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    <title>lily Crown Battle Royale @ ウィキ</title>
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    <description>lily Crown Battle Royale @ ウィキ</description>

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    <title>花解し編（序）</title>
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    <description>
      　i believe what you said.


　　　▽　　▲　　▽


　報われた物語。
　報われぬ物語。
　この世には、ありとあらゆる《カケラ》が偏在している。

　例えばそれは、“魔と人の繋がり”であり。
　例えばそれは、“許されぬ愛”であり。
　例えばそれは、“世界の線を繰り返す鬩ぎ合い”であり。
　例えばそれは、“ただ枯れていくだけの百合の花”である。

　此処はあらゆるカケラの万華鏡。
　過去、未来、そのどちらとも異なりながら、そのどちらにも到る可能性を秘めた場所。
　本来ならば神、ないし魔女の域に達さなければ認識することすら不可能な空間。
　選ばれた少女が立っているのはひとえにそんな場所だった。

　その眼前に立つのは古の神。
　古き時代にこの星へと降り立ち、そして世界の裏側へ姿を隠した社の神。
　静謐と、それとはまったく相反する享楽の性を併せ持った神が嗤っている。
　その手はある者にとっては救いであり、またある者にとっては最悪の運命そのものだった。

「そう硬くならなくともよい、どうせ覚えてはいられぬ」

　女の手元に握られた一つのカケラ。
　そこに映し出されているのは、ある非凡な惨劇の始まりだ。
　鷹野三四。とある運命の牢獄にて看守を務めた女が神のような顔で指揮を執っている。


『《プログラム》』
『殺し合い』
『最後の一人』
『起爆式の首輪』
『禁止エリア』
『定時放送』


　自分が何故この催しを開き、何を目的に命を弄ぶのか。
　それすら理解していない、その矛盾にすら気付かず神の操り人形として踊り続ける哀れな女。
　されど腐っても彼女は今宵の巫女。神の触覚だ。
　殺し合い―――最後の二人の生き残りを選定するための《プログラム》。
　鉄の首輪を填められた数十人の女達は、陶酔したように演説する鷹野のことを各々様々な感情の載った顔で見つめていた。

「我は鑑賞に足る舞台を求めている。この遊戯盤もそのために用意した。
　異なる世界の枝葉を手繰り、カケラ紡ぎに明け暮れ……それなりに苦労したが、ニンゲンが想いのままに繰り広げる綾模様はなかなかどうして見応えのあるものだと学習する機会があってな。
　経験に学び、一つ骨を折ってみた」


『首輪の実演』
『死者』
『悲鳴』
『哄笑』
『暗転、身柄の会場への移送を開始』


　鷹野はあくまでも人形だ。
　しかしそんな彼女に踊らされる女達は、それ以下の駒だ。
　神に人の子の愉快さを教えたとある少女の魂を参考に選定した小さな小さなカケラ達。
「生き残れるのは二人。
　そう、二人だ。一人ではない。
　望むなら、愛する誰かと共に帰ることも可能というわけだ」
　殺さずして生き残ることは叶わない。
　少なくとも、神はそれを想定していない。
　だが、全てを殺さなくても帰ること自体は出来る。それは許されている。
　帰還することの許される命は二つ。
「仮に半身を失おうとも、そなたのあがきが鑑賞に足るものであったなら、その時は―――ふ。いや、忘れよ。それを明かすにはまだ少し時が早い」
　ただし殺さなければならないのは“それ以外の”全ての命だ。
　
「何を望む、と問うか？　であれば我は愚問と答えよう。
　ただ、生きよ。
　心のままに生きよ。
　欲望のままに生きよ。
　理に従い手を血に染める。
　神たる我に弓を引く。
　何を選ぼうが全てはそなたの自由よ。
　そなたはただ生きればよい。
　生きて、我の鑑賞に足るモノを見せ続けてくれればそれでよい。
　此処では……我の遊戯盤では全ての罪が赦される」

