型月×リリカルなのはクロスまとめwiki内検索 / 「盤外――クーフーリンB」で検索した結果

検索 :
  • 盤外――クーフーリンB
    便利な道具? 効率の良い兵器? ――――ふざけるな…… 宝具をそんな視でしか見られない輩たちを彼は一蹴する。 自身はあくまで戦いの「王道」に沿って行動しているだけだと自負しているが故に。 そこに何ら恥じる事も負い目に感じることもない。 何故なら彼は――― ―――英雄だから 彼にとってこの槍は単なる便利で強力な兵器ではない。 宝具を女王から受け継いだ事によって男が背負う事になる責任は途轍もなく重く、彼もまたその重責を覚悟の上で柄を握った。 ――― 宝具を担う者は伝説を残さねばならない ――― 強大な力を振るうに足る武名を、高貴なる幻想を体現する存在として 数々の奇跡を起こし、至弱を至強に勝たせ、そして後世の歴史に名を刻む。 その域にまで至らなければ嘘なのだ。 それが当然の事なのだ。 ―――英雄なのだから ソレは決して下...
  • リリカルブラッド
    ...――クーフーリンA-盤外――クーフーリンB 雷光始動中編A-雷光始動中編B-雷光始動中編C-雷光始動中編D 雷光始動後編A-雷光始動後編B 前奏――ライオットレディ-雷光始動完結編A-雷光始動完結編B 第二章 ギルガメッシュ包囲網 ギルガメッシュ包囲網前編 前奏――光明は彼方に……?A-前奏――光明は彼方に……?B ギルガメッシュ包囲網中編 ギルガメッシュ包囲網後編 ギルガメッシュ包囲網完結編A-ギルガメッシュ包囲網完結編B 長編へ
  • 盤外――クーフーリンA
    「凄まじいね……何とも」 「 猛犬 が放たれた戦場は草木一本残らない。  あるのは蹂躙され、噛み殺された敵の成れの果てのみか。」 ここは戦地の一角を締める平原。 夥しい数の敵の躯と破壊された豪奢な戦車に攻城兵器。 その残骸で埋め尽くされた一帯にて、戦いを命からがら生き延びた兵士の一人がポツリと呟いた。 軍といっても内役は色々で、血筋、家柄共にやんごとなき生まれの騎士から、ならず者じみた傭兵まで様々だ。 そして彼らはその最前線、最も苛烈にして死の危険の高い戦場にて戦う傭兵達。 今、彼らの話題はとある一人の騎士の事で持ちきりだ。 国のお偉方の覚え麗しい赤枝の騎士の一人。 本来ならば自分たちのような下っ端がその姿を拝見できる筈はないのだが その高貴な身分の筈の男はこの戦場において自分らなど問題にならぬほどの「荒くれ」だった。 否、そんな生易しい表現では到...
  • 番外――クーフーリン2
    つい、と感情の伴わない仕草で向き直る男 仕える者と遣う者の視線がまっすぐに交錯する それは紛う事なき、、 昇進の言葉なれど―― 主の口調は祝辞と取るにはあまりにも重く その心胆に抱く緊張を如実に表したものだった 「――――前線を退けと?」 ある意味、予想していた言葉だったのか 淡々とした口調で男は問い返す 「お前から戦場を奪うつもりは無い……それは魚を池から引き揚げる行為に等しい  だが兵の指揮も戦場においてまた大事な役割の一つだ   お前には馬上から千の兵を率いて――」 「俺がそんなガラじゃないって事は貴方もよく知っている筈です  このクーフーリン、死ぬまでバカみてえに戦場を突っ走っているのが性に合っている」 「そうはいうがな……  今日びのような混戦ではその槍の効能を十全に引き出す事は適うまい?  不意の流...
  • 番外――クーフーリン1
    「凄まじいね……何とも」 ガラン、と――― 瓦礫が音を立てて崩れた音と共に大量の粉塵が辺りに巻き起こる それはこの戦地の一角を締める平原 既に夥しい数の敵の躯と破壊された豪奢な戦車に攻城兵器 その残骸で埋め尽くされた一帯にて、、 此度の戦いを命からがら生き延びた兵士の一人がポツリと呟いた 「 猛犬 が放たれた戦場は草木一本残らない  あるのは蹂躙され、噛み殺された敵の成れの果てのみ、か」 一言で軍といってもその内役は色々で 血筋、家柄共にやんごとなき生まれの騎士からならず者じみた傭兵まで様々だ そして今、集落を作っている彼らはその最前線 最も苛烈にして死の危険の高い戦場にて戦う傭兵達であった 今、彼らの話題は、、とある一人の騎士の事で持ちきりだ そう――その男は彼らとは違い 国のお偉方の覚え麗しい赤枝の騎士...
  • 盤外――高町なのは
    ――――――パァァァァァァァァァン!!! 耳に届いたのは風船が破裂した様な凄い音――― 痛みも、声を出すことさえ出来ない――― 悲鳴っていうのは苦痛を感じた時に出すもので そんなものを感じるヒマはなかったし―― 苦痛っていうのは体が脳に送るシグナルのようなもので そんなものを送る暇もなかったから―― 「こ、ふ………」 やられた…………… 唇の端から血の糸が零れ落ちる。 BJの耐久値を超えた決定的なダメージ。 これ、まずい……  ダメ……あの時と同じ… 忌まわしい墜落の記憶が蘇る。 でも体の自由がほとんど効かなくて…… 危機感すら薄れ往く意識と共に彼方へと消えていき――― 私は………負けた。 ―――――― 既に強襲される事3回。 今度は絶対に負けまいと思って戦ったけれど…… 強い……圧倒的だった。...
  • ランサー・ザフィーラの世界
    某ゲーム風小ネタ 『バター犬太郎』から数年後の世界......冬木西部、荒涼たる教会にかつて、一人の漢(おとこ)が立っていた。 漢の名はクーフーリン。己の生きる道を自由きままと見定めていたクーフーリンであったが、 苛烈な主の飼い犬として途方に暮れて街を彷徨う毎日...... ある日、電車でバター犬を目撃したクーフーリンは、それを止めようとして逆にバター犬と間違われてしまう。 あわや逮捕かと思われた刹那、クーフーリンを救った漢こそ先代バター犬太郎であった。 先代から「バター犬道」を説かれたクーフーリンは、その熱い想いに共感。 女たちを快感へと誘う「バター犬道」に邁進することを誓うのだ。  ------そしてここに、二代目バター犬太郎が誕生する!!------ フェイト・T・ハラオウン 一見すると身持ちの固い清楚で優しそうな女性。 近所での評...
  • 盤外――ライオンハート
    それは永劫に続くかと思われた二つの気高き魂の邂逅―――― 決して出会う事の無かった筈の勇者と勇者。 闇の中、彼女らは宿命に導かれるままに命を賭けて対峙する。 一騎当千―――― それは個の力(古くは「武」と称される)を賞賛するに辺り、おおよそ最高位に位置する称号だ。 言葉通り、これは一人で千人以上に匹敵するという意味である。 だが実際には単に力だけで千人を相手に出来るという意味ではなく、あらゆる要素を含んだ言葉として使われている。 個人の戦闘能力以外に指揮能力、カリスマ性など、その者の存在が千人分の働きをするという意味での言葉だ。 その対峙を、どのような形であれ垣間見る事の出来た者は幸せであろう。 今、目の前には名にしおう「一騎当千」の位を冠された無敵の存在が二人――― 己が不倒の力をぶつけ合うために対峙しているのだから。 勇者同士の一...
  • 盤外――NANOHA シークレットアンビション
    ――――――パァァァァァァァァァン!!! 耳に届いたのは風船が破裂した様な凄い音――― 痛みも、声を出すことさえ出来ない――― 悲鳴っていうのは苦痛を感じた時に出すもので そんなものを感じるヒマはなかったし―― 苦痛っていうのは体が脳に送るシグナルのようなもので そんなものを送る暇もなかったから―― 「こ、ふ………」 やられた…………… 唇の端から血の糸が零れ落ちる。 BJの耐久値を超えた決定的なダメージ。 これ、まずい……  ダメ……あの時と同じ… 忌まわしい墜落の記憶が蘇る。 でも体の自由がほとんど効かなくて…… 危機感すら薄れ往く意識と共に彼方へと消えていき――― 私は………負けた。 ―――――― 既に強襲される事3回。 今度は絶対に負けまいと思って戦ったけれど…… 強い……圧倒的だった。...
  • 番外――高町なのは
    ――――――パァァァァァァァァァン!!! 耳に届いたのは風船が破裂した様な凄い音――― 痛みも、声を出すことさえ出来ない――― 悲鳴っていうのは苦痛を感じた時に出すもので そんなものを感じるヒマはなかったし―― 苦痛っていうのは体が脳に送るシグナルのようなもので そんなものを送る暇もなかったから―― 「こ、ふ………」 やられた…………… 唇の端から血の糸が零れ落ちる。 BJの耐久値を超えた決定的なダメージ。 これ、まずい……  ダメ……あの時と同じ… 忌まわしい墜落の記憶が蘇る。 でも体の自由がほとんど効かなくて…… 危機感すら薄れ往く意識と共に彼方へと消えていき――― 私は………負けた。 ―――――― 既に強襲される事3回。 今度は絶対に負けまいと思って戦ったけれど…… 強い……圧倒的だった。...
  • 番外――ライオットレディ
    Riot Lady ――― 荒涼とした遮蔽物一つない舗装された大地。 金の髪をなびかせて彼女は立つ。 つま先で2,3、コツコツと地面を叩く仕草は入念に足場を確かめる彼女の癖の一つだ。 アスリートランナーと同様、誰よりも速く駆ける事こそ彼女のアイデンティティ。 ならばその大事なスタートダッシュに神経を使わぬ道理は無い。 前方、地平線が雄大に居を下ろすどこまでも続くかのような広大な大地を 彼女――フェイトテスタロッサハラオウンはもう一度見据えて立つ。 そこは彼女の他に人影もなく頬を撫でる風すら吹いてはいない。 おおよそ真っ更な不自然過ぎるほどに何もない人口アスファルト一面の大地だった。 不自然なのも無理はない。そのフィールドは人工的に形成されたものであったからだ。 ミッド時空管理局が意図的に用意した謂わば多目的フィールド。 魔導士のランク所得試験...
  • フェイト一章後編D
    ……………… 射撃。砲撃。斬撃。 ――魔導士と騎士の攻め手を悉く回避してきたサーヴァント達 だが今度は蟻の子も抜け出せぬ縦断爆撃だ… 叩き落とせる数でも間をすり抜けられる頻度でもない。 だから目の前に起こっている事実を論理的に説明出来る要素が無い。 奇跡―― そう、奇跡でも起こらねば――こんな馬鹿な事は有り得ない。 ……………… 「奇跡、ね―――」 苦虫を噛み潰したような顔をしている男。 今のは彼の目から見ても神代においてすら見劣りしない大魔術だった。 冗談抜きでキャスターのサーヴァントに匹敵する代物と言えただろう。 指摘の通り、本来ならば到底生還できるものではなかったはずだ。 だが―― 何故か生き残ってしまう―― 戦場でもよくあんな面で迎えられたっけと――― 上空にてこちらを...
  • 聖王の揺り篭・最終決戦inクランの猛犬
    「やるようだが、まだまだだな…はっ!ちったぁ歳食ってから出直してきな嬢ちゃん」 「く、次は負けません!」 「ははははは、楽しみにして待っているぜ」 「よぅ、ウーノの姉ちゃん、無事か?」 「ランサー…来るのが遅いですよ」 「そりゃすまんな。で、どうだ…」 「失敗よ…ゆりかごは沈み、妹達も皆…ゼストは死んだわ」 「そうか…ゼストのおっちゃんも死んじまったか…んじゃ俺はいくぜ」 「どこにいくの?」 「トーレが呼んでいる」 「ああああぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁ!!!」 冷静であるはずの自分が咆哮し、己の拳を叩きこもうとする。それは怒りであった、ドクターが吹っ飛ばされた、 自分の妹が呆気なく負けた、そして自分ですら相手にならなかった。私には誇りがあった、ナンバーズの妹達を導きそして慕われる姉として、 ドクターの下で戦える誇りが…だがそれも砕け散った、ドクター...
  • 3-581
    良く晴れた昼下がり。 綺麗に掃除が行き届いた、衛宮邸の廊下を歩く。 純和風の佇まいは、あまり顔を出さなくなって久しい実家を思い出して、なんとなく落ち着いたりする。 途中、縁側で日干ししている布団の上で寄り添うように熟睡しているヴィータちゃんとイリヤちゃんがいて大変微笑ましかった。 イリヤちゃんがヴィータちゃんを気に入っていて、ヴィータちゃんも満更でもないみたいで、傍目には仲の良い姉妹に見えないことも無い。 でも「きのこが……回るでかいきのこが……」というヴィータちゃんの寝言はいったいなんだったのだろうか? ―――その苦悶の理由を身をもって知る日は近かったのだが、それはまた別のお話である。 これからの予定は無く、ただぼんやりとした時間。 端的に言うと、暇である。 何故だかヴィヴィオがライダーさんに懐いていて、今はヴィヴィオの遊び相手をしてもらっているために...
  • フェイト一章後編C
    雑巾絞りのように極限まで捻り込んだ全身がその力を集約させて放つ一撃をことごとく必殺のものとする。 彼女の裂帛の気合と共に放たれるそれはまさしく死神の首狩り刃。 肘間接を支点に手首のスナップを効かせた右手から伸びる高速の蛇剣。 それは膂力と全身の力を愚直に乗せただけの剛剣とは一線を隔し、しなやかな鞭となって敵に襲い掛かる。 ゆうに半径50m弱を扇状に薙ぎ払い、左右、下、に展開し―― 敵の傷ついた目の死角を容易く犯すのだ。 「―――、!」 だが―――その全てを紙一重、肌一枚の域で掻い潜っている男の姿もまた健在。 下唇を噛み締める女剣士。 霞を切らされ続けて早幾合、自慢の剛剣が相も変わらず空を切る。 野球で言えば果たして何三振したか?とカウントするのも詮無い事だ。 そんな冗談にかまけている暇など彼女にありはしないのだから。 互いに拮抗する力の持ち主...
  • フェイト一章中編B
    戦場における騎士同士の組み打ちは単に腕力があれば良いというものではない 膂力で決して劣らぬサーヴァントではあるが こうした近接での制圧術はそれ相応の術技を極めた者特有の機微がある 相手の膂力を封じる体位、死角―― 人間の関節駆動域に沿って相手の身体の自由を奪いつつ、徐々に捻じ伏せていく これが近接の組み打ちというものだ 障壁と、それをぶち抜く出力の鬩ぎ合いが主流となった今のミッド世界では ほとんど見られなくなった戦闘光景 だが彼女――烈火の将シグナムは元・忌わしき魔道書―― ロストロギア・闇の書の守護騎士だった者 数多の世界に転生し、渡り歩き、様々な戦場を体験してきた歴戦の騎士 当然、血みどろの取っ組み合い――組み打ちにて相手を引き倒し、相手の首級を掻っ切る戦場も数多く体験してきた まさに捻じ伏せるような、将の苛烈な攻めもまたこの守護騎士を形成する...
  • 休日―釣りバトル前編B
    彼の金一色の装備から放つ後光。 それが相変わらず眩しくて正視し難かったので今まで見逃していたのか――― ――― 極彩? ――― その金色の中に微かな「違い」を感じ なのははあらためて目を凝らしてまじまじと男を見返す。 いくら生まれながらの色物野郎であっても――― ――― 極彩のオーラは無いだろう……? ――― 戦隊モノのエフェクトじゃあるまいし。 (……あ、) 明らかにそれはおかしい。違和感バリバリだ。 ここに至りまるで見えなかった英雄王の爆釣の秘密―― その糸口を必死で模索するようになのはが傍と目を向ける。 眼前の王様は相変わらずほとんど微動だにせず―― 最小の動きで針に餌を付け、獲物を釣り上げている。 ちょうど今――その自身の釣竿の針に………餌をくくり付けている… 「………ねえ」 「うん?」 「……...
  • EX『There is it must be. 』03
    #1 カーン! と甲高い音が邸宅の庭に響き渡る 設置された特設リング上、ぶつかり合う力と技 「さぁ始まりました、実況は私、時空管理局執務官補佐シャリオ・フィニーノ、 解説は魔術協会ノーリッジ学生寮受付オクタヴィア・レイランドさんでお送りいたします」 ノリノリな先輩を横目で見ながら現実逃避していたティアナ・ランスターは、 空を見上げてため息をつきながら思った ―――なんでこんなことになったんだっけ? ロストロギア捜索をしてたはずよねぇ―――などと現実逃避していたら、 目の前のテーブルにティーセットが用意されていた ありがたくいただきながらその原因に視線を戻す あいつもあいつでノリノリなのよねぇ……と、リング上の友人の様子に再度ため息を付く 事の始まりは数日前に遡る 地球で発見された虚数空間に...
  • 1-3 E
    「―――抱きしめたり抱きしめられたりする相手がいるっていうのは凄く良い事よ」 そんななのはに対し、青子の顔には既におちゃらけの色は消え そして真顔で相手の決心、覚悟を全て見透かしたような瞳を向け、、 「隠すような事じゃない、むしろ誇りなさい――私にはこんなに素晴らしい恋人がいるって  アンタにはいないの? ざまーみろってくらい言って  こちらに見せ付けてくれるくらいしないと張り合いがないわ」 「そんな事、、」 言い淀む高町なのは それもまた性格の違いである この魔道士の性格では、有り得ない言動であるし 謙遜を美徳とする彼女のような人間に、己が幸せをひけらかす事を強要するのは酷な話だった 「ま、そうなったら今度はこちらがドツキ回すけど。 でも、のろけ話くらい聞いてあげるわよ?」 「そういう問題じゃ…ないよ」 「えー、何...
  • 前奏――破滅の足跡
    薄れ行く意識の中で―――彼女は夢を見ていた それは子供の頃、家族や友達と一緒に見た洋画の1シーン。 登場する主人公やメインキャラクター達のノンストップの活劇やドラマにドキドキハラハラする一方で 何の役目もドラマも与えられずに、ただ無造作に死んでいく脇役達がいた。 ホラーとか刑事ものとかSFアクションとか何でもいい。 とにかく視聴者にその存在すら覚えてすら貰えない 一言も発せず、死に抗う事も出来ずに無為に命を散らされる人達がいた。 彼らにも家族がいて人生があって、当たり前だけど死にたくなかったと思う。 そういう事を考えると、彼女はとても陰鬱な気分になってしまう。 そんな子供の頃の彼女は、活発な級友によくバカにされていたらしい。    こんなのは演出だと    空想上の物語の単なる役割に過ぎないと 実際問題、そんな風に鬱な気...
  • 幕間 1-1 暗転――接触 中
    半開きになった窓 そこから吹く風が音も無く 対照的な金の髪と銀の髪を揺らしていた 片や絶世と呼んでも差し支えない美麗な容姿を持つ金の髪の騎士 片や幼年特有の可愛らしさを醸し出す屈託のない様相の銀の髪の少女 その片方――騎士の少女の両眼が、、限界まで見開かれている (効果覿面、か……) 銀の髪の少女が揺り椅子に揺られながら横目で騎士の視線を受け止めている 初手にてジョーカーを切った その事に対する緊張はあれど、後悔はない 短期決戦――いかに詰めるか纏めるか 隻眼の少女のAIがフル回転する あとはそう――どう説明するか、どう納得させるか、、 「それは―――」 先ほどまでの和やかな空気は、騎士の一言―― さっきまでとは別人と見紛うばかりの低い声色によって、跡形もなく霧散した まるで姉と妹がじゃれ合っているかのよ...
  • フェイト一章中編G
    獲物を狙って滑空する紅蓮の鷲が 地上を駆ける疾風の獣と再びの邂逅を見せる その形相は共に猛り狂った肉食獣のそれだ 双方、決して浅くない傷を負っているというのにそんな素振りは微塵も見せない いや――手負いの獣は恐ろしいという格言通りか 牙を剥き出しにして互いの喉笛を食い千切ろうと翻る肉体は見るものの心胆を凍えさせる事だろう その場で二人の戦いを見守るフェイトもまたその一人 明らかに自分とは違う、近接での「犯し合い」に冷たい汗が止まらないが… だが、そこで凍ってしまうような者に烈火の将が剣を預けるわけがない 槍兵が迎え撃つ剣士の脇から、新たに放たれる何かがあった 金色の細い短剣のようなそれが将に先行するかのように飛来し、ランサーの身に降り注ぐ 「―――ぬっ!?」 対して目にも止まらぬ真紅の槍捌き 前方で長物をニ、三閃するだけでそれを難なく...
  • ネコ歩く04-2
    「―――問答無用って訳ね」 「―――――――――」 だが、拳は届かず、通過点に交差された双銃に阻まれていた。 白昼堂々に犯行に及んだ時点である程度に危険なことは分かっていた。 いつ向かって来ても良いようにクロスミラージュを構えていたのだが、ここまで躊躇なしとは思わなかった。 どうやら想像以上に、このケモノは獰猛らしい。 こうなるともう選択の余地はない。早急にこの猛獣を鎮める必要がある。これ以上他の人間に噛みつかないように。 「それならこっちも力づくで黙らせてもらうわ!」 両手の銃口が、唸りを上げて光を灯す。だがそこから弾が出ることはない。 インファイトに於いて銃は手を塞ぐ枷となりがちだ。 引き金に指をかけ、絞る。それだけの動作で人を殺める銃という兵器だが、 拳が届く程の距離ではその数瞬が致命的な隙となる。 ましてや今は顔が触れるほどのゼロレ...
  • 暗転――接触
    セイバー……何故気づかぬ?――― (黙れ……)    それは一体誰の言葉だったか………    頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う。 己が言葉の矛盾に――― (黙れ……黙れ……)    偽りの世界で偽りの体を引きずって――― お前は一体、何時の聖杯戦争を―――    ………戦っているというのだろう? ―――――― ギリ、と―――彼女の奥歯が軋む音がした。 耳障りな言葉が絶え間なく脳漿に染み渡り、全てを肯定・理解してしまいそうになり かぶりを振って全てを追い出し、否定した。 そして再び幽鬼のように彷徨い続ける。最愛の主の姿を求めてただ一人。 「ハァ……ハァ…」 激戦を終え、とある魔導士と別れた彼女が今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める。 その息は尋常でなく荒い。おぼつかない足取...
  • なのぎる (外伝エピローグ)
     高町士郎は、自分の愛娘である高町なのはの将来について一つの危惧を抱いている。  なのはの器量――容姿としての意味ではない。無論のこと、容姿としても美人になって引く手数多だろうという確信はあるが、そういう 意味ではない。  人間としての器の大きさ、秘められた潜在的な力が並外れているのだ。  小学生になったばかりの少女に対して何を大袈裟なと思うかも知れないが、世界を経巡った士郎には上手く言葉にはできないが解るのだ。  なのはという娘はやがてとてつもなく力を持って――それを使ってものすごいことをなし得るのだと。  それは例えば、歴史の中に偉人として名を残すことであるような、あるいは伝説に謳われる英雄のようになるのではないかと。  親ばかでなしに、そう思う。  高町なのはは、将来とんでもない何かになるのだと。  だが、それを親として手放しに喜べたりも、士郎に...
  • 雷光始動中編B
    ??? ――― 「凄いわね…」 フェイトとランサー。 シグナムとライダー。 山道地帯を舞台とした四者が集う戦場、その戦いを遥かな高みから観測するナンバーズ達。 「一回戦に比べて地味、ですわねぇ…」 「いえ、確かに火力では先の戦いに劣りますが繰り出す技の冴えは微塵も劣るものではありません。  特にこの槍の戦士が素晴らしい」 「ランサーのサーヴァント……セッテがそこまで言うなんて、よっぽどね」 「まだ六課陣も本気を出していませんが上手い事ばらけてくれたおかげでしょう。  総当りの様相を呈し、万遍の無いデータが取れます。 あとは双方の全開出力さえ出せれば」 「はいはい……流石はセッテちゃん、マジメでちゅねー♪ 戦闘タイプでないクアットロには影を追う事すら出来ないバトルだ。 むくれる四女である。 「ふふ、腐っている暇は無...
  • 暗転――接触B
    極限の冷気にさらされた物体に急速な熱を加えると、どんな硬度を誇るものでも崩壊を免れないらしい…… 闇に慣れ親しんだ眼球に強烈な光を浴びせると網膜などは一たまりもないという…… ならば―――空腹に喘ぐひもじい胃腸に破滅の胎動を流し込まれた時の 総ダメージ量もまた推して知るべきなのだろう…… 神話に名を連ねる最強の騎士王が撃沈したのも頷ける。 そして見事、不敗伝説に終止符を打った小さな勇者は今――― 「うう………ご、ごめん。」 ただ挺身低頭、頭を下げるのみであった。 騎士の無言の背中は、その結い上げられた金の髪が――心なしか逆立ってる――ところ以外は至って普通。 その表情を伺い知る事はできない。だが、たまに肩口が小刻みにブルッと震えると共に 手を口に当てるような仕草は、強烈な眩暈と内から込み上げてくるナニカを必死に抑えているようだった。 今や...
  • 暗転――接触A
    セイバー……何故気づかぬ?――― (黙れ……)    それは一体誰の言葉だったか………    頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う。 己が言葉の矛盾に――― (黙れ……黙れ……)    偽りの世界で偽りの体を引きずって――― お前は一体、何時の聖杯戦争を―――    ………戦っているというのだろう? ―――――― ギリ、と―――彼女の奥歯が軋む音がした。 耳障りな言葉が絶え間なく脳漿に染み渡り、全てを肯定・理解してしまいそうになり かぶりを振って全てを追い出し、否定した。 そして再び幽鬼のように彷徨い続ける。最愛の主の姿を求めてただ一人。 「ハァ……ハァ…」 激戦を終え、とある魔導士と別れた彼女が今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める。 その息は尋常でなく荒い。おぼつかない足取...
  • スバティアin三咲町7話
    その夜の三咲公園の人影は二つしかなかった、生けし者は危険を察知したのか、陰も形もない、ただそこにいるのは二人の女性、一人は黒い法衣を着た大きい女性、 もう一人は小柄であり、それを引き立たせるコート、そして自分の身体にピッタリとした俗に言うパイロットスーツ風の服を来た女性――― その光景を見た者は普通の人なら圧倒されたのだろう、何故なら彼女達は―――         ――――コロシアイをしているのだから 発端は何であろう、代行者は異端を狩らんが為、戦闘機人はその異端をそして妹を守らんがする為…つまり互いの考えが一致しただけなのだ。ただどちらも同じ考えをしていた。負ける気は無かったのだ。 女性は長年異端と戦い狩り続け、そして自分の体が特異である事の所以――― 少女は長年管理局の魔導士と戦い、負傷していたとはいえSランクを撃破した事の所以――...
  • 幕間 1-1 暗転――接触 下
    ――少女の口から語られるは、、 ―― かつてあった戦争の話 ――  否、、戦争と呼ぶにはあまりにも小さくあまりにも局地的で、、 紛争――それも違う 何せ全宇宙を支配化に置く強大な組織に対し 戦いを挑んだ者は唯一人だったのだから 後の世にただ、「テロ」としてのみ記録される彼の反逆は 組織の圧倒的な力によって鎮静化された ――その者は道化だったのだ 卓越した頭脳と尽きぬ欲望を持ち 己が意のままに知識、真理を求め続ける狂った探究者 だがその行動も言動も、、、全ては組織の仕組んだ茶番劇だったのだから 踊らされるように――― でも、その中で精一杯もがいて男は組織の枠を食い破ろうとした 植えつけられた無限の欲望・行動理念はそのままに 生みの親である組織をも食い尽くそうとした男の名は―― ―― ジェイル・ス...
  • 幕間 1-1 暗転――接触
    セイバー …………何故気づかぬ?――― 、、、黙れ…… それは一体誰の言葉だったか 頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う 己が言葉の矛盾に――― 、、黙れ……黙れ…… 偽りの世界で偽りの体を引きずって お前は一体何時の聖杯戦争を ――― 、、戦っているというのだろう…? ギリっ!、、と…彼女の奥歯が軋む音がした その言葉が脳漿に染み渡り 全てを肯定、理解してしまいそうになり かぶりを振って――――全てを追い出し、否定した そして再び幽鬼のように彷徨い続ける 最愛の主の姿を求めてただ一人 「ハァ、、ハァ、、、、」 激戦を終え、とある魔道士と別れた彼女が 今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める その息は尋常でなく荒い おぼつかない足取り 小さな肢体がフラフラと夢遊病者のように...
  • ライトニング合流2
    ズガガガガガガガガ、!!! 今や何十回と繰り返されてきた乱撃の音が木霊する 中空から奇襲する紫の刺客 それをかわしきれず、正面にて受けてしまうフェイト 再び繰り返される屠殺の乱撃 だがしかし、その攻めている筈の騎兵が 相手の魔道士に対し微かな違和感を感じる (―――回復している……?) そう……ここに来て今にも折れてしまいそうな彼女の体に 再び力が戻ってきているのを見逃すライダーではなかった 今や累計数百をゆうに超える打ち込みと共に ライダーとフェイトの視線が交わり、、 騎兵は、その相手の瞳を訝しげに見据える ―――限りなく座っている、その瞳を そして何と瀕死の筈のその体が一歩、また一歩と ライダー対し、距離を詰めていく フェイトとライダーの攻撃は共にカミソリのような鋭さを持っているが ライダーのそ...
  • 幕間 1-1 暗転――接触 上
    セイバー …………何故気づかぬ?――― 、、、黙れ…… それは一体誰の言葉だったか 頭に響く言葉を彼女は必死で振り払う 己が言葉の矛盾に――― 、、黙れ……黙れ…… 偽りの世界で偽りの体を引きずって お前は一体何時の聖杯戦争を ――― 、、戦っているというのだろう…? ギリっ!、、と…彼女の奥歯が軋む音がした その言葉が脳漿に染み渡り 全てを肯定、理解してしまいそうになり かぶりを振って――――全てを追い出し、否定した そして再び幽鬼のように彷徨い続ける 最愛の主の姿を求めてただ一人 「ハァ、、ハァ、、、、」 激戦を終え、とある魔道士と別れた彼女が 今、深き森を抜け山道を超えて歩を進める その息は尋常でなく荒い おぼつかない足取り 小さな肢体がフラフラと夢遊病者のように...
  • 休日―釣りバトル前編A
    「……カン。」 部屋に響く落ち着いた声。 それにパタンと牌を倒す気持ちの良い音が続き――― 「嶺上ツモ。 ……頂きます。」 場に大役を叩き付けた本人。 八神はやてがほうっとため息をつく。 ここは第97管理外世界―――地球 即ち彼女の生まれ故郷。 (…………おい) そして所は最近、管理局が頻繁に任務で借り出される日本の某県某市である。 度々会議の議題に上がるこのポイントは未だに現地住民とのいざこざ、 介入時の衝突その他諸々で何かと物議を醸し出している箇所でもある。 俗に言う騒乱の渦という曰くつきの場所である。 魔法技術の普及していないこの辺境の小惑星に何故 このような場所が頻繁に現れるのかは未だに謎だが―― ともあれ今日は局と現地の住人との歩み寄りを、という事で 土地の管理者への挨拶を兼ねた会談の席を設ける事に成功した...
  • 「英霊スバル~その軌跡~」前編
    ――新暦80年代ミッドチルダ……<大戦>末期 クラナガン決戦 世界は滅びに向かって走り続けている。 悲しいことも何もかも、もう感じられないような狂気の狭間。 無数の演算機構(デバイス)と銃火が飛び交う戦場は、かつての首都クラナガン。 見渡す限り高層建築が続く超巨大都市は、人々の絶望を吸い、黒ずんだオブジェクトとして廃墟の姿を曝すのみ。 宙を舞う人影から放たれた弾丸は流星のように明るく、音速を超えた魔弾と化して地表から陸戦魔導師を撃ち抜いていく。 生まれ故郷が戦火に巻き込まれたとき、悲しみよりも怒りがあった。地平線の彼方までAMF(アンチ・マギリング・フィールド)が展開され、 味方との通信もノイズメーカーのせいでままならず、孤立した戦場で、女は拳を振るう。 機械との融合を目指してデザインされた遺伝子の生体――母親に似た青空色の髪を揺らす。 右腕の鋼、漆黒の籠手――その...
  • 前奏――ライオットレディ
    Riot Lady ――― 荒涼とした遮蔽物一つない、舗装された大地に金の髪をなびかせて――――彼女は立つ。 つま先で2,3、コツコツと地面を叩く仕草は、入念に足場を確かめる彼女の癖の一つ。 アスリートランナーと同様、誰よりも速く駆ける事こそ彼女のアイデンティティ。 ならばその大事なファーストダッシュに神経を使わぬ道理は無い。 前方、地平線が雄大に居を下ろすどこまでも続くかのような大地を 彼女、フェイトテスタロッサハラオウンは今一度、見据えて立つ。 そのフィールドは人工的に形成されたもので、管理局が意図的に用意した擬似空間だ。 魔導士のランク所得試験、その他の運用実験などを行う際に多用されるのと同様のものである。 何も無いと思われた更地の上空には幾つものカメラが設置されており、フィールドの様子は常時モニター室へと送られていた。 今、管制塔の中は既...
  • 前奏――光明は彼方に……B
    NANOHA,s view ――― 怒ってる……何か凄く怒ってる…… 私が話を切り出した途端、あからさまに不機嫌になっていく青子さん。 これ以上、踏み込んでくるなという意思をひしひしと感じる。 でも………今日はこのくらいじゃ引き下がらないよ。 私にだって事情があるんだから。 「青子さん……私達がこの地に降り立ってからもう一月近く。 互いに牽制する時期はとうに過ぎていると思うんだ。  正直に言うと私は生き残るために貴方の協力が必要なの。 そして貴方も私に何か聞きたい事があるよね?」 「そんなものはない」 「嘘」 ブラウンレッドの髪の毛が心なしか逆立っている…… 凄い威圧感。 正直、かなり怖い。 「上手い事言って丸め込もうとしても駄目よ。 魔術は知られざるが故に魔術。  貴方が―――時空管理局とやらが味方...
  • B.t.B――Beyoud the Blood――
    それは新暦67年――本来の正史ならば、高町なのはが異世界にて襲撃に遭い、瀕死の重傷を負う少し前のことだった。  とある衝撃が管理局全体に走った。  「――なのはが、消息不明……?」  今正に執務官試験のため、勉学に励んでいるフェイト・T・ハラオウンが、その情報を聞き、驚愕に満ちた瞳でそう言った。  鎮痛な面持ちで語るのは彼女の幼なじみ、ユーノ・スクライアと八神はやてだった。  「……うん。あるロストロギア……〝オーバードーズ〟っていう代物を追っかけている最中だったんだけど……」  「一週間も前から音沙汰無いんや。普段ならまめに連絡は入れるなのはちゃんなんやけど……今はまるで連絡が付かない。任務難易度を考慮しても、これは――ちょっと考えられへん」  それはあまりにも衝撃的なニュースだった。  幼いながらも確固とした意志と信念、そして魔導師ランクAAAの実力を持つ高町なのはが異...
  • 休日―釣りバトル中編C
    「―――、」 「………」 「もはや全てが手遅れ。  あのアーチャーよりあらゆる意味で救いが無いと評されていたがその通りの有様とは―――  贋作を理解出来るは贋作者のみ。ク、、哀れよな…」 「私は贋作じゃない」 廊下にてギルガメッシュとフェイトの対峙は続いていた。 「良い。起源すら持たぬ剥製人形如きがよくぞ我を前にそこまで吼えた。  我が鑑定を遥かに超える道化ぶり―――楽しませてもらったぞ。  故に数々の無礼は不問とする。大儀であった。」 そう言い放ち、一方的に納得したまま 男は踵を返してフェイトの元を去ろうとする。 「…………まだ話は終わってない」 「――――――、ほう?」 だがここで逃がしてなるものか。 本題はこんな下らない話に時を費やす事ではないのだ。 「未だ我を哂わす余興を抱え持っていると言う...
  • クロス式・意外と壮絶な機動6課隊長陣の休日―プロローグ
    注:  この空間は非情に不安定で移ろい易い泡沫の夢のようなもの 登場人物の記憶や人格、人間関係など、何一つ確かなものはありません そして明日には消え去ってしまうであろう そんな休日の一日の出来事である事を、先ずはご了承下さい―――― ―――プロローグ 「ハッ! どうした端女!!? また偉く大人しいではないか!?  我を前に散々に吼え千切ったあの気勢はどこぞへと忘れてきたのか!?」 バチバチと、バチバチと――― 男達と魔道士の女性との間に火花が散っては消える――― 「ふむ――確かに……我らに勝負を挑むには聊か足りんな  空の英雄の異名も水中までは届かぬと言う事か」 「…………」 魔道士は終始、無言 男達の挑発に対し安っぽく言い返したりはしない だが……その脇で彼女の様...
  • 前奏――光明は彼方に……?B
    NANOHA,s view ――― 怒ってる……何か凄く怒ってる…… 私が話を切り出した途端、あからさまに不機嫌になっていく青子さん。 これ以上、踏み込んでくるなという意思をひしひしと感じる。 でも………今日はこのくらいじゃ引き下がらないよ。 私にだって事情があるんだから。 「青子さん……私達がこの地に降り立ってからもう一月近く。 互いに牽制する時期はとうに過ぎていると思うんだ。  正直に言うと私は生き残るために貴方の協力が必要なの。 そして貴方も私に何か聞きたい事があるよね?」 「そんなものはない」 「嘘」 ブラウンレッドの髪の毛が心なしか逆立っている…… 凄い威圧感。 正直、かなり怖い。 「上手い事言って丸め込もうとしても駄目よ。 魔術は知られざるが故に魔術。  貴方が―――時空管理局とやらが味方...
  • 休日―プロローグ
    注:  この空間は非情に不安定で移ろい易い泡沫の夢のようなもの。 登場人物の記憶や人格、人間関係など何一つ確かなものはありません。 そして明日には消え去ってしまうであろう そんな休日の一日の出来事である事をまずはご了承下さい―――― ―――プロローグ 「ハッ! どうした端女!!? また偉く大人しいではないか!?  我を前に散々に吼え千切ったあの気勢はどこぞへと忘れてきたのか!?」 バチバチと、バチバチと――― 男達と魔道士の女性との間に火花が散っては消える。 「ふむ――確かに……我らに勝負を挑むには聊か足りんな。  空の英雄の異名も水中までは届かぬと言う事か。」 「…………」 魔導士は終始無言 。 男達の挑発に対し安っぽく言い返したりはしない。 だが……その脇で彼女の様子を見...
  • クロス式・意外と壮絶な機動6課隊長陣の休日―道中編
    注:  この空間は非情に不安定で移ろい易い泡沫の夢のようなもの 登場人物の記憶や人格、人間関係など、既存の彼ら彼女らには持ち得ないものが生じているかもしれません それは多分に同空間に意識を委ねている方々でないとあるいは理解が困難でしょう 平時は戦いに従事する彼ら彼女らですが此度は過激な振舞いは一切致しません 心温まるハートフルな行楽風景をどうか見守ってあげて下さい―――― ―――――― 道中――― 三月某日―― 昼下がりの日光が燦々と照りつける中 見晴らしの良い海沿いの二車線道路を メタリックブラックの大きなクルマが軽快に走行する セダンにしては車高の低い、しかしクーペにしては大きすぎる車体 それは日本のどの既存メーカーの規格とも合わない仕様であり 対抗車線にて通り過ぎた者が「珍しい車種だな...
  • 竜使いの少女と赤枝の騎士+
    94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 02 10 36 ID sXsRge3Z んじゃ投下させてもらいます 「・・・・・・」 少女は困惑していた。 「・・・・・・」 同じく少女の目の前にいる男も困惑していたと共に落胆していた。 (召喚者はチビの嬢ちゃんかよ…) 落胆している男性はランサー、アイルランドの大英雄のクー・フーリン、 第五次聖杯戦争の途中で脱落した男は何の因果か聖杯を介さずに再び現世に舞い戻った、 しかし舞い戻った世界というのは「地球」ではなかった。そして落胆した理由は目の前のそう自分を召喚した主だった、 ランサーが望むマスターとは強く、そして気丈であり美人であるという物であり、目の前の少女とはその理想とは途轍もなく離れていた。 (まぁ、見た目はそんなに悪くはないし…10年も経てばいい女になるかもな…) 無論それは自分が生きていれ...
  • 第八話『幽騎』
    #1 どこのB級映画だこりゃようとヴィータの言うとおり、 モニターには地上本部に向けて進行する 頭の上半分が無い骸骨の群れと、応戦する地上本部の魔導師たちが映っていた このままここを放置して他の援軍に行くわけにはいかない、 今現在地上にいる高ランク魔導師はそれほど多くは無い、 そのほとんどが巨人に集中している現状である、軽々しく動けない 「現在のところこの魔法生物が現れているのは正面だけのようですね」 「正面だけ?」 指示を仰ぐオペレーターに対し、ヴィータは顎に手をやって思案顔でモニターを見やった 地上本部の難攻不落さは折り紙つきだ、 JS事件の時のように裏から手を回してでもいない限り、 恐らく元六課の総がかりでもそう簡単には落とせまい そんなところにせいぜいC、Dランクの魔導師と同程度の魔法生物を、 そ...
  • 調べ屋の報告書─英霊ナノハについて─その四
    英霊ナノハに関する第一回報告書第三次中間報告 制作者『調べ屋』アマネ 関連項目 ナノハとなのはの関係 『ナノハ』この名前が最初に出たのは、聖王統一戦争後期である。 それ以前の歴史には名前が出てこず、出現して十年の時を境に、一切名前が出てこない事から、 『幻の英雄』とも呼ばれており、実際僕もそう思っていた・・・。 『高町なのは』の存在を識るまでは・・・。 『ナノハ』と『高町なのは』は余りにも似ていた、『ナノハ』は数少ない伝承によれば 桜色の魔力光を持ち、一度砲撃を放てば聖王が持つ『聖王の鎧』すら撃ち抜いたという 言うまでもなく、聖王とは古代ベルカ時代の王であり、ベルカ自治区では今尚信仰の対象である。 そして古代ベルカといえば、知っての通り近接特化の術式である。(例外はいるが。) 伝承の記述「砲撃で撃ち抜いた」では、近接主体の古代ベルカに...
  • 改変ネタ――王様の夢は…
     それは、五年前の冬の話。  月の綺麗な夜だった。  私は何をするでもなく、父、というか王様の、ギルガメッシュと月見をしている。  冬だというのに、気温はそう低くはなかった。  庭先はわずかに肌寒いだけで、月を肴にするにはいい夜だった。  この頃、王様は外出が少なくなっていた。  あまり外に出ないで、家にこもってのんびりとしていることが多くなった。  ……今でも、思い出したら後悔する。  それが死期を悟った動物に似ていたんだと、どうして気がつかなかったんだろう。 「かつて、我はこの世全てを手にした王だった」  ふと。  私から見たら王様そのもののギルガメッシュは、懐かしむように、そんな事を呟いた。 「なに、それ? だったって、今はもう違うの?」  気になって問い返す。  王様は少しだけ悔しそうに、遠い月を仰いだ。 「全...
  • 魔法少女カレイドルビーZERO予告編
    「えーと、未知のエネルギー反応があったのは……」  それは些細な変化――。 「と、この石? 何かしら、これ」 ある日、庭に落ちていた輝く石を拾った、月村忍――。 「あ、はい、解りました。明日にも伺います」  受話器を下ろし、遠坂凛は呟く。 「魔力の塊のような宝石ねえ……」 海鳴へと呼ばれた魔術師、遠坂凛――。  『上手くいけば聖杯戦争の足しになるかもですか? そんなタナボタ、あるんですかねー?』 「うっさいわね。あんたは黙ってなさい」 未知の宝石を求めて訪れた街で――。 「その石を、渡してください」 彼女は、運命に出会う――! 「――しまった」 「あぶなぁぁぁぁぁぁい!」 「駄目だ! 間に合わない!」 「え? 何、これ、は―...
  • 前奏――光明は彼方に……?A
    小高い山を少し越えた平野―――― 「さて、何を見せてくれるのやら。 素手で熊とでも戦うのかね?」 「いや、それは流石に出来ない……」 見晴らしの良い一面の空を見上げながら魔法使いが二人、言葉を交わす。 「アナタならそのくらいやりかねん。 それとも、まさか人をここまで引っ張って来といて綾取りでも見せようっての?」 「うう……何かみるみるハードルが上がっている気がするよ」 「つまらなかったら即、帰るからよろしくー」 腕を組んで木陰に寄りかかりながら高町なのはを囃す蒼崎青子。 だが、ここまで来たら体当たり。 いつも通り、全力で言いたい事を伝えるだけだ。 桃色の尾を引いて今――――――魔導士が飛び立った! ―――――― ――――――時は一刻ほど前に遡る 「うおっ! マジでかわいい...
  • 休日-完結編C
    眼前に広がる滝――いや、それを果たして滝と言ってもよいものか? 明らかに人ならざる超常の現象によって作られたそれは虚空へと続く滝。 その深さは計り知れず、地獄の底へ繋がっていると錯覚させるほどの堀に生じた裂け目である。 そんな水面に生じた断層が、かの賢人モーゼが渡り終えた後の十戒の海のようにゆっくりと閉じていく。 それを見据えて……いや、実際には見据える余裕もなかったのだが――― 「、  、  、 ………ふ……」 彼女、高町なのははその場でゆっくりと息を吐き まるで長距離マラソンを走り終えたランナーのようにガクリと膝をつく。 master! Are you all right? 「大丈夫、と……言いたいところだけど…」 デバイスに精一杯の強がりを言うが余裕が無いのは明らかだ。 自分の呼吸の音が感じ取れない。息を...
  • @wiki全体から「盤外――クーフーリンB」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索