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赤い紙青い紙 - (2009/04/14 (火) 21:54:14) の最新版との変更点

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*赤い紙青い紙 俺が学校のトイレで大きい方をしていたときのことだ 「赤い紙欲しいか~?青い紙欲しいか~?」 ああ、あれか。学校の怪談とかでよくある。 まあ悪戯する奴が居ることは別におかしくない。 だおかしいのは、その声は女のものだということ。 「う~ん、赤……って結構古風なのはいてるな」 「えっ、ちょっ、ばっ、ばか!!何見てるのよ!!」 俺は取り敢えず床に置いた手鏡を引っ込める。 「そんなことより、そういう悪戯は程ほどにしとけよー」 「そんなことって何よ!大体、年上に説教しないで!!」 性格ひねてるな~。オマケに上級生かよ。たちわりー。 「恐がってンコ出来ない奴かわいそーじゃん。俺は別にいーけどさ」 「……そうね。そうよね。ええ、私が悪かったわよ」 と、戸の上から振って来る赤い何か……紙? 紙には、またもや古風なことに毛筆で「変態」と二文字。本当にひねてる。 俺はその赤い紙、しかも文字の書かかれた方でケツを拭いて外に出た。 不思議なことに、扉が開いた音もしてないのにトイレに女の姿は無かった。 ----
*赤い紙青い紙 俺が学校のトイレで大きい方をしていたときのことだ 「赤い紙欲しいか~?青い紙欲しいか~?」 ああ、あれか。学校の怪談とかでよくある。 まあ悪戯する奴が居ることは別におかしくない。 だおかしいのは、その声は女のものだということ。 「う~ん、赤……って結構古風なのはいてるな」 「えっ、ちょっ、ばっ、ばか!!何見てるのよ!!」 俺は取り敢えず床に置いた手鏡を引っ込める。 「そんなことより、そういう悪戯は程ほどにしとけよー」 「そんなことって何よ!大体、年上に説教しないで!!」 性格ひねてるな~。オマケに上級生かよ。たちわりー。 「恐がってンコ出来ない奴かわいそーじゃん。俺は別にいーけどさ」 「……そうね。そうよね。ええ、私が悪かったわよ」 と、戸の上から振って来る赤い何か……紙? 紙には、またもや古風なことに毛筆で「変態」と二文字。本当にひねてる。 俺はその赤い紙、しかも文字の書かかれた方でケツを拭いて外に出た。 不思議なことに、扉が開いた音もしてないのにトイレに女の姿は無かった。 今日も放課後の学校のトイレの扉を開く。 昔は怪談なんて流行ったらしいが、今じゃ生徒の喫煙所。 誰も片付けない吸殻をゴミ箱に投げつつ個室に入る。 「あれ?紙無いじゃん」 昨日は有ったぞ?そんな人気のスポットかここ? 「赤い紙欲しいか~青い紙欲しいか~」 「ん~どうしよっかな~」 ガサガサ 「まあティッシュ持ってるんだけどね」 「……ッ!!何よ、人が親切に」 「じゃあ次からは最初っから補充しといてくれ」 「…………バカぁ」 今日はヤケに気合が足りない。ヤなことでもあっただろうか。 「じゃ、青ちょーだい、青」 「知らない!!」 反応が無いので外に出てみようとする と思いっきり滑って転んで頭を打った 床には大量にトイレ用洗剤がぶち撒けられてた。しかもちゃんと青いの。 律儀なやつだ。やっぱひねてるけど。 取り敢えずさっさと掃除して俺は家に帰った。 殴られた腹が痛い。つーかリバースしそう。 慌てて個室に駆け込んで便器に向かう。発射用意、以下自主規制。 「赤い紙欲しいか~青い紙欲しいか~」 「……ん。愛のある言葉が欲しい」 「負け犬」 「うわひど」 まあ一方的に殴られてたのは事実。どこで見てたかは知らないけど。 「……なんでやり返さないの?」 「殴るよりは殴られた方がいいや。俺Mだし」 「変態……」 「ひど」 しばらく女は黙り込んでいる と、青色の巻紙が投げ込まれた 「それで顔拭きなさいよ。じゃ」 「ん。あんがと」 そういや昔、イジメが原因で飛び降り自殺した女の子が居たらしい。 まあ、どーせ俺には関係ない話。さっさと外に出る。 よく見たらその紙は青色でなく藍色だった。 意外に可愛い奴かもしれない。とびきりひねてるけど。 卒業式、この学校ともお別れ。 いい思い出は無いが、思い入れはあった。特にこのトイレ。 「行かないの?皆写真取ってるわよ?」 そういやこいつ年上って言ってたよな。まさかダブリか? 「いつものやつ、やんないの?」 「飽きちゃった。アンタじゃ張り合い無いもん」 「そうだよな~。毎回同じ下着だと俺も飽k」 上からバケツが降ってくる。金属製の。 「死んじゃえ」 「死なないよ。アンタに会えなくなるじゃん」 まあ顔を会わせたことは無いが 「……もう会えないわよ」 「会いに行くって。どうせいつもここでしょ?」 扉越し数十センチ。開ければ消える遠い数十センチ。 最初のときに比べてほんの少し、距離は縮まった気がする。 「最後にアレやってよ。いつもの」 「……コホン」 女は丁寧に咳払いして、いつもの不気味な調子で言った 「赤い紙欲しいか~青い紙欲しいか~」 「……お前が欲しい、なんてな」 しばし無反応。 と、窓から入ってくる桜の花びらに混じって桃色の紙が一枚。 見てみると、「バカ」なんて書かれた紙だった。 ほんと、ひねたやつだ。 紙は可愛気のあるハート型に切り抜かれていた。 ----

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