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第1章 

そう…そこは17世紀のイタリアにあった小さな村ラェフ

気候は温暖で作物もよく育ち平和が続いてたので
“神の庭“(GodGarden)“天使の遊び場“(Angel’sPlayStation)
などと呼ばれていた

人々は愉快に子供達は元気に暮らしていた

ある日、村の南側にあるコンマレヌ山が噴火した
コンマレヌ山は活火山で年に数回小さな噴火をするので、これ自体は珍しいことではない
?「おじさん!スヌアおじさん!起きてよ!」
スヌア「んん…ははあ…どうしたルナア?」
ルナア「コンマレヌ山が噴火して羊達が暴れてるんだ!どうすればいい?」
スヌア「噴火か、それなら小屋に入れといてくれ」
ルナア「分かった、じゃあ一働きしてくるね!あ、今日の朝ご飯はトマトスープとトマトパイだから嫌いだからって残さないでね」
スヌア「はいはい…」


ルナア「おじさん朝ごはん食べてくれたかなぁ…?
今日はとびきり新鮮なトマト使ったんだから!

…!!羊が一匹倒れてる!
どうしたんだろ病気かな…?」

この時まだ彼女は後に大惨事が起こることなど予想していなかった…


ルナアはスヌアのところに倒れていた羊を連れていきました
ルナア「おじさーん!大変よー!」
スヌア「どうしたルナア?」
ルナア「この羊が倒れていたの…」
その羊を見た瞬間スヌアの表情が一変しました
スヌア「……!!こ、この羊は…!!」
ルナア「おじさんどうしたの?」
長い沈黙の後スヌアは言いました
スヌア「…………スマン。なんでもない…とりあえず羊たちを小屋に戻しておいておくれ…」
ルナア「………わかったわ」
ルナアもスヌアの表情の変化に気付きましたがそれ以上詮索しないことにし、何かぼんやりとした、でもとても大きな不安を抱えながらもう一度出かけて行きました…


ルナアは羊が倒れていた所に行った。
ルナアは大切に育てた羊が倒れてしまい、(悲しい)という言葉だけでは形容しきれない気持ちを抱いていた。
(なんで私の可愛い羊が倒れてしまったのかしら)
彼女は必死に羊が倒れていた辺りを歩き回って、原因を探した。
「昨日は羊達は元気だったのに……」
しかし全くと言っていいほど何も見つからなかった。原因となったような物は何一つ。
(辺りにあるのは、火山灰だけね……ん?)
「火山灰……そうよ!今日は山が噴火したんだったわ。私ってバカね。きっと羊の病気も火山灰の仕業ね。早くおじさんに知らせてあげなくっちゃ」
そう言ってルナアは駆けだしていった……


ルナア「おじさん!羊の病気は火山灰のせいだよ!」
スヌア「そうか!たいしたことなかったね」

二人「アハハハハハ」


ルナア「おじさん!羊の病気はきっと火山灰のせいよ!ね!」

スヌア「ああそうだよ…」

ルナア「やっぱり!じゃあ心配することなんか『昔あったんだ』!?」

スヌア「…昔あったんだ
私がまだトマトの食べることができた子供のころ、同じようなことが…

噴火が起きたんだ
そのときは隣村のコンチ博士がエターナルなんたらという薬を村に散布したって言ってたよ
そのときこれで奴らは1000年は来ないだろうって博士は言ってた…
そして次の日博士はどこかに消えた」

ルナア「でも結局何も起こらなかったのよね?」

スヌア「…村人全員いや正確には私以外の全員の記憶がすり替えられた
何故今回羊が死んだのかは分からない…おそらくう゛あっ!!…な…んだ
ピーガシャピー
サクジョします
プログラムカキカエ中
100%カンリョウ

あははははトマトが食べたいなあ!トマトをよこせぇ!
」

ルナア「え…何おじさんどうしたの!?」


スヌア「喰らえトマトビーム」 間一髪でよけるルナア。「古の魔族しかつかえない魔法をなぜおじさんが使えるの?」スヌア「よくも俺にトマトばかりくわせやがったな。トマトにしてやる。」ルナア「キャー」その刹那「イノセントスター!!」という呪文とともに赤いマントをはおった青年が家の扉のところに立っていた


