「ヴォジョレー解禁日なので買ってきた」 『ふん、流行に流されちゃって、バッカみたい』 「確か冷蔵庫に一昨日買ったカマンベールチーズがあったはず・・・」 『ぎくっ』 「あれ?カマンベールと書いてあるのにブルーチーズっぽいですよ?」 『っ、その、つまみぐいしyいやその、今日に備えて高級品にしておいたからっ』 「・・・仕方ない、つまみをコンビニで買ってこよう」 ・・・・・ 「さあ買って来ましたよ」 『おきゃえり~っていうか時間かかりしゅぎ~おしょーい~』 「・・・上機嫌だね・・・。ええと、ワインも丁度飲み頃に冷えた。早速♪」 『おつまみなにきゃってきたの~?』ガサガサゴソゴソ 「・・・なんか・・・ビネガーですか?味おかしいですよ?」 『チーズと、生ハムと、お、ぽてちげっつー!』 「・・・楽しみに、楽しみに・・・してたのに・・・」 『な、なによ!あ、明日も仕事のあんたの身体を思って飲んどいてあげたのよ!』 「君と一緒に飲もうって・・・楽しみにしてたのに」 『あ・・・えっと、その、ええと、・・・その、ごめん』 「いや、気にしないで。大丈夫、もう一度店行ってくるから」 『・・・その、今度はちゃんと、待ってる』 ・・・・・ 「ただいま」 『ZZZ・・・むにゃ、かんぱーい・・・』 「酔ってたからな・・・まぁ、明日でも、いいか」 そして翌晩の乾杯は、再びビネガー化したワインと、ブルーチーズで。 「もう買いなおさないからな!(シクシク)」