to-love-ru-eroparo @ ウィキ内検索 / 「美柑のキモチ」で検索した結果

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  • 美柑のキモチ
    ったく、本当に鈍いんだから。 春菜さんや古手川さんの気持ちに気づかないのもわかるよ。 だって、 ずっと一番近くにいた私の気持ちにだって気づいてくれないんだもん。 「おっはよ!!リトッ」 洗面所の前でリトの腕にしがみついてみた。 意識していつもより高い声を出して、ララさんみたいな弾ける笑顔で。 「おわっ!?・・・ってなんだ、美柑か・・・」 むっ!なんだとはなによ。 腕を掴んだ両手に力を込めて、上目遣いに睨んでやる。 「・・・どしたんだ?」 そうまでしても穏やかに、涼しげに聞き返してくるリト。 なんでそんなに落ち着いてんのさ! そんな反応が見たかったんじゃないもんっ!! 「なんでもないっ」 何事もなかったかのようにスルリと離れて朝食の準備に戻る。 「ハア・・・」 味噌汁をかき混ぜながらため息が出ちゃう。 どうせ私の胸じゃ柔らかい感触なんてしないし。 私の上目遣いじゃどきどきなんかしないんだ。 ...
  • 負けないキモチ
    それは、ある日の夕方のこと――― 風紀委員の仕事を終えた唯は、徐々に夕日で朱に染まっていく教室で、一人帰る支度をしていた。 「はぁ…全く、何でみんな普通の生活ができないのかしら…」   ご存じ校長があんなんなここ、彩南高校は、学校全体の風紀もかなり緩めである。それ故、唯のような風紀委員の仕事は大変なものになりがちであった。   (さて…もう帰らなきゃ。夜道は変な人やハレンチ極まりない人やらがうろついてて、危ないしね…)   と、急いで帰ろうとした時、一つの机に、筆箱が置きっぱなしになっているのを見つけた。 自分の、斜め前の席。その席の主は―――   (…結城くんったら、筆箱置き忘れてるじゃない…もう)   そう、我らが主人公、そして…唯の密かな想い人・結城リトだった。   (ど、どうしよう…困ってるわよね…今日数学の宿題たくさん出てたし…)   一瞬、どうすべきか迷う唯。 しかし…いつも自...
  • 作品
    ...弁当(リト×ララ) 美柑のキモチ(リト×美柑) 6スレ409(リト×ララ) 6スレ527(リト×ララ) もし付き合っていたら…(リト×金色の闇) 7スレ187(リト×春菜) 美柑の未来計画(リト×美柑×金色の闇) この夏の目標(唯+リト+α) リト&凛(リト×凛) ~ 欠片一つ~ 古手川家にようこそ(リト×唯) ~ 欠片一つ~ 花火のあとは…(リト×唯) 7スレ457(リト×美柑) 7スレ518(リト×新田) 7スレ621(リト×金色の闇) 8スレ18(リト×金色の闇) 8スレ62(リト×ララ) prescription(御門×リト) 8スレ196(リト×春菜) リトとリサの話(リト×籾岡) 8スレ437(リト×ララ) everyday(リト×ララ) one cold day(リト×金色の闇) change day(リト×美柑) sweet day(リト×凛) 天条院沙姫の帰宅(リト...
  • リトと美柑 オレの妹はこんなにも可愛い 後編
    「え、えと美柑…」 「……何…?」 目を合わせないまま、美柑はボソッと応えた 相変わらず顔は赤いままだけど、胸の中はスゴイ事になっていた だってさっきのキスは、美柑にとって初めてのキスになるのだから けれども今は、自分の事よりもリトの反応の方が気になる 美柑はキスの後、初めてリトに視線を向けた リトは目をパチパチとさせ、驚いたままだ (……何とか言ってよ…!) 無言のリトに次第に美柑のイライラも募っていく やがて十数秒が経ち、イライラが限界に達した頃、ようやくリトは動きを見せた 照れ隠しなのか、頭をポリポリと掻いて、苦笑いを浮かべるリト 「えっと……なんつーか…ほら、アレだよな? 小さい子供がよく『ありがとー』ってホッペにチュってするやつ」 「―――ッ!?」 「ま、まあ、ビックリしたけどお礼なんだし…」 リトの言葉が終わる前に、美柑は立ち上がった そして――...
  • 美柑とリト if…兄妹
    コンコン、とドアをノックする音と共に、遠慮がちなリトの声が部屋の中に入ってくる 「お~い。美柑、起きてるか?」 「ん?」 ベッドの上で身体を起こした美柑は軽く返事を返すと、部屋の中にリトを招き入れる 「とりあえずメシ作ってみたんだけど…」 「リトが作ったの!?」 「ああ…料理本で風邪に効くメニュー探しててさ」 野菜や鶏肉が入ったスープからは、"一応"おいしそうな匂いが美柑のお腹を刺激してくる (ま…お腹もすいたことだし…) 添えられていたウッド製のスプーンを手に美柑は、不安と期待が入り混じる顔でスープを一口掬ってみた (リトの手料理か…。いつぶりだろ…) 小さい頃の大失敗の数々を思い出しながら、美柑はスプーンの中でゆらゆらと揺れるスープを口に運ぶ 「ん~~どれどれ」 パクっと一口 「うまいか?」 「……」 「美柑?」 「う゛…」 「え!?」 スープを口に運んで数秒、露骨...
  • リトと美柑 オレの妹はこんなにも可愛い 前編
    長い長い夏休みの間中、結城家では、相変わらずの騒動が毎日の様に繰り広げられていた そんな慌ただしくも賑やかで楽しい夏休みも残すところ今日だけ リトやララ達は、それぞれ思い思いの最後の日を満喫している そんな中、広い家の一室から少女の艶かし声が聞こえてくる 「ん…んっく…」 ベッドの上で自らの下腹部に指を這わせる美柑 スカートは捲れ上がり、下着が膝まで下がっている姿は、普段の美柑からは想像もできない光景だった すでに割れ目から溢れた愛液で指は、淫らな光を帯びている シーツにも小さな染みが出来ていた 美柑の指が割れ目からクリトリスへと伸び、先端を軽く摘まむ 「あぁあ…ぁ」 声はさらに高くなり、美柑は体を丸めると肩で息をし始める 夏の暑さもあるが、美柑の体は、これまでの行為でたっぷり汗を掻いていた 「…何やってんだろ、私…。洗濯物とか、夕飯の仕度とかあるのにな…」 言...