　神の名を欲しいままにする観測者。
　エウアの名の下に、全ての罪が許容される。
　真実も嘘も。
　天国も地獄も。
　善と悪すら此処にはないのかもしれない。
　
「生き抜いたとして、それで全てが手に入るわけでは確かになかろう。
　だがこれだけは断言しよう。
　死して得られるものはない。
　命なき者は、ただこの運命の行き止まりに崩れ落ちてゆくのみだ」
　あるのはただ一つ。
　生者とは勝者で、死者とは敗者だということ。
　逆に言えば此処にある法はそれだけ。
　自然界のように単純明快で嘘偽りのない、人が何よりも利己（エゴ）に染まれる環境が此処には揃っている。

「さて、今度は我が問いを投げよう。
　そなたは何を望み、何を選ぶ？
　その生き様で、我に示してみせよ―――人の子よ」
　神が問いかけた。
　“何を選ぶ？”と。
　その言葉に、玉座へと招かれた駒は少し迷い。
　そしてゆっくりと口を開く。
　告げた答えに、神は満足そうに口端を曲げた。


**時系列順
前の話：[[]]　
次の話：[[鬼隠し]]

**投下順
前の話：[[]]　
次の話：[[鬼隠し]]

|前の話|キャラクター|次の話|
|-|エウア|[[]]|    </description>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/thelcbr/pages/23.html">
    <title>鬼隠し（裏）</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/thelcbr/pages/23.html</link>
    <description>
      　赤座あかりとは幼馴染だった。
　大人しかったあの頃から、自他共に認めるはっちゃけキャラになった今までずっと仲良くし続けてきた。
　あかりは楽しいやつだったし何よりいい子だ。それはたまに見ていて心配になるくらいだったが、だからこそあかりらしいとも思っていた。
　たぶん仲間の誰よりも優しくて純粋で、たまにびっくりするほど影が薄いけれど一緒にいるとこっちまで笑顔になれる、そんなやつ。
　存在を忘れることは何度もあったが、かと言っていざいなくなったらきっと自分たちの日常は成り立たない。今思い返すと、自分があかりに対して抱いていたのはそういう感情だったと歳納京子はそう思う。
　大切な友人。かけがえのない仲間。いつまでも続いてほしいゆるくて愉快な日常のシンボル。

