02 永啼鳥

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02 永啼鳥 - (2021/12/26 (日) 01:53:42) のソース

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|album=[[薦]]
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|vocal=中恵光城
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|original=月まで届け、不死の煙;プレインエイジア;エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人;竹取飛翔 ~ Lunatic Princess
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 永啼鳥が、啼いている。夜を背負って、哭いている。
 流す涙が、海となり。いつか月を照らし出す。


ぽつり、また、ぽつりと、孤独な足音。
伝わらぬ歴史の間隙に追い遺られ。

私を知るものなど、何処にもいない。


やがて人は、うつろい、その座ばかりが。
変わらずにいたとて、それは永遠と呼ぶか。

死ぬことさえ出来ない、私を置いて。


胸の内に、尚。
留まり続けている思いは
「憎しみ」以外の名を以って
呼ぶことはないと。


―刻んだ。確かに深く。その傷痕に、滴る命。

紅く、おぞましくも。
それでも、何より、&ruby(うつく){禍々}しい。

永遠の意味を問いながら。歪な偽物に手を染めて。

今も、憎きかぐや姫!「永遠」に忘れはしない。


 永啼鳥が、泣いている。明けるに夜はまだ永く。


そっと、ただ、そっと。穢れないように。
その存在、宛ら、飾られた人形。

私を充たすものなど、何処にもいない。


命の価値を求めて、探したとしても。
それはずっと死の、先。永遠に届かぬ場所。

叶わぬなら、幾千もの夜は越えまい。


響く&ruby(とき){鬨}の声。&ruby(ねがい){願望}と&ruby(ゆるし){許容}とを綯い交ぜに
命ずるべくは「永遠に、この身、殺め続けよ」と。


―刻んだ。何より深く。その傷痕に、燻る&ruby(いのち){魂}。

この身に受けた咎。その身同じくして、生きるがいい。

さぁ、おいで。と笑いかけよう。あの時のように真っ直ぐに。

鳥よ、穢れた紅子よ!
「永遠」に遊びましょうね。


―ああ、よくぞこの手に、帰ってきた。わが鳥よ!


永啼鳥が、啼いている。
死も生けよと、叫いている。


―ああ、よくもわが前に、あらわれた。憎きかぐや姫!


永啼鳥が、哭いている。
背負う夜のみが、尚、深く。



―刻んだ。誰より深く。
その咎深き、永遠の意味。

そんなに知りたいなら、
命の限りに&ruby(おしえて){殺して}やる!

お前がただただ愛しくて。
&ruby(ころ){愛}したいほど&ruby(にくら){愛}しくて。

だけど、なぜか、愛しくて…私はまた、途方に、暮れる。


永遠を探して。

永遠に虜れた。

いつか、この夜の先に「永遠」があると願いながら。



永啼鳥が、啼いていた。
夜を背負って、哭いていた。

夜が明けた暁には。
「永遠」を見つけられれば…

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#right(){原著:DELI-TRE 「永啼鳥」}
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