07 rebellion -たいせつなもののために-

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07 rebellion -たいせつなもののために- - (2019/05/19 (日) 15:08:11) のソース

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空虚な町の灯に埋もれるように
一層空っぽの目をした、&ruby(ドリフター){漂流者}。

見えないこの何かを暴こうとして
見えないその何かを、「独り」で、探している。

ずっと独りきり、十分にやってきたのに、
心のどこかに深い&ruby(きず){欠損}を負ったみたいで。


心に小さな棘が刺さったみたいに
得体の知れぬ何かに責められる想い

失くしたらしいピースの一つごときが
ああ、どうしてこんなにも私を、戸惑わせるのか。

歪んでいる何かを確かめたら
この想いも消えてくれるだろうか?

やり場のない想いに動かされ
無性にただ、叫びたい。

でも、何を叫べばいいのかさえも、
誰も教えてくれはしないんだ。

見つからぬ言葉は嗚咽となって、
弱弱しく漏れていく。


心が、ざわついて、いる。

…涙の、わけを、教えて。


心が勝手に何かを否定してる。
「こんな現実は、嘘だ」と喚いている。

もしも、全てが、偽りの中に居て、
歪んだ現実に&ruby(全てが埋もれてるとしたら){埋もれてるとしたら}…?


何かを、忘れている。

何かが、足りずに居る。

思い出せ!

それが、何で在ったのか。


たいせつなもの、
だったはず。

かけがえのないもの、
だったはず。

“わたし”にとっての、
たいせつなもの?


…わたしの、


…そうじゃなく!


…“わたしたち”の、
…ああ!!


どうして忘れていたんだ、その名前を!
引き離されたもう一人のことを。

忘れたいと思ったことなんてなかったはずなのにね。

体の奥から込み上げる熱が、
怒りとなって、迸り始める。

独りで消えていってしまうなんて、絶対に許さないから。


どこまでだって追いかけて、
名前をもう一度呼ばせるまで。

もう諦めるものかって、この心に誓うよ。

二人の間を引き裂いた、
全ての幻想に立ち向かうため、

いつもの始まりの言葉で、今一度、幕を開けよう。


「ねえ、メリー!」
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