『薫と崇』(1)

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『薫と崇』(1) - (2008/07/21 (月) 03:30:21) の編集履歴(バックアップ)


456 名前:お芋 []:2006/10/18(水) 01:17:16.39 ID:Hdg4B9Zj0?
今日このスレをみてウチも書いてみようとおもって実行してみた
才能は無いけど頑張りましたどうぞ


彼は深いため息をついて家路についている
いや正確には彼では無く彼女になる
元男であった彼女の名前は相原 薫、女体化したのは一月ほど前である
女体化したばかりの薫はひどく動転した
男友達は皆自分の事を女としか見なくなるだろうし
女子達は物珍しい目で自分を見るのが怖かった
だから薫は女を隠した
身長が変わらなかったのが幸いした
伸びた髪も自分で切り前髪は顔を隠すために長めにした
メガネも掛けて変わってしまった顔を少しでも誤魔化した
もう六月半ばなのに厚着もしている
「あつい・・・」
夕暮れと言うのにこの一言が今日初めて発した言葉だった
女体化してからクラスの皆とは会話を交わす事はなくなった
気を付けても何時ボロが出るのが怖かったからだ
今日も一人で家に帰るこんな生活何時まで続くのだろうか
「はぁ~・・・」
またため息



長くてごめんorz



突然誰かに背中を叩かれた「おい!負け犬のような背中だな負けオーラが漂ってたぜ」
背中を叩いたのは高校で知り合った友達だ名前は三浦 崇
性格は違えど気が合うらしいクラスで一番仲がいいかな
そんな事はどうだっていい今問題なのは・・・・
三浦に叩かれた勢いで転んでしまった事が問題だ・・・・
「あ・・あれ~・・手加減したんだけどな・・・・大丈夫か?」
三浦が自分を起こしてくれた
「お前意外と軽いのな」
「ありがと・・・・」
無論三浦とは女体化してからはまったく会話をする事はなくなった
「どうしたー?お前最近暗いぞー!それじゃあ引きこもりのキモヲタだぞ!」
「大きなお世話だよ」
どうやらコイツはそれなりに自分の事を心配してくれたらしい
「お前・・・いつの間にメガネっ子になったんだ・・・良くぞ俺の趣味を!」
「しるか!」
今はコイツといると余計疲れる歩く速度も上がっていく
「じゃあ俺家あっちだからまた明日な」
「うん」
「あ~・・・それとだ何隠してるかは知らねーけど、それじゃもたないぜ
気楽にいけよ」
「うん」
アイツにはいらぬ心配をかけさせたな今度何か奢ってやろう
「あ!それと転ぶんじゃねーぞw」
その言葉に三浦を見ず手だけ振って返事をする
そして・・・
転んだ






女体化してからという物唯一の楽しみはお風呂だ
「ん~~くはぁ~おつかれさまで~す」
これはおまじないだ明日も頑張って行こう明日もいい日でありますようにという
そう・・ただのおまじない
「ん~こいつがな~・・・」
そう言うと自分は胸元にある二つの膨らみに目をやる
「これが無ければ薄着もできるのにな」
膨らみを触りながら呟く
サイズはと言われても自分には解らない
ただ自分の手に収まりそうで収まらない大きさと言う事だけ
「はぁ~もうすぐ7月か・・・学ランじゃ暑いだろうな・・しかも目立つし
だけどあれくらいしないと不安なんだよなぁ・・・
ん~暑くなくて誤魔化しの効く方法ってないかな」
そんな都合のいい事なんて無いのは知ってる
もう皆は夏用の制服になっているのに自分だけ真冬の格好
今日は皆にこの格好の事を聞かれたな・・・
どうなるかと思ったけど三浦が助けてくれたんだよな・・・
        • 世話になりっぱなしだなアイツに・・・・
アイツ・・・誰かが困ってると必ず助けてくれるな・・・







この前もいじめられてる後輩を助けたり、誰かの失くし物を一緒に探してくれたり
落ちた鉛筆拾ってくれたり、エトセトラ、エトセトラ
一部の後輩からは「三浦様」と崇拝する者もいるらしい
「なんだかんだ言って結構優しいんだよな」
そう呟いていると
「ただいまーー!母さん」
父だ今帰って来たらしい
「薫!今風呂か!」
「あ!うんもうすぐ上がる」
「いや!いい!今から父さんも入る!久々に親子のスキンシップを・・」
「いらんわ!そもそも今まで一緒に入った事ないじゃないか!」
「いや!絶対入るぞ父さん頑張っちゃうぞ!」
「頑張らなくてもいい!!」
「はははwかわいいぞ薫それでは・・・って母さん何をする!離せ!父さんは薫と!離せこら!離・・・ごめんなさい調子ノリました許して・・・」
女体化してから父はこうだ・・・流石に引く・・・
お風呂にあがると父という名の屍が転がっていた







朝けたたましい音をする物を叩いて止める事から始まった
どうも朝は苦手だ
頭はしばらくぼ~するし体もしばらくいう事を利かない
低血圧なのだろうか
そしてしばらくして体を起こす事ができた
「う~・・・まだ眠うる○▲□※」
そう呟きながら階段を降りそして
最後の段で足を踏み外した
「みゅ~~・・」
尻餅をついた、眠かった
「あ~wまだ寝ぼけてるw制服にも着替えないでw
ほらちゃんと部屋に戻って着替えてらっしゃい」
「むぅ~~」
お母さんだ年齢不詳地元で少しだけ有名な人だ
だって見た目はどう見たって10代半ばだ有名にもなる
「はははw薫はまた階段から落ちたのかwかわいいな~www」
何かが喋っていたが面倒なのでスルーした






制服に着替えて顔も洗う頃には頭の中もクリアになってきた
「おはよう薫ご飯できてるわよ」
「おはようお母さん」
「薫って言う名前はな・・・女体化してもいいように父さんが・・・父さんがな・・・」
何か横でブツブツ言ってるがコレもスルーした
「行ってきます」
「足元に気を付けなさいあなた昨日も転んだんだから」
「そう毎日転ばない・・・・」
見事に転んだ






教室のドアを開けるとクラスメートはほぼ皆そろっていた
それと同時にクラスメート全員がこっちを見ている
そんな視線を気にもとめず教室へと入っていった
「おお!あの相原が転ばない!!」
一人の男子がそう言うとクラスの皆が騒ぎ出した
「いつもドアの溝につまずいて転んでたのに」
「俺たちは今一人の人間の成長を見た!」
そう皆言うからなんだかちょっと照れたそして
何もない所で転んだ
「・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
教室は一瞬にして静まり返った
ちょっと悲しくなった・・・・



そして才能のないウチに涙した・・orz
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