　楽しい時間はいつしか終わるものだし子どもとは大人になっていくものだ。
　七森中を卒業して高校に進めば、その先で大学へ出れば、大人になれば……今の仲間たちともどんどん疎遠になっていくのかもしれない。
　そう思ったことは能天気で知られる京子にも当然あったが、大抵その手の考えは苦笑で幕を閉じることになるのがお決まりだった。
　だって───想像出来ないから。自分たちが離れ離れになることはあっても、疎遠になって友達でなくなってしまうという光景がまるで思い浮かばないから、まるで漫画だなぁと思ってはついつい苦笑してしまうのが常。
　その筈だったし、そうあるものだと信じていた。赤座あかりの首が切り落とされる瞬間を目の当たりにしたその瞬間でさえ。
「ぁ……」
　刀を持った鬼が立ち去っていき、見えなくなるのを確認してからようやく京子は声を発した。
　何故すぐさま駆け寄っていかなかったのか。支給されていたナイフを片手に握り締めて、あかりの仇を取るべく走り出さなかったのか。
　いや、そう問いかけるならもっと前に遡らなければならない。何故、こうなるまで声もあげず行動も起こさなかったのか。そう問うべきだ。
　あかりが無警戒にもあの鬼へ手を振り、呼びかけ、むざむざと招き寄せている光景をどうして制止しなかったのか、と───。
「ぁ、ああああ、ああああああ！！　あかり！！　あかりぃっ！！」
　今更声をあげて駆け寄る自分の白々しさに反吐が出る。
　駆け寄ったところで何も変わらないと頭では冷静にそう判断しているのに、この期に及んで何を善人ぶっているんだと理性は冷たく言っていた。
　歳納京子は何もしなかった。赤座あかりが殺されかけていると分かっていながら自分が隠れていた藪の中から飛び出すこともせず、ただ震えながら友人が素っ首落とされる瞬間を見ているだけ。
　何も、しなかったのだ。京子がようやく動き出した時のはもう何もかもが終わった後だった。
「あかり……あかり……！」
　ホラー系の番組か何かの再現VTRで見た、首のない幽霊。
　それと全く同じ姿を、足元の赤座あかり“だったもの”は晒していた。首がすっぱりと寸断されて、あの愛らしかった顔は色のない無表情でそれぞれの眼球を別々の方向に向けながら永遠に停止している。
　誰がどう見ても、生きていない。救命の余地などある筈もない。
　完膚なきまでに死んでいる。歳納京子が何もしなかったから、赤座あかりはあの鬼に食べられてしまった。
「───死ねよ」
　あかりとは違って、京子は遠巻きに見ただけでも気付いていた。
　道の向こうから親友へ近付いていく緑髪の女。時代劇の侍みたいに腰から刀を提げたそいつが、“まともではない”ことに。
　ただ見ているだけで全身が総毛立つ。歯がかちかちと噛み合わずに音を立てる。全身が、本能が、あれは人間ではないから近寄るな、存在を気取られるようなことは絶対にするなと喚き散らしていたから。
　京子はそれに従ってしまった。怖いから、死にたくないからというそれだけの理由が十年近くにもなる友情にあの一瞬確かに勝った。
　その結果がこれだ。全て終わった後で今更友人面をして死体に駆け寄って、生前の明るさの欠片もない虚ろな死に顔を見つめながらわざとらしく涙を流して叫び散らしている。
「全部……全部、お前のせいじゃん……！　全部、おまえが……！」
　何をどう哭いたってあかりは帰ってこない。
　死んだものは戻らない。京子のせいで、あの朗らかな笑顔は永遠に失われた。
　二度とあの日々が戻ることはない。ごらく部と七森中の愉快な仲間たちの物語は、このどことも知れない田舎道で打ち切りになってしまった。
「うああぁああああっ……！　あかり、ごめんね、ごめん、あかりぃいいいいいい……！！」
　京子ちゃん、泣かないで。
　そう言ってくれる優しい少女の魂はどうやらもう此処にはないようで、したがって京子の慟哭に応えてくれるものは何一つなかった。
　臆病の代償は孤独な絶望。京子はそれをただ噛み締め続けるしかない。
　鬼の餌食を免れた少女は幸運でも何でもなかった。その判断を、きっとこの先命が尽きるまでずっと悔やみ続けることになるから。
　はてさて哀れな少女はこのまま、他の誰かが声を聞きつけて狩りにやって来るまで此処でこうして蹲っているつもりなのか。
　京子一人だったならそうだったかもしれないが、幸いにして歳納京子にはまだ運が残っているようだった。