  • 美柑の未来計画
    ……最初からこうしてれば良かったんだ…… 私達は兄妹だからいつか離れ離れになってしまう だから…利用すれば…、でも誰でもってワケじゃない… ヒトとの関わりが極端に少ない人…ふふ… だから  友達に   なったんだよ?    寂しがり屋?そんなの冗談に決まってるでしょ…? 私はリトといられればそれでいいの…、寂しがる理由なんてないもの だってリトが好き…大好きだから…       リト…リト…リト       リト…         ずっと   一緒だから   「お、おい!?」 私は寝てたリトの上に小さな体を精一杯伸ばし、覆いかぶさった 私が顔を近づけるとリトは顔を遠ざけ背ける 「ねぇ…どうして顔を背けるの?…。…そうだよね兄妹だもんね…」      嫌  ? リトは目を丸くさせ、怖いものを見るような感じで私を見てくる 「何?その目?…昔のリトはそんな目した事なかったよ?」 「ぅ…だ、だって...
  • 1スレ781
    ギシギシとベッドが軋む音が聞こえてくる 「あんっ・・・んっんん、リ・・トぉ・・んぁぁ」 嬌声と喘ぎが洩れてくる 「まったくまるで盛りのついた犬ね・・・・」 天井を見上げ二階で行われていることを考えながら結城美柑はつぶやく 「まったくリトのバカったら沙姫さんと付き合いだしてからずっとあんな調子なのよ ただでさえ変態だっていうのに・・・・・・ねぇ、ヤミちゃん」 ヤミちゃんと呼ばれた少女は顔を真っ赤にして俯いたままだ 「あ・・あの。あれってつまりその・・・・なにをしているのかというと・・・////」 「へ?なにってエッチしてるのよ。わかるでしょ?」 「えっと・・・それはつまり・・」 言いよどむヤミになにかを感じ取ったのか美柑の目が妖しく光る 「ふ~ん・・・ヤミちゃんて・・・・」 「な、なんですか?」 「ヤミちゃんひょっとして・・・エッチなこ...
  • 1スレ585
    1. 「リト……落ち着いて?  兄妹でこんなこと……普通じゃないから、ね?  リトだってそれくらいわかってるでしょ? 冗談だよね……?」  美柑が瞳の奥底に必死で恐怖を隠しながら、必死で俺を説き伏せようとしている間にも  俺はじりじりと距離を詰めている。  ベッドの上、はだけたバスタオル一枚の美柑。  どこか天井の隅で苛立つような虫の羽音がしている。  薄暗い部屋。シャンプーの匂い。そして美柑の髪の匂い。  俺はそれを狂ったように肺に送り込んで神経を昂ぶらせながら、  美柑の呼吸から来たるべきその瞬間のタイミングを計る。  そして、 「みかん……。美柑!」 「ひっ……」  脱兎のごとく逃げようとし...
  • change day
    ―バーン!ババーン!! 夏の空を彩る風物詩、祭りの定番、花火。 それが始まる前は、美柑と仲良く他愛も無い話をしていた俺。 でも、花火の音が聞こえたら、俺はそちらの方に目がいってしまった。 美柑はわざとらしい笑い声を発すると、目を花火に向ける。 …今年の花火はとにかく新鮮だった。 「…リトってほんと花火好きだよね~」 綿菓子を食べながら呟く美柑。 全体的に色は黄色で、所々に赤と青の点々が付いている美柑の浴衣。 そしてその浴衣は祭りが始まる前に、二人で購入した物だ。 と言っても、殆どは俺が決めたような感じだが。 …浴衣を着た美柑を初見で見た時は、兄の立場から見ても、とても似合っていて…それでいて凄く―― 「…ん?何?…あ、もしかして…これ欲しいの?…別にいいけど――」 そう言いながら俺の膝の上にちょこんと居座る我が妹。 美柑は俺に体重を預けるように寄っかかってきて、綿菓子を上げてきた。 …一緒...
  • 2スレ184
    「38.3度・・・・これは完全に風邪ね」 体温計を見ながら溜め息を吐く美柑 「まったくバカは風邪ひかないって迷信だったみたい」 「うるせー・・・」 力なく返すリトはガンガンする頭を押さえて早々に部屋に引き上げて行く 「ねェー、なんか持って行ってあげようか?」 階段下から顔だけ覗かせて気をつかう美柑にもリトは手の平をひらひらさせて否 定するだけ (なによ・・・・これでも心配してあげてるのに) ふてくされた美柑はBGMがわりにつけていたテレビに向き直ると ぷらぷらと動かしている自分の小さな足を見ながらある一人の男の子を思う 『大丈夫か美柑?』 小2の時インフルエンザで倒れた自分に朝まで付きっきりで看病してくれた 慣れない手つきでおいしくないごはんを作って洗濯もしてくれた 両親共働きのため2人しかいない広い家の中でそのやさしさにどんなに救われた か 手をずっと握ってくれたその温もりにどんなに癒さ...
  • 7スレ457
    それはララが結城家に来る少し前の話し まだ肌寒い春先の朝 スヤスヤと寝息を立てる兄を起こさない様にと、美柑はそぉ~~っと部屋に入って来た 「リト? 起きてる?」 リトは無反応。そればかりか寝返りをうって声から遠ざかる始末 美柑のほっぺがぷくぅっと膨れる 「もう!」 腰に手を当てながら美柑はそのかわいい口を尖らせた 今日は春休みということもあり、美柑の学校は休み。リトはあと一週間足らずで高校に上がる ので、卒業休みといったところか お日さまの日差しが気持ちいい朝、こんな日は外に出かけるに限る そう思った美柑はリトを誘って買い物にでも行こうかと兄の顔を窺いに来たのだ それなのに──── 「……」 ジーッとリトの寝顔を見つめる事、十数秒 一向に起きる様子のない兄に、次第に美柑の目は半眼になっていく (なによリトのヤツ! せっかく……せっかく私が久しぶりに一緒に出かけてあげようって思ったのに!) ...
  • 8スレ589
     部屋の中は締め切られて蒸し暑く、そしてむせ返る淫靡な臭気が充満していた。  熱にうなされる夏の夜の中で、男女は互いに絡みつくように交じり合っていた。  互いの擦れ合う肌の隙間で汗が混ざり合い、過剰な物が体が動くたびに飛び散っている。  肉体が蛍光灯の光を写すほど汗と愛液に塗れ、なおも二人は淫猥な快楽を求めて股を開き、腰を振り続ける。  硬く聳える肉棒が快楽に煮える秘部に突き刺さるたび、少女のはしたなくも悩ましい悲鳴が部屋の中を突き抜ける。  その悲鳴は麻薬のような力を男に与え、疲労を瞬く間に忘却の彼岸に置き去りにしてしまう。  そして男は肉体の限界を超え、快楽の絶頂に上り詰めるまで少女を激しく責め続ける。  男の息が荒くなるほど掻きまわされる秘部から淫らな水の音が大きくなり、少女の悲鳴も増して凄艶な嬌態もまたその激しさを極めていく。  正上位で責められて喘ぐ少女の顔を男は獲物を見る獣のよ...
