型月×リリカルなのはクロスまとめwiki内検索 / 「前奏――光明は彼方に……?B」で検索した結果

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  • 前奏――光明は彼方に……?B
    NANOHA,s view ――― 怒ってる……何か凄く怒ってる…… 私が話を切り出した途端、あからさまに不機嫌になっていく青子さん。 これ以上、踏み込んでくるなという意思をひしひしと感じる。 でも………今日はこのくらいじゃ引き下がらないよ。 私にだって事情があるんだから。 「青子さん……私達がこの地に降り立ってからもう一月近く。 互いに牽制する時期はとうに過ぎていると思うんだ。  正直に言うと私は生き残るために貴方の協力が必要なの。 そして貴方も私に何か聞きたい事があるよね?」 「そんなものはない」 「嘘」 ブラウンレッドの髪の毛が心なしか逆立っている…… 凄い威圧感。 正直、かなり怖い。 「上手い事言って丸め込もうとしても駄目よ。 魔術は知られざるが故に魔術。  貴方が―――時空管理局とやらが味方...
  • 前奏――光明は彼方に……B
    NANOHA,s view ――― 怒ってる……何か凄く怒ってる…… 私が話を切り出した途端、あからさまに不機嫌になっていく青子さん。 これ以上、踏み込んでくるなという意思をひしひしと感じる。 でも………今日はこのくらいじゃ引き下がらないよ。 私にだって事情があるんだから。 「青子さん……私達がこの地に降り立ってからもう一月近く。 互いに牽制する時期はとうに過ぎていると思うんだ。  正直に言うと私は生き残るために貴方の協力が必要なの。 そして貴方も私に何か聞きたい事があるよね?」 「そんなものはない」 「嘘」 ブラウンレッドの髪の毛が心なしか逆立っている…… 凄い威圧感。 正直、かなり怖い。 「上手い事言って丸め込もうとしても駄目よ。 魔術は知られざるが故に魔術。  貴方が―――時空管理局とやらが味方...
  • 前奏――光明は彼方に……?A
    小高い山を少し越えた平野―――― 「さて、何を見せてくれるのやら。 素手で熊とでも戦うのかね?」 「いや、それは流石に出来ない……」 見晴らしの良い一面の空を見上げながら魔法使いが二人、言葉を交わす。 「アナタならそのくらいやりかねん。 それとも、まさか人をここまで引っ張って来といて綾取りでも見せようっての?」 「うう……何かみるみるハードルが上がっている気がするよ」 「つまらなかったら即、帰るからよろしくー」 腕を組んで木陰に寄りかかりながら高町なのはを囃す蒼崎青子。 だが、ここまで来たら体当たり。 いつも通り、全力で言いたい事を伝えるだけだ。 桃色の尾を引いて今――――――魔導士が飛び立った! ―――――― ――――――時は一刻ほど前に遡る 「うおっ! マジでかわいい...
  • 前奏――破滅の足跡
    薄れ行く意識の中で―――彼女は夢を見ていた それは子供の頃、家族や友達と一緒に見た洋画の1シーン。 登場する主人公やメインキャラクター達のノンストップの活劇やドラマにドキドキハラハラする一方で 何の役目もドラマも与えられずに、ただ無造作に死んでいく脇役達がいた。 ホラーとか刑事ものとかSFアクションとか何でもいい。 とにかく視聴者にその存在すら覚えてすら貰えない 一言も発せず、死に抗う事も出来ずに無為に命を散らされる人達がいた。 彼らにも家族がいて人生があって、当たり前だけど死にたくなかったと思う。 そういう事を考えると、彼女はとても陰鬱な気分になってしまう。 そんな子供の頃の彼女は、活発な級友によくバカにされていたらしい。    こんなのは演出だと    空想上の物語の単なる役割に過ぎないと 実際問題、そんな風に鬱な気...
  • 前奏――ライオットレディ
    Riot Lady ――― 荒涼とした遮蔽物一つない、舗装された大地に金の髪をなびかせて――――彼女は立つ。 つま先で2,3、コツコツと地面を叩く仕草は、入念に足場を確かめる彼女の癖の一つ。 アスリートランナーと同様、誰よりも速く駆ける事こそ彼女のアイデンティティ。 ならばその大事なファーストダッシュに神経を使わぬ道理は無い。 前方、地平線が雄大に居を下ろすどこまでも続くかのような大地を 彼女、フェイトテスタロッサハラオウンは今一度、見据えて立つ。 そのフィールドは人工的に形成されたもので、管理局が意図的に用意した擬似空間だ。 魔導士のランク所得試験、その他の運用実験などを行う際に多用されるのと同様のものである。 何も無いと思われた更地の上空には幾つものカメラが設置されており、フィールドの様子は常時モニター室へと送られていた。 今、管制塔の中は既...
  • 暗転――接触
    セイバー……何故気づかぬ?――― (黙れ……)    それは一体誰の言葉だったか………    頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う。 己が言葉の矛盾に――― (黙れ……黙れ……)    偽りの世界で偽りの体を引きずって――― お前は一体、何時の聖杯戦争を―――    ………戦っているというのだろう? ―――――― ギリ、と―――彼女の奥歯が軋む音がした。 耳障りな言葉が絶え間なく脳漿に染み渡り、全てを肯定・理解してしまいそうになり かぶりを振って全てを追い出し、否定した。 そして再び幽鬼のように彷徨い続ける。最愛の主の姿を求めてただ一人。 「ハァ……ハァ…」 激戦を終え、とある魔導士と別れた彼女が今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める。 その息は尋常でなく荒い。おぼつかない足取...
  • 暗転――接触A
    セイバー……何故気づかぬ?――― (黙れ……)    それは一体誰の言葉だったか………    頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う。 己が言葉の矛盾に――― (黙れ……黙れ……)    偽りの世界で偽りの体を引きずって――― お前は一体、何時の聖杯戦争を―――    ………戦っているというのだろう? ―――――― ギリ、と―――彼女の奥歯が軋む音がした。 耳障りな言葉が絶え間なく脳漿に染み渡り、全てを肯定・理解してしまいそうになり かぶりを振って全てを追い出し、否定した。 そして再び幽鬼のように彷徨い続ける。最愛の主の姿を求めてただ一人。 「ハァ……ハァ…」 激戦を終え、とある魔導士と別れた彼女が今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める。 その息は尋常でなく荒い。おぼつかない足取...
  • フェイト&シグナムVSランサー&ライダー完結編A
    自在に大空を翔けていたその身体が あらゆる障害をぶち砕く頑強な四肢が 急速に力を失い弛緩する。 今まで楽に振り払う事の出来た重力の楔に容易く捕まり、 大気圏内における法則本来の理に任せて落下する自分と――敵。 信じられない。 いや、その思考が事実を正しく認識する暇もない。 急速にその身体から逃げていく生命力。 自身の胸にはその突き立った結果…… 相手の槍が雄々しく突き込まれている事実のみを残す。 ――― 何故…? ――― 口にしようとした疑問の言葉は、その代わりに喉の奥から 汚泥のようにゴボッと漏れ出た大量の赤い液体によって遮られる。 確かに至高ではなかった。 体力が限界であった事や、ここで決めなくてはならないという焦り タイムリミット、敵の底知れぬ強さも相まって 最後の一撃に十分な確実性、慎重性を求める事は出来なかっただろう。...
  • 序章・始まりの闘い 白銀の騎士王前編A
    ??? ――― 「幾何学的」といっても良い部屋であった――― その複雑な文様は常人には使用の意図すら分かりかねる。 計器の数々。無数の生体ポット。 それらが整然と居並ぶ一室にて、中央に大きなソファとテーブルがあり そのテーブル上には存在感も露に―――チェス盤のようなナニカが置かれていた。 様々な駒が雑多に並べられるその盤上は、まるでそのルールを知らぬ子供が 手探りで並べたかのような不規則性を醸し出す。 ―――――――否、 まるで出鱈目で混沌とした配置のその盤の中央で――― 今、二つの駒が向かい合っている。 「ククク……」 中央のソファーには男がいた。 堪えきれぬと言った表情で笑いを漏らす男。 白衣に身を包んだ容貌――その口元には押さえ切れぬ愉悦。その目には狂気。 盤上の世界を、盤内で踊る駒を、嘗める様...
  • 幕間 1-1 暗転――接触
    セイバー …………何故気づかぬ?――― 、、、黙れ…… それは一体誰の言葉だったか 頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う 己が言葉の矛盾に――― 、、黙れ……黙れ…… 偽りの世界で偽りの体を引きずって お前は一体何時の聖杯戦争を ――― 、、戦っているというのだろう…? ギリっ!、、と…彼女の奥歯が軋む音がした その言葉が脳漿に染み渡り 全てを肯定、理解してしまいそうになり かぶりを振って――――全てを追い出し、否定した そして再び幽鬼のように彷徨い続ける 最愛の主の姿を求めてただ一人 「ハァ、、ハァ、、、、」 激戦を終え、とある魔道士と別れた彼女が 今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める その息は尋常でなく荒い おぼつかない足取り 小さな肢体がフラフラと夢遊病者のように...
  • 幕間 1-1 暗転――接触 上
    セイバー …………何故気づかぬ?――― 、、、黙れ…… それは一体誰の言葉だったか 頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う 己が言葉の矛盾に――― 、、黙れ……黙れ…… 偽りの世界で偽りの体を引きずって お前は一体何時の聖杯戦争を ――― 、、戦っているというのだろう…? ギリっ!、、と…彼女の奥歯が軋む音がした その言葉が脳漿に染み渡り 全てを肯定、理解してしまいそうになり かぶりを振って――――全てを追い出し、否定した そして再び幽鬼のように彷徨い続ける 最愛の主の姿を求めてただ一人 「ハァ、、ハァ、、、、」 激戦を終え、とある魔道士と別れた彼女が 今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める その息は尋常でなく荒い おぼつかない足取り 小さな肢体がフラフラと夢遊病者のように...
  • 序章・始まりの闘い 白銀の騎士王前編
    ??? ――― 「幾何学的」といっても良い部屋であった――― その複雑な文様は常人には使用の意図すら分かりかねる。 計器の数々。無数の生体ポット。 それらが整然と居並ぶ一室にて、中央に大きなソファとテーブルがあり そのテーブル上には存在感も露に―――チェス盤のようなナニカが置かれていた。 様々な駒が雑多に並べられるその盤上は、まるでそのルールを知らぬ子供が 手探りで並べたかのような不規則性を醸し出す。 ―――――――否、 まるで出鱈目で混沌とした配置のその盤の中央で――― 今、二つの駒が向かい合っている。 「ククク……」 中央のソファーには男がいた。 堪えきれぬと言った表情で笑いを漏らす男。 白衣に身を包んだ容貌――その口元には押さえ切れぬ愉悦。その目には狂気。 盤上の世界を、盤内で踊る駒を、嘗める様...
  • 暗転――接触B
    極限の冷気にさらされた物体に急速な熱を加えると、どんな硬度を誇るものでも崩壊を免れないらしい…… 闇に慣れ親しんだ眼球に強烈な光を浴びせると網膜などは一たまりもないという…… ならば―――空腹に喘ぐひもじい胃腸に破滅の胎動を流し込まれた時の 総ダメージ量もまた推して知るべきなのだろう…… 神話に名を連ねる最強の騎士王が撃沈したのも頷ける。 そして見事、不敗伝説に終止符を打った小さな勇者は今――― 「うう………ご、ごめん。」 ただ挺身低頭、頭を下げるのみであった。 騎士の無言の背中は、その結い上げられた金の髪が――心なしか逆立ってる――ところ以外は至って普通。 その表情を伺い知る事はできない。だが、たまに肩口が小刻みにブルッと震えると共に 手を口に当てるような仕草は、強烈な眩暈と内から込み上げてくるナニカを必死に抑えているようだった。 今や...
  • 幕間 1-1 暗転――接触 下
    ――少女の口から語られるは、、 ―― かつてあった戦争の話 ――  否、、戦争と呼ぶにはあまりにも小さくあまりにも局地的で、、 紛争――それも違う 何せ全宇宙を支配化に置く強大な組織に対し 戦いを挑んだ者は唯一人だったのだから 後の世にただ、「テロ」としてのみ記録される彼の反逆は 組織の圧倒的な力によって鎮静化された ――その者は道化だったのだ 卓越した頭脳と尽きぬ欲望を持ち 己が意のままに知識、真理を求め続ける狂った探究者 だがその行動も言動も、、、全ては組織の仕組んだ茶番劇だったのだから 踊らされるように――― でも、その中で精一杯もがいて男は組織の枠を食い破ろうとした 植えつけられた無限の欲望・行動理念はそのままに 生みの親である組織をも食い尽くそうとした男の名は―― ―― ジェイル・ス...
  • ■■■の悪魔から、レイジングハートへ
    293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/13(水) 03 09 43 ID BoQMm6XS 「これは、もう駄目ね」  そんな台詞を、悲壮感のカケラもなく言い放つ。  声はむしろ、明るくさえあった。  すみません、と杖に組み込まれた人工精霊は思う。  自分が彼女をからかい続けなければ、ことあるごとにからかって遊び続けてオモチャにしていなかったら。  彼女だって、もっと最初から自分を使っていただろうと思う。  そうだ。  すべては遅すぎたのだ。  それの力は強大であった。  それの力は奇跡であった。  しかしそれでも足りぬ。    敵は、あまりにも強く恐ろしすぎた。  この世の全ての人の悪性の結露たるアンリ・マユと、その器たる聖杯の少女。    もはや抑止力の直接の介入をもってするしか、倒すことは適うまい。  それでも、思う。  ...
  • エースの受難B
    エースオブエースと相対する夢魔の少女。 プライドにかけて人間なんかに気圧されてたまるかと 表面上は慇懃無礼な様相を辛うじて崩さなかった少女の顔が―――今、完全に………破顔した。 「はぁぁぁぁあああああああっ!?」 主の横槍を聞いて絶叫する夢魔。 人間などエサだと断言した少女は事実、普通の人間はおろか そこら辺の魔術師が束になったとしても彼らが餌より上の意味を持つことはないであろう。 それほどまでに少女の霊格は高い。 だが――――彼女の主、ミスブルー蒼崎青子は別だ。  言うまでもなく彼女は普通の人間と比べるのもおこがましい規格外の存在。 現存する5人の魔法使いの一人。 その「格」はあの真祖と比べてなお見劣りしない域に在る。 その蒼崎青子を―――――半殺し? 「………ウソでしょ?」  唖然とする少女が近づいてくる人間と主を交互...
  • なのはvsセイバー前編
    ??? ――― 「幾何学的」といっても良い部屋であった――― その複雑な文様は常人には使用の意図すら分かりかねる。 計器の数々。無数の生体ポット。 それらが整然と居並ぶ一室にて、中央に大きなソファとテーブルがあり そのテーブル上には存在感も露に―――チェス盤のようなナニカが置かれていた。 様々な駒が雑多に並べられるその盤上は、まるでそのルールを知らぬ子供が 手探りで並べたかのような不規則性を醸し出す。 ―――――――否、 まるで出鱈目で混沌とした配置のその盤の中央で――― 今、二つの駒が向かい合っている。 「ククク……」 中央のソファーには男がいた。 堪えきれぬと言った表情で笑いを漏らす男。 白衣に身を包んだ容貌――その口元には押さえ切れぬ愉悦。その目には狂気。 盤上の世界を、盤内で踊る駒を、嘗める様な手つきで弄ぶ。 「ふむ―――――」 中央のソフ...
  • 番外――クーフーリン1
    「凄まじいね……何とも」 ガラン、と――― 瓦礫が音を立てて崩れた音と共に大量の粉塵が辺りに巻き起こる それはこの戦地の一角を締める平原 既に夥しい数の敵の躯と破壊された豪奢な戦車に攻城兵器 その残骸で埋め尽くされた一帯にて、、 此度の戦いを命からがら生き延びた兵士の一人がポツリと呟いた 「 猛犬 が放たれた戦場は草木一本残らない  あるのは蹂躙され、噛み殺された敵の成れの果てのみ、か」 一言で軍といってもその内役は色々で 血筋、家柄共にやんごとなき生まれの騎士からならず者じみた傭兵まで様々だ そして今、集落を作っている彼らはその最前線 最も苛烈にして死の危険の高い戦場にて戦う傭兵達であった 今、彼らの話題は、、とある一人の騎士の事で持ちきりだ そう――その男は彼らとは違い 国のお偉方の覚え麗しい赤枝の騎士...
  • 幕間 1-1 暗転――接触 中
    半開きになった窓 そこから吹く風が音も無く 対照的な金の髪と銀の髪を揺らしていた 片や絶世と呼んでも差し支えない美麗な容姿を持つ金の髪の騎士 片や幼年特有の可愛らしさを醸し出す屈託のない様相の銀の髪の少女 その片方――騎士の少女の両眼が、、限界まで見開かれている (効果覿面、か……) 銀の髪の少女が揺り椅子に揺られながら横目で騎士の視線を受け止めている 初手にてジョーカーを切った その事に対する緊張はあれど、後悔はない 短期決戦――いかに詰めるか纏めるか 隻眼の少女のAIがフル回転する あとはそう――どう説明するか、どう納得させるか、、 「それは―――」 先ほどまでの和やかな空気は、騎士の一言―― さっきまでとは別人と見紛うばかりの低い声色によって、跡形もなく霧散した まるで姉と妹がじゃれ合っているかのよ...
  • 改変ネタ――婆さんの夢はガ!?
    「子供の頃、私は正義の味方に憧れてたの」 「なんだよそれ。憧れてたって、もう諦めちまったのかよ」 「ヒーローを名乗れるのは期間限定でね、大人になるとそれは難しくなるの。  そんなこと、もっと早くに気付けばよかった」 「そっか。それじゃ、仕方ないな」 「ええ、本当に仕方ないわね」 「仕方ないから、俺が代わりになってやるよ。  婆さんはもう無理だけど、俺なら大丈夫だろ。  安心しろって、婆さんの夢は俺が――」  言いきる前に、彼女は笑った。  続きなんて聞くまでもないって顔だった。  底冷えするような笑顔をこちらに向けて、 「学生時代からの決まりでね。  私のことを年増扱いした人は、例外なくぶちのめしているの」  ……しくじった。なんだ、何を間違えたんだ、俺は。  本編が始まる前に脱落する。  さて―――オレはどうすれば、まっとうに先に目標を得られる...
  • 番外――高町なのは
    ――――――パァァァァァァァァァン!!! 耳に届いたのは風船が破裂した様な凄い音――― 痛みも、声を出すことさえ出来ない――― 悲鳴っていうのは苦痛を感じた時に出すもので そんなものを感じるヒマはなかったし―― 苦痛っていうのは体が脳に送るシグナルのようなもので そんなものを送る暇もなかったから―― 「こ、ふ………」 やられた…………… 唇の端から血の糸が零れ落ちる。 BJの耐久値を超えた決定的なダメージ。 これ、まずい……  ダメ……あの時と同じ… 忌まわしい墜落の記憶が蘇る。 でも体の自由がほとんど効かなくて…… 危機感すら薄れ往く意識と共に彼方へと消えていき――― 私は………負けた。 ―――――― 既に強襲される事3回。 今度は絶対に負けまいと思って戦ったけれど…… 強い……圧倒的だった。...
  • 盤外――高町なのは
    ――――――パァァァァァァァァァン!!! 耳に届いたのは風船が破裂した様な凄い音――― 痛みも、声を出すことさえ出来ない――― 悲鳴っていうのは苦痛を感じた時に出すもので そんなものを感じるヒマはなかったし―― 苦痛っていうのは体が脳に送るシグナルのようなもので そんなものを送る暇もなかったから―― 「こ、ふ………」 やられた…………… 唇の端から血の糸が零れ落ちる。 BJの耐久値を超えた決定的なダメージ。 これ、まずい……  ダメ……あの時と同じ… 忌まわしい墜落の記憶が蘇る。 でも体の自由がほとんど効かなくて…… 危機感すら薄れ往く意識と共に彼方へと消えていき――― 私は………負けた。 ―――――― 既に強襲される事3回。 今度は絶対に負けまいと思って戦ったけれど…… 強い……圧倒的だった。...
  • しろはや兄妹ネタ
    時刻は午後五時半。  夕食時を目前にして、台所は騒がしく、かつ、近寄りがたい緊張感に包まれていた。 「……し、士郎さん。卵焼きの味付け、こんなでええ?」  台所の奥。  卵焼きを一切れ差し出した主はやてが、どこかぎこちなく話しかける。  それを衛宮士郎は、 「……ん、問題ない。普段はもう少し甘くするけどな」  これまたぎこちなく返事を返し、すぐに手元の食材を切り出した。 「―――ひっでーな。シャマル、二人一緒に料理させるとか正気かよ?」  座布団の上であぐらをかきながら、ヴィータは忌憚ない意見を述べる。  ヴィータから見ても、主はやてと衛宮士郎はピリピリしているように見えているらしい。 「あの二人、放っといたらますます仲が悪くなるぜ。  んなことわかってるくせに、なんでこんなことさせたんだよ」 ...
  • 雷光始動中編C
    RIDER,s view ――― 獲物が罠にかかった、その愉悦を体いっぱいに感じつつ―――私は悠々と木々の枝から地に降り伏す。 「恐れ入ったぜ……俺ごとかよ」 「おや? ランサー。 いたのですか?」 「空気の読めねえ馬鹿女が………舐めた真似をしてくれる!」 心外な。 好きにしろと言ったから好きにさせて貰っただけですが何を怒っているのやら。 しかしながら片方が残って敵の気を引き、片方が囲う。 相手のお株を奪う連携、期せずして見事なコンビプレイと相成りました。 彼の同意を得られるかは甚だ疑問ですが、案外良いコンビなのかも知れませんね、私たちは。 ともあれ、これぞ我が切り札―――― 他者封印・鮮血神殿ブラッドフォート・アンドロメダ。 かつてギリシャ神話において人々を震え上がらせた我が住処にして、現世に蘇る結界型宝具。 耐性の...
  • なのは&セイバーVSギルガメッシュ完結編
    この世界には様々な神話や伝承が存在する――― それは時に神を。時に魔を。 人の手によって祭り上げられた空想上の偶像を綴った物語である事が多い。 だが極稀に、人の身にて神話や伝承に身を窶す者達がいた。 星の記憶に永遠に刻まれるであろう、その生涯。 神魔の位にまで昇華した尊き魂。 彼らの存在は、偉業は、尊敬と崇拝を一心に集めて伝説となり 大人から子供へと永遠に語り継がれる事になる。 ――――英雄譚 英雄と呼ばれる者達の激動の一生を綴った決して色褪せぬ確かな記憶。 ある者は竜を。ある者は魔を。ある者は巨人を。 人間を遥かに超えたモノを相手に燦然と立ち向かい、耐えに耐えて奇跡を起こし――そして倒してのける。 彼らの戦いには楽なものなど一つとしてありはしない。 勝って当然の相手に勝利を収めたとして、そのような者を人は英雄とは呼ばない。 強大過ぎるものを相手に戦って戦っ...
  • 強襲 黄金の殲滅者完結編
    この世界には様々な神話や伝承が存在する――― それは時に神を。時に魔を。 人の手によって祭り上げられた空想上の偶像を綴った物語である事が多い。 だが極稀に、人の身にて神話や伝承に身を窶す者達がいた。 星の記憶に永遠に刻まれるであろう、その生涯。 神魔の位にまで昇華した尊き魂。 彼らの存在は、偉業は、尊敬と崇拝を一心に集めて伝説となり 大人から子供へと永遠に語り継がれる事になる。 ――――英雄譚 英雄と呼ばれる者達の激動の一生を綴った決して色褪せぬ確かな記憶。 ある者は竜を。ある者は魔を。ある者は巨人を。 人間を遥かに超えたモノを相手に燦然と立ち向かい、耐えに耐えて奇跡を起こし――そして倒してのける。 彼らの戦いには楽なものなど一つとしてありはしない。 勝って当然の相手に勝利を収めたとして、そのような者を人は英雄とは呼ばない。 強大過ぎるものを相手に戦って戦っ...
  • 舞台の裏にてA
    空に身を置き、その雄大な存在を誇示するが雲であり――― 大地に根ざす生き物は皆、それらを常に見上げる事でしか認識出来ない。 唯一それらを見下ろす事が出来るのは、大地が育み、天高くその身を突き立てた広大な山々のみであろう。 ここはその大地に無数に根ざす山々の一つ。 標高にしてそれほどに高くないものではあったが、頂上ともなればやはり地上とは別世界。 決して届かなかった白雲を綿菓子のように掴み払う事も造作もない。 当然、それほどの高度だ。 地上に比べて気温は遥かに低下し、表面には昼間だというのに雪や霜が舞い降りている。 「この小動物か………?」 「どうやらそのようです。」 そんな銀世界の様相を呈した山岳地帯にて、清楚な空気に乗って聞こえてきたのは女性の声。 無機質を思わせる声。内容は確認と返答、ただそれだけ。 先に言葉を発したのは長身...
  • エースの受難A
    何時の頃からか―――――― 自分でも気づかないうちにベッドの半分、スペースを空けて寝る癖がついた。 慣れないうちは朝起きると左肩が痛くなったり痺れたりしたけれど、窮屈だと感じた事は無い。 何故ならそこに……一番安心できる温もりを迎え入れる事が出来たのだから。 一杯の幸せを感じながら夢の世界に落ちていけたのだから。 今もそう……柔らかい敷き布団と温かい掛け布団と、そしてそれとは違う温もり。 私のよく知る温かさは羽毛や綿では決して醸し出せない人の体温による温かさ。 決して広くないベッドで自分と肩を寄せ合い、掛け物の取り合いをしている。 たまに体が摺り合ってしまうほど近い距離にある―――金の長髪。 その香りがたまに鼻腔をくすぐる度に………私は言い知れぬ安堵感に包まれるんだ。 (フェイトちゃん……) 心の中で親友の名を呼んだ。 すると声...
  • 休日―釣りバトル後編D
    「その通りだ……我に歯向かう愚行の意がようやく理解出来たか。」 沈黙を破り、何を今更といった風体で言葉を返すギルガメッシュ。 「常より示しているであろう?この世全ては我のもの。我が庭だと。  我と相対するという事は世界と相対するに同義―――  いかに雑種が足掻こうが矮小な力が常世に穿てるものなど在りはしないのだ。」 「じゃあ今度は場所を北極か南極に移して戦わない…?」   対して精一杯の虚勢を張り上げて王と相対するなのは。 「………貴方に負けたくなくて色々と調べたんだよ。  確か貴方は生前、地続きだった世界=メソポタミアを統一したけれど  あの時代ではまだヒトは極点にまで手を伸ばしていない筈……  なら戦場をそこにすれば、少なくとも貴方の地の利は消えるよね…?」 「浅知恵も甚だしい。その無知こそ死に至る罪だと言うのだ。  その絶海...
  • 1-3 D
    「そう――」 先ほどの少女に相対した時のそれと違い 今度は明確な怒気を含む声を紡ぐなのはさん 「青子さん」 「ん?」 「…………何か言い訳とか、、ある?」 どこ吹く風といった感でポリポリとこめかみをかいている青子と相対するのは 事と次第によってはという顔で、青白いオーラを放つ管理局の悪魔 今度は、さっきのような生ぬるい雰囲気では断じてない なのはの敵意は、今や明確な怒りとなって目の前の魔法使いに降り注いでいる その気勢は、横で見ているレンが一言も発せず「あわわわ…」と震える程に凄まじいもので そんなものを正面から受けて平然としていられる青子もまた大したものである 場の空気がギチギチと張り詰める感覚に少女が息を呑む中、、 ややもして、ふうと一言溜息をつくブルー そして依然、怒気を発しているなのはに対し あろう事か無...
  • B.t.B――Beyoud the Blood――
    それは新暦67年――本来の正史ならば、高町なのはが異世界にて襲撃に遭い、瀕死の重傷を負う少し前のことだった。  とある衝撃が管理局全体に走った。  「――なのはが、消息不明……?」  今正に執務官試験のため、勉学に励んでいるフェイト・T・ハラオウンが、その情報を聞き、驚愕に満ちた瞳でそう言った。  鎮痛な面持ちで語るのは彼女の幼なじみ、ユーノ・スクライアと八神はやてだった。  「……うん。あるロストロギア……〝オーバードーズ〟っていう代物を追っかけている最中だったんだけど……」  「一週間も前から音沙汰無いんや。普段ならまめに連絡は入れるなのはちゃんなんやけど……今はまるで連絡が付かない。任務難易度を考慮しても、これは――ちょっと考えられへん」  それはあまりにも衝撃的なニュースだった。  幼いながらも確固とした意志と信念、そして魔導師ランクAAAの実力を持つ高町なのはが異...
  • 2-372
    「これがゴンゲイシカズムの遺跡なんだね。えっと――」 「なのはには無理だと思うよ。翻訳」 「ユーノくん酷っどぉい!」  無限書庫司書長、ユーノ・スクライアの趣味は遺跡調査である。ただし昔のように勝手 気ままに一人での調査というのはしていない。いや、できなくなった。  無限書庫はある程度運用が可能になったとはいえ、その中核であるユーノを失うことは 管理局にとっては大きな痛手となる。とはいえ、今も考古学会で活躍するユーノに遺跡の 調査を禁じさせることもできない。そのため、折衷案として遺跡の調査には毎回局員の護 衛をつけることが慣例となっていた。 「ピラミッドみたい~」 「そうだね。魔法文明が発達した世界の遺跡は人工的なのが多いけど、ここの遺跡は人工 物が使われて無いから、地球の遺跡と似てるんだと思うよ」  なのはがユーノの護衛に就くのは、実は初めてのこ...
  • 強襲 黄金の殲滅者前編
    ―――― ソレは倒壊した瓦礫の山の上に悠然と立っていた ―――― 「…………アー、チャー…!」 剣の英霊が呆然とした表情で一言、呟いた。 それは最悪の状況での最悪の敵との遭遇。 「何故……貴方がここに…」 と口に出した瞬間―――とある可能性が騎士の脳裏を駆け巡る。 (まさか……!!) 彼女は横で自分に肩を貸している魔術師。 今の今まで命を削って戦っていた相手――高町なのはの顔を見る。    やはり彼女は敵のマスターで……    そのサーヴァントがよりにもよって……奴!? (いや………違う…) 隣にいる年若き魔術師の困惑した表情を見やり、その可能性を彼女はすぐに否定した。 本末転倒過ぎる。 第一、出てくる順序がまるで逆だ。 先に強力なマスターが率先して闘い、弱った相手を確実に仕留めるための布陣も存在するが――― よりにもよって、このサーヴァントを...
  • なのは&セイバーVSギルガメッシュ前編
    ―――― ソレは倒壊した瓦礫の山の上に悠然と立っていた ―――― 「…………アー、チャー…!」 剣の英霊が呆然とした表情で一言、呟いた。 それは最悪の状況での最悪の敵との遭遇。 「何故……貴方がここに…」 と口に出した瞬間―――とある可能性が騎士の脳裏を駆け巡る。 (まさか……!!) 彼女は横で自分に肩を貸している魔術師。 今の今まで命を削って戦っていた相手――高町なのはの顔を見る。    やはり彼女は敵のマスターで……    そのサーヴァントがよりにもよって……奴!? (いや………違う…) 隣にいる年若き魔術師の困惑した表情を見やり、その可能性を彼女はすぐに否定した。 本末転倒過ぎる。 第一、出てくる順序がまるで逆だ。 先に強力なマスターが率先して闘い、弱った相手を確実に仕留めるための布陣も存在するが――― よりにもよって、このサーヴァントを...
  • 盤外――NANOHA シークレットアンビション
    ――――――パァァァァァァァァァン!!! 耳に届いたのは風船が破裂した様な凄い音――― 痛みも、声を出すことさえ出来ない――― 悲鳴っていうのは苦痛を感じた時に出すもので そんなものを感じるヒマはなかったし―― 苦痛っていうのは体が脳に送るシグナルのようなもので そんなものを送る暇もなかったから―― 「こ、ふ………」 やられた…………… 唇の端から血の糸が零れ落ちる。 BJの耐久値を超えた決定的なダメージ。 これ、まずい……  ダメ……あの時と同じ… 忌まわしい墜落の記憶が蘇る。 でも体の自由がほとんど効かなくて…… 危機感すら薄れ往く意識と共に彼方へと消えていき――― 私は………負けた。 ―――――― 既に強襲される事3回。 今度は絶対に負けまいと思って戦ったけれど…… 強い……圧倒的だった。...
  • 番外――クーフーリン2
    つい、と感情の伴わない仕草で向き直る男 仕える者と遣う者の視線がまっすぐに交錯する それは紛う事なき、、 昇進の言葉なれど―― 主の口調は祝辞と取るにはあまりにも重く その心胆に抱く緊張を如実に表したものだった 「――――前線を退けと?」 ある意味、予想していた言葉だったのか 淡々とした口調で男は問い返す 「お前から戦場を奪うつもりは無い……それは魚を池から引き揚げる行為に等しい  だが兵の指揮も戦場においてまた大事な役割の一つだ   お前には馬上から千の兵を率いて――」 「俺がそんなガラじゃないって事は貴方もよく知っている筈です  このクーフーリン、死ぬまでバカみてえに戦場を突っ走っているのが性に合っている」 「そうはいうがな……  今日びのような混戦ではその槍の効能を十全に引き出す事は適うまい?  不意の流...
  • 幕間 1-3 舞台の裏にて~エースの受難 A
    空に身を置き、その雄大な存在を誇示するが雲であり 大地に根ざす生き物は皆、それらを常に見上げる事でしか認識出来ない 唯一それらを見下ろす事が出来るのは 大地が育み、天高くその身を突き立てた広大な山々のみであろう ここはその、大地に無数に根ざす山々の一つ 標高にしてそれほどに高くないものではあったが 頂上ともなれば、地上では決して届かなかった白雲を綿菓子のように掴み払う事も造作もない 当然、それほどの高度だ 地上に比べて気温は遥かに低下し、表面には昼間だというのに雪や霜が舞い降りている そんな銀世界の様相を呈した山岳地帯にて、 「―――この小動物か…?」 「どうやらそのようです」 その清楚な空気に乗って聞こえてきたのは女性の声であった 無機質を思わせる声 内容は確認と返答、ただそれだけ 確認を担う言葉を発したのは、長身...
  • なのはvsセイバー後編
    「時間が凍りついた」という言葉がある。 間合い7m弱――――  一瞬で間を詰める事の出来る距離で、互いは睨み合ったままピクリとも動かない。 その暗闇の中、まるで本当にその時間が静止したかのように。 先程までが「動」の戦いであるならば これは謂わば「静」の戦い。 言い得て妙とはこの事である。 その空間は二人の体から立ち上る冷気を受けて……確かに凍りついていたのだ。 ―――――― ??? ――― 「ヒトの身で英霊にここまで食い下がるとはな。」 光の無い双眸、抑揚の無い口調で感想を述べるのは黒き神父。 眼前に広がる光景に対し、相槌くらいは打ってやろうという感がミエミエの何の気無しの感想であった。 そのモニター内。その偽りの世界。 死力を尽くして闘う剣の英霊と空の英雄。 自分たちが盤上の駒――――闘鶏の類であるとも知らずに ソレらは噛み合い、潰し合い...
  • 休日―釣りバトル前編B
    彼の金一色の装備から放つ後光。 それが相変わらず眩しくて正視し難かったので今まで見逃していたのか――― ――― 極彩? ――― その金色の中に微かな「違い」を感じ なのははあらためて目を凝らしてまじまじと男を見返す。 いくら生まれながらの色物野郎であっても――― ――― 極彩のオーラは無いだろう……? ――― 戦隊モノのエフェクトじゃあるまいし。 (……あ、) 明らかにそれはおかしい。違和感バリバリだ。 ここに至りまるで見えなかった英雄王の爆釣の秘密―― その糸口を必死で模索するようになのはが傍と目を向ける。 眼前の王様は相変わらずほとんど微動だにせず―― 最小の動きで針に餌を付け、獲物を釣り上げている。 ちょうど今――その自身の釣竿の針に………餌をくくり付けている… 「………ねえ」 「うん?」 「……...
  • 序章・始まりの闘い 白銀の騎士王B
    苛烈な追撃を防御に徹して何とか凌いでいるなのは。 これほど一方的に責められたのはいつ以来か。 (終わっちゃう……こんな、ところでっ!!) あの魔風のような剣戟をその身に受けて一度倒された彼女だからこそ このようなグロッキー状態ではいつまでもその剣を受け止め切れない事は重々承知。 まさにガムシャラに、子供が手足を振り回して抗うかのようにセイバーの攻撃を振り払い ここまで上昇したなのはだったが…… そんな前後不覚の防御などほどなく、容易く撃ち抜かれるであろう。 もはや風前の灯―――彼女は敵のトドメの剣が自分に降りかかるのを待つより他に術がない…… (………………??) だが、そのトドメが――― (………え???) ―――いつまで立っても来ない。 霞んだ目が視力を取り戻し――― 酸素が脳に、そして全身に...
  • 序章・始まりの闘い 白銀の騎士王後編
    「時間が凍りついた」という言葉がある。 間合い7m弱――――  一瞬で間を詰める事の出来る距離で、互いは睨み合ったままピクリとも動かない。 その暗闇の中、まるで本当にその時間が静止したかのように。 先程までが「動」の戦いであるならば これは謂わば「静」の戦い。 言い得て妙とはこの事である。 その空間は二人の体から立ち上る冷気を受けて……確かに凍りついていたのだ。 ―――――― ??? ――― 「ヒトの身で英霊にここまで食い下がるとはな。」 光の無い双眸、抑揚の無い口調で感想を述べるのは黒き神父。 眼前に広がる光景に対し、相槌くらいは打ってやろうという感がミエミエの何の気無しの感想であった。 そのモニター内。その偽りの世界。 死力を尽くして闘う剣の英霊と空の英雄。 自分たちが盤上の駒――――闘鶏の類であるとも知らずに ソレらは噛み合い、潰し合い...
  • 序章・始まりの闘い 白銀の騎士王中編B
    苛烈な追撃を防御に徹して何とか凌いでいるなのは。 これほど一方的に責められたのはいつ以来か。 (終わっちゃう……こんな、ところでっ!!) あの魔風のような剣戟をその身に受けて一度倒された彼女だからこそ このようなグロッキー状態ではいつまでもその剣を受け止め切れない事は重々承知。 まさにガムシャラに、子供が手足を振り回して抗うかのようにセイバーの攻撃を振り払い ここまで上昇したなのはだったが…… そんな前後不覚の防御などほどなく、容易く撃ち抜かれるであろう。 もはや風前の灯―――彼女は敵のトドメの剣が自分に降りかかるのを待つより他に術がない…… (………………??) だが、そのトドメが――― (………え???) ―――いつまで立っても来ない。 霞んだ目が視力を取り戻し――― 酸素が脳に、そして全身に...
  • 魔法使い二人完結編B
    見渡す限り、小高い丘が幾重にも連なる山岳地帯。  数百年の月日をかけて形を為したそれは、まさに天然の要塞の如き荘厳さを醸し出す。 その広大な渓谷が今――――――――廃墟と化している。 幾重にも積みあがった残骸。   山は倒壊し、谷はその形を変え、地形に元の面影は無い。 それは洋画の戦争映画の終局シーンを思わせる。 しかして今まさに眼前を映し出すこの極めて清算な破壊跡の下手人は 一国家の軍隊でも武装したハリウッドスターでもなく―――  とある二人の、うら若き乙女の仕業だったりする。 ―――――― その戦いは思えば初めから奇妙な様相を呈していた。 互いの命を決して奪おうとせず、しかし全力で戦い、最後は切り札まで繰り出した。 それでなお互いが未だ生存しているという――― 双方共に破壊的な火力の持ち主である事を思えば奇跡的なバランスの...
  • 「英霊スバル~その軌跡~」前編
    ――新暦80年代ミッドチルダ……<大戦>末期 クラナガン決戦 世界は滅びに向かって走り続けている。 悲しいことも何もかも、もう感じられないような狂気の狭間。 無数の演算機構(デバイス)と銃火が飛び交う戦場は、かつての首都クラナガン。 見渡す限り高層建築が続く超巨大都市は、人々の絶望を吸い、黒ずんだオブジェクトとして廃墟の姿を曝すのみ。 宙を舞う人影から放たれた弾丸は流星のように明るく、音速を超えた魔弾と化して地表から陸戦魔導師を撃ち抜いていく。 生まれ故郷が戦火に巻き込まれたとき、悲しみよりも怒りがあった。地平線の彼方までAMF(アンチ・マギリング・フィールド)が展開され、 味方との通信もノイズメーカーのせいでままならず、孤立した戦場で、女は拳を振るう。 機械との融合を目指してデザインされた遺伝子の生体――母親に似た青空色の髪を揺らす。 右腕の鋼、漆黒の籠手――その...
  • なのはVSミスブルー完結編B
    見渡す限り、小高い丘が幾重にも連なる山岳地帯。  数百年の月日をかけて形を為したそれは、まさに天然の要塞の如き荘厳さを醸し出す。 その広大な渓谷が今――――――――廃墟と化している。 幾重にも積みあがった残骸。   山は倒壊し、谷はその形を変え、地形に元の面影は無い。 それは洋画の戦争映画の終局シーンを思わせる。 しかして今まさに眼前を映し出すこの極めて清算な破壊跡の下手人は 一国家の軍隊でも武装したハリウッドスターでもなく―――  とある二人の、うら若き乙女の仕業だったりする。 ―――――― その戦いは思えば初めから奇妙な様相を呈していた。 互いの命を決して奪おうとせず、しかし全力で戦い、最後は切り札まで繰り出した。 それでなお互いが未だ生存しているという――― 双方共に破壊的な火力の持ち主である事を思えば奇跡的なバランスの...
  • 雷光始動中編A
    RIDER,s view ――― 泥に塗れた長髪……チカチカと火花が飛ぶ視界……所々がズキズキと傷む自身の肉体…… それらを呆然と見下ろして―――私はようやく自身に何が起こったのかを理解する。 「ッ――――ッつぅっっっ!!?」 無様に荒くなった吐息。 ゆっくりと大気を吸い、吐いて体を起こそうとし 全身に火箸を入れられたような感覚に身を震わせて再びその場に崩れ落ちる。 …………………そうですか………そういう事ですか…… まったくやってくれますね、と口に出そうとして代わりにゴボっと喉の奥から何かが競り上がってくる。 普段とは比べるべくもない緩慢な動作はダメージの深さ故。 軽く舌打ちが漏れてしまうが当然、相手はこちらのそんな心情に考慮してくれるわけもない。 女騎士が、その上方に抱え挙げた剛剣を携えて唸りを上げて襲い来る。 「でぇあッ...
  • 雷光始動完結編B
    ―――――― まるで底の見えぬ渓谷――― 地獄へ通じているのでは、と感じさせる深き岸壁は、林道の山頂から最下層まで無慈悲に落ちゆく奈落に他ならず 二人の騎士を飲み込んだ深き深き谷の底は、躯二つが転がっている事を容易に想像させて余りある。 「…………」 しかして騎士は、そのような無様な死を決して受け入れない。 彼らを死地へと誘うのは奈落ではなく、磨き抜かれた互いの刃のみ。 倒した者と倒された者―――双方の勇姿が今はっきりと影を写している。 倒した者が倒された者の胸から今、深々と突き立った刃―――真紅の魔槍を引き抜いた。 それは持ち主の手にさしたる手応えも与えずスルリと、弛緩しきった相手の体から引き抜かれる。 四肢をダラリと下げた烈火の将の身体が今、死の棘の頸木から解き放たれて、地面にドサリと横たわった。 「詮索の必要も無い、か―...
  • 慰安旅行―二日目祭C
    「何やってんだ遠坂は……?  ちゃんとイリヤにも声援が行くよう扇動しなきゃ駄目だろ」 「纏まりとか団結とか皆無ですからね。 私達」 流れは明らかに向こうだ。 上座から見るとよく分かる。 アウェイに晒された妹(実は姉だが)を心配そうに見つめる士郎こと現アヴェンジャー。 何がやばいかって、遠巻きから見て分かるほどイリヤがキレてるのがやば過ぎる…… 「■■■■ーーーーーーーーーッッ!!!!」 山岳を思わせる太古の巨人が迫る。 その巨体が凄まじく速い。 「……………!!!!」 蝶のように舞い滑る美貌の王。 その痩躯が驚くほどに力強い。 立ち合いの瞬間、掻き消える巨人と拳士。 今度は彼女も一切の小細工無し。 出だしからトップギアの刺し合いに移行する。 100の魔手を100の裁きで打ち返し、サークル内に描き出され...
  • ギルガメッシュ包囲網後編
    ――― 虚の空 ――― そこには何も無い―――――― 物質という物質が等しく無に帰すディラックの海。 色彩もなく光も闇も指さないそこでは個は個として存在する事を許されない。 そこへ堕ちた者は生きる事はおろか、人として持ち得る最低にして最後の権利―――安寧の死すらをも失う。 かつて肉体だったそれは溶けて腐り落ち、分解される事も出来ず 物言わぬ、生物とも鉱物とも無機物とも有機物とも言えない「塊」となって永遠に宙を彷徨うのだ。 まさに生物としての死すら超えた、完全なる死…… 「彼女」もまたそうなる筈だった。 ―――――― Desire ――― 故にこれは、死する時まで抱き続けた唯一つの想いが――――9つのジュエルシードに宿ったとでもいうのだろうか? 堕ち行く「彼女」が最期に抱いた想いとは、...
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