to-love-ru-eroparo @ ウィキ内検索 / 「唯の不純異性交遊促進日」で検索した結果

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  • 唯の不純異性交遊促進日
    「べ、べつに、アナタのことなんて好きでも何でもないんだから!」  鏡を前にした唯は、意識せずにこんなセリフを吐いてしまった自分の口を恨めしげに見た。 「うう、もう! なによその言い方!」  オレンジ色のパジャマに身を包んだ唯はかれこれ一時間、鏡の前でこうしていた。 傍から見れば一人漫才というこの上ない滑稽なものでしかない。しかし彼女にとって、死活問題と言っても過言ではないのだ。 「ハァ……もうこんな時間だわ……」  時計の針はすでに頂点を回ったところだ。普段の彼女ならその生真面目な性格ゆえに、最低でも十時には床に就くはずだった。 しかし、今の彼女にその余裕はない。なぜなら―― 「明日、なのよね……」  つぶやく唯の視線は壁にかけられたカレンダーを射す。可愛くデフォルメされたネコのキャラクターが並ぶ、 ある意味で彼女らしいそのカレンダーには赤く囲まれた日付がある。二月のカレンダーのほぼ真ん中...
  • 作品
    ...ぽの話(凛×モモ) 唯の不純異性交遊促進日(リト×唯+遊) ヤミの特別恋愛指南講義(リト×金色の闇) 殺し屋は撃たない(御門×リト) 秋穂さんの話(小ネタ) たい焼きバレンタイン(リト×金色の闇) 10スレ34(リト×モモ) 10スレ76(リト+金色の闇+美柑) 10スレ177(リト×モモ) 10スレ290(リト×モモ×ナナ) 湯むきの桃(リト×モモ) 白日夢(美柑小ネタ) 10スレ469(ララ+ペケ) リサ×リト(リサ×リト) ペケさんの話(小ネタ) ルンひとり語り(リト×ルン) リトとミオと猫(リト×沢田) 一つのじょうろ(いろいろ) ペケ語録 10スレ795(リト×美柑+ルン) 10スレ844(リト×キョーコ) 10スレ874(リト×リサ) 眠れぬ夜は君のせい(リト×ララ) 起きれぬ朝も君のせい(リト×ララ) if 夏の思い出 (リト×春菜) ルンのお引っ越し(リト×ルン+キョ...
  • 唯の不思議な旅
      (なんでこうなっちまったんだ……) 結城リトは、手の平の上で眠る、 まるでフィギュアのような小さな裸の少女の姿を見て途方にくれていた。 (これって古手川なんだよな……) 思わず小さな唯の裸体を凝視してしまうリト。 艶やかな黒髪、透き通った白い素肌。 ふくよかな乳房の先端には小さな桜色の突起が付いている。 (す、すげぇ……こんなに小さいのに、ちゃんと女の子の体だ……) これが本物のフィギュアなら、きっと高値で取引きされることは間違いない。 しかし、手の平にとくん、とくんと伝わる小さな鼓動の響きは、 触るとぷにっと柔らかく凹むしなやかで暖かい肉の感触は、 このフィギュアがまぎれもなく生きた人間であることを示していた。 そして、成熟間際の女性である証拠も── (な、なにやってんだオレ!? 古手川に悪いじゃんか……) リトは恥ずかしくなって思わず目を背けてしまう。 と、その時。リトの手の上で唯...
  • リトと唯 第一話 結城家にようこそ! 前編(修正バージョン)
    「―――じゃあ、ホントにいいんだよな?」 「ええ…。いいわ」 唯の白い喉がコクンと音を立てた 白い頬は見つめられる時間の長さだけ、ぽぉっと熱くなっていく いつにもまして真剣なリトの目に吸い込まれそうになるのを唯は、グッと踏みとどまりながら、リトの視線を真正面から受け止める (私…私…) 胸がトクン、トクン、と心地いいリズムを奏でる そっと手で触れると、よりはっきりと手の平から胸の音が伝わる 唯の瞳の表情が、夢見るようなとろんとしたモノになっていく   「…古手川」 「結城…くん」 「古手川」 「結…城っ…くん…」 名前を一つ呼ばれる度に体から力が抜けていく 長い睫毛が揺れ、黒い瞳が濡れる (私…私…今から結城くんと…) 華奢な両肩に置かれたリトの両手にわずかな力がこもり、唯は小さく息を呑む 「へーきか?」 「え、ええ…」 「ムリならさ…」 「やッ」 唯は反射的にリトの制服を握りしめた ...
  • 作品2
    多くなったので分割 14スレ12 (唯×リト+モモ) ファミリーシミュレーション EP12 お泊まりデート(リト×ルン) リトと美柑 オレの妹はこんなにも可愛い 前編 リトと美柑 オレの妹はこんなにも可愛い 後編 彼女はアイドル(リト×キョーコ) リトヤミ リト×ララ if 第1話 転校生 モモリト 14スレ143(唯×リト) ファミリーシミュレーション EP13 相談(リト×ララ) 14スレ162(リト×唯 同棲) リト×ララ if 第2話 宝条 ファミリーシミュレーション EP14 勝負服(リト×里紗) ファミリーシミュレーション EP15 ターニングポイント(リト×ヤミ) ファミリーシミュレーション EP16 疑念(リト×モモ) リト×ララ if 第三話 たからもの 14スレ260(リト×ララ) ファミリーシミュレーション EP17 ...
  • リトと唯と沙姫
    屋上へと続く階段で沙姫はリトに合わせて腰を動かしていく はだけたブラウスから覗く豊かな胸がリトの胸板で擦れあい先端を赤く充血させる リトは腰に回していた腕を手前に持ってくると沙姫の胸に手を這わせ揉みしだく 「あっ・んん・・あぁっ・・・リトだめですわぁ・・・激しすっ・・んんんっ」 形のいい眉を寄せて甘えた声で拒絶する沙姫 だけどそれは沙姫の「もっと責めて」という合図 リトは乳輪を舌でなぞると硬くなった乳首に舌を絡ませ吸い上げる 「んんっっ・・ああぁぁ・・ふぁあっ・・リトぉダメっダメです・・あっっん」 人を気にして抑えていた声を嬌声へと変えリトの中で体を仰け反らせる 沙姫の肉壁は白濁した愛液と共に肉棒に絡みつき奥へ奥へとリトを導いていく 唇が重なり舌と唾液の混じわる音が廊下に溢れ出し淫靡な空間をつくる そんな二人だけの世界を階段の曲がり角から見ていた生徒が一人いた 「・・・な、なんてハレンチな...
  • 1スレ83
    屋上へと続く階段で沙姫はリトに合わせて腰を動かしていく はだけたブラウスから覗く豊かな胸がリトの胸板で擦れあい先端を赤く充血させ る リトは腰に回していた腕を手前に持ってくると沙姫の胸に手を這わせ揉みしだく 「あっ・んん・・あぁっ・・・リトだめですわぁ・・・激しすっ・・んんんっ」 形のいい眉を寄せて甘えた声で拒絶する沙姫 だけどそれは沙姫の「もっと責めて」という合図 リトは乳輪を舌でなぞると硬くなった乳首に舌を絡ませ吸い上げる「んんっっ・ ・ああぁぁ・・ふぁあっ・・リトぉダメっダメです・・あっっん」 人を気にして抑えていた声を嬌声へと変えリトの中で体を仰け反らせる 沙姫の肉壁は白濁した愛液と共に肉棒に絡みつき奥へ奥へとリトを導いていく 唇が重なり舌と唾液の混じわる音が廊下に溢れ出し淫靡な空間をつくる そんな二人だけの世界を階段の曲がり角から見ていた生徒が一人いた 「・・・な、なんてハレンチ...
  • 不良の制裁
    唯は特に用もないが街を歩いていた。 するとコンビニの前に座り込んでる3人の不良達を見かけた。 (あんな所に座り込んで・・・迷惑って言葉を知らないのかしら) 「あなたたち!そこは通行のジャマよ!道をあけなさい!」 「あ?オレらに言ってんの?」 「そうよ!」 「おいこのこカワイくね?」 「オレもそう思ってた」 すると一人の不良が両腕を掴み固定する 「はっ離しなさいよ」 「んなこといわずに遊ぼうぜ」 不良の手がお尻に伸びる。 やさしく撫でるように触り始めた。 「や・・・やめなさい!」 「いいじゃん。つかここだと目立つな移動するか」 そうすると路地裏のほうにつれてかれた。 「結構いい胸してんじゃん」 そういうと胸に手を当て、さするように触った。 「なっ・・こんなことして許されると思ってるの!?」 「こんな状態で叫んだって怖くないぞ~(笑)」 「そ...
  • リトと唯 第九話 セリーヌと七夕 ~重なる想い~
    唯の唇にリトの指先が触れる 指先に感じる感触は、プニプニの柔らかさと、驚くほどの冷たさだった 「唯の口…すごい冷たくなってる」 「…雨で濡れたからよ」 睫毛を震わせながら唯はそう呟いた 薄くリップを塗った唇がわずかに開き、リトの指先を挟む 「唯…!?」 「んっ」 驚く声に唇がわずかに震える 戸惑ったリトの視線を浴びながら、唯は舌の先端で指先を軽く叩いた 「ん…ん…っ」 小さな舌が爪をなぞっていき、第一関節まで唾液で濡らしていく もう舐めるといより、咥えると言ったほうがいいのかもしれない 頬を赤く染めながら、目を瞑りながら、唯はリトの指を咥え、丹念に舌を這わせていく 爪先から指の根元まで、すべて愛おしそうに やがて、唯の目が薄く開く 黒い睫毛が揺れ、その奥にある黒い瞳に熱い光が生まれる リトは息を呑んだ ジッと上目遣いで見つめてくる唯の視線からリトは逃れられなくなる そして、その視線にリトは...
  • リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編
    「カキ氷が食べたいの? どれにする?」 「まう♪ まう♪」 「イチゴ味? じゃあ、ちょっと待っててね。……って結城くん、何してるの!?  私たちだけで食べちゃうわよ?」 「わ、わりぃ!」 リトは慌てて最後のたこ焼きを口に入れると、二人の元に走った 「まうー!」 セリーヌが次に指を差したのは、金魚掬い屋さん 初めてみる水槽の中の金魚たちにセリーヌの目がキラキラと輝く 「まうー! まう、まう!」 早速、リトの服を引っぱっておねだり 「どした? 金魚掬いしたいのか?」 「まうっ!」 「古手川はどーする? 一回やってく?」 「私は別にかまわないわよ」 唯もセリーヌに習って、セリーヌの隣で膝を屈めて水槽の中を見つめる 「いっぱい泳いでて、キレイね」 「まうー!」 水槽の中を行きかうたくさんの金魚に、唯とセリーヌはうっとりとした顔を浮かべる そんな二人の様子にリトは、こっそりと心の中で一つ気合いを入れ...
  • リトと唯 第十一話 特恋薬
    2学期に入って少し経つというのに今だ、ミーンミン、とセミの鳴き声がうるさい彩南町 ここ2-4の教室にも、うるさいほどにセミの鳴き声が入ってくる そんな中、唯は自分の席に座って一時間目の授業の用意をしていた 机の上に置かれたノートをパラパラと捲ると、几帳面でいて可愛らしさもある綺麗な字が ノートの上から下までを埋め尽くす 昨日の夜にやった予習部分を見ながら、唯の目がチラリと斜め前に向けられる (……まだ来ていないわね…) と、心の中で思い浮かべた顔は、リトだ 朝の挨拶と他愛無い会話で盛り上がる教室の喧騒から切り離されたリトの机 朝日に照らされながらポツンと寂しげに佇む机に、リトの姿が浮かび上がる 眠そうに欠伸をしていたり、頬杖をついてボーっとしていたり、ララやリサ達とバカな 会話で盛り上がったり いつの間にか、ノート見る時間よりもリトの机を見る時間の方が長くなっている事に、 唯はまだ気づかな...
  • 甘い看病
    ―雨が降っていた。 空は肌寒い空気を呼び込んで黒く澱んでいる。 昇降口にて、一人静かに佇む少女―古手川唯は、沈痛な面持ちのまま、どんよりとした空を仰ぎ見る。 「雨、か…」 唯はその小さな唇でそっと静かに呟くと、そのまま視線を落とした。 絶えず地面を打つ雨だれを、唯はぼんやりと見つめ続ける。 「今日は、降らないと思っていたのに…」 放課後、先ほどまでの快晴が嘘のように急に降り始めた雨。 唯はふっとため息をついてしまう。 風紀委員としての仕事を片付け、これから下校しようとしていた矢先のでき事だっただけに、やり切れない感情が沸き上がる。 普段の唯であれば、きちんと折り畳み傘を持参している筈なのだが。 「もう!降水確率0%って、嘘じゃない!」 今朝の天気予報に悪態を吐きながらも、持て余した右手で長い黒髪を耳の上にそっとかけ直す。 降ってしまったものは仕方がない。心を落ち着け、そのままゆっくりと瞼を...
  • リトと唯 第二話
    「そんなの嫌っ!」 唯は突き放つ様にそう言うとリトを睨みつける 「なんで……」 「なんでじゃないわよっ!あなた最近そればかりじゃない!!」 腰に手を当てて怒る仕草、それは唯の本気を表すものでありリトの体はそれに小 さくなる 「だってオレは…」 「だってじゃないの!私がそういうこと嫌いだって知ってるんでしょう?なのに どうしてあなたは……」 と、そこで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る 「もうこんな時間だわ……と、とにかく私は嫌だから、結城くんももっとちゃん と考えて!わかった?」 唯のお説教が苦手なリトはチャイムに救われたコトに安堵の表情を浮かべると即 答する 「わかったよ」 「……ならいいんだけど、それじゃあ教室に戻るわよ」 前を歩く唯の背中を見つめながらリトは一人納得のいかない顔をしている (なんでなんだ?……唯だって本気で嫌ってるはずねーと思うんだけどなあ) 窓に映るリトの横顔はさ...
  • ファミリーシミュレーション EP3 涙の後で
    「はぁっ…はぁ…っ」 初恋の相手、春菜と結ばれた喜びに浸る間もなく、息を切らしてリトは走った。 「古手川…」 春菜が言った言葉、唯は今ボロボロで、自分は彼女に会うべきだと。 春菜だって本当はもう少し結ばれた余韻に浸っていたかったはずだ。 なのに彼女は唯の元へ行けと言った。 きっと今の唯は相当ひどい状態なのだろう。 それも自分のせいで。 責任感が重くのしかかり、彼は更に足を速めた。 「着いた…」 リトはようやく唯の家に着いた。 夏の太陽の照りつけもあってか、体中から汗が噴き出していた。 「…」 ここまで走ってきたものの、リトは最後の最後で唯に会うのが怖くなった。 一体どんな顔で彼女に会えばいいのだろう。 リトは唯の家の敷地内に踏み込めずにいた。 春菜に会いに行ったのは、昨日の行為の後やはり自分の気持ちを春菜に伝えるべきだと思ったからだ。 ならば唯は? 彼女はクソがつくほど真面目な性格だから、...
  • リトと唯 第十話 ハートの夜 前編
    十一月最後の日曜の午後 久しぶりに一人で彩南町の商店街へとやってきた唯 街の景色は、すでに秋が終わり、すっかり冬の景色に変わっていた ウインドウショッピングを楽しんでいた唯の元にも、冬の風がやってくる しっかりと首に巻いてあるはずのマフラーの隙間から忍びこんできた木枯らしに、肩を震わせた 「うう…すっかり寒くなったわね」 「今日の午後は暖かくなります」という天気予報を信じて手袋を着けてこなかった唯の 白い手は、白を通りこして真っ白になってしまっていた テレビの向こうの予報士に顔をムッとさせると、唯は両手を擦り合せながら、はぁ、と息を吹きかける これ以上寒くなる前に今日はもう帰ろう、と歩きかけた唯の足がふいに止まった 唯の前方に人だかりができていたのだ 唯は眉を顰めた 「何かしら?」 新しく買ったブーツを石畳に鳴らしながら近付いて、輪の外からひょい、と覗きこむと、 サンタの格好をしたケーキ屋...
  • リトと唯 第一話
    「それじゃあ……いくよ!!」 「ええ……」 リトのいつにもまして真剣な目に唯は吸い込まれそうになってしまう (あァ…私…私……) 胸においた手から激しい鼓動が伝わってくる ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ 両肩に置かれたリトの手に導かれる様に、唯の体はリトに引き寄せられる 「唯…」 「あっ////」 互いの息が掛かる距離まで二人は縮まり、その唇がふれる瞬間―――― 「やっ…」 「え?」 「やっぱりハレンチすぎるわこんなことッ!!」 リトの体は後ろに吹っ飛んだ 「あははははっ」 「笑いごとじゃねーよ……」 うなだれるリトの横を笑いながらララが並んで歩く 「だってリトこれで何回目なの?」 リトは頭の中で過去の唯との成績を思う浮かべその惨々な結果に溜め息をもらす 古手川唯とリトが付き合って数週間、二人の間はまったく進歩がなかった だけどリトだって男だ、これまで唯にアプローチしようと色々やってき...
  • リトと唯 第三話夏祭り
    リトの部屋に甘い喘ぎ声と、汗と体液の混じった独特の匂いが満ちている 唯はリトに下から突き上げられながら身をくねらせていた 長いキレイな黒髪を乱し白い体を赤く火照らせ、その口からは、普段絶対聞けない様な声を出している 体が動くたびにぷるぷると揺れる唯の胸を両手で揉みながら、リトはいつもとは別人の様な唯にただ見とれていた (すげえエロイ……) 自らリトに合わすように腰を動かしている唯は完全に自分の世界に入っている 口から垂れた涎が胸の谷間へと落ちていくのも構わず、自分のことを見つめ続ける唯にリトは興奮を隠せない 「…っはァ、ンン…結城くん、結城…くん……ッあァ…」 「…すげー腰使い、だな唯は」 すっかり牡の顔つきをしているリトを唯は上から睨みつける 「バカ!結城、くんが……動、くから…ンッでしょ!?」 「へ~ホントに?オレもう動いてないのに?」 その言葉に唯の動きはピタリと止まり、顔がみるみる...
  • リトと唯 プロローグ 恋の時計 前編
    ────チクタク チクタク チクタク… 気付くと唯は、広い広い公園の真ん中で一人ぽつんと立っていた ……ここってどこなの? 私… キョロキョロと周りを見渡しても誰もいない。ただ、耳にずっとチクタクと時計の針の音が聞こえていた やがてその音に混じって小さなすすり泣く様な声が聞こえ始める その声はすぐ近く────唯のすぐそばから聞こえるものだった いつの間にか、幼稚園ぐらいの小さな黒髪の女の子がうずくまる様にして隣で泣いていたのだ どうしたの? 何かあったの? クスン、クスンと泣き続ける少女。やがてゆっくりと上げたその少女の顔に唯はハッと息を呑む ────え!? ……これは…私? そして、フラッシュバックの様にいつかの光景と聞き覚えのある声が流れる 『やめて!! どーちてこんなことするの!?』 『唯わるくないのに…唯まちがってないのに…唯…唯……』 ああ…そっか。またあの時の────…… 『な...
  • リト×唯 唯のドキドキ家庭訪問
    (えーと、確かこの辺りよね……)  目の前には見覚えのある景色が広がっていた。しかしそこから自信は生まれない。やはり、自信が無いのに届け物なんて止めておけば良かったのかもしれない。  今更ながら後悔し、唯は小さくため息をついた。  鞄の中に入った二枚のプリント。六時間目に配られた宿題のプリントだ。それを届ける事が唯のここに居る理由だった。  さかのぼる事数時間前。昼休みが始まってすぐ、ララさんと結城君は二人してどこかへ行ってしまった。  どこに行ったかは分からない。ただ、意気揚々とした様子のララさんに対し、結城君がララさんに襟首を掴まれ無理矢理引っ張られながら「助けてくれー!」などと叫んでいた事から、いい事ではないという事は容易に理解できる。  あの娘が転校してきてから、私もよくトラブルに巻き込まれる。けれど私など、まだましな方だ。一番の被害者は、ララさんの一番近くの人間、結城リト。  ト...
  • リト×唯 第五話
    朝から空は分厚い雲に覆われ、今にも雨が降り出しそうだった。 今日も太陽は眠りこけているのか、顔を出してはくれない。 あの日からちょうど一週間・・・テスト最終日。 あれから唯との間に会話はなかった。 テスト期間ということで、頭文字が「コ」の唯と「ユ」のリトの席は離れてしまっていた。 両者の心の内を示すかのように。 (だけど、それは今日元に戻るんだ・・・) 必ず戻してみせる。 唯の心を、自分の隣に。 必ず、包んでみせる。 唯の全てを、自分の全てで――― あの日以降、リトは自身を見つめ続けていた。 想いの全てをぶつけてきてくれた唯ともう一度向き合うためには、とことんまで自分と向き合うしかない。 同情や哀れみは必ず見抜かれるし、考えぬいた末の結論でなければ何より唯に対して失礼だ。 リトは、唯のことが好きだ。 それは紛れもなく、一人の女の子として。 あの時感じた爆発的な愛しさは、決して一時の気の迷い...
  • リト×唯 第三話
    「それじゃあ、風邪など引かないよう気をつけてください」 骨川先生の言葉でホームルームが終了する。 「リトー、かえろー!!」 効果音をつけるなら間違いなくピョーンだ、 といった感じでララが飛び跳ねながらやってきた。 その瞬間、自分が声を掛けられた訳ではないのに唯の体がビクッと震える。 そう、この後には一大イベント(?)が控えている。 リトとの勉強会が。 しかし勉強会といっても決まっているのは日時が今日で、場所が図書室ということだけ。 となると、ここでのリトの反応は唯にとってとても気になることなのだ。 5時間目も6時間目も唯は放課後のことで頭がいっぱいで、 先生に指された際も周囲から多数の視線を向けられて初めて気づく有様だった。 だから唯は、リトに背を向けて教科書やノートを机から鞄の中へと移す作業をしながらも、 しっかりと耳に意識を集中させていた。 リトはというと、少し困ったような笑顔を浮かべ...
  • 8スレ622
    「へ…ヘックション!」 天気の良いある日の午前中…大きなくしゃみが、結城家の長男・リトの自室に響いた。 何故、ヤミに何度ボコボコにされても、唯に鉄拳制裁をかまされてもすぐさま立ち直る程の肉体を持つリトが、風邪なんかこじらせているのかというと… どうも、先日風邪をこじらせた唯の家に用事で行った時、うつされてしまったようなのだ。 無理もない。なんせ、いろいろあってちょっとの間密着すらしてたくらいだ。たぶんあの時にうつされてしまったのだろう。 「はぁ…風邪うつされるなんて…情けねー」 鼻声気味で、そう呟くリト。 同じく唯の家に来たララは、今日も何事も無かったかのようにピンピンしてたというのに… 「(…まぁ、アイツは特別か…;)」 正論とも言い訳ともとれるような理由で気を取り直すと、リトは手元にある漫画を手に取って読み始めた。 美柑とララは…共に学校を休んで風邪をこじらせたリトを看病する、と言って...
  • リトと唯 プロローグ 恋の時計 中編
    「ん? どーしたんだ?」 「え? べ、別になにも…」 リトは唯の視線の先を目で追っていく。すると―――― 「へ~、ああいうのしたいんだ?」 今度は唯が小さく呻いた リトの視線の先にあるのは、ゲームセンターの入口に設置されたUFOキャッチャー 「いいじゃん! やっていけば?」 「ち、違…私は別にあんな物…」 「まーいいじゃん。ちょっと行ってみよ?」 「え、え…ちょ……結城くん!?」 リトは言いよどんでいる唯を連れてUFOキャッチャーに向かった ケースの中には、イヌやネコといった動物のぬいぐるみがいっぱい入っている 「かわいいなァ、ホラあのネコとかさ」 「う、うん。ちょっとかわいいかも…」 間近で見るかわいいネコのぬいぐるみに、唯の胸がときめく そんな唯の横顔を見ながらリトはふっと笑みを浮かべた 「…ったく、しょうがねーなー」 「え?」 「オレが取ってやるよ。得意なんだこーゆうの! で、どれが...
  • リトと唯 if…「特恋薬」
    「ハイ、コレが持って来たプリント」 「あ…ありがと…」 ソワソワと目線を動かしながら唯は、リトからプリントを受け取った (お、落ち着かない…) 自分の部屋なのに、まるで知らないところにいるかの様だ (結城くんが私の部屋にいる───…) ただ、それだけの事実が唯からいつもの調子を根こそぎ奪っていってしまう (た…頼まれた事とはいえ、結城くんが私の家に来るなんて…) 生まれて初めて異性が、それも好きな人が自分の部屋にいる事に、さっきから心臓の音が うるさいほど高鳴っている そしてリトはというと───― (う…。女のコと部屋で二人っきりって妙にキンチョーするぜ…。何か…何か話さねーと) 慣れないシチュにさっきから目はキョロキョロ、おかしな汗まで掻き始めていた (何か…何か話さねーと…) (…結城くんが私の部屋に来てる…結城くんが…) (あぁ…。やっぱ何話していいのかわかんねーよ…) (ってどうし...
  • 唯とリト 外伝
    「え…?」 リトは言われたことの意味がわからず、顔をぽかんとさせる 「だから、責任取ってくれるの?って聞いてるんだけど…」 顔を赤くさせながらそう呟く唯 「おまえ何…言って…」 頭ではわかってはいても、この状況がまだ理解できないリトは目を彷徨わせる (せ、責任って…つまり……) リトだって男だ 普段は奥手で純情なリトでも、唯の言葉やその表情で何が言いたいのかわかってしまう ゴクリ――――と、リトは唾を呑み込んだ 自然と視線が唯の太ももや胸にそそがれ、頬が赤く上気していく 「あ、あのさ古手川。その…」 「……」 唯はさっきからずっと無言だ。相変わらず目を合わせようとはしない。けれどもリトの返事を待っているその顔は、どこか期待に満ちている様に見える 俯く唯の肩からキレイな黒髪がさらりと頬に落ち、リトの鼻に唯の匂いが届く 「責任ってつまり…ええっと……」 しどろもどろな言葉を繰り返すだけのリトに...
  • リトと唯 第七話 とある真夏の出来事 後編
    そんな二人の様子をビーチから見ながら、リトは眉を寄せた 「────何話してんだ? 二人とも」 ワイワイと身振り手振り、楽しそうに話しをしている二人 唯と美柑が今以上に仲良くなるのはいいことだと思うが、会話が気になる 時折、こっちをチラチラ見たかと思うと急に顔を赤くしたり どこか得意そうに話す美柑と、少しびっくりしている様子な唯 「…なんか変なこと言ってなきゃいいんだけどな……」 頬を指で掻きながらぼそっと呟くリトのすぐそばで明るい声が上がる 「リト~! オイル塗って♪」 「はぁ?」 オイルを手に輝く笑顔で抱き付いてくるララに、リトは顔を引きつらせた 「オ、オイルってなんで…」 「ん? チキューじゃ肌が焼けないように女のコはみんな塗るんじゃないの?」 胸をムギュ~っと押し付けてくるララにリトの頭から湯気が立ち上り始める 「み、み、みんなってワケじゃ…」 「でも塗るんだよね? リト、塗って! ...
  • リトと唯 第十話 ハートの夜 後編
    「あれ、唯。どーしたんだよ? みんなは?」 「下は相変わらずよ」 唯はさっきのララとのやり取りを思い出したのか、憮然とした顔をしながら真っ暗な部屋の 中に足を踏み入れた どういうわけか、少しぼろぼろになっている唯の有様にリトは眉を顰める 「それよりもセリーヌちゃんは?」 「ああ、セリーヌならもう寝たよ。遊び疲れてたのかな。今日はすぐに寝たんだ」 「そうなの」 唯は持ってきた本を所在無げに彷徨わせた 「セリーヌちゃんのために本を持ってきたんだけど、いらなかったみたいね」 「本?」 「ええ。あの子、この絵本を読んであげると、寝付きがいいから」 と、パラパラとページを捲ったのは、セリーヌの好きな動物の絵本 唯は部屋の真ん中にあるミニテーブルの上に本を置いた 「ま、ちゃんと寝たんならいいわ。ちょっと心配してたのよ」 「そっか」 何気ない会話の中、リトは内心、心を弾ませていた 唯が、本当にセリーヌの...
  • 2人
    遊園地でのデートでグッと近付いたリトと唯。 2人の関係はその後も起こった様々なトラブルを通じて少しずつ深まっていった。 しかし、まだ人前でお互いを『リト』『唯』と呼び合うのは照れくさいようで、 「いざという時のとっておきなんだから!」 という事になっていた。 ちょっとアブナい雰囲気になったことも度々あったのだが、 「こ、高校生がそんな事しちゃダメでしょ!」 という唯のこだわりもあり、キスより先の行為にはなかなか進展しなかった。 そんなこんなでしばらく時の流れた、ある晴れた日曜日のこと…… 『この電話は、現在電波の届かない場所にいるか……』 携帯電話から冷たいオペレータの声が流れて来る。 プチッ、と通話を切って唯がつぶやく。 「まったく。結城君ってば何やってるのかしら……」 せっかくの日曜日だからリトと買い物にでも行こうかと2時間くらい誘いの台詞を考えて、 ドキドキしながらやっとの事で誘いの...
  • リトと唯 第六話 ハレンチな日 中編
    けれど、ホッとするのも束の間 頬を紅潮させながら体をもじもじとさせる仕草に 恥ずかしそうに少し視線をそらしているその仕草に、リトの心臓は警笛を鳴らす ドクン、ドクンと鳴り響く心臓に急かされる様に、リトはゆっくりと唯に手を伸ばした 「ン…」 頬に手を当てるだけで、ピクンと反応する唯 リトは唯に体を寄せると、頬を両手で包みこみ、ゆっくりと自分に向けさせた 「結城…くん?」 唯の前にはさっきまでの頼りないリトはもういない 今いるのは、ハレンチで困らせてばかりで、だけどカッコよくて (こんな時だけそんな顔しないでよね) ジッと見つめるその視線だけで、顔が真っ赤に染まってしまう 頬に伝わる手のぬくもりだけで、心臓がドキドキと音を立てる 「唯…」 「な…に?」 「好きだよ」 キュンっと唯の中でスイッチが入った 「う…うん」 唯は沸騰しそうになりながら小さく首をコクンと振る そんな唯にリトはクスっと笑う...
  • リトと唯 第五話 小さくたって…
    「やだッ」 「あのなァ唯…」 「やだーッ!」 唯はそう言いながら、腕をブンブン振って自分の気持ちをアピールする リトは溜め息を吐いた ルンの持ってきたスカンクの影響で、唯を含め、ララや他の生徒の大半が幼児になってしまったのだ その上、元に戻るのに一日掛かると言われた 「唯。いい子だからおウチに帰ろ、な?」 リトは小さくなった唯と視線を合わせるため、膝を屈めると、やさしく話しかける けれど、その口調は完全に子供と話すもの 「やだ」 「頼むよ唯…」 唯はほっぺたを膨らますと、ムッとリトを睨む 「だ、だってこんなカッコ、家族になんて話ちたらいいのよッ!!?」 「そうだよなァ…」 リトは頭を抱えた。家の人に宇宙人の仕業でこうなった!なんて言っても信じてくれるはずがない 途方に暮れるリトの腕の中から、ララが身を乗り出す 「じゃー唯、ウチに来るといいよ!今日はお泊りしよ♪」 リトに抱っこされて、その声...
  • リトと唯 第六話 ハレンチな日
    月曜日の放課後 「どうしたの?」 黒板消しの手を止めると、唯は後ろを振り返った 後ろには、肩でカバンを持ったリトが、どこかバツが悪そうに立っている 「…あのさ、今日、悪いんだけどオレ先、帰んなきゃダメなんだ」 「え…」 唯は体をくるりとリトに向ける 「何かあったの? まさか妹さんの具合でも…」 少し顔をくもらせる唯にリトは手で頭を掻いた 「いや…そーゆう事じゃなくて。オヤジの手伝いなんだけどさ…」 「あ…」 唯は小さく呟くと、それだけで納得した 「それならそうだって言えばいいじゃない! なに勿体ぶってるのよ?」 胸の前で腕を組みながら、唯は口調を少しきつくする 「あ、ああ。まーな…」 「ん?」 まだ何か言うことがある様なリトの口ぶりに、唯は眉を寄せた 「じゃ、じゃあオレ帰るな!」 「え、ええ」 「気を付けて帰れよ!」 「…うん」 少しギコチない笑みを浮かべながら、早々に教室を出て行くリト ...
  • リトと唯 第九話 セリーヌと七夕 ~そして、雨~
    「ん? どした? セリーヌ」 「まうー」 セリーヌの指さす方へ目を向けると、二人の目にゲームセンターが映る 「もしかしてセリーヌちゃん、ゲームセンターいきたいの?」 「まう!」 ガヤガヤと賑やかな店内を見つめるセリーヌの瞳に、キラキラと輝くお星さまが浮かぶ セリーヌはリトの顔をペチペチ触りながら、ゲームセンターに入るように促す 「まう! まうっ!」 「ああ、もう、わかった! わかったからやめなさい!」 「まうー♪」 「ったく、唯、ちょっと寄り道してもいいかな? たぶんすぐに気が済むと思うからさ」 「私は別にかまわないけど…」 と、一旦、言葉を切った唯の表情が微妙に曇る 「それよりセリーヌちゃんってゲームに興味あるの?」 「キョーミつーか、オレとかナナがやってるのマネして、一人で遊んでるだけだけどな!  画面の中でいろいろ動いたりするのがおもしろいんだって、モモのヤツが言ってたよ」 頭の上の...
  • リト×唯 ヒトリジメ
    街がイルミネーションの輝きに満ちる、一年で最も煌びやかな季節。 12月23日。 今日は「恋人達の日」の前日だ。 カラーン♪ 「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」 「えーと、待ち合わせなんですけど・・・」 愛想よく微笑みかけてくれた女性店員に答えつつリトは店内を見回す。 来ていないはずがない。 想い人はすぐに見つかった。 窓際の角席。 本を読んでいるのか、やや俯き加減に、しかし背筋はしっかりと伸びている。 リトを魅了してやまない長く美しい黒髪を湛えた少女が、そこにいた。 「遅いっ。3分遅刻!」 大きな瞳を微かに細めて見せる不機嫌な表情は、不満を顕わにする猫のようだ。 「ごめん、思ったより身だしなみに時間がかかっちゃって・・・」 そんなことより今日も可愛いね、なんて軽口を叩けるほどリトは器用じゃない。 そもそもごく一部の時間を除けば完全に尻に敷かれているわけで。 下手なことを言うと説教モード...
  • リトと唯 第六話 ハレンチな日 後編
    唯の返事を待つと、リトは入り口を広げながらゆっくりと挿入していった 「あ…うぅ…」 唯の手がシーツを握りしめる 久しぶりの感触に体が痛みとも気持ちよさとも取れる感覚を唯に伝える 「大丈夫か?」 「へ…平気!だから…このままお願い!」 少し苦しそうな唯にリトはためらいがちに腰を動かしていく 「ん…ぁ…ふ…」 本人の苦しさとは裏腹に、膣内はキューっとリトを締め付けていった 膣壁が波打ち、リトを奥へ奥へ導こうと急かす 「や…やばッ」 背中にゾクゾクと電気が走った まだ半分しか入れていないのに、リトは早くも射精感が込み上げて来てしまう 少し不安そうに見つめる唯に愛想笑いで応えるリト だが、込み上げる欲望と、その焦りで、リトは一気に挿入してしまった 「あっ…くぅ」 唯の腰はビクビクと浮きあがり、半開きの口からは涎がこぼれ落ちている 「わ、悪い!」 咄嗟に引き抜こうとするが、それが仇となってしまう 「...
  • リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編
    (だ、ダメ…) 案内されたリビングのソファーに座るなり、唯の頭の中は真っ白になっていた (ど…どうしよ…?) チョコはすぐ横に置いたカバンの中 さっきから全然構ってくれる気配のない唯にセリーヌが寂しそうにしているが、残念なが ら、今の唯にそんな余裕はなかった (と、とにかく落ち着いて! それから…それから…) チョコのことを考えるだけで、どんどん胸の鼓動が高くなっていく 手におかしな汗を掻き始めた時、唯は、ふるふると頭を振った 「何やってんだ?」 「え…!?」 急に話しをふられた唯は、つい間の抜けた声を上げてしまう 姿勢を正し、赤くなった顔を見せまいと、冷静さ装う唯 「べ、別になんでもないわよ…!」 「なら、いいんだけどさ…。にしてもウチの前でお前を見た時は、びっくりしたぜ」 「何よ…。私がいちゃいけないの?」 「い、いや、そーゆー意味じゃなくて…」 ムッと目を細めて睨んでくる唯に、リトは...
  • リトと唯 第四話 まったくダメなクリスマス
    「え?クリスマス?」 唯はきょとんとした顔のままリトを見つめる 「うん。クリスマス。よかったらオレとその…一緒にってダメ?も、もちろん唯になんか予定があるならそっちを優先でいいっていうか…」 どこか歯切れの悪いリトに内心溜め息を吐く唯 (予定なんてあるワケないじゃない!だいたいその日は私だってあなたと…) 「えっと…やっぱダメ……?」 ガックリと一人肩を落とすリトに唯は慌てて口を開く 「ちょ…ちょっと待ちなさい!誰もダメなんて一言も言ってないじゃない」 「え!?それじゃ…」 「べ、別にいい…わよ。予定もないし」 とたんにリトの顔に満面の笑みがこぼれる。リトはうれしさのあまり思わず唯に抱きついてしまった 「な!?ちょ、ちょっと結城くん?な、なにやって…」 「ありがとな唯!オレすげーうれしいよ!」 溢れんばかりに自分の気持ちを表すリトに、唯の心もくすぐられる 「わ、わかったから!いい加減に…離...
  • 2スレ411
    古手川唯は真っ暗な午後7時の放課後の教室で一人泣いていた。 ‐‐‐‐‐‐ 「古手川さん最近ちょっとウザくない?」 「ホントホント、愛読書は生徒手帳です、みたいなぁ。いちいちうるさいんだよ ね。」 「キャハハ、それウケるぅ!」 風紀委員の仕事を終えて教室に戻ると、明かりのついた教室で女子生徒達がお喋 りをしながらお菓子を食べ散らかしているのを目撃したので、風紀委員として注 意を促そうとした矢先のことである。 唯はその会話にショックを受け、ドアを開けようと手を伸ばしたまま固まってし まった。 ガサゴソと女子生徒達が帰る準備をして教室から出てこようてしたので、唯は逃 げるように隣の教室に走りだした。ぺちゃくちゃと喋りながら歩き去っていく女 子生徒達をやりすごし、唯はとぼとぼと真っ暗な自分の教室に戻った。 彼女達の食べ散らかしたゴミを片づけ、自分の席についた唯は涙が堪えきれなく なった。 どうして...
  • リトと唯 if… チクタク チクタク 恋の音
    雨の中、外の異変に気づいたリトはいきなり唯に抱き付いた 「古手川!!」 「キャ!? ちょっ、ダ…ダメよ結城くんっ、い…いきなりそんな……」 「しっ静かに!!」 リトは顔を寄せると、口に指を当てながら唯の声を封じた 間近に迫るリトに唯の心拍数が跳ね上がる (そ、そんな事言われたって…こ…心の準備が…) 気持ちは迷い、心はゆらゆらと揺れ動く ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、 と、胸の高鳴りは止まらない (私……やっぱりこの人を…) リトと二人きりの状況に、唯はリトへの想いに改めて触れる 宙を彷徨っていた手は自然とリトの背中に回された (結城……くん) リトの息遣いが聞こえる リトの匂いで胸がいっぱいになる リトのぬくもりが伝わってくる あったかい、一緒にいるだけでホッとなる様なやさしい居心地を与えてくれる リトとこうしているだけでどんどん満たされていく (結城くん…私は…) 心の中で想いを反芻させてい...
  • リトと唯 第六話 ハレンチな日 前編
    月曜日の放課後 「どうしたの?」 黒板消しの手を止めると、唯は後ろを振り返った 後ろには、肩でカバンを持ったリトが、どこかバツが悪そうに立っている 「…あのさ、今日、悪いんだけどオレ先、帰んなきゃダメなんだ」 「え…」 唯は体をくるりとリトに向ける 「何かあったの? まさか妹さんの具合でも…」 少し顔をくもらせる唯にリトは手で頭を掻いた 「いや…そーゆう事じゃなくて。オヤジの手伝いなんだけどさ…」 「あ…」 唯は小さく呟くと、それだけで納得した 「それならそうだって言えばいいじゃない! なに勿体ぶってるのよ?」 胸の前で腕を組みながら、唯は口調を少しきつくする 「あ、ああ。まーな…」 「ん?」 まだ何か言うことがある様なリトの口ぶりに、唯は眉を寄せた 「じゃ、じゃあオレ帰るな!」 「え、ええ」 「気を付けて帰れよ!」 「…うん」 少しギコチない笑みを浮かべながら、早々に教室を出て行くリト ...
  • 6スレ249
    みんなが着替え終わったロッカールーム 唯は自分のロッカーに備えてある、鏡をジッと見つめていた 『けっこういいスタイルしてるクセに』 さっき言われた言葉が耳に残っている 『もっとこのムネで男子にアピールしたら』 自分の容姿に自信があるワケじゃない 毎日、規則正しく生活をして、風紀を乱さない程度にオシャレに気を使っているだけ 『もっとアピールしたら』 ──誰に 頭に想い浮かぶ人は一人しかしない 鏡に映る自分の姿を唯はもう一度見てみる 『もっと』 唯は制服の上から胸に手を当てた 「私は…」 頭の中ではぐるぐると妄想が駆け巡っている 唯はギュッと目を瞑ると、それらを頭から無理やり追い出した 「ハレンチだわ!私っ」 そう呟くと唯はロッカールームを出て行った 翌日 「おはよー♪」 いつもの明るい声が教室に響くと、その後ろからいつもの眠そうな姿が現れる 「おはよー唯」 「おはよう…」 それはいつもの他愛...
  • ファミリーシミュレーション Extra Episode 3 唯vs里紗 ~薔薇と豹のロンド~
    少し曇った街を艶やかな黒髪をなびかせて一人の少女が歩いていく。 連日の猛暑が嘘のように今日は快適な気温であり、流れる風も涼しかった。 「あまり暑くならずに、今日は快適に過ごせそうね」 古手川唯は太陽の隠れた空を見上げて独り言を呟いた。 「さて…」 唯はある店の前で立ち止まった。 ランジェリーショップの前である。 唯は今日下着を買いに街へやってきていた。 胸周りがきつくなった下着が増えたこともあり、新しいものを仕入れようと思ったのである。 「……」 ここで唯はふとある人物の顔を思い浮かべた。 結城君、どんな下着が好みとかあるのかなあ… 唯はすこし顔を赤らめて考え込む。 彼と恋人の関係になって一線を越えた彼女には男の前で下着姿や裸を晒す機会が少なからずある。 そこで彼の好みに合う下着をつけていれば彼も喜んでくれるかもしれない。 淡いピンクで小さなフリルのついたかわいらしいもの、面積小さめのセク...
  • 古手川のハレンチな一日
     ある午後の授業数学、昼食を終え睡魔に身を任せ眠る者、あるいは眠い目を擦りなが受ける者も居る。 しかし、そんな中睡魔など感じない生徒が居る…古手川唯だ。 だが彼女も今日だけは様子が違っていた、顔を机に伏せ、両腕で影をつっていた。 一方そんな唯とは対照的に普段から睡魔に弱い結城リトが薄ら笑いを浮かべながら唯を監視するように起きていた。 「え~このことから…」 「ぁ…ぁ…(ダメガマンしなくちゃ声を押し殺さないと…)」 唯は実の事起きてはいた…が…顔を上げられる状態ではなかった。 なぜなら、顔は冬なのにも関わらず上気して赤みを帯びていたからだ。 脚は極端なほど内股になり何かに耐えているようなそぶりだ、唯は時々リトと眼が合うと恨めしそうにリトを睨んだ。 しかしリトはニヤリと笑うだけで何もしていない。 いや…正確にはもう、『している』のだった。 机の中でリトは何やらを弄繰り回していた。 「このことか...
  • 14スレ12
    「もし……今後、他の女の子に一切ハレンチなことしないって約束するなら……わ……私……私なら…………」 上擦った声で訥々と告げる唯は、顔を赤らめながら彼女の上に覆い被さっているリトをじっと見つめている。 唯が素肌に纏うのはワイシャツ一枚のみで、ベッドシーツの上に長い黒髪が無造作に広がっていた。胸元も太もももあらわになっている唯の言葉に、モモはベランダで一人目を輝かせた。 (かかっ完全に火が点いちゃってるじゃないですかぁ――!!) まさかあのストイックな唯がそんなことを口にするなんて――モモはうっとりとした表情を浮かべながら、勝負をかけている唯に心の中からエールを送る。 (勇気を出して! あと一歩です!! あなたの全てを! リトさんの前でさらけ出すんですよ~~~っ!!) 口角から涎をこぼして頬を赤くしながら、モモは唯とリトの動向をひそかに見守る。 「こ……古手川……...
  • リトと唯 第九話 セリーヌと七夕 ~夏の日~
    ――――ミーンミンミン うるさいセミの鳴き声がする夏真っ盛りな彩南商店街の一角の、とある店 開いた自動ドアの向こうから、クーラーの涼しい風が流れ込んでくる リトは顔を扇いでいた手を止めると、代わりに服の襟元をパタパタして冷たいクーラーの 風をいっぱいに浴びた 「あっち~! なんでこんなに暑いんだよ…」 「文句いわないの! 暑いのはあなただけじゃないでしょ? ね、セリーヌちゃん」 「まう~」 唯に抱っこされながら、可愛いワンピースを着たセリーヌは、元気に返事をする 日曜日の今日、三人がやってきたのは、彩南街にあるペットショップ どうしてココにやってきたのかというと それは昨日の夜の出来事――――… 「まうー」 絵本を手にリビングにやってきたセリーヌは、ソファーに座ってテレビを見ていたリトを 見つけると駆け寄ってきた 「どした? セリーヌ」 「まうっ」 絵本をリトに見せつけるセリーヌの目は、キ...
  • 唯とリト 第0話
    昼休みの幽霊騒動のおかげで、結局放課後まで学校に残されていた面々は、それぞれ帰る準備をしていた その中の一人、古手川唯は夕暮れの校庭を浮かない顔をしながら歩いている 思えば今日は散々だった。結城リトにお尻を見られ、結城リトに下着を見られ、結城リトに自分の弱さを見られそして―――― 「私…結城くんに助けられちゃった……」 あの時、迫り来る人体模型や骸骨から身を挺して自分を守ってくれたリトの意外な一面に、 唯の中でリトに対する考えが少し変わり始めていた だけどそれは、まだ唯自身も気づかない小さな変化 胸の中にある正体不明のモノにモヤモヤしながら唯は学校を出た 次の日の昼休み、昨日のことがウソの様ないつもの日常に唯は安心した面持ちで本を読んでいた。 友達と呼べる友達もいない唯にとって休み時間は読書タイム それは風紀活動と同じぐらいかもしれない自分だけの大切な時間 誰にも妨げられない自分だけの世界...
  • リトと唯 第九話 セリーヌと七夕 ~星の川~
    「セリーヌちゃんッ!?」 「まう…」 ゲームセンターでもらったネコのぬいぐるみを引きずるようにしてセリーヌは、その大き な瞳いっぱいにうるうると涙を滲ませる 「どうしたのっ!? って結城くんが寝てるからとか言ってたはずじゃ…」 そうこうしている内に、セリーヌは小さな手足を一生懸命つかってベッドの上に上がってくる 唯は慌ててシーツで体を隠した 「ま…う」 ベッドの上に上がったセリーヌは、唯の姿を見るや否や、駆け寄った 「まうーっ!!」 「……ッ」 唯の胸に抱きつくセリーヌ 抱きつかれた時の小さな衝撃以上に、胸に感じる涙の感触に唯は息を呑む 「セリーヌ…ちゃん…」 「まう…まう…」 セリーヌは唯の胸に顔を押し付けたまま、顔を上げようとはしなかった いつもの明るい、元気なセリーヌじゃない 寂しさと悲しさをいっぱい湛えたセリーヌの姿 唯はセリーヌの頭をそっと撫でた 何度も何度も 「そっか…そうよね...
  • ~ 欠片一つ~ 花火のあとは…
    ナナとモモの活躍によりラコスポとランジェラを撃退したリト一行 屋上で互いの無事を確認するも束の間、その場の勢いで再び祭りに行こうと言い始める ララ達の輪の中で、リトは一人、フェンスにもたれながらぐで~っと伸びていた 「どーしたの? リト」 「あの人混みの中どんだけ走らされたと思ってんだよ。もうヘトヘトだぜ…」 「オヤジくさいよリト」 「うっせー」 美柑の揶揄にもいつもの調子がでない 「じゃあリトはここで休んでてよ! 私達でもうちょっと遊んでくるから!! 唯も一緒に来るよね? ね?」 「え…」 祭りに一人遅れてやって来た唯。突然の事態に事情もわからないまま置き去りにされ やっと事情を呑み込めたと思ったら、今度は祭りの誘い 「わ、私は…」 相変わらずなララのペースに返答に困っている様子な唯に、リトは助け船を出す 「行ってこいよ! だってお前、全然、祭りまわってねーじゃん! せっかくの祭りなのに...
  • コネコネコ物語
    「にゃ~」 「あ…!」 幼稚園の帰り道、いつもの通り道に見慣れないモノが一つ 道路の端に置かれた段ボールの箱の中から、こっちを見つめる小さな二つの瞳に、唯の足は止まった 「にゃ」 「ん~…」 周りをキョロキョロ見渡しながら、トテトテと段ボールの箱に駆け寄る唯 「わぁ~!」 箱の中を覗くと、黒い子猫が一匹 全身、黒というわけではなく、どういうわけか足だけが白という、まるで白いブーツを履いて いるかの様な子猫に、唯の目がキラキラと輝く そして、そのつぶらな瞳に唯の小さな胸がキュンと音を奏でる 「カワイイ…」 まだ幼い、子ども特有の純粋さで溢れた笑顔 それは幼稚園の誰も見たことのない満面の笑顔だった 唯は小さな手を差し出すと、おいでおいで、と子猫に合図を送る ヒラヒラと動く手をジッと見つめる事数秒、子猫はツンとそっぽを向けてしまった 「!?」 自分に興味をなくしたかの様に毛繕いを始めしまった子猫...
  • リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編
    二月十三日 寒い寒い、冬の帰り道―――― 「うぅ…さむー…」 交差点で信号が青に変わるのを待つ間、ポケットに両手を入れながら、リトは肩を震わせた 口からこぼれる吐息は白へと変わり、空のどこかへと流れていく そんな凍てつく夕暮れ時、隣りに並ぶ唯は白い息を吐きながら、寒がるリトの横顔に鋭い目を向けた 「もう、しっかりしなさいよ! いつまで体を丸めてれば気がすむのよ!」 「そ、そんな怒んなくたっていいだろ…」 「誰も怒ってなんかいないわよっ! 私はもっとシャキっとしなさいっていってるの!」 「唯って寒いのへーきだったっけ?」 「何よ…私は別に…」 唯は両手を握りしめた。白い手はいつにもまして、さらに白く見える 冷たい風にさらされた頬も、白さをましている 「寒かったら手袋とかしてこればいいのに」 「う、うるさいわね…!」 「別に手袋は校則違反じゃないだろ?」 「そうだけど…。もぅ、いいでしょ! 別...
  • リトと唯 プロローグ 恋の時計 後編
    「古手川!? 待っ…」 ゴチ~ン!!! 勢いよく立ち上がりかけたリトの頭を遊具の天井が直撃する 「い……ってぇぇぇ!!?」 あまりの痛さにリトは涙ぐみながらその場にしゃがみ込んでしまった 頭を押さえた手の間から遠く唯の背中が走って行くのが見える 「……古手川…クソ」 痛む頭を無視して遊具から顔を出したリトに影が射す ふと上を見上げると、そこにはいつもの笑顔がリトを出迎えた 「ララ」 「遅くなってゴメンねリト! 傘、持って来たんだけどいらなくなっちゃった」 「…………別に謝ることなんてねーよ」 勢いを削がれてしまったのか ゆっくりと遊具から出てきたリトの声は心なしか元気がない その顔も俯いた前髪に隠れてよく見えないでいた そんなリトの様子に顔に?マークを浮かべるララ 髪から滴る雨粒が何度も地面を濡らしていくのもかまわず、リトは俯いた顔を上げようとはしなかった (オレ何やってんだよ…) 冷たく...
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