  • ファミリーシミュレーション EP21 思い出
    ライブの終わった彩南ホール、ルンとキョーコは控室で私服に着替えていた。 「リトくん、ちょっとは元気になったかな…」 ルンは不安げに口を開く。 「リトくんって妹さんと仲良かったんだよね?」 キョーコは美柑に直接会ったことはなかったため、美柑に会ったことのあるルンに確認する。 「私は美柑ちゃんと話したことはあまりないんだけどね。でも傍から見てるだけでも超仲いいんだってわかるよ。リトくんから聞いた話なんだけど、 リトくんの両親って仕事で家にいないことが多くて、美柑ちゃんとずっと二人きりだったらしいよ。両親がいないから二人でずっと支え合ってきたんだと思う」 「そう…。二人三脚も同然で過ごしてきた兄妹か…」 二人三脚、これはリトと美柑の関係を表すのにもっとも適した表現かもしれない。 美柑が歩けなくなったらリトも歩けなくなる、その逆もまた然り、それだけの絆が二人にはあったのだ。 「行こう、ルン」 キ...
  • トラブル 130 誰がためにベルは鳴る if…
    ────それはまだ、結城家にララが来るずいぶん前の話し テレビ画面に映る色取り取りのリボンやハートが、軽快な音楽に合わせて、画面狭しと踊り出す その光景に、一人、ぼぉ~っとテレビを見ていた美柑の黒い瞳が小さく揺れる 「クリスマスか…」 美柑にとってクリスマスは、まだ未知の世界だった 才培はいつもの様に漫画の締切りに追われ、林檎はファッションショーのミーティングで海外 自分は、いつもの様にリトと二人で留守番 そして、朝、目が覚めると、枕元に申し訳なさそうに置かれているプレゼント それが、幼い美柑にとってのクリスマスの全てだった 『今日はクリスマス。女のコが好きな男のコと一緒に過ごす、一年に一度っきりの女のコの ための特別な夜でもあるんですよ』 幼稚園の先生が、ちょっと照れながら、こそっとそう言っていたのを思い出す 「クリスマス…」 テレビではまた違うクリスマスのCMが流れている そして、いつ...
  • 1スレ85
    ――なんなんだろう。この疼(うず)きは。  手を離されて泣く夢  ――なんでこんなに胸が痛むんだろう。  振り向いたお兄ちゃんの顔は優しい  ――なんでリトとあの人を見てるとこんなに胸が苦しいんだろう。  いつかはどこかへと消えてしまう笑顔  ――どうでもいいリトのことなのに。    リトのことなんかどうでもよかったはずなのに。    ただ頼りないだけのリトだったのに。    ただ少し優しいだけのリトだったのに。    私だけのリトだったのに。    はっと目が醒めて、美柑は薄暗い視界の中に天井の蛍光灯を見つけた。  頬に伝う冷たい液体の感触に気付いて眼尻に手をやると、  夢を見ながら自分が泣いていたのだということを美柑は知った。  ごしごしと手の甲でこすって涙の線を消すと、美柑はベッドに横たわっ...
  • ファミリーシミュレーション the Final Episode 心
      「体力が落ちてるところにそれまでの張り詰めた気持ちが一気にほぐれて反動が来た…。そんなところかしら」 美柑が倒れた翌日の朝、御門は結城家にやってきて美柑の診察をしていた。 「特に感染症とか病気の類じゃないわね。安静にして体力を回復させるしかないわ」 「そう…。ありがとう、御門先生」 リトはとりあえず美柑が大丈夫だったことにほっと胸を撫で下ろす。 「じゃあ、私は診療所の方があるから戻るわね」 御門はそのまま自分の家兼診療所に帰っていった。 「…ごめんねリト。心配かけて…」 力の無い声で美柑が申し訳なさそうに言った。 「いいんだよ。元はと言えば俺のせいなんだし」 リトはそう言って美柑の頭を軽く撫でる。 「あ、そうだ…」 リトは何かに気付いたような声をあげた。 「腹減ってないか?俺何か作ってくるよ」 「え?いや別に…」 美柑は特に空腹は感じていなかった。 だがリトはさらに続ける。 「でも、こ...
  • 美柑×ザスティン
    その日、美柑は帰り道を一人で歩いていた。 「みんな、ガキ・・・・・・」 彼女はぼそっとつぶやいた。最近クラスでは、誰それが男の子とキスしたとか、そういった話題で盛り上がる事が多かった 少しでも大人ぶりたい小学生ならこのような話題で他人より抜きん出たいと思う事は極当然の事である。だが、当の彼女だけ しばしばその輪から外れていた。年に似合わない耳年増ではあるものの、ほとんどの小学生がそうであるように、美柑はいまだに 一回の性体験を持ってなかったのだ (私だってその気になれば、恋愛の一つや二つくらい、すぐに出来る。だけど、クラスの男子はてんで子供だし・・・・・・) この手の子供は大抵、同級生を自分と同じくらいあるいはそれ以下の「子供」と見る事が多い。そして憧れの人はみんな 年上に限るのである。彼女も例外に漏れず、付き合うなら大人の男性と心に決めていた。大人の男とい...
  • ファミリーシミュレーション Extra Episode4 夏の日の花嫁
    じ~… 「…むう~…」 ララがテレビの画面を見ながら何やら唸っている。 「何してんの?ララさん」 洗濯物を取り込んだ美柑はララに声をかけるが、ララは美柑の呼びかけに気付いていないようである。 「ラーラさん」 「ふえ?」 「ようやく気付いたね。何?料理番組?」 美柑の声にようやく気付いたララが美柑の方へと振り向く。 ララが見ていたのは料理番組で、シェフがおいしそうな料理を作っていた。 「あ~…うん…」 ララにしては少し歯切れの悪い返事をし、今度はララは美柑の方をじっと見つめる。 じ~… 洗濯物を畳み始めた美柑はララの視線に気付いた。 「どうしたの?私の顔に何かついてる?」 「…うぅん…」 「…?」 「はあ…」 ララはため息を一つついてリビングから姿を消した。 「どうしたんだろう?ララさん…」 美柑は少し心配になって、その夜リトにララのことを相談した。 ...
