2011 > 05 > 13(金) ID:w+ItpkPU0

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「……今日な」 「………え?」 「今日、兄貴がな、夜遅くなるって、メールあって、な」 「…うん」 「……来るか?ウチ…」 「……うん」 篤史はオレの手を握ってくれた。 オレは少しだけ握り返した。 一瞬、静花の顔が脳裏を過ぎって、消えた。 校門を出て、見上げた空は橙と紫紺の混ざった色をしていた。 帰り道の途中で篤史がコンビニに寄る事を提案したので少し寄り道。 コンビニ店内、篤史は弁当と炭酸飲料を選び、オレはペットボトルの紅茶を持ちながら何となく店内を物色している。 篤史は18禁雑誌の棚を真剣な眼差しで見ている。…お前、制服姿じゃエロ本買えないだろJK。 ふと、生活用品のコーナーに目が留まる。 「…いるよな、コレ」 棚からコンドームを手に取る。 今まで気にした事も無かった物だ。 セックス、するんだから、やっぱり要るよな。 …げ、結構高ぇ…、収入源が小遣いだけの高校生にはちとキツい。 あ、でもまぁ篤史は…… 「コレは俺が買う、ついでにソレも渡せ」 いつの間にか後ろに立ってた篤史がオレの手からコンドームと紅茶を取ってレジに行ってしまった。 さすがにエロ本は持って行ってないか。 「篤史…?」 「帰るぞ、ほれ」 篤史が手を差し出してくる。 その手を再び繋ぎ、篤史の家へ向かう。 途中、疑問に思った事を訊いてみた。 「なぁ…なんで、さ、コンドーム持ってねぇの?」 まさか、静花と『する』時は、その…ナマなのか? 「いや、俺、まだ童貞だし」 「はァ?」 「コンビニ寄ろうと思ったのも、そうゆうの用意してなかったからで…ついでにメシの調達もだけど」 「え?いや、ちょっ、静花とは…」 「…してねーよ」 こいつの誕生日は来月、童貞ならもう焦りもピークに達してる時期だ。 それなのになんで彼女に手も出してないんだ? なんなんだ、その読みづらい表情は? それ以上、篤史は話さない。 訊きたいのに、踏み込んではいけない様な気がして理由は訊けない。 ---- 篤史の家の前、篤史が鞄から鍵を取り出す為に一旦コンビニ袋を預かる。 ドアを開けた篤史に促され中に入る。 いつもの、勝手知ったる篤史の家なのに、今日は特別緊張する。 オレは、今日ここで篤史とセックスをする。 「…おじゃまします」 「ウチでその挨拶言うのいつ振りだよ」 オレの緊張などまるで気にも留めない様な『いつも通り』の篤史の態度にムカつく。 こっちはこんなにテンパってるのに。 リビングの革張りのソファ、いつも座る右隅でいつもよりも縮こまってると、 「ホレ」 「え?あ、ありがと」 さっき買った紅茶を手渡された。 あ、奢られた、か。 …味なんかわからない。 喉が渇いた様な気がするのに上手く飲み込めず、ペットボトルを握ったまま俯いてしまう。 すると篤史がオレの横に腰掛けて、 オレの髪…ポニーテールを触り始めた。 休み時間とかに、よくされている、くりくりってする『いつも通り』の触り方。 …もっとしてほしい、と思ってた触り方。 ゾクッと背筋を何かが走る。 いつもと、同じ…なのに、いつもと、全然違う感覚。 身動きが、取れない。心臓の音、うるさい。 顔が、熱い。額が、熱い。 目頭が、熱い。耳が、熱い。 頬が、熱い。息が、熱い。 「…タク」 篤史の声、真剣な声。 頬に手が触れる、…キス…される、のか。 オレはきゅっと目を閉じた。 ……………ん?まだ来ないのか? 違和感を感じて薄目で様子を窺うとケータイを構えてる篤史の姿。 ああ、写メな、よろしいならば戦争だ。 …おもいっきり蹴りを入れてやった。 当然だバカ! 「っ~…イテぇ…ってゆうか黒パン穿いてんじゃねーよ!?男の子の夢とかナニやらを裏切りやがって!!」 「うるさいバカ!!見てんじゃねー!!死ネっ!!」 「見るよ!!そりゃ見るだろ!!お前だって元男なんだからわかるだろ?」 「……そんな『元男』と、セックスするのか?」 きっと、オレは、ずっとテンパってる。 八重にキスをされてから…いや、あれは単なるきっかけだ、その前からずっと… こんな、『親友』を2人とも裏切るマネまでして、篤史に静花を裏切らせるコトまでさせて、何がしたいんだ。 「…するよ、俺はタクと…したい」 「……!!っバカだよ、お前ッ!!…静…花とか、裏切っ…て、ゴメ、っん、でもオレっ…好き、とか…ッ!!」 もう、何が言いたいのかワカラナイ。 篤史を好きな気持ちと、静花を好きな気持ちと、篤史が受け入れてくれた嬉しさと、静花を裏切る罪悪感と、 これからする事への不安と、した後の不安。 自分が悪いのに、篤史に当たる様に喚いて…バカはオレだ。 「…タク」 「……ッん!!?」 抱き締められて、そのまま篤史の唇で唇を塞がれ…キスをしていた。 篤史と、『親友』と、キスをしている。 篤史の唇の感触は、『男』を感じさせるもので、 それを受けているオレは、やはりもう『女』なのだと実感する。 胸を締め付けていた、罪悪感や不安が、徐々に薄れていく。 最初は唇を重ねていただけが、篤史の舌が少しオレの唇の隙間に入ってきた。 オレは抵抗せずにそれを受け入れた。 2人の舌が絡み合う。八重とした、あのキスと同じ、ディープキス。 でも、篤史のソレは八重に比べてぎこちなく感じたけど、それが何故か嬉しく思えた。 口内を擽る舌の感触、息継ぎの度感じる吐息、頬に添えられた掌、少し耳に触れる指先、 篤史を感じられるものが全て甘い快感になる。 あの時、感じた『熱』がぶり返すのがわかった。 でも、あの時に感じた様な恐怖心はなくて。 篤史の体重が掛かる、オレはそれに逆らわずにそのまま倒される。 ソファに沈み込む体、より深くなるキス。 リビングにちゅぷちゅぷと水気を帯びた音が響く。 唇を離し、篤史はオレのネクタイをほどき、そのままシャツのボタンを一つずつ外されていく。 シャツをへそが見える辺りまで開かれ、そこから覗くブラを捲り上げられた。 現れたふたつの微かな膨らみ、その左側の先端に、篤史の唇が触れる。 「んぅ…」 乳首を唇で吸われ、舌で舐められ、軽く齧られる。 その度に重なっていく刺激は引くことなく体の奥に残る様で、それは段々と思考に靄をかけていった。 篤史の左手が残った右の乳房を弄って更に刺激が重なる。 「ゃ…あんッ!!」 一瞬、自分の口から発したのか疑うような声。 恥ずかしくなって思わず両手で口を覆う。 その様をみて、篤史の顔が『ニヤリ』となった。 オイ、ヤメロ!オマエ!オイ! 「んぅ!…ん、ん、ふぅッ…んんっ!」 勃って敏感になった乳首を舌で、指先で、執拗に弄られる、乳房が揉むほどの大きさがないのでそうなるのだろうが。 声が我慢出来ず、手で塞いでいても端から漏れる。 「そんなッ…先っぽばっかし…んぅ…っやぁ…」 思わず、哀願するが聞いちゃもらえない。 一際強く乳首を吸い上げられもう片方は摘み上げられ、あまりの事に声も上げれず仰け反る。 「ふぅ…んッ…はぁ…はぁ…はぁ」 ようやく開放されたと思って、ぼんやりとしているとスカートの中に入ってくる手の感触。 あっ、と思ったときには黒パンがズリ下ろされその下のパンツも割れ目が少し覗くトコまでずれていた。 「ちょっ…おま…!」 「縞パン…か、流石、分かってるな」 「…バカ」 「…勿体無いけど、脱がすぞ?」 さっきまで好き勝手したくせにココで許可を求めんな、バカ… オレは黙って頷いた。 篤史はパンツを『左足のみ』抜かせた。 そう、こいつは『紳士』なのだ。やはりバカだ。 露にされた『そこ』を見た篤史が唾を飲み咽喉の鳴る音が聞こえた。 「タク…これパイパ…」 「違うッ!少しだけど生えてるっつーの!」 「いや、どっちにしろロリマ…」 「それ以上言うんじゃねぇぞバカ!!」 『そこ』に篤史の手が触れる。 くちっ…と水っぽい音、既に先程までの刺激で、その『濡れてる』事は分かっていたが、 それは、その…認めたくない若さゆえの過ちとか諸々云々。 「ッ…あっん!!」 スリットに沿って上下している指。焦らす様な刺激。 すると一際大きな刺激に思わず仰け反る。指が、入ってきたのがわかる。体の奥で『つぷッ』と音が響いた気がした。 「はぁ…ぅん!!ん、あ、あ、あ、んんッ…!」 堪え方が分からない感覚にぎゅっと目を閉じてしまう。状況が分からない。 ただ、体の中を多分、篤史の指が行き来している感覚がはっきりと伝わる。 男の時ならもうイってる…息苦しい程の快感。 なのに収まらないそれは絶え間なく溜まっていく。『熱』が逃げ場を求めて下腹部で渦巻いてる。 「あッん、ぅぅ…ッん、ああああああッん!!」 自分ではどうしようもない欲求、オレは篤史の腕にすがりつき… 「…あつ…しッ…もう…いい、か…らぁ…ッ」 「…タク、もう大丈夫か」 「わかん…ないけど…もう、なんか…」 篤史はゆっくりと指を引き抜き、ズボンと下着を脱いで覆いかぶさってきた。 自分のが無くなって以来、久しぶりに見るそれは…ちょっと引く。 つーか、デカくね?コレ。 篤史がさっき買ったコンドームに手を伸ばしている。 …あ、ちょっと待てよ? 「…篤史、それ…」 「ん?」 「お前、初めてなんだろ…?じゃあ…」 「あ、そっか…でも、いいのか…」 「…中に、出さないんだったら…」 TS症候群を回避する方法、つまり発症するまでに童貞を捨てればいい訳だが、 コンドームを付けてセックスしたのでは意味が無い、と教科書には載っていた。 なんでも、TS症候群の原因になるウイルスに対する抗体が女性の膣内にどうとか… 「…タク、本当に大丈夫か?」 「………うん」 オレが頷くと、篤史のモノがそこにあてがわれた。くちっ、と音がする。 伝わってくる、それの温度。 ちょっと怖気づいて篤史の顔を見上げる。篤史はオレの髪を撫でながらキスをしてきた。 少し、怖い気持ちがやわらぐ。 そして、そこに力が掛かった感覚。 ----------ズッ 「~ッん……ぅああああああッ………!!」 「…っく、う!!」 痛い…痛い、とにかく痛いッ!! まどろむ視界で、そこが壊れてないか見てみるが角度的によく分からない。 でも、コレって…まだ半分位しか入ってない…? 「…タク?」 「……ちょ…と、だけ…ま……て」 「あ、あぁ、わかった」 オレがこんなに痛いのに、コイツは平気そうな顔してやがる。 それが少しムカつくけど、それどころじゃない!痛い! 「いや、俺も結構キツい…」 「……ッ、思考を…読ぅ……ぃたッ…い…」 ツッコミなんか無理。 息も絶え絶えに何とか堪える。 「動かさずに待っとくから」 頬に手をあてられ、僅かに力みが抜ける気がした。 「うん…ありがと…」 数回、膣内を行き来して奥まで挿ってきた。 篤史を全部受け容れられた気がして、それが嬉しい。 「んッ…ッぅ…ん、ん…」 行き止まりで篤史はしばらく待っていてくれた。 少しずつだけど、篤史の大きさに慣れてきた感じがする。 まだあそこはじんじんと痛むけど 「だ…ぃぶ、平気…ぽい…」 「じゃ、少し動くぞ」 篤史が少しずつ腰を動かす。 「んぅっ…ん、ん、あッ!!…あんっ…!!」 最初は本当に少しずつだったけど、次第にそれは、所謂ピストン運動になっていた。 ソファがキシキシと音を立て軋む。 「あん!!っあ、あ、あ、あ、あッ!!」 まだ少し痛いけど、それ以上に感じるのは今まで生きてきて感じた事の無い種類の快感。 男の時の射精とかに感じた性的感覚よりも、もっと鋭く、もっと甘い快感。 背筋をゾクゾクと走るソレに身悶えそうになる。 篤史がオレの中を行き来する度にそれは高まっていく。 どこに力を入れて良いのか分からなくて篤史の服にしがみつく。 「タク、可愛い…その顔」 「ぅあ!?…ぅ、見るなッ…あッ、あん、ぅん!!」 それは、それまで溜まっていたものが器から溢れ出す様な感覚。 突然のそれに驚く間もなく意識が飲まれそうになる…怖い…コワイっ! 「あっ、あっ!!っな…にこれっ、篤…史ッ!!」 「っ…タク、急に絞め…っ」 体が痙攣して、縮こまる。意識が白く飛ぶ。 何も考えられない---------------------------------。 気が付くと、ティッシュでごそごそとオレの胸の辺とかシャツとかを拭いてる篤史の姿。 ……膣内には出されてない、みたいだな。 「あ、起きたか」 「……うん」 「ごめんな、何かけっこう飛び散っちまって」 「いいよ、替えあるし」 幸い、ブレザーにはかかってないらしい。 ……スカートはアウトか。少し、血が付いてるっぽい。 篤史はマグカップに紙パックのココアを注いで持ってきた。 …いや、オレはコーヒー飲めるよ?お前と違って。 ぽてっ、と横に座った篤史の肩に顔を埋める。 まだ、じんわりとさっきの感覚が引ききらない。 ………最後の、イった瞬間のまま、何も考えられないままならよかったのに。 この身に残った幸福感、それと同じ位の罪悪感。 オレは、篤史の肩で少し泣いた。そんな資格なんて無いのに。 外は、もう夜。空はすっかり暗くなっていた。 ---- 126 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県)[sage] 投稿日:2011/05/13(金) 21:26:46.30 ID:w+ItpkPU0 [8/8] もっと、こう、なんというか [らめぇぇっ!]なんこつ先生みたいなエロシーンが表現したい。 氏家Y太先生もいい。 127 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中国地方)[] 投稿日:2011/05/13(金) 23:06:27.32 ID:gAirqJp20 GJすぎる 128 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中国・四国)[sage] 投稿日:2011/05/13(金) 23:34:52.63 ID:Z8fZDWSAO [1/2] >>126 氏賀Y太先生でした。 雑談で誤字とか、何してんだ。 ----

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