『人類女体化計画』第三部(終)

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「ふはは。これで、全ての人民は渡野様の前にひれ伏すのだ。」
「クッ!この世界を渡すわけにはい・か・・な・・・い・・・」
「あーお前たちは帰っていいぞ!俺様は今日上機嫌なんだ。釈放してやる!」
俺とミサトさんは兵士達に外へと追い出された。
なにも出来なかった自分・・・その思いが自分の心を苦しめた。

「ありがとう、龍渡。嬉しかった!」
ミサトさんが辺りに響くくらい大きな声で言った。
「さあ、帰ろう。」
ミサトさんの声は俺の傷ついた心を癒していく。でも・・・
「帰れないよ、俺のせいなんだ。全て・・・」
「ううん、そんなことない。それに、悪いのは私の方よ。ドジっちゃったしね。」
俺はミサトさんに強引に連れて行かれるように、本部の方へと戻っていった。

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―本部―
「おーい。ミサトと龍渡、大丈夫かー?」
そう、最初に言ってくれたのは、俺達のチームの責任者のタッペイさんだ。
「うん、大丈夫よ。それより、状況は・・・?」
「あー。かなり、やばいぞ。町では一部の男が女体化し始めている。町はパニックになりそうだ。」
「そう、分かったわ。急がないとね・・・」
「それより、龍渡。お前、元気ないな。」
「俺のせいで、皆に・・・」
すると、その時、遠くから声がした。
「おーい。りゅっちーとミサちゃん。大丈夫?」「おーい。」「だから、俺がスパイ愛人として、渡野の所へ(ry)」
見覚えのある声達。それらは、俺達の方を向くと、ニンマリ、と笑った。
嬉しい。こんなにも多くの人達に・・・
俺はここに居ていいのだろうか?いや、きっといいに違いない。こいつらがいる・・・それだけで、俺はいい。

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―対策会議―
「さあ、これからのことについてだが・・・ガイ、最上層部と連絡は取れているのか?」
「いや、取れていません!さっきから、ドコを探してもいないんです・・・」
「やっぱりな、実は俺は前から思ってたんだ。あいつらは怪しいって・・」
「俺もだぜ。」「私もよ。」「兄貴、俺も俺も!」
「皆で集まる時、冷たい顔をしている奴らいただろ、龍渡。
お前のことをまだ信用できてなかったから言えなかったんだが、あいつらは多分うまく出来たロボットなんだ!
本当に女体化していたのは、俺らのメンバー機動六課の7人だけだった。」
続いて、ミサトさんが喋る。
「あいつらの目的は、私達を見張ることね。さらに、社会にも問題にならないようにする。
あなたを保護して来い、と最上層部に命令された時も怪しい、と思ってたのよ。
でも、逆らうと、恐ろしい目に合う気がして・・・私達は何も出来ずにいた・・・
今、ここには7人の味方がいるわ。きっと7人でなら、アイツらも倒せる!」
「まあ、そういうこった。ラッキー7なんて言うしな。
龍渡、お前とミサトさんで本拠地に乗り込んで来い。俺たちは後方支援に回る!
お前もさっきの借り、返したいだろ!お前ならできる!きっとだ!」
俺は、熱意が沸いてきた。よし、いっちょやってやるか!
「よし、龍渡、行こう!」「オッス!」

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俺達は町の中心街を通り抜けていく。
町には、女体化が始まった人もいて、大パニック状態となっていた。
「うわー。大変なことになってるな。やっぱり、アイツは早く倒さないと!」
「そう、早く倒さないと。でも。渡野の気持ちも分かったりするけどね。。
全ての女を自分の下に置く。。これは、男の人の夢・・とてもなく幸せな・・」
「ミサトさん・・??」「いや、ごめん。気にしないで」

「ふー。ここよ。ここから、行くの。」
「でもどうやって?ここはただの崖だよ?」
「あのね、実は話さなくちゃいけないことがあるの。
実はね、私、魔法使いなの・・」
魔法使い?そんなことってあるのか?予兆全然なかったのに・・
「えっ!ミサトさん、魔法使えるの?でも、どうして・・・」
「コレはなるべくなら、隠しておきたかった。でも、もうそんな余裕はない。
それで、どうして魔法使いになったかというとね。
少し昔の話なんだけど、ある年齢までに処女を脱出しなかったら、魔法使いになる、っていう現象が報告されたの。
そうなった人は、ごく一部だったんだけど、私はそれだった。。
渡野はね、魔法使いになりたかった。でも、なれなかった。
そして、すごい科学者になったの。その技術で今のようなことを始めた・・そう言われてるの。」
そんなことがあったのか・・渡野、ミサトさん。
魔法使いになれなかった者、魔法使いになれた者。
「さあ、飛ぶよ。“ラピュタ!!”」
僕達はまるで風船のように、空へと舞い上がっていった

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―敵の本拠地―
「いやーそれにしても、ここは複雑だな。さっきから、同じ所行ったり来たり・・」
「大丈夫、地図があるから・・実は前にここをスパイしたことがあるのよ、そのときの地図。
でも、あれ、おかしいな・・ここには壁があるはずなのに?」
「ミサトさん、それ、何年前の地図?」
「えーと5年前。」
「おいおい、5年も前・・・」
そのとき、場内アナウンスのような声が響き渡った。
「ふふふ、またやって来たのかね。今度は生かしておくわけにもいかない。」
「その声は・・・渡野ね!!」
「そのとおり。この前は私の部下が君達のことを逃がしたと言うじゃないか。私はそんなぬるいことはしない。」
「おい、渡野!このド変態!さっさと出て来い!」
「ド、ド変態!?それは私が最も嫌うwordだ。
どうやら、私を本気にしてしまったようだな・・」
変な機械音がしたかと思うと、足元の床がなくなり、俺達は落ちていった・・

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「いててて、ここはドコだ?」
「ふっ!そこで、大人しくしてるがいい。」
俺は辺りを見回した。ここは牢屋だ。隣にも、通路を挟んだ向かいにも、部屋がある。。
ミサトさんがいないことに気付く。。ドコだ?どこに居るんだ?
はっと気付く。そうか、ミサトさんは渡野に連れていかれたんだ!
だとしたら、ミサトさんの身が危ない!早く、ここから脱出しないと。。
そのとき、廊下から足音がした。。番兵だ。

「おい、お前か?龍渡って言うのは?」
「ち、違います。私、龍子って言うんです。人違いなんです。」
「はっ?だって、お前、男物の服着てるじゃん。」
「今日、村で男装大会があって・・・それで、この服を着ているんです。」
「いや、お前。男だろう?」
「ひどい、お父さんにもそんなこと言われたことないのに!龍子、悲しくなっちゃう。」
「それはねーよwお前、ドウ見ても男だし。」
あー。疑い深い奴だ。仕方ないので、俺はアイツの口に無理やりキスをし、あっけに取られているところで鍵を奪い取り、脱出した。
まってろよ、ミサトさん。。

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「ふふふ、まずは手始めにお前からだ。三郷。お前をずっと前から欲しかった。
他の男などどうでもいい。。」
「あんたにだけは喰われたくないな。こっちにもプライドって物がある!」
-ドグゴォーン。手前の壁が吹っ飛び、歩いてきたのは・・・龍渡だ!-
「ミサトさん、待たせたな。俺が来たからにはもう大丈夫・・・ってえー!!」
渡野は直径30cmもあるだろうマシンガンを持って、ミサトさんへと向けていた。
「ようやくお出ましか。おい、少年。お前の取る選択肢は2つしかないぞ!
お前の命と引き換えに、三郷を助けるか、お前ら2人とも死ぬか・・そのどちらかだ!」
「ちょっと、、ミサトさんと話をさせてくれないか・・」
「まあ、いいだろう。3分間待ってやる。まあ、答えは1つしかないよなもんだがな!」
俺はミサトさんの所へ歩き出した。

「おい、3分経ったぞ。答えはどうだ?
お、おい。何をやろうとしている。2人で手を握って!何が目的だ!」 

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   l`ー‐‐'匸二l ̄ ̄l二フーイ       /   ̄ `‐‐'´ ヽ  |

装置が壊れ、壁が崩壊し、電気が消えた。。そして、何もかも崩れていった。。
「う、うわー。私の計画が、け、い、か、く、がああああ!!」
俺は気を失った。

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「おーい、おら、起きろー。」
「あれ、ミサトさん?そうか、僕達、無事だったのか!」
しかし、ミサトさんの方を見てビックリする。だって、おじさんがそこにいたから。
「えっ!あなた、ミサトさんじゃないですよね。本物のミサトさんはドコ?」
「いや、私よ。龍渡。」
その声には聞き覚えがあった。
「でも、なんでミサトさんが・・?」
「騙してごめんね。私、最初から女体化なんてしてなかったの。偽装するために、女装してただけなの?」
「エッ!それにしてはずいぶん女らしかったような・・」
「まあーそうだな。昔、舞台役者として働いたことあったからな。人格の使い分けはばっちり!」
「でも、ずいぶん年取ってないですか?」
「あー、なんかね。30歳の時の魔法使い化するときに、15、16歳くらいの体になっちゃたんだよな(笑)
でも、今は、もう解けたみたいだ。もっとも、魔法も使えなくなったけどな。」
「そんなー。。せっかく、ミサトさんのこと愛してたのにー。。」
「お前、まだ女体化したままだろ。男と女、ちょうどいいだろw」
「でも、女っぽくないよ、俺。」
「なーに、俺がビシバシ鍛えて、女らしくしてやる!」
「こわーい(笑)」

「おーい、待ったかー。」
「おっそーい!もう、3分も待ったんだからね。」
「3分ぐらい、たいしたことないじゃん。」
「女は、そういうのにはうるさいんです!」
「ははは、そうだな、悪かったな。それにしても、お前、いつみても可愛いよ。」
「・・・恥ずかしいこと言わないでよ(///)」私はそのまま、キスへと持ってこうとした。
「おっとー。キスはまだだぜ。まだまだ、鍛え終わってないからな。」
「いーじーわーるぅー」
こうして、今ここに、元魔法使い女装男と、女体化男のカップルが誕生したのでした♪
「あっ、待ってーおいてかないでよー」                             糸冬

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