  • ファミリーシミュエーション EP19 親子
      「リト…」 美柑…   暗闇の中で美柑の自分を呼ぶ声が聞こえる。 「リト…どうして…」 美柑、待って。俺の話を聞いて…   呼びかけも空しく美柑の姿が遠くなる。 美柑…美柑… 「美柑!…」 リトは美柑の名を呼びながらはっと目を覚ました。 まだ夜空がようやく明るくなり始めた時間、リトの背中は汗でびっしょりだった。 春菜、里紗、未央と複数で交わっていたところを美柑に目撃されてから二日経っていた。   リトは汗を吸った衣服を脱ぎ、新しい服に着替えると一階に下りた。 がらんとしたキッチン、美柑は今日もここに立つことはなさそうだった。 「あ、リトさん。おはようございます」 「おはよう、モモ…」 モモが二階から下りてきて冷蔵庫を開ける。 「今日も食事は私が用意しますね…」 あの日以来、美柑はショックで部屋に閉じこもっていた。 出てくるときと言えば部屋に持ちこんでいる飲み水がなくなったときとトイレの...
  • 8スレ750
    ドジで女に奥手なリトには妹である私がついていなくちゃダメだと美柑は思っていた。 ララや春菜とかに戸惑うリトを美柑は傍観する形で見ている。自分はあくまでも傍観者。あくまでもリトの妹。リトと美柑の関係は両親が共働きで家にいない時でもごく普通の兄妹だった。そう。ごく普通の。表面は。表面だけは。 でも年を経るに連れて一方は普通の関係からより近い関係に近付いていた。だがもう一方は本人の意識は関係なしに普通を維持しようとしている。 一方が近付くだけでは真に近付いた事にならない。でも近付くのを塞ぐかのように兄妹の二文字が存在していた。 「はぁ……はぁ……」 結城家の夜。部屋からは少女の喘ぎが聞こえている。 「リト…………リト…リト…」 喘ぎ声の主は美柑だった。いつも大人びていた彼女らしくない嬌声。右手にはリトの下着が握られていた。 「リトの匂いがする……リト……リト……。」 一家の家事の大半を担う彼女に...
  • ファミリーシミュレーション EP13 相談
    ショーウインドウが並ぶ街の繁華街を黒い服に長い金髪の少女、金色の闇は歩いていた。 ふと店のショーウインドウに映る自分の姿をじっと見つめる。 そこに映る自分の姿は服装、髪型、体格は殺し屋として名を馳せたころからほとんど変わっていない。 でも… 「私…変わったかな…」 ヤミはぽつりとつぶやいた。 ショーウインドウに映る自分の目は昔の自分のそれとは明らかに異なっていた。 原因はわかっている。 ラコスポの依頼で結城リトの抹殺のため地球にやって来たものの、そこで自分に温もりをくれる人に出会ってしまったからだ。 ララ・サタリン・デビルーク、結城美柑、そしてターゲットで合ったはずの結城リト。 この3人の他にも彼らの友人たちも、殺し屋の自分にとてもよくしてくれた。 どうしてだろう。私が怖くないのだろうか。 ヤミはそのまま公園に向かい、ベンチに腰掛けてゲームのパスカードを取り出した。 くだらないゲームだと思...
  • ある兄妹のえっちな一日 scene1
    ぴちゃ――。       「ん……」       ぴちゃぴちゃ――。       「ん…ぅ………朝……か…?」   窓の方に目をやると、眩しい朝日が射し込んでくる。 空は快晴、雲一つ無し。 加えてぴちゃぴちゃ聞こえてくる小鳥達のさえずり。 うん、今日も爽やかないい天気――。       (……ぅん?『ぴちゃぴちゃ』?)       いやいや違うだろ。小鳥は『ぴちゃぴちゃ』とは鳴かないだろ。 しかもこの音、外じゃなくてえらく近い所から聞こえて来るな…。   (………そーいえば何かアレの辺りがぬめっとしてる様な感覚が…。ぁ、気持ちいい…♪………じゃなくてっ…!?)   眠気と疑惑、それとちょっとした快楽感が混じり合った不思議な感覚の中で、オレはゆっくりとベッドから起き上がる。 すると、まだ完全に開ききらないオレの目は、下半身辺りの布団が妙に膨らんでいるのを捉えた。   『ん……んぅ………ちゅ…...
  • 10スレ795
    「わぁ~、結構雪残ってるんだねぇ。」 美柑が話しかけた相手はリトである。いろいろと事情があって今、二人で温泉旅行に来ているのである。 「ああ、まあそうだな。」 4月とはいえ肌寒く感じる。 「久しぶりだな、ララたちがいないのも。」 今回はララたちは来ていない。元はララと来る予定だった。というか予定にされていた。それが昨日の朝食の時、 「ララ様、ギド様がお呼びです。」 「ええ~、明日はせっかくのオンセンリョコウなのに~。」 「しかし・・・。」 ザスティンを言葉で倒そうとしたララ。でもそこにギドがやって来た。 「ララ、今回はちゃんと帰ってこい。大事な話だ。」 「はぁ~い。」 ララは素直にギドにしたがいデビルーグに帰っていった。 「んじゃホテルはキャンセルしとくか。」 リトが電話に手を伸ばした。 「やめてください。せっかくなんですから。」 モモがリトにストップをかけた。 「でも誰が行くんだ?」 ナ...
  • ファミリーシミュレーション EP 20 兄妹
      まだ空が明るくなり始める時間、モモは既に目を覚まして自室のベッドの上でごろごろしながら考えていた。 美柑さんがあんな風になるなんて… ヤミを落としてハーレム計画に障害は無くなったと思っていたモモにとっては完全に誤算だった。 ため息をひとつつき、上体を起こす。 考えてみれば、今まで誰が一番長くリトのそばにいたのだろう。 今まで誰が一番長くリトのことを好きでいたのだろう。 今まで誰が一番リトとお互いを支え合ってきたのだろう。 「…馬鹿ね、私…」 美柑がリトのことを好きなのは知っていた。 だがそれが仇となり、今や自分の計画も空中分解しそうになっている。 リトが美柑のことで立ち直れないようならばもうどうしようもない。 「…ふう…朝食の準備をしよう…」 しばらく頭を悩ませていたモモだが、時計を見て一階に下りていった。 モモが階段を下りると、キッチンには既に人がいた。 モモが覗いてみると、林檎が朝...
  • summer orange
    番外SS「summer orange」 真夏の日の昼下がり、強い日差しを和らげるように吹く優しい風が、結城家のカーテンを揺らしている。 そのリビングで、一人の青年に覆い被さり全身を震わす、少女の姿があった。 「リト…リト、リトぉっ…!」 「おっ、おいっ…み、美柑…」 夏日に照らされたフローリングに仰向けで寝かされたリトの四肢を、全身を目一杯に使って押さえつけている美柑。 熱い息を細かく吐きながら、潤みきった目で見つめてくる妹の姿に、リトは戸惑い抵抗する力を込められずにいる。 (あれ…なんで私、リトに抱きついて… あ、そうだ…セリーヌがコーラ飲んじゃって…花粉を… うぅ…でもなんか…気持ちいい… リトにくっついてるだけで、身体中が…ジワジワって…あったかいよぉ…) 「あ…リト、汗かいてる…」 「えっ?ちょっ…くあっ…!」 美柑はリトの額に垂れている大粒の汗を、舌をべろりと伸ばし、擦り付けるよ...
  • ララとリト その2
    「ばいばいメモリーくん。これで、地球のみんなから私の記憶を消す」 ララの取り出した手のひらサイズの物に全員の目が集まる 「お…おいララ!?どーいうことだよそれ!!」 慌てるリトに振り向いたララの目には涙が滲んでいた 「プリンセスとか婚約候補とか、そういうのナシでもう一度…ゼロからの私でがんばってみたいの。私の、最後のわがまま…聞いて…」 「そ…そんなこと…」 リトはなにも言い返せず呆然となる 「ララさん!」 「友達になってくれてありがとう春菜!また、友達になってくれるとうれしいな…」 ララの指がメモリーくんのスイッチにかかる ララは何かを決心するかのようにゆっくりと深呼吸をした 「ラ…ララ?ま…待てよララ!!そんなことしなくても――――…」 「さよなら…」 まばゆい光に包まれながらも、必死に駆け寄るリトの目の前でララは笑った その顔は今まで見たどのララよりもキレイで、そして、悲しそうだった...
  • リトと唯 第一話 結城家にようこそ! 前編(修正バージョン)
    「―――じゃあ、ホントにいいんだよな?」 「ええ…。いいわ」 唯の白い喉がコクンと音を立てた 白い頬は見つめられる時間の長さだけ、ぽぉっと熱くなっていく いつにもまして真剣なリトの目に吸い込まれそうになるのを唯は、グッと踏みとどまりながら、リトの視線を真正面から受け止める (私…私…) 胸がトクン、トクン、と心地いいリズムを奏でる そっと手で触れると、よりはっきりと手の平から胸の音が伝わる 唯の瞳の表情が、夢見るようなとろんとしたモノになっていく   「…古手川」 「結城…くん」 「古手川」 「結…城っ…くん…」 名前を一つ呼ばれる度に体から力が抜けていく 長い睫毛が揺れ、黒い瞳が濡れる (私…私…今から結城くんと…) 華奢な両肩に置かれたリトの両手にわずかな力がこもり、唯は小さく息を呑む 「へーきか?」 「え、ええ…」 「ムリならさ…」 「やッ」 唯は反射的にリトの制服を握りしめた ...
  • 10スレ76
    知的探求心というものは、好奇心の一種に分類される。 知らないものを知る事が出来るという可能性。 知らなかった事を知る事が出来たという経験。 その内容が本人にとって負担となるものでない限りにおいて、 誰にとっても知の領域の拡大は心を豊かにする建設的な行為だ。 知的探求心の高いもの程、殊更に未知の経験を欲する。 或いは、かつて経験した事柄を、もう一度再確認してみたいと思う。 彼女にとっては、その程度の理由でしかなかった。 図書室で本を読み漁る事や、興味のある人間達と触れあう事と、何ら変わらない。 だから金色の闇が結城美柑にその申し出をした事に、特段の下心は無かった。 「また入れ替わりたいの? 別に良いけど……」 かつてララの発明、〈まるまるチェンジくん〉によって 一時的にヤミと美柑は肉体を交換した。 それは美柑から望んだ事であり、 その時はヤミはただ暇だからという理由で快諾したのだが、 まさか...
  • 8スレ18
    花火大会のあと、夜遅くなったということで 美柑の提案でヤミは結城家で一泊することに 翌朝 「ヤミさん!これから私たちと一緒に住まない?」 美柑の問いかけに、ヤミは 「それはできません。迷惑をかけます」 「そんなことないよ。だってヤミさんずっと一人なんでしょ?私も一人の寂しさを知っているし・・・」 「私も賛成!一人でも多いほうが楽しいよ!」 美柑にララが続く 「結城リトはいいのですか?」 「えっ、っ!?いいんじゃないかなぁー。美柑とララ、それにヤミがよければ」 突然のフリに驚きながらも冷静に答えるリト 「お人よしですね」 「なんで?」 「あなたは私の標的ですよ?いつ始末されてもおかしくないのですよ?」 強い口調にリトは黙ってしまう 「うぅ・・・」 (少し、言い過ぎましたか・・・) ヤミが下方修正案を出す 「しかし、始末するのは先になりそうです。美柑やプリンセス、たくさんの友人が悲しみますから...
  • リトと唯 第十話 ハートの夜 前編
    十一月最後の日曜の午後 久しぶりに一人で彩南町の商店街へとやってきた唯 街の景色は、すでに秋が終わり、すっかり冬の景色に変わっていた ウインドウショッピングを楽しんでいた唯の元にも、冬の風がやってくる しっかりと首に巻いてあるはずのマフラーの隙間から忍びこんできた木枯らしに、肩を震わせた 「うう…すっかり寒くなったわね」 「今日の午後は暖かくなります」という天気予報を信じて手袋を着けてこなかった唯の 白い手は、白を通りこして真っ白になってしまっていた テレビの向こうの予報士に顔をムッとさせると、唯は両手を擦り合せながら、はぁ、と息を吹きかける これ以上寒くなる前に今日はもう帰ろう、と歩きかけた唯の足がふいに止まった 唯の前方に人だかりができていたのだ 唯は眉を顰めた 「何かしら?」 新しく買ったブーツを石畳に鳴らしながら近付いて、輪の外からひょい、と覗きこむと、 サンタの格好をしたケーキ屋...
  • 13スレ139
    朝の目覚めはたいていモモのフェラからはじまる。 目覚まし時計より早いから、最近時計がいらなくなりつつあるんだよな。 モモのフェラは上目遣いでじっと見つめながら、おはようの代わりに舌の動きが変化するのが特徴的だ。 はじめの頃は耐えられなくて、すぐに口の中に射しちゃってたんだけど、最近やっと慣れて、耐えられるようになった。 すると、モモは俺が起きるのを待って、充分に勃ったそれを膣に導くようになった。 こっちは小さくて締まりがいい上にすごい動きをするもんだからすぐ射しちゃう。 満足しきって寝ちゃったモモをベッドの中に残して俺は部屋を出る。 たまに、ナナがモモを出し抜いてフェラをしてくるときもある。 だけど、八重歯があたって痛いからすぐにわかる。 ただ、こっちが痛そうな反応を見せるとしゅんとした顔になってどきりとさせられる その上、痛みをやわらげるように丁寧な舌使いをしてくれるから、こっちもついつ...
  • 白日夢
    リト、知ってる…? 知らないよね、あんたは… 私たちが… 血の繋がった兄妹じゃないって事… …… 突然に言われたので驚いたが、どうやら、あれは冗談だったようだ。 しかし、そんな冗談を思いついた理由というのが、まるで分からない。 38度2分の熱に浮かされると、妙な空想にとりつかれるものなのか。 夜明け前の深い闇にくるまれて、リトは自分のベッドで寝返りを打つ。 朝までには熱が下がっているといいけど、と思いながら、目を閉じる。 …… 「いにしへも――――」 骨川先生の声が、不思議にはっきりと耳に届いて、リトは目を開けた。 顔を上げて、きょろきょろと見回せば、午後の教室は光に満ちていた。 窓の外では、桜の枝がふわりとゆれ、やさしい風に花びらを散らした。 こんな春の陽気に、目を開けていられる生徒が、いるはずもなかった。 もう一度、静かに目を閉じれば、眩しい光だけが目に焼きつけられた。 「山の端の こ...
  • ファミリーシミュレーション Extra Episode 5 モラル・ハザード? 前編
    リトと美柑が珍しく二人でスーパーに買い物に出かけていた時のことである。 「あら?結城君に美柑ちゃん」 二人に声をかけてきたのは御門涼子、相変わらず健全な男性には目の毒な体とそれを強調するように豊かな谷間を見せつけるような服装をしている。 「二人とも元気になったのね。よかった」 リトと美柑が揃って倒れて以降御門とは直に会っていなかったため、リトと美柑は改めてそのときの礼を述べる。 「御門先生が美柑を診てくれて助かったよ。ありがとう」 「ありがとうございました」 兄妹揃っての礼の言葉に御門は手を振りながら答える。 「いえいえ。二人がお互いを大切に思い合ってるからこそ、私も協力しようと思ったのよ」 美柑は改めてこれまで面識がほとんどなかった御門をじっと見つめる。 …しかし、すごい体してるなあ… ぼん、きゅっ、ぼんという言葉がまさにぴったりなスタイルとむせかえるほどの大人の色気、こんな大人のお姉さ...
  • リト×唯 唯のドキドキ家庭訪問
    (えーと、確かこの辺りよね……)  目の前には見覚えのある景色が広がっていた。しかしそこから自信は生まれない。やはり、自信が無いのに届け物なんて止めておけば良かったのかもしれない。  今更ながら後悔し、唯は小さくため息をついた。  鞄の中に入った二枚のプリント。六時間目に配られた宿題のプリントだ。それを届ける事が唯のここに居る理由だった。  さかのぼる事数時間前。昼休みが始まってすぐ、ララさんと結城君は二人してどこかへ行ってしまった。  どこに行ったかは分からない。ただ、意気揚々とした様子のララさんに対し、結城君がララさんに襟首を掴まれ無理矢理引っ張られながら「助けてくれー!」などと叫んでいた事から、いい事ではないという事は容易に理解できる。  あの娘が転校してきてから、私もよくトラブルに巻き込まれる。けれど私など、まだましな方だ。一番の被害者は、ララさんの一番近くの人間、結城リト。  ト...
  • 8スレ503
    リトとしては妹のためを思って精一杯頑張っただけの事だし、 彼がそうせざるを得なかったのは一重に父親が多忙なためであり、 また母親が海外にいて殆ど日本に帰って来なかったためでもある。 だから例の一件が露呈した時、結城才培もその妻林檎も、 リトを責める事など出来ず、むしろ親としての不出来を詫びるばかりだった。 「ごめんなさいね先生。私達がもっと美柑の傍にいてやれば」 「すまねぇ新田先生! 先に入ってた予定を自分(と書いてテメェと読む)  の仕事の都合でドタキャンしちまった俺が悪いんだ!」 「い、いえいえそんな。  お二人ともお仕事がお忙しいのは重々承知しております。  私はむしろ息子様の美柑ちゃんを思いやる気持ちと  彼なりにご両親のフォローを買って出ようと言う気概に敬服致しますわ」 しょげかえるリトと、何が悪いんだかよくわかってないララと、 あぁ、まぁいつかはバレるだろうな、と予測していた美...
  • 2スレ296
    普通の人間なら、ストレス性の胃炎になっていて然るべきだ。 宇宙人に求婚されたり、それが原因で命を狙われたり、 その宇宙人の行動に振り回されたり、その宇宙人の発明品に爆死しかけたり。 胃炎どころか、自殺の原因になっていてもおかしくない不運の数々。 それでも彼が傍から羨ましがられるのは、彼に求婚している宇宙人が ヒト型の目から見て、非常に可愛らしい顔立ちの美少女だったからだ。 「おっはよー! 良く眠れたぁ?」 件の宇宙人・ララは通り抜けるような声で、 家主である結城リトの布団を引っぺがした。 寝惚け眼のリトはのろのろと起き上がると、恨めしそうにララを見上げた。 「何が『良く眠れた?』だ……  たった今お前が起こすその瞬間まで、現在進行形で寝てただろーが」 休日の朝に無理矢理叩き起こされる程、迷惑な事もない。 これが無ければ、あと一時間は寝ていられたのに。 「美柑が朝食用意してくれてるよ。早く食...
  • 濃縮美柑ジュース
    「ふー……あつ」 まったく。まだ6月だってのに、なんでこんなに暑いんだろ。 チキューオンダンカって奴の影響? ほんっとに、はたメーワクな。 「ふう……」 おでこからダラダラ出てる汗を手でグイッと拭った。 なんなんだろ、このムアッとした空気。うー、気持ち悪。 (あー、はやく家に帰ってアイス食べたい……) あの甘くって、冷たくって、たまんない味…… 「ただいま」 「あ、お帰りー。美柑!」 居間に行ってみたら、リトとララさんがもう帰ってた。 「あれ? ララさん。今日は早いんだね」 「えへへ……。なんか、授業が早く終わったんだよ! ラッキー♪」 「ラッキー♪ じゃねえだろ……」 リトがなんだか不機嫌そうに言った。 「そりゃ、校舎が半壊すれば授業どころじゃねえに決まってるだろ……」 「えー? でも私、ちょっと実験を面白くして上げようとしただけなのにー」 「あー、もういいよ。なんとなく分かったから」 ...
  • ぷにぷに美柑ゼリー
    ほんとにまったく、リトの奴~っ!! 「んふぅ……リトさぁん……」 ちゅぱ……ちゅぱ…… 「んっ……あっ……モ……モモっ……っ!」 朝っぱらから私の目の前で、モモさんとイチャイチャしちゃって。 「あら、美柑さん。おはよう御座います」 リトのアレを一生懸命舐めてたモモさんが、 ペロッと舌舐めずりしながら私にニッコリ笑いかけてきた。 モモさんの格好ときたら本当にもう、 シャツは羽織ってるけど、パンティもブラも着けてないし。 私、ちょっとムッとしながら腕を組んでモモさんに話しかけた。 「モモさん、いい加減にしてよね。ララさんの手前もあるんだから」 「大丈夫ですよぉ。今この部屋に入れるのは、私と美柑さんだけですから」 良く分からないけどそういう事らしい。 なんか、変なバリアみたいなの張ってるんだって。 「それにほら。もう準備オッケーですよ。お・く・さ・ま♪」 ~~っ!! 私、なんだか落ち着かなくなっ...
  • リトと唯 第七話 とある真夏の出来事 前編:
    朝、眠い目を擦りながら階段を降りてくると、唯は、あるモノの前で立ち止まった 「おはよう」 と天使も見惚れてしまいそうなとびきりの笑顔で挨拶をした相手は、水槽の中の金魚だ 夏祭りの時のリトからのプレゼント あれから少し経つというのに、唯は、大切に大切に育てていた 水槽を買い、金魚の本を見ながら、慣れない事にも必死にやってきた それもこれも リトからの プレゼントだから 「ちょっと待っててね」 学校の誰も聞いたことのない、弾む様な声でそう話しかけると、唯は、金魚の朝食の準備に取り掛かる 「…さあ、朝ゴハンよ。リ…」 と 秘密の名前 を口にしかけた時、唯の背中にいつもの眠たそうな声がかかる 「…なんだよ。朝から金魚の世話かよ。ご熱心なこって!」 「ひゃッ!!?」 と情けない声を出しながら振り返った唯が見たものは、上半身裸の遊 「お、お兄ちゃん!! もぅ、驚かさないでよねッ!」 「あぁー? 知らね...
  • 沙姫とリト その7 アメとムチは愛の証?
    ピンポ~ン 玄関の呼び鈴の音にキッチンの奥から、パタパタとかわいい足音を立てながら走って くると、美柑は、ガチャリと玄関のドアを開けた 「―――ハイ。どちらさまですか?」 ドアの隙間からヒョイっと顔を覗かせた美柑が見たものは、スラリと背の高い、綺麗な ブロンドに、琥珀色をした瞳の女の子だった 「…結城リト」 「え…?」 女の子――――沙姫は腰に手を当てながらスッと目を細めた 「あなた、結城リトの妹か何か?」 「は、はい。まあ…妹ですけど…」 どんな相手でも、例え宇宙人でも物怖じない美柑が、珍しく口籠る 無理もなかった それだけ美柑から見た沙姫は、いろんな意味ですごかった (む…むちゃくちゃキレイな人なんだけど!?) 美柑の好奇に満ち満ちた眼差しを受けながらも、沙姫はいつもと変わらず、澄まし顔 そればかりか、ツンと顎を上げながら興味なさ気な視線を美柑につき返す 「ふ~ん……で、結城リトはどこ...
  • 沙姫とリト その7 アメとムチは愛の証?
    ピンポ~ン 玄関の呼び鈴の音にキッチンの奥から、パタパタとかわいい足音を立てながら走って くると、美柑は、ガチャリと玄関のドアを開けた 「―――ハイ。どちらさまですか?」 ドアの隙間からヒョイっと顔を覗かせた美柑が見たものは、スラリと背の高い、綺麗な ブロンドに、琥珀色をした瞳の女の子だった 「…結城リト」 「え…?」 女の子――――沙姫は腰に手を当てながらスッと目を細めた 「あなた、結城リトの妹か何か?」 「は、はい。まあ…妹ですけど…」 どんな相手でも、例え宇宙人でも物怖じない美柑が、珍しく口籠る 無理もなかった それだけ美柑から見た沙姫は、いろんな意味ですごかった (む…むちゃくちゃキレイな人なんだけど!?) 美柑の好奇に満ち満ちた眼差しを受けながらも、沙姫はいつもと変わらず、澄まし顔 そればかりか、ツンと顎を上げながら興味なさ気な視線を美柑につき返す 「ふ~ん……で、結城リトはどこ...
  • トラブルガールズ 王女編【2】
    「ん…リ、リト?何か…いい感じ…」 素直に感じ始めたララ 顔に赤みが薄っすらと滲み出てきて漏れる声も大きくなっていく 「あぅ、んあ!い、良い…気持ち良いよぉ…リト…」 ララの乳首が立ってきたところで俺とララを繋ぐ大事な場所にあいさつをする 「リっリト!?そこ…はぁ…あう、んん…」 ララの膣内をグチュグチュと指でかき混ぜる どんどんと淫らな声が教室内を響き渡らせた 「そ、そこも…イイぃ!あん!う~…リトに触られるとこ全部気持ちイイよぉ~」 男にとってこれ程までに嬉しい言葉は無いだろう何より愛する人が自分のテクで 気持ちいいと言ってくれるのはより一層 「…ララ…一緒になろう」 「ハァ…ハァ…け、結婚ってこと!?」 「半分当たり半分間違いかもしれない」 どっかの誰かさんが言った台詞を少し改造して延べ ララの綺麗な秘所に一物を当てる 「入れるから…ララは少し力を抜いて」 「リ、...
  • リトララ記憶喪失 第一話 【1】
      「……朝、か………」   目覚めとともにオレの身体を襲うどんよりとしただるさ 頭が重い 目が腫れ上がるように痛い 声を出してみると喉の奥もガラガラに涸れている カーテンの隙間から見える空は今にも泣き出しそうに曇っている まるで今のオレの気分を現してるみたいだ そうか、思い出した オレは昨日泣いてたんだ だからこんなに暗い嫌な気持ちなんだ 疑問が晴れ少しだけ楽になる でも…   「なんで…?どうして泣いてたんだっけ…」   今度は別の、もっと重要な(気がする)疑問 オレは自分がどうして泣いていたのか、なぜそれを思い出せないのかわからない 春菜ちゃんにフラれたわけでもレンのバカと喧嘩したわけでもヤミに殺されそうになったわけでも春菜ちゃんにフラれたわけでもない それなのになんで泣いてたんだ? 思い出そうとしても記憶に穴が開いたみたいに思い出せない 何か大事な……そう、忘れちゃいけない大切なも...
  • ファミリーシミュレーション Extra Episode やり直し
    まだ夏の日差しが優しい時間帯、リトはじょうろを持ってプランターの植物に水をやっていた。 「リトー、朝ごはん出来たよー」 妹の美柑の呼びかけにリトは答える。 「おう、わかった」 「まうっ」 小さなじょうろをもってリトと一緒にプランターへの水やりをしていたセリーヌがじょうろをポイッと放り出して一目散に家の中へ駆け込んでいった。 かなりお腹をすかせていたのだろう。 「こらー、セリーヌ。ちゃんと片付けしろー」 リトのその声も食卓を目指して駆けるセリーヌには届かない。 「…やれやれ…」 「リトー、美柑がはやくおいでって」 セリーヌと入れ替わるようにララが現れる。 「ああ」 セリーヌが放り出したじょうろを拾い、リトは家の中に入った。 「リト、おはよう♪」 ―― チュッ ―― ララはリトに小気味よい音立ててキスをした。 「えへ♪さ、行こ?」 唇を離したララは顔を赤くしながら照れ笑いを浮かべ、そのまま食卓...
  • リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編
    二月十三日 寒い寒い、冬の帰り道―――― 「うぅ…さむー…」 交差点で信号が青に変わるのを待つ間、ポケットに両手を入れながら、リトは肩を震わせた 口からこぼれる吐息は白へと変わり、空のどこかへと流れていく そんな凍てつく夕暮れ時、隣りに並ぶ唯は白い息を吐きながら、寒がるリトの横顔に鋭い目を向けた 「もう、しっかりしなさいよ! いつまで体を丸めてれば気がすむのよ!」 「そ、そんな怒んなくたっていいだろ…」 「誰も怒ってなんかいないわよっ! 私はもっとシャキっとしなさいっていってるの!」 「唯って寒いのへーきだったっけ?」 「何よ…私は別に…」 唯は両手を握りしめた。白い手はいつにもまして、さらに白く見える 冷たい風にさらされた頬も、白さをましている 「寒かったら手袋とかしてこればいいのに」 「う、うるさいわね…!」 「別に手袋は校則違反じゃないだろ?」 「そうだけど…。もぅ、いいでしょ! 別...
  • ファミリーシミュエーション EP15  ターニングポイント
      ピンポーン 結城家の玄関のチャイムが鳴り、来客を知らせた。 「はーい、どちら様…」 美柑がチャイムの呼び出しに応じて玄関に出ると、そこにはヤミが立っていた。 淡いエメラルドグリーンに黄色い花模様のワンピース、向日葵のついた可愛らしいサンダル、涼しげなガラス細工のネックレス、白いリボンでポニーテールに束ねられた髪、こんな格好のヤミは見たことがなかった。 いや、それだけではない。 今日のヤミは昨日までのヤミと何か違う。 服装などの見た目ではない、何か。 美柑はなんだか胸がやけにざわざわするのを感じた。 「おはようございます、美柑…」 「あ…うん。おはよう、ヤミさん」 なぜこんなに胸がざわめくのだろう。 ヤミがかわいい服を着るのはいつもなら喜ばしいことではないか。 美柑はいつもなら言える「かわいいね」の一言が今日はなぜか出てこなかった。 昨日言っていたヤミが好意を寄せる相手の正体に勘付いた...
  • リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編
     いつもは人が疎らな神社から、櫓や露天を組み立てる人達の威勢のいい声が聞こえてくる 神社に続く道————陽炎が立ち上るアスファルトの上を、競い合うように自転車を漕いでいる、夏休み真っ盛りの小学生たち ミーン、ミン、ミン、と響くうるさいセミの鳴き声に混じって、カラン、コロン、と下駄が鳴る音 そう、今日は、年に一度の彩南町の夏の風物詩、盆踊りの日  お風呂の湯船にチャプン、と両手を浸けてお湯をすくい、そしてまた湯船の中へ お昼過ぎからそんな事を繰り返していた唯は、「はぁ」と溜め息をついた 「結城くんと、夏祭り、か…」 正確には、リトといつものメンバーなのだが あいにく今の唯の頭の中には、リトの顔しか浮かんでこない 「……そういえば…、去年も一緒だったのよね」  去年————初めてリト(達)と廻った夏祭り そして、初めてリトに出会った年 いろいろ と思い返している内、唯の顔が苦くなる 「きょ…...
  • 7スレ518
    衝撃的な出会いというのはあるものだ。 それが天条院沙姫にとっては、ザスティンが乗用車を片手でどかした事であり、 ルンにとっては、レンの不可抗力によるリトとのキスだった。 そしてファーストインプレッションが大きければ大きい程、 その相手の事が忘れられないようになる。 新田晴子は今日も自室で漫画を読みふけりながら、溜息をこぼしていた。 『英雄学園』の最新刊である。 そこには緻密に描き込まれた濃い絵と、濃密なストーリーがあった。 人は彼女を、一部のコアな流行にのっとって腐女子と呼ぶが、 そんな誤解は正して欲しいと、彼女は常々思っていた。 腐女子というのは男性キャラと男性キャラの性的な絡みを妄想する女性であって 晴子のように、ごくごくノーマルな目線で漫画に没頭する女性は、 ただの普通の漫画オタクだ。 だが今彼女が溜息をこぼしているのは、そんな理由からではなかった。 「はぁ……結城才培先生……」 彼...
  • ララのお弁当
    「ただいまー。あー、ハラへったァ。」 お腹を擦りながらキッチンに入ってくるリト 「おかえりー」 「今日のメシって何?」 「今日はカレイの煮付けと、お豆腐だよ」 トン、トン、トンとまな板の上で包丁が軽快なリズムを奏でる 煮付けに添えるゴボウを包丁で切りながら、美柑は鼻歌交じりに応えた 「ふ~ん」 リトは気のない返事を返すと、弁当箱をテーブルの上に置いてリビングに戻っていく 「ただいま~美柑♪」 「おかえり、ララさん」 リトと入れ違うようにキッチンに入ってくるララ 「今日のゴハンって何?何?」 リトとまったく同じ事を聞くララに、美柑は小さく笑った 「今日はララさんの好きなおサカナだよ」 「わァー♪」 満面の笑みを見せるララに美柑もうれしそうに笑う ララは美柑の隣に行くと、ひょいっと横からまな板を覗き見た 「ん?」 「ん~、やっぱり美柑ってすごいんだね」 「え?」 「いつもおいしいゴハン作ってく...
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