蟲師(3)




錆の鳴く声

なんにでも付く錆に蝕まれた村。その原因解明と治療の為、村へと呼ばれたギンコは病の起こり始めた年に生まれた、何も話さない少女に注目する。  奇妙声をもったばかりに辛い思いをしているのがよくわかります。

海境より

二年半前、奉公先の娘と駆け落ちの途中に起こしたつまらぬ争い。仲違いをしたまま乗った船の中、もやの中に海を泳ぐ蛇の群れを見た男はおかしなことにであった。流れ着いた浜辺で、後悔の中男は今も帰らぬ娘を待ち続ける。男の話に心