　道の先で───新たな参加者が一人、呆然と泣きじゃくる京子の姿を見つめていたのだ。
　彼女の次の行動は、武器を抜くでもほくそ笑むでもなかった。
　少し迷った後、無防備すぎる姿を晒す京子へと控えめな足取りで近付いていく。
　そして、せっかく拾った命を無防備にまな板の上に放り出している京子に話しかけた。
「あの……」
「───ひ、っ！？」
「あっ、ごめんね、驚かすつもりはなかったんだけど……その」
　自分のせいで死んだ友人に縋りつくのに夢中だった京子は、声をかけられるまで気配にも足音にも気付いていなかったらしい。
　尻餅をつきながらとっさに声の方向を見るその目は、気の毒なまでに怯えきっていた。
「これ、あなたがやったの？」
「───ちがう！　違う、違うっ！　私じゃない、私じゃ……！　ひ、ぐ……！」
　かぶりを振って必死に否定する。
　してから、何が違うんだよとそう思った。
　直接手を下したわけじゃない、それは確かだ。だけど見殺しにしたのは他でもない自分自身。歳納京子。
　幼馴染だったのに、大事な友達だったのに、視界の先で首を切り落とされるのをただ指を咥えて震えながら見つめていただけの自分。
　それがどの口で自分は殺していませんなんて言えるんだと思うと、京子は本気で自分をこの場で殺してやりたくなった。
　そんなことが出来る度胸があるなら友達を見殺しになんてしていないことに気付くと、余計に頭の中がぐちゃぐちゃになって、目の前に人がいるのも構わずに地面へ拳を叩きつけていた。
「…………」
　そんな京子の姿を、しばらく少女は見つめていたが。
　やがて身を屈ませると、自暴自棄のような行動に走る京子の手をそっと止めさせた。
「友達だったの？」
「………うん」
「そっか。じゃあ、悲しいね」
「私のせい……私なら助けられた！　私が、隅っこでガタガタ震えてなかったら───この子の手ひっ掴んで一緒に駆け出せてたら……！　あかり、死ななくてもよかったのに……！」
　それから、転がるあかりの首に手を添えて瞼を閉じさせてやる。
　あらぬ方向を向いた目が瞼に隠れて、少し死体の顔は見られるものになった。
　鼻水を啜りながら、京子は少女の顔を見上げる。背丈や見た目は自分とそう変わらないように見えたが、どこか大人びた雰囲気があった。
　だから多分年上だろうと思う。ふわふわした金髪がとても綺麗で、精微な顔立ちも合わさりお人形のようだった。
　お調子者な京子のことだ、こんな状況でなければ軽口の一つも出ていたかもしれない。
「悲しいのはわかるけど、このまま此処にいたらあなたも危ないよ。私と一緒に行こ？」
「お姉さんは……乗ってないの？　この《プログラム》に……」
「誰かを殺すとか蹴落とすとか、私には無理かな。まともにやっても勝てそうにないよ。体力もないし、頭もよくないし」
　肩をすくめて苦笑する彼女の言葉に、つい反射的にほっと胸を撫で下ろしてしまう自分が忌まわしかった。
　あかりを死なせておきながら、まだこうやって自分の身の安全のことばかり考えている。
　汚い。醜い。あかりじゃなくてお前が死ねばよかったのに、あの鬼に食われてしまえばよかったのに。
　京子がそんなことを思っているなど露知らないだろう少女は、四つん這いで蹲ったままの京子にそっと手を差し出してくれた。
「近くに空き家があったから、とりあえず私とそこに行こ？　落ち着くまで一緒にいてあげるから」
　歳納京子は親友を見殺しにして生き延びた。
　鬼に差し出して逃げ延びた。
　しかしこの有様では、まともに生き残るのも戦っていくのも不可能だろう。だから京子には彼女の手を取る以外の選択肢はなかった。
　手を取り、涙を拭いながらなんとか立ち上がった瞬間、少女が微かに口角を釣り上げたことにはついぞ気付かないままで。


