「かなこさまいぢめ:22スレ616」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

かなこさまいぢめ:22スレ616 - (2009/04/04 (土) 01:15:28) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

※ あなたの八坂神奈子に対するイメージを大ーーーーーーーーーーーきく損ねる可能性があります。 ※ 常識(公式設定)にとらわれず読める方のみ先へお進みください。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 守矢神社――ー 起きてすぐ、妙に私の両隣が寂しい事に気付いた。諏訪子と早苗がいない。 いつも三人で川の字になって寝ているので(私が真ん中だ)、そもそも気付かない方がおかしいけれど。 でも、まだ日が昇ったばかり。私や早苗はともかく、諏訪子がこんな時間に起きるなんて考えられない。 あいつはああ見えて真面目で几帳面だけど、朝はあまり強くない方だし。 とりあえず寝巻きのまま屋内や境内を探してみたけど、やっぱりいない。 私を置いて、二人揃ってどこかへ行ってしまったみたい。少し冷たいんじゃない? 二人を探しているうちに、朝食の時間になってしまった。けれど二人はまだ帰ってこない。 何か作って自分だけ先に食べてしまってもいいけど、なんだか食欲がわかない。 ……いや、理由は分かっている。 私は今、とても寂しい。あの二人がいない事が。一人だけ置いていかれた事が。 一人だけの食卓なんて、いつ以来だろう…… 正直なところ、私はかなり寂しがり屋だ。その昔、私は風の神として祀られていたが…… 当時は諏訪子のような神も早苗のような巫女もおらず、友人どころか話し相手すら一人もいなかった。 そこで『信仰を集めたい』という尤もらしい理由をつけて、諏訪子が治めていた洩矢の王国を侵略した。 本当は、沢山人がいれば一人くらい私の友人になってくれるかもしれないと思っていたんだけど。 結局、王国で集まった信仰は全て諏訪子に向く事になったけれど、ひいては守矢の信仰に繋がるから問題無し。 何よりも大きかったのは、私が諏訪子という友人を手に入れた事だ。 それから随分経って、早苗が守矢神社の巫女になった。友人とはまた違う、娘ができたような感じで嬉しかった。 神への信仰を集めるという意味でも、あの子には現人神とも言える能力があるしとても良い事だった。 しかしそれでもなお、人間は神を信じようとはしなかった。彼らが信じるのは科学と情報だけだ。 だから、相変わらず守矢神社の境内に人の姿はあまり見受けられなかった。 そういった経緯で妖怪からの信仰を求めて幻想郷に移り住んだ訳だけど、 麓の巫女がちょっかいをかけるな、なんて言ってきたりもした。それはまあいい。 問題はその後。神社の秘密を探るとか言いだして、諏訪子とあの巫女が顔をあわせることになってしまった。 その時、友人を取られてしまうような気がして凄く嫌だったのをよく覚えている。 「あら、もしかしてこの先に進むつもり? 駄目よ。永遠に眠り続ける私の友人が居るんだから」 かなり必死に止めたけど力及ばず。それで諏訪子を取られたらもう泣くしかなかったけど、それは無くて良かった。 その日から、少しでも諏訪子を離して置いておくのが不安になったので、三人で寝ることにした。 それで提案したのが川の字だけど、私は真っ先に真ん中を希望した。端だと横に一人しかいなくて寂しいし。 あれから早苗も常識にとらわれないとか不思議な事を言い出したけれど、良い方に向かっているみたいで何より。 寝る前も起きた後も、近くに誰かいるっていうのはとても嬉しい。昔はこんな事、考えられなかった。 ……それなのに、どうして二人は私を置いていってしまった? 諏訪子、やっぱりあの時の事、まだ恨んでるのか? 早苗、こんな私に愛想が尽きたのか?  ああ嫌だ、心当たりがありすぎる。それに、無理矢理神社を幻想郷に移住したのも…… ガラッ 「ただいま~」 「疲れたぁ~」 !? か、帰ってきた! ……っと、あ、焦ってはいけない。冷静な素振りで…… 「二人とも、おかぁっ↑えり!」 ……二人の顔を見たら、気が逸って裏返った……死にたい…… ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「すいません、お待たせして」 「いや、さっき(二時間前)起きたところさ」 「へぇ……神奈子にしては珍しい。寝坊でもしたのか?」 「そんなところだよ……で、何で出かけてたの?」 そう言うと、二人は顔を見合わせた後、はぁと溜息をついた。今何か変な事言った? 「もう、昨日言ったじゃないですか。明日の朝はタケノコご飯にするって」 タケノコご飯? そういえば言ってたような……でもそれに何の関係が? 「だから、さっきまでタケノコ採りに行ってたんです。朝掘りしたタケノコはとても美味しいんですよ」 ……ああ、なるほど。納得した…… 「……でも、どうして諏訪子まで連れていったの?」 「ほら、タケノコの生えてる場所や土地の質を調べるのに、諏訪子様の能力なら……」 諏訪子の能力は、坤を創造する程度の能力。 坤は地、確かに地に携わる諏訪子なら役に立つかもしれない。 「それで、わざわざ連れて行った意味はあった?」 「……あ、あはは……」 「やれやれ……意味ならあったよ、荷物運びとして。起こされてまで行ったのに……」 早苗はシュンとなってしまった。能力は空振りだったか、不憫な諏訪子…… 「まあ、その分たくさん持って帰ってきたよ」 「そいつは重畳だね。余った分は刺身にでもしようか」 「お刺身……ですか?」 「朝掘りしてすぐのタケノコはエグミが少ないから、刺身で頂けるのさ」 「へぇ~……なんでそんな事知ってるんだ?」 「昔読んだ本に書いてあったんだよ」 私が馬鹿だったみたい。あの二人に限って、いなくなるなんて事…… うん、でも今日は三人の布団をくっつけておこう。なんとなく。                      ~ おわり ~ ※ 寂しがり屋の神奈子様を精神的に追い詰めてみたかった。 ※ かなこさまかわいいよ? ※ かなこさまかわいいよ! #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
※ あなたの八坂神奈子に対するイメージを大ーーーーーーーーーーーきく損ねる可能性があります。 ※ 常識(公式設定)にとらわれず読める方のみ先へお進みください。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 守矢神社――ー 起きてすぐ、妙に私の両隣が寂しい事に気付いた。諏訪子と早苗がいない。 いつも三人で川の字になって寝ているので(私が真ん中だ)、そもそも気付かない方がおかしいけれど。 でも、まだ日が昇ったばかり。私や早苗はともかく、諏訪子がこんな時間に起きるなんて考えられない。 あいつはああ見えて真面目で几帳面だけど、朝はあまり強くない方だし。 とりあえず寝巻きのまま屋内や境内を探してみたけど、やっぱりいない。 私を置いて、二人揃ってどこかへ行ってしまったみたい。少し冷たいんじゃない? 二人を探しているうちに、朝食の時間になってしまった。けれど二人はまだ帰ってこない。 何か作って自分だけ先に食べてしまってもいいけど、なんだか食欲がわかない。 ……いや、理由は分かっている。 私は今、とても寂しい。あの二人がいない事が。一人だけ置いていかれた事が。 一人だけの食卓なんて、いつ以来だろう…… 正直なところ、私はかなり寂しがり屋だ。その昔、私は風の神として祀られていたが…… 当時は諏訪子のような神も早苗のような巫女もおらず、友人どころか話し相手すら一人もいなかった。 そこで『信仰を集めたい』という尤もらしい理由をつけて、諏訪子が治めていた洩矢の王国を侵略した。 本当は、沢山人がいれば一人くらい私の友人になってくれるかもしれないと思っていたんだけど。 結局、王国で集まった信仰は全て諏訪子に向く事になったけれど、ひいては守矢の信仰に繋がるから問題無し。 何よりも大きかったのは、私が諏訪子という友人を手に入れた事だ。 それから随分経って、早苗が守矢神社の巫女になった。友人とはまた違う、娘ができたような感じで嬉しかった。 神への信仰を集めるという意味でも、あの子には現人神とも言える能力があるしとても良い事だった。 しかしそれでもなお、人間は神を信じようとはしなかった。彼らが信じるのは科学と情報だけだ。 だから、相変わらず守矢神社の境内に人の姿はあまり見受けられなかった。 そういった経緯で妖怪からの信仰を求めて幻想郷に移り住んだ訳だけど、 麓の巫女がちょっかいをかけるな、なんて言ってきたりもした。それはまあいい。 問題はその後。神社の秘密を探るとか言いだして、諏訪子とあの巫女が顔をあわせることになってしまった。 その時、友人を取られてしまうような気がして凄く嫌だったのをよく覚えている。 「あら、もしかしてこの先に進むつもり? 駄目よ。永遠に眠り続ける私の友人が居るんだから」 かなり必死に止めたけど力及ばず。それで諏訪子を取られたらもう泣くしかなかったけど、それは無くて良かった。 その日から、少しでも諏訪子を離して置いておくのが不安になったので、三人で寝ることにした。 それで提案したのが川の字だけど、私は真っ先に真ん中を希望した。端だと横に一人しかいなくて寂しいし。 あれから早苗も常識にとらわれないとか不思議な事を言い出したけれど、良い方に向かっているみたいで何より。 寝る前も起きた後も、近くに誰かいるっていうのはとても嬉しい。昔はこんな事、考えられなかった。 ……それなのに、どうして二人は私を置いていってしまった? 諏訪子、やっぱりあの時の事、まだ恨んでるのか? 早苗、こんな私に愛想が尽きたのか?  ああ嫌だ、心当たりがありすぎる。それに、無理矢理神社を幻想郷に移住したのも…… ガラッ 「ただいま~」 「疲れたぁ~」 !? か、帰ってきた! ……っと、あ、焦ってはいけない。冷静な素振りで…… 「二人とも、おかぁっ↑えり!」 ……二人の顔を見たら、気が逸って裏返った……死にたい…… ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「すいません、お待たせして」 「いや、さっき(二時間前)起きたところさ」 「へぇ……神奈子にしては珍しい。寝坊でもしたのか?」 「そんなところだよ……で、何で出かけてたの?」 そう言うと、二人は顔を見合わせた後、はぁと溜息をついた。今何か変な事言った? 「もう、昨日言ったじゃないですか。明日の朝はタケノコご飯にするって」 タケノコご飯? そういえば言ってたような……でもそれに何の関係が? 「だから、さっきまでタケノコ採りに行ってたんです。朝掘りしたタケノコはとても美味しいんですよ」 ……ああ、なるほど。納得した…… 「……でも、どうして諏訪子まで連れていったの?」 「ほら、タケノコの生えてる場所や土地の質を調べるのに、諏訪子様の能力なら……」 諏訪子の能力は、坤を創造する程度の能力。 坤は地、確かに地に携わる諏訪子なら役に立つかもしれない。 「それで、わざわざ連れて行った意味はあった?」 「……あ、あはは……」 「やれやれ……意味ならあったよ、荷物運びとして。起こされてまで行ったのに……」 早苗はシュンとなってしまった。能力は空振りだったか、不憫な諏訪子…… 「まあ、その分たくさん持って帰ってきたよ」 「そいつは重畳だね。余った分は刺身にでもしようか」 「お刺身……ですか?」 「朝掘りしてすぐのタケノコはエグミが少ないから、刺身で頂けるのさ」 「へぇ~……なんでそんな事知ってるんだ?」 「昔読んだ本に書いてあったんだよ」 私が馬鹿だったみたい。あの二人に限って、いなくなるなんて事…… うん、でも今日は三人の布団をくっつけておこう。なんとなく。                      ~ おわり ~ ※ 寂しがり屋の神奈子様を精神的に追い詰めてみたかった。 ※ かなこさまかわいいよ? ※ かなこさまかわいいよ! ---- #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: