「スバティアin三咲町4話」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

スバティアin三咲町4話 - (2008/05/10 (土) 12:32:36) のソース

「おかしいなぁ・・・どうしちゃったのなぁ?」

何も無い荒野、この失われし大地で最強と呼ばれた一人の男はただ一人の女に怯えている。

「喧嘩ばっかり、全然働かない…アルター使い?そんなの関係ないよ、言ったじゃない『喧嘩、だめだよ』って
 …私の言う事そんなに間違っているのかな?」

男を取り囲むように4つのピットが周回し、女の持つ杖から膨大な光を発していた。

「ま、待て、おちつけかな(ry)」

弁明するように男は言う、だけどその言葉は彼女を揺り動かす事なんて到底出来ない、
例え「反逆者」であろうとも…

「カズ君…」

女は見下したようなあるいは冷め切った口調で現実を告げる。

「少し…頭冷やそうか」

そして女は杖を振り下ろす。

「天光満つる所我はあり、黄泉の門開く所汝あり、いでよ神の雷!ワールドデストロイヤーァァァァァァ!!!グォレンダァ!!」
いや、単なる極ありうるスターライトブレイカーである、杖から光それと同時に4つのビットからも同等の光が放たれる、
ついでに某ヘルカイザーの声が聞こえたのもご愛嬌。

5つの光の奔流が男を包みこみ、そして男が立っていた所を中心に巨大なクレーターが出来ていた。
無論その男は黒焦げになっていた。それを見届けると女は去る、
そしてその女の顔はどこか晴れ晴れとしており、嬉しそうであった。

「みぃ~~~、あの〇夢もカズも纏めて頭冷やしてやったのですぅ!さぁてこれから
 赤坂と素敵な大人の時間なのです、赤坂に比べればユーノ君もクロノ君も全然足元に及ばないのですぅ」

高町なのは…胸に野望を秘めたまま、己の望むべき場所へ向かった。因みに娘の面倒は6課襲撃といいゆりかご戦でも
全然役に立ってくれてなかった某腋神様に見てもらっている、勿論脅し付きで

   ―――――――というか仕事はどうした!

時空管理局、時空を守るために結成された組織の本部の通路を歩いている女性二人

「なぁ、ティアナやスバルはちゃんとやっているかなぁ?」

元機動6課部隊長八神はやては心配そうに言う、今は別々だが、やっぱり元部下、心配である。

「大丈夫だよ、二人とも強いんだし」

そしてその部隊であるライトニング部隊の隊長を務めていたフェイト・テスタロッサ・ハラオウンは笑顔で言い、
そして付け足す。

「あの子がティアナ達の面倒みてくれるって言ってくれたし」

はやては驚いた顔をする。

「まさか、あの子全然協力的じゃのうて、豚箱にぶち込まれとるって聞いたで」

フェイトは笑顔のままである。

「あの子は協力的じゃなくて心の整理がついてなかったの、それでようやく整理がついてくれて…
 それにあの子の戦闘経験や面倒見はあの妹たちから見て立証済みだよ」

「まぁな、まさか逃げ出すとかしないやろうな」

「大丈夫だよ、あの子はそんな事をする子じゃない、
 命がけの戦いをしたから分かる。彼女はそういう子じゃない」

「まぁ、そうフェイトちゃんが言うならまぁ…」

はやては納得した。

「そういえば最近シャマル見ないけど…」

「何でも仮面つけた男をフォークもって追っかけ回したり、
 『ハラワタをぶちまけろ』って叫んで暴れていたりって言う
 目撃証言があるって」

「・・・」

そしてフェイトとはやてはある一団を見つける。

「可愛そうに」
「もうすぐ結婚なのに…」
「折角Sランクになったのに…」

男達はブツブツ言っていた。

「ええと、何かあったのですか?」

フェイトは問う。それに一団の一人が言う。

「いや、ランクZ級危険地域の調査に向かう魔導師の見送りに行っていたんだよ」

「「Z級!」」

Z級…究極なまでにデンジャラスな地域なのだ…。

「何時まで持つかな…」
「一週間持てばいいほうだな」

一団からある種不敬なセリフが発せられる、流石のフェイトもはやても抗議する。

「いくらなんでも酷すぎます」

「じゃあ、君達がいく?」

うんざりとした顔で男は言う、勿論答えを予測してだ。

「「行きます!」」

やっぱり言うと思った、そして男は現実を突きつける。

「3提督級の魔導師ですら、そこの地域を治めている長「暗黒卿」の前では赤子同然だぞ」

流石にフェイトとはやては仰天する、あの伝説の3提督ですら赤子同然って…。

「そこはどこなのですか?」

はやては恐る恐る聞く、そんな危険な世界があるなんて…男は二人に言う。

「第97管理外世界バチカン」
「エェェェェェェェェェェェェェ!!!!な、何だって!!!」

はやてとなのはの出身世界の国なのだ。当然驚く二人、あの世界って魔法文明ないはずじゃあ…

「いや、あの世界の魔法技術はとんでもないものばかりだよ」

男は言う、そして何故そこが管理外なんかというフェイトの問いに男は言った。

「決まっているだろ、管理なんて出来ない、そんな事いったら忽ち管理局は崩壊する、だから管理外世界…」

ランスターレポート 追加

 本日夜、スバル・ナカジマと散歩中、公園にて正体不明の機動兵器と遭遇、この機動兵器はメイドの姿をしており多数の質量兵器を装備、
武装は主に指からのミサイル、チェーンソー、ライトサーベル、特殊誘導型弾を撃ち出すボウガンである。しかし、この中での注意点において、
ミッドチルダ式魔法『プロテクション』を使用した事、この製造者はミッドチルダ出身者、もしくはミッドチルダ出身者との繋がりがあると推測される、
この件について本官は重点的に調査を行う。

尚、正体不明機動兵器は術式不明の魔法を使用した男によって破壊、男の特徴は筋肉質、長身、黒い服に白いコートを羽織っていた、
これも先のレポートに表記した4人の魔力保持者と共に要注意人物として調査するものである。

追記:97管理外世界って魔法文明ないはずですよね

ちなみにこれを見た局のある人達…
「ねぇ、やばくない、このティアナ・ランスターって言う奴」
「と言うか、誰だよ送った奴」
「…高町なのは」
「…自分の出身世界の危険度ぐらいちゃんと調べておけよ」


かれこれ数日後―――
「ティア~、私はさつき達と一緒に大帝都行くから~~~~」

相方はすっかりというか学校に完全に馴染んでいた、お前任務忘れているだろと言わんばかりに…
というか忘れているだろう、『目立つな』って…だけ街中でスバルの名前は知れ渡っている。
この町には『大盛、OO分で食べ切れたらタダ』という店が多いのだ、そしてスバルはその店の
大食いや早食いナンバー1と言うランクを次々と?ぎ取っているのだ、丸で某騎士王(つっこみはなしね)のように…
ただ、メシアンのカレー大食い、早食い記録は何時の間にか塗り替えられていたのだが。

内心頭抱えたくなる、相方の気楽さに、同時に羨ましくもあるが―――

かく言う私も任務に行き詰まっている、同級生でもある遠野志貴は知らないうちにどこかに出かけるし、
その妹である秋葉という妹には近寄りがたいというか近づけさせない雰囲気をまとわせており、
アルクェイドと言う女性は姿を表さず、シエルという先輩も、そしてあの時公園で助けてくれた男の人も

…こう悩んでも仕方ないな、偶にはパァーとやるか。

「スバル!」

私は相方を呼び止める。

「なぁにティア~?」
「私も一緒でいいかな?かな?」

何となく言ってしまったセリフ…

「う~ん、じゃあさつき達と聞いてくるね」

相方はツインテールの少女に自分の友達も一緒に行ってもいいかと聞く、
そしてその少女を始めとする少女の集団は二つ返事でOKを出した。

「う~ん、ティアナさんはちょっと話し掛け辛いって雰囲気があって」

さつきは言う、そういえば結構回りから言われている、近寄りがたいって…私そんな子じゃないんだけどな。

「でも実際こうやって話しているとティアナさんってそんな子じゃないんだよね」

さつきは笑顔で言う。

「うん、まあね」

調査のはずなのに…そうなのに、このまま学生としてやっていきたい
…そう思ってしまう私であった、思えばこんな平凡な日なんてなかったな―――


ティアナがスバルとさつきの輪の中に入って外に出て行く姿を一人の女性が見ていた。

(…あれが時空管理局の魔術師か…)

女性は己が果すべき使命の為自宅に戻ろうとする。

(理由がどうあれ、神の摂理に歯向かう異端は抹消する)


女性は町を歩いていた、己が行く場所に―――

思えば―――

娑婆に出るのは、そしてこの世界に来るのは幾日ぶりだろうか―――

あの日、私のプライドは完膚なまでに打ち砕かれた、絶対的自信をもっていた自信の戦闘スタイル、
それに絶大な敬意をもち、私を尊敬し追いつこうとした妹…そしてそれらはFプランの残滓によって微塵に砕け散った、
そして拍車をかけるように妹たちが全員捕まった事、ドクターの夢が破れた事…私のプライド、心はズタズタに砕け散った
…そして独房の中虚ろな日々をすごす中一人の女性が私に会いに来た。

―――フェイト・テスタロッサ・ハラオウン

私のすべてを打ち砕いた女、その女は私を蔑まず、凛と接してきた。

―――貴女はここで終わるのですか?
―――貴女の妹たちは自分の道を歩み始めましたよ。
―――貴女はこのままただ虚ろに過ごすのですか?
―――あの時の貴女はどうしたのですか?私と互角に渡り合った貴女の姿はどこにいったのか?

そういわれていくうちに自分の心の中で何かが湧き上がった。そしてそれを決定つけたのは
5番の名前を持つ妹が会いに来た事だ。

―――自分たちは自分たちの道を見つけた、だから尊敬する姉にもその道を見つけて欲しい、
   昔の貴女のように決めた道を凛と進む貴女に戻って欲しい、それが博士の夢を再び追いかけるのでも、
   私たちと同じく管理局で自分の力を発揮する事でも…

そして私は何かの為に頑張った、自分の為に、妹達の為に、ドクターの為に…そして妹達と共に更
生プログラムを次々とクリアしていった私は、仮の局員としてある任務を請け負った。

「執務官試験中のティアナ・ランスターならびにスバル・ナカジマのバックサポート」

こうして私は再び97管理外世界に赴く事になった…再び…以前私は一度だけこの世界にやってき
た事がある、目的はドクターの気まぐれでバチカンという国にある魔法技術品の奪取…管理外と
いう名で私は慢心していたのかもしれない…結果的に私はもう一歩で殺されるところだった。

―――「埋葬機関」

バチカンが保有する最悪最凶の戦闘集団、彼らによって屠られた管理局の魔導師、そして次元犯罪
者は数知れず…私はそのリーダーでもある「ナルバレック」と戦い、瀕死の重傷を負った。何とか
逃げ出す事に成功したもののそれは死ぬまでの時間をほんのちょっぴり延ばしたにすぎない。絶望
した私を救ったのは、現在管理局において『暗黒卿』と呼ばれる前任者であった。私は「何故助け
たのか?」と問う、前任者は屈託の無い笑顔で言った。

「傷ついた隣人を助けよ、それが主の意思なのです」

こうして私は生き長らえた…そして私は再びこの世界にいる。妹達を次々と撃破したかつての敵を
助ける為…

まぁそれもいいか―――

無論娑婆に出る以上、依然着ていたあのBJはご法度、当初局から衣装が貸しだれたのだが、
ハイレグで胸元が露になる衣装、そしてオプションとして何故かやたら饒舌な
青く染め上げたガジェット3型改がついており・・・

「少佐ぁぁぁぁぁぁ!!」

と叫びながらこちらにルパンダイブ(何故知っているという突っ込みはなし)してくる局員を
セッテとのダブルインパクトで撃沈させて…本当はスーツがよかったけど、女だからという理由で却下された

(イメージ的に両儀式の服装)

ちなみに5番目という名の妹の私服は、薄紫のゴスロリ衣装で薔薇のついた眼帯がオプションとしてついていた・・・
(「薔薇水晶萌えぇぇぇぇ」と言う叫び声が聞こえたのは気のせいか?)