（そう。私じゃ多分、どう頑張っても真っ向勝負じゃ優勝出来ない）
　未だぐすぐすと鼻を鳴らしている京子の手を引きながら、花邑ひなこは冷静に考えていた。
　さっきはああ言ったが、《プログラム》に乗っていないというのは真っ赤な嘘だ。
　ひなこは虫も殺さないような顔をしながら、内心では今この瞬間も優勝することだけ考え続けている。
　正確にはこの島のどこかにいる最愛の人、ひなこにとっての世界の中心である“彼女”と一緒に優勝するための案を、編み続けている。
（だから頭を使わないと。例えば、友達を殺されたかわいそうな女の子を守ってあげるいい子を演じるとか）
　人間の心っていうのはそこまで単純で即物的じゃない。
　必ず、人を殺すことを嫌がって《プログラム》そのものに反旗を翻す連中が出てくるはずだとひなこは考えた。
　ならば、弱くて頭も悪い自分が優勝を目指す上で一番手っ取り早いのは、そういった参加者たちの団体に潜り込んで寄生することではないかと。
　寄生して信用を勝ち取りながら機を伺う。絶好のチャンスが巡ってきたら、そこでごっそり参加者を減らす。これをなるだけ繰り返しながら、絶対に死なせるわけにはいかない“あいちゃん”との合流を目指す。
　それが、ひなこの考える《プログラム》優勝のためのプランだった。
（でもあいちゃんのことは早く見つけてあげないと。あいちゃん、絶対泣いてるよね……どこかでじっと隠れててくれればいいんだけど）
　───瀬崎愛吏。それが、ひなこが生かさなければと考えている最愛の人だ。
　けれど愛吏は弱い。いろいろあって、彼女はすごく弱くなってしまった。
　愛吏のそんな姿もひなこは愛していたけれど、この殺し合いの場ではその弱さはあまりにも不利だ。
　だから早く見つけて、保護した上で自分の方針を共有して、一緒に戦ってあげる必要がある。
　時間制限はあまりない。うまくやらなければ、自分は大好きなあいちゃんを失うことになってしまう。
（二人で帰ろうね、だから少しだけ待ってて。一緒に帰ったら、二人でもう一回やり直そう。
　今度はもっといろいろよく考えて、二人で話し合って、いっしょに生きていけるように頑張ろう）
　ひなこはこの《プログラム》に少なからず感謝していた。
　だってこれがなければ、自分達はどうあがいても詰んでいたから。
　高校生二人の逃避行、駆け落ちなんて上手くいくわけがないのだ、普通に考えて。
　そして自分達はもうじき、そんな現実に追いつかれるところだった。
　その矢先に舞い降りた非日常。利用しない手はない、ひなこはそう思う。
「私達、永遠に一緒だよ。あいちゃん」
　歳納京子は鬼から逃げるために友人を捧げた。
　しかし京子は、まだ気付いていない。鬼が皆、昔話のように恐ろしい姿形をしているなんてことはないのだと。
　優しい言葉と、穏やかな顔。その裏側に大きな殺意を隠している───そういう鬼もこの世にはいるのだ。
　鬼に手を引かれて京子は歩く。後戻りは、もうできない。

【一日目・深夜/D-4】
【花邑ひなこ＠きたない君がいちばんかわいい】
【状態：健康】
【装備：？？？】
【方針：瀬崎愛吏との優勝狙い】

【歳納京子＠ゆるゆり】
【状態：精神不安定、自己嫌悪】
【装備：サバイバルナイフ】
【方針：？？？】


**時系列順
前の話：[[鬼隠し]]　
次の話：[[]]

**投下順
前の話：[[鬼隠し]]　
次の話：[[]]

|前の話|キャラクター|次の話|
|-|歳納京子|[[]]|
|-|花邑ひなこ|[[]]|    </description>
    <dc:date>2023-06-26T19:50:04+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/thelcbr/pages/22.html">
    <title>鬼隠し</title>
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    <description>
      「はっ、はっ、はっ……」
　赤座あかりは走っていた。
　鷹野三四と名乗る女によって一方的に宣言された《プログラム》の開催。
　自分の目の前で首がちぎれ飛んで動かなくなった女の子。
　自分と一緒にその一部始終を見聞きしていた、大事な大事なごらく部の仲間たち。
「さがさないと……みんなのこと、早く見つけてあげないと……！」
　あかりは決して強い少女ではない。
　月明かりに照らされたその顔をぼろぼろと涙が伝っているのを見れば分かるように、どこにでもいる等身大の中学一年生だ。
　ただ、それ以上にあかりは優しい子だった。見せしめとして殺された少女の無念と恐怖に本気で胸を痛め、この空の下どこかで怯えているだろう友人の身を本気で思い駆けていた。
　歳納京子、船見結衣、吉川ちなつ。
　みんなあかりよりもずっと強くて頼りになる子ばかりだ。
　それは分かっている。分かっているけれど、それは足を止める理由にはならなかった。

　みんなで帰るんだ。
　誰も殺し合いなんてしなかったら、あの鷹野さんって女の人も諦めてみんなをお家に帰してくれるに違いない。
　あかりは冗談でも何でもなく大真面目にそう信じていた。そのためにもまずは一人でも多くの参加者に会わなければならない。
　ごらく部のみんなはもちろん、それ以外の子たちにも積極的に会って「怖がらなくていいんだよ」と言ってあげなくちゃ。
　そんな優しい気持ちがあかりの足を突き動かしていて。
　そして少女の想いを月は聞き届けたのか、あかりは前方に人影を認めて足を止めた。
「……！　あれ……！」
　不安に染まった顔がぱっと明るくなる。
　いた。人がいた。話をしよう、出会えた喜びを分かち合おう。
　そう思って手を挙げ大きくぶんぶんと振って自分の存在をアピールする。
　影が薄いとよく言われるあかりだからこそ、自分がここにいることを示す努力は惜しまない。
「お～い！　えっと、参加者の人だよね？　あかりもそうなんだ、ほんと怖くて参っちゃうよね……！」
　相手もあかりの存在に気付いているらしい。
　少しずつ両者の距離は詰まってくる。
　返事くらいしてくれてもいいのにな、と思った。相手は何を語るでもなくただ歩いてくるばかりで、夜闇のせいもあってあかりが彼女の人相を認めるまでには少し時間がかかった。
（綺麗なひとだなぁ……）
　着物姿で、緑髪のポニーテールが揺れている。
　あかりよりも年上らしく背丈も顔立ちも大人っぽい。
　ほわ……と思わず見惚れてしまったあかり。
　だがすぐにはっとして、自分のほっぺたをぱちんと叩いて気合を入れるなり駆け寄っていく。
「はじめまして！　七森中学校一年の、赤座……」
　
　
　危機感の欠如。
　世界の優しさの過大評価。
　赤座あかりがこの状況に陥った理由はそんなところだろうか。
　あかりはとても優しい子だ。
　これが殺し合いの《プログラム》でさえなければ、その優しさは多くの人の心を癒やしただろう。
　しかしあくまで此処は殺し合いのゲーム盤。優しく、すぐに人を信じ、みんなで手を取り合って一緒に帰るなんて夢を抱けてしまう無垢な少女は葱を背負った鴨でしかなかった。
「あ……」
　せめて女の腰から下がっている剣呑な“それ”の存在さえ警戒出来ていれば、話はまだ違ったのかもしれない。
　だがあかりはそれすらも警戒しなかった。
　まさかそれが自分に向けて引き抜かれるなんて露も知らないまま近付いた、その結果。
　赤座あかりは緑髪の女が日本刀を振り上げる光景をただ見上げるしか出来なかった。
　自分に向けて落ちてくる鈍色の刀身。それを見ながらあかりは、ようやく自分の間違いを疑った。
（あ、れ？）
　あかりは優しい子だ。
　最後まで相手のことを疑いはしなかったし、自分が殺されかけていることすら理解していなかったかもしれない。
（なんか、ちがう）
　あかりが疑った間違いは相手の善悪ではなく自分の認識の方。
　月光を背にして刀を振り上げる冷たい形相。とても───背筋が凍るほど美しいその出で立ちに、あかりはこう思った。
（鬼、？）
　角もない。
　肌も赤くも青くもない。
　縞模様のパンツなんて履いてないし金棒も持っていない。
　それでもあかりはそう思った。
　刀身が首に食い込む直前、赤座あかりが最後に抱いた思考はそれだった。


「……まずは一人、か」
　首と胴体が泣き別れになった少女の亡骸を前にして、鬼がそう呟いた。
　デイパックから名簿を取り出して改めてそれを確認する。
　道の真ん中で筆記用具を取り出すのも億劫だ。
　赤座あかり。名前の上に載せられた笑顔の顔写真に指先を当て、力を込めて穴を空ける。それだけで一人の少女の命がこの世から消えたことが鬼の名簿に記録された。
「先は長いね。殺し合うのが見たいなら、いっそあの場でおっ始めさせてくれたら楽だったのに」
　血に濡れた刀を鞘に収めて舌打ちをする。
　まだやることがある以上、こんなつまらない余興の席で死ぬわけには行かない。
　それに考えようによっては都合のいいこともあった。
　名簿の紙面で猫を被った笑顔を躍らせている青髪の少女、古手梨花の名前を見て鬼は顔を歪める。
（オヤシロさまの祟りの元凶……古手家の巫女。こいつはきちんと此処で殺しておかないと）
　園崎家の次期当主として果たさねばならない使命。
　全ての惨劇を自分の代で終わらせ、祟りの歴史に終止符を打つこと。
　「魅音」にとっては目先の生存よりもそちらの方がよほど大事だった。
　自分のためでなく村のために殺す。生き残ってやり遂げる。
（沙都子は……生かしてあげてもいい。あいつが祟りの実行者の一味じゃないかどうかは、見極めなくちゃいけないけど……）
　そのために誰の犠牲も厭うつもりはなかった。
　もしも生存者の椅子が一つしかなかったなら、「魅音」は躊躇なく妹のような少女のことも殺しの勘定に含めていただろう。

『■都■のこ■、頼■■■ね』

　頭の中を走る雑音が頭痛を呼ぶ。
　知っている誰かの知らない言葉が煩い。
「誰にも邪魔はさせない」
　決意表明のように言うと少しだけ痛みが和らいだ。
　代わりに首元が痒くなり、爪を立ててガリガリと掻いた。
　血が滲んで白い肌が汚らしく彩られるが、気にはしない。そんな余裕はない。
「私が……魅音が全てを終わらせるんだ」
　そう言って赤座あかりの首を蹴飛ばし歩き出す、愚かな鬼は気付かない。
　いや、気付いていながらわざと見ないふりをしているのだ。


　───園崎詩音。
　それは「魅音」がその手で殺したはずの名前だった。
　死んだ人間は生き返らない。
　ならばその名前が、今此処にあっていいはずはない。
　祟りの実行者が用意した替え玉だ。もしくはひょっとすると鷹野三四も村の暗部と繋がりを持っており、その一環でこんなことをしでかしているのかもしれない。
　真実がどちらであるにせよ、殺すしかない。まだ無関係の余地がある沙都子以外は全員この手で裁いてやる。
　参加者も鷹野も全て、全て……。

『詩音』

　また雑音が聞こえる。
　私は「魅音」だ。御三家を背負って立つ園崎の鬼として使命を果たすんだ。その名前で私を呼ぶな。
　誰であろうと私は止められない、止めさせない。「魅音（わたし）」が全ての悪業を断ち切ってみせる。

『沙都子のこと、頼むからね』　

　煩い。煩い。煩い。
　私は「魅音」だ。「園崎魅音」だ。
　「詩音（そいつ）」は死んだんだ。「魅音（わたし）」が殺したんだ。
　黙れ、黙れ、黙れ、黙れ。
　うわ言のように呟きながら鬼が喜劇の島を闊歩する。
　自分が本当は誰であるのか、“あの日”の真実さえ狂気の澱に見失いながら。
　祟りを断ち切る新たな祟りは、血飛沫浴びた幽麗な姿でさまよい歩く。

&amp;color(red){【赤座あかり＠ゆるゆり　死亡確認】}


【一日目・深夜/D-4】
【園崎詩音＠ひぐらしのなく頃に巡】
【状態：健康、「魅音」、雛見沢症候群発症（レベル5）、雑音】
【装備：日本刀、赤座あかりの支給品】
【方針：皆殺し（ひとまず沙都子以外）】


**時系列順
前の話：[[花解し編（序）]]　
次の話：[[鬼隠し（裏）]]

**投下順
前の話：[[花解し編（序）]]　
次の話：[[鬼隠し（裏）]]

|前の話|キャラクター|次の話|
|-|赤座あかり|&amp;color(red){死亡}|
|-|園崎詩音|[[]]|    </description>
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    <title>【きたない君がいちばんかわいい】</title>
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      *きたない君がいちばんかわいい

**瀬崎愛吏
|No.|タイトル|

**花邑ひなこ
|No.|タイトル|
|002|[[鬼隠し（裏）]]|

**宮園一叶
|No.|タイトル|    </description>
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    <title>【ゆるゆり】</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/thelcbr/pages/19.html</link>
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      *ゆるゆり

**赤座あかり
|No.|タイトル|
|001|[[鬼隠し]]|

**歳納京子
|No.|タイトル|
|002|[[鬼隠し（裏）]]|

**船見結衣
|No.|タイトル|

**吉川ちなつ
|No.|タイトル|    </description>
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    <title>【ひぐらしのなく頃に巡】</title>
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      *ひぐらしのなく頃に巡

**古手梨花
|No.|タイトル|

**北条沙都子
|No.|タイトル|

**園崎魅音
|No.|タイトル|

**園崎詩音
|No.|タイトル|
|001|[[鬼隠し]]|    </description>
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    <title>メニュー</title>
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      **メニュー
[[トップページ]]
[[メニュー]]

----
**本編
[[本編SS・投下順]]
[[本編SS・時系列順]] 
**追跡表
-[[【ぼっち・ざ・ろっく！】]]
-[[【ハッピーシュガーライフ】]]
-[[【ひぐらしのなく頃に巡】]]
-[[【ゆるゆり】]]
-[[【ななしのアステリズム】]]
-[[【まちカドまぞく】]]
-[[【裏バイト:逃亡禁止】]]
-[[【きたない君がいちばんかわいい】]]
-[[【少女終末旅行】]]

----
**各種情報
[[参加者名簿]] 
[[死亡者リスト]]
[[ルール]] 
[[マップ]]

----

**リンク
[[現行スレ&gt;https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1687714484/]]
[[2chパロロワ辞典＠wiki&gt;http://www11.atwiki.jp/row/]]

----
**更新履歴
#recent(20)

----


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    <dc:date>2023-06-26T13:46:23+09:00</dc:date>
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    <title>追跡表</title>
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      [[【ぼっち・ざ・ろっく！】]]
[[【ハッピーシュガーライフ】]]
[[【ひぐらしのなく頃に巡】]]
[[【ゆるゆり】]]
[[【ななしのアステリズム】]]
[[【まちカドまぞく】]]
[[【裏バイト:逃亡禁止】]]
[[【きたない君がいちばんかわいい】]]
[[【少女終末旅行】]]    </description>
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    <title>マップ</title>
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    <title>ルール</title>
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      ■企画について
・&gt;&gt;1（◆9rj3OvFOmY）が非リレーで進めるパロロワ企画です。もしかしたら今後リレーを解禁するかもしれませんが、現状予定は未定です
・下の[[参加者名簿]]は恐らく今後増減します。初期メンバーの登場話が出揃う頃には名簿を確定させるつもりです。
　非リレー企画ですので、いろいろ大目に見ていただけると嬉しいです
・くどいようですがゴア描写、性描写、参加者同士のカップリング要素などが含まれます。
・「○○は百合じゃないだろ」ごめんて。

・主催者は鷹野三四＆山狗部隊＠ひぐらしのなく頃に巡。黒幕はエウア＠ひぐらしのなく頃に巡です。
・参加者達には鷹野からルール説明が行われ、また一人が見せしめとして殺害されました。
・[[マップ]]は沖ノ木島＠原作バトルロワイアルです。wiki製作時にアップロードしておきます。    </description>
    <dc:date>2023-06-26T13:41:01+09:00</dc:date>
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