青年の唱えた呪文は天へ響き渡り、その瞬間スヌアの体が炎に包まれた。
スヌア「ウギャァァァァァ~~~~~」
スヌアの体からトマトが吹き出し、そのあと体から幽霊のようなものが出て、遥か彼方へ飛んでいった。
ルナア「おじさ~ん(涙)」
スヌア「……」
青年「無駄だ」
ルナア「何故こんな酷いことを。死んでしまったじゃないの」
青年「彼はもう手遅れだった。あの幽霊を見ただろう?あれは”怪物トメイトゥ”だ。だが奴も所詮二等兵くらいの実力しかない。裏には大きな存在がある」
ルナア「大きな存在って?」
青年「わからない。だが私はあいつらの王を”マッツーノ・デ・スーヨ”という奴だと考えている。だがまだ上にいるかもしれない。」
ルナア「ところで貴方は誰?」
フロレウス「私は”業火の覇者フロレウス”。私のような存在がまだ数人いる。」


フロレウス「いや…、正確にはいた、かな…。」
ルナア「いた…ってことは?」フロレウス「皆死んだんだよ」 ルナア「……」  
フロレウスはその場に倒れ込んだ。ルナアがそんな彼に手を差し延べようとした刹那、彼は嗚咽混じりの声で言った
「頼むから寄らないでくれ。俺には他人に手を差し延べてもらう資格なんてない…」
ルナア「そんな…」
フロレウス「守れなかったんだっ!俺が、俺が弱かったせいで家族を救えなかったんだっ」
ルナア「そんな、そんなカッコつけたこというのもいいかげんにしてよ!」
フロレウスは眼を見開く。
フロレウス「お前に何がわかるってんだよ」
ルナア「私だって、今目の前で何もできずにおじさんが焼かれるのを見てたのよ」うつむくフロレウスに彼女は続ける。
「私も連れてって」


「しかし、君は明らかに戦力にはならないだろう?何が出来る」
「料理なら。特にトマト料理」
すると、フロレウスはしばらく考えこんでいたが、やがて口を開いた。
「トマトは嫌いだ。まあ料理が出来なくて困っていたところだ、ついて来るというなら止めはしない。」
「…ありがとう」
「ところで、今回の噴火について、おじさんから聞いていることはあるかい?」
ルナアは話した。羊のこと、エターナルのこと、記憶のこと。話をしても悲しくならなかったのが不思議だった。あれが最期の会話だったのに。心の底では気付いていたのかもしれない。いつものおじさんとの違いに。
「そうか…、彼は何も知らなかったのか、隠したのか…」
「何を?」
フロレウスは話しだした。彼の知っている真実の一部を
「200年近く前から、この世界では異常気象や天災が多発している。天災を受けた地方は全て村人全員の死亡か、国家からの分離という結果に終わっている。その裏にいると我々が考えているのか"マッツーノ・デ・スーヨ"だ」
フロレウスは世間話でもするように続けた
「60年前のコンマレヌ山の噴火も奴からの警告だ。その時に隣町の医者がエターナルという薬をまいたといったな?」
「うん」
「それは嘘だ。まいたのは…生贄の血だ。」
ルナアの目が大きく見開かれる。
「そんな…」
「しかし、それが契約。一人を生贄に村は救われる。そしてマッツーノ・デ・スーヨの支配下に入ることを受け入れることになる。1000年の間…」
「1000年?」
「そう、いくら厳重に規律を守って気に入られても、1000年後には完全な植民地となり、村人はおじさんのようにただのトメィトゥの入れ物にされる」
「でも、まだ100年も経ってないのに!なんで?」
さっとフロレウスの顔が青ざめる。
「それは…俺が…」


「それは…俺が……マッツーノ・デ・スーヨに、60年前に撒かれた生贄の血が……トマトだった事を教えてしまったからだ」
「えっ、どう言うこと?」
「俺は、元々マッツーノ・デ・スーヨの手下だったんだ……」
「そうだったの?じゃあ何でトメイトゥを倒してくれたの?」
「俺はバカな奴だった…
マッツーノに気に入られようと思って60年前に撒かれた生贄の血がトマトだったという情報を流してしまったんだ。
まさかそのせいでこの村の村人がこんなにも早くトメイトゥの入れ物にされてしまうとは」
「じゃああなたはその責任を感じて…」


