蟲師(1)




緑の座

ギンコは、山で一人暮らしをしている青年「しんら」を訪ねる 
しんらは描いたものに生命を与える「神の筆」を持っていた しんらは、それを調査しにきたギンコを追い返そうとする しかしギンコは帰らずしんらの祖母を、半分蟲の状態で発見する 完全に蟲ではないためしんらには見えない祖母を、しんらの力を使って蟲にしようとする・・・
蟲師の記念すべき一作目です 木々等の絵がとても綺麗です

柔らかい角

雪に閉ざされた山里で、無音をだす「云」という蟲が村人達がとりつかれていた その治療のためギンコは山里へ向かう 「云」にとりつかれた人の治療が終わったが、村長の孫が村人とはちがう症状に見舞われていた 四本の角が生え、相当の音量が耳に入ってくる状態になっていた それをギンコは「阿」という無音を喰う蟲と診断する・・・
この作品は、母親の息子への愛が温かみをだしています 雪がとても綺麗です 

枕小路

ある村で夢を見ると必ずその夢が当るという男がいた ギンコはその男の所を訪ね、その夢は蟲が起こしているものだと言う このままいけば、いずれ夢から覚めなくなると言い、夢を見なくさせる薬を渡す 一年後にまたギンコが訪ねると、その村は朽ち果てていた
男はなぜこうなったのかをギンコに話した 男はこの蟲は自分に夢を見させているのではなく、自分が夢でみたものを現実化させる蟲だと気づいたことも話す ギンコはこの蟲を「夢野間」と男に話す・・・
自分のせいで死んでしまった妻や村人を思う気持ちがよく表されています 村の感じがいいです

瞼の光

光を見ると目が痛む少女は、医者に見離され光が届かない蔵に住まわされていた 彼女は蔵に入ってきた友人に瞼の内にみえる、光る河と片目の男のことを話す しかし、友人も同じ症状になってしまう ギンコはその少女と友人の下へ向かう 少女と友人の症状の原因は「マナコノヤミムシ」という蟲だと説明し、初期段階だった友人を薬で治療し、蟲が成虫となってしまっている少女は、その蟲を光でおびきだし捕獲しようとする・・・
目を片方失った少女は可哀想です 闇と光の表現がうまいです

旅をする沼

化野のもとへ向かう途中、ギンコは移動する沼で緑の髪をした少女と出会う 彼女は神への生け贄として、川に落とされた貢ぎ者だったが、沼にたどり着き共に行動するようになったことを話す
興味を抱いたギンコはもっと聞こうとするが、沼とともに行ってしまう それから化野のもとへ行き、このことを話す ギンコは沼を蟲の「すいこ」と判断し、最後の時を終えるため海に来たのだと考える
そして沼と一緒に行動する少女も危険だと考え、少女を助けようとする・・・
何万という年を蟲は生きているということを知りました 沼や山がとてもうまく描かれています
最終更新:2006年11月30日 18:00