そして私の目に何かが映る、そして呆れ果てる。
「目立つなと言われている筈なのに…ドゥーエ姉様の爪の垢でも煎じて飲ませてやろうか」
飲食店の大食い王や早食い王として張り出された写真にある意味自分の姉的存在の笑顔が沢山見つけたのだから…

「私が来て正解だったかもな…」

私はポツリと言う…3番目の戦闘機人『トーレ』、私は彼女達の住処に向かう。

「ティア~いっぱい食べたね~~~」

「スバル、やっぱあんたすごいわ…」

私は相方の食べっぷりにある種の尊敬の念を抱く、次から次へとやってくる肉の山を平らげ、
それと同じくサラダ、炭水化物もたっぷりと食べていたのだ…さつき達も当初は驚いていたが今は慣れたとか…

そして私達は帰り道である公園につく、ここは―――

「ねぇ、ティア」
「ん?何?」
「あのおじさん一体なんだったろうね」

数日前、殺される寸前の私を助けてくれたあの人―――

「調査すれば分かると思うけど」
「うん、分かったら、お礼を言って、そしてあのおじさんからあの技を教えてもらうんだ」
「まだ、諦めていなかったの?」
「当然、だってカッコイイんだもん」

相方は笑顔のままだった…その時、猛烈な殺気が私たちを襲う…何かナイフみたいなものが飛んで
くる…あわててその場から離れる私と相方、そしてさっきいた場所に無数の投擲武器が突き刺さる。

「チンク!」

相方は叫ぶ、投擲武器を主武装とする戦闘機人、彼女が?いや彼女はプログラムを終えて罪を償い始めているのだ。
今更そんな事をするのはありえない。

「やれやれ…やっぱり避けられましたか?」

声のする方向を見上げるとそこには

―――街灯の上に一人の女性が立っていた。
―――そして女性は言う。

「我、神の摂理に反する愚かなる異端を、代行者の名において滅さん!」

凛とした声と共に女性は私たちに襲い掛かる、慌ててBJを着こんで迎撃当たろうとする
…ここの公園呪われているのじゃないのかしら?私はそう思ってしまう。


(胸騒ぎがする)
トーレはまだ誰もいないマンションの部屋から出て、公園へ向かう、そして目にした光景―――

はっきり言って、これほど性質の悪い敵は初めてだった。相手の投擲武器は魔力が付加されておりその魔力は、
こちらのプロテクションやBJをあっさりと切り裂くのだ、そしてその攻撃だけではない。

「てやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

スバルがリボルバーナックルで女性に殴りかかろうとする。だが女性はそれを予想したようにそれを素手で受け止める、
プロテクションなしに…だが女性は平然としている、そして私がクロスミラージュから魔力を次々と撃ちこむが相手を怯ますだけで撃破するに至ってない。

「舐められたものですね…この程度の威力で抵抗しようなんて」

女性は淡々と言う、丸で何も通じていないように…そして拳をスバルの腹に撃ちこむ。当然すっ飛ばされるスバル、
しかし吹っ飛ばされ方が尋常じゃない、10m以上吹き飛んでいるのだ。

「私を倒すなら…」

女性は投擲武器を取り出し―――

「本気で殺しにきなさい!」

一斉に投げつける。どうにかかわす事に成功したが、相方は吹き飛ばされた余波で充分回避しきれなかった、
一本の投擲武器が彼女の腋腹をかすり、肉を抉る。

「うぐ!」

苦痛に顔を歪める相方、そして動きを止めた事を見逃さず女性は投擲武器を相方に投げつける…

「スバル!」

私は叫んで投擲武器を撃ち落そうとする。そしてクロスミラージュから放たれた魔力弾は投擲武器を撃ち落すが、
一本だけ落とすのに失敗する…よりによってこんな時に、一本の投擲武器が相方の眉間を打ち抜かんとするが…

「ライドインパルス!」

凛とした叫びと共にその投擲武器を叩き落す。そしてスバルの前に立ち塞がったのは…

「トーレ…」

スカリエッティの最高傑作の戦闘機人で最強と言うべき戦闘力を持つリーダー格、何故彼女がここに?

「話はあとだ」

トーレはそう言うと女性に向き合うと構える。

「代行者…私が相手になろう!」


[[前>スバティアin三咲町3話]]  [[目次>スバティアin三咲町氏]]