「その責任を感じておじさん…トメィトゥを倒そうと?」
「ああ」
フロレウスは頷いていった
「君のおじさんが死んだのもこれから現れるだろうト魔ト族も全部オレのせいなんだ…
  だからオレはマッツーノ・デ・スーヨを倒す!己の魂にかけて!!」
「アタシ…アタシも手伝うわ。」ルナアも固い決意を新たにする。「よし、じゃあい……」
 突然思い出したようにルナアが訪ねた。
「イノセントスターは何なの?トマト料理?」


「イノセント・スター…それは、トマト料理として語り継がれてきた。しかしそれはイノセント・スターの真の姿を隠すために巧妙に仕込まれた嘘だ。
この村に60年前にこの料理が現れたことを考えればピンとくるだろう。これこそが、マッツーノ・デ・スーヨを倒すために最も重要なキーワードなのだ。しかし、イノセント・スターの本来の姿はトマト料理として語り継がれるうちに全く分からなくなってしまった。これを捜すこととマッツーノ・デ・スーヨを倒すことは論理的同値だ。」フロレウスは答えた。
「でも、手掛かりもなきゃそんなの捜せっこないじゃない」ルナアは尋ねた。
「イノセント・スターに残された最後のヒント…それはこの料理の中にあるようだ。」


フロレウスとルナアは村を出てトマト教都市「カタフィギオ」にたどりついた。フロレウス「ここはトマトがきらいな奴を隔離し洗脳する都市だ」ルナア「酷い・・・」すると少年が2人のほうへ走ってきた。すぐ後ろには少年を追いかけるトマト製の甲冑をみにまとった騎士の姿が見える。少年「トマト何て食べたくないよ~」騎士「いいからトマト食え」少年「あばばばばば・・・トマトダイスキーモットタベタイナ」騎士「おい」騎士がフロレウスに声をかけた。「おまえもトマト食え」フロレウス「ヘルホーリーフレイム!!!」騎士はトマト塊になって絶命した


フロレウスはトマト塊を足で踏み潰しながら言った
フロレウス「もうここも終わりか」
ルナア「そういえばここはトマト教都市なのよね」
フロレウス「ああ」
ルナア「なら教祖みたいな奴がいるんじゃ…」
フロレウス「なるほど。もしかしたら何か手掛かりが…いや、マッツーノ・デ・スーヨが潜んでいるかもしれないな」
ルナアとフロレウスは都市の中心にある建物「real TOMATO world(真のトマト世界)」へ向かった。
そこへ行く途中、ルナアは道に落ちていた一冊の本を拾った
ルナア「なんか落ちてた」
フロレウス「これは…」
内容を見てフロレウスは大きく目を見開いた
内容はこうだった

『トマト・インデックス ~トマトの全て~』
トマトを愛する全ての者へ

序文  トマトはナス科でありビタミンを多く含んでいる。また成熟すると赤色や黄色になる。

一章
一、「トマトは大切に育てる」 トマトに愛情を込めると……

二、「トマトを踏み潰さない」 トマトは神聖な野菜……

三、「トマトは一日2個くらい食べる(プチトマトは10個以上)」 トマトを食べないと栄養失調……

四、「トマトを他人に薦める」 トマトの加護を得られる……

五、「トマトを侮辱しない」 (ry

……
……


さぁみんなもトマトを食べよう!

~完~

××××年 ×月×日 第1刷発行
著者 トメイトゥ
発行所 株式会社 トマトオイシヨ社
印刷・製本 トマトダベヨウ株式会社


フロレウス「これがマッツーノ・デ・スーヨを倒せるかもしれない。いや、この都市を救えるぞ」


二人は大地を流れるトマトエキスを踏み分けながら街の南に向かった。すると赤く塗られた高さ3㍍程の壁が二人の行く手を阻んでいた。
ルナア「何よこの壁」 
フロレウス「分からない。だがこの壁の向こうには何かありそうだ。取り敢えず日が暮れるのを待とう。」
ルナア「それもそうね」
フロレウス「どこか隠れる場所は…」
そういいかけて顔を上げるとルナアが姿を消していた。彼は動揺し、辺りを見渡した。すると足元からかすかな声が聞こえた。
ルナア「ここよ」
フロレウスは驚いて尻餅をついてしまった。勿論彼のお尻は真っ赤に染まった。しかしそんなことは意にも介さず
フロレウス「ど、どこだ」と聞いた。 
その時、足元の穴(ちょうどマンホールくらいの大きさだろうか)からひょっこりとルナアが顔を出した。

ルナア「ここなんてどう?」と言ってルナアは穴の奥に入っていった。
フロレウス「ちょっ、おまっ」彼女のあとを追うようにしてフロレウスも穴の中に入っていった。


長い長いトンネルを抜けるとそこは隠れ家だった。
フロレウス「どなたかいらっしゃっいますか?」
と尋ねると、この隠れ家の住人に代わってルナアが答えた。
ルナア「もう誰もいないわ。きっとここの人達も憲兵達に……。だから、この人達の為にも日が暮れるまでお邪魔しよう?」

フロレウス「それもそうだな。」

そして二人は花火をして遊んだ。

ルナア「それにしても戦いの前には腹ごしらえよね」

フロレウス「何か食い物は…」と言い、彼はかばんの中をまさぐった。
すると
ルナア「さっき、この奥でこれ見つけたんだけど」
と言った彼女の腕に抱えられていたのは青いトマトだった……。


フロレウス「それをはやくどこかにやれ。」

ルナア「大丈夫?顔色悪そうだよ。」

フロレウス「あぁ、大丈夫だ。あの時以来トマトを見ると吐き気がするようになったんだよ。俺のリュックの中にもやしがあるからそれを食べよう。」

ルナア「分かった。じゃあ今から料理するね。」


フロレウス「いただきます。いやぁ、やっぱり野菜はもやしに限るなぁ。」

フロレウス「明日は早くなるだろうから早めに寝よう。おやすみ。」

ルナア「おやすみ。」

次の日の明朝2人は壁の前にたどり着いた。 

ルナア「どうやって壁を越えるの?」

フロレウス「越えはしないさ。」

ルナア「どういうこと?」

フロレウス「どういうこともこういうことも門から入るのさ。」

ルナア「通れるの?」

フロレウス「いや普通は無理だ。」

ルナア「じゃあどうするの?」

フロレウス「まぁ、そのうち分かるよ。」

少し歩くと門が見えてきた。そのまま門に向かうと警備兵に話しかけられた。 

警備兵「ここは立ち入り禁止だ。帰れ!さもないと……」

フロレウスは警備兵の話を断ち切るように言った。 
「俺たちにはこれがあるんだよ。」
そう言って彼はリュックから『トマト・インデックス ~トマトのすべて~』を取り出した。 

その瞬間警備兵が明らかに狼狽した。 

警備兵「すみません。ご無礼を働き、申し訳ございませんでした。どうぞ通ってください。」 

フロレウス「ありがとな。おい、ルナア行くぞ。」

ルナアはぼっとしていて、気づいていないようだ。

フロレウス「おい、ルナア!」

ルナア「あ、はい。何ですか?」

フロレウス「行くぞ。」

そして彼らは壁の内側に入っていった。 
ルナア「ところで、あの本何だったんですか?」

フロレウス「あれはな、」


「あれはこの間、落ちていた、トマト・インデックスだ。」

「それは分かるけど。その本はトマトの素晴らしさを説いてるだけじゃない。何で、兵士は通してくれたの?」

「俺が昔マッツーノについていたと言っただろう。あの本は主に、トマト嫌いをトマト好きに洗脳し、支配する為の、いわば教典のようなものだ。」

「でも、教典なら誰でも必読で、所持を強要されそうなものだけれど」

「そこが、ミソなんだ。トマト・インデックスは実は……一部の限られた者、プチトメィトウにしか渡されない。彼らは比較的小柄なぶん、知能が発達しており、ト魔ト族を統括している。」

「じゃあ何であんな道端に置いてあったの?」

「誰かが故意に置いたとしか思えないな。一体誰が……」

「でも、ラッキーだったわね。お陰で無事に壁を通過できたじゃないの。」

「ラッキー……か。ルナアはポジティブだな。フフッ、まぁそうだな。ラッキーといえばラッキーかもしれない。(これは罠なのか親切心なのか?いずれにしても先を急ぐしかなさそうだな)先を急ごう。」

「そうね、トマトを強要させられている愚……可哀想なみんなを助けなきゃね」
そして、二人はカタフィギオの中核、教皇の住む楽園、トマティレウスへ向かって行った

復元してよろしいですか?