見て早苗は更にくすくす笑う。 「…何がおかしいのよ」 「ww、おかしいですとも。霊夢さん、異変ですよ。解決しに行かないで良いんですか?」 「…こいつ!」 「ほら、早く行ってきてくださいよ。幻想郷の巫女。  私みたいな普通の人間は霊夢さんが解決してくれるのを首を長くして待っていますから」 けらけらと可笑しそうに笑う早苗。 それを見て臍を噛む霊夢。 その後ろでは、これ見よがしに間欠泉が吹き出していた…。 Next Dream 東方地霊殿 ~ Subterranean Animism. ---- - 星蓮船自機出演おめでとうございます -- 名無しさん (2009-04-06 22:40:22) - あれって食べるものなんだ・・・ -- 名無しさん (2009-04-07 02:01:53) - 実はコンペイトウでした? -- 名無しさん (2009-04-07 14:49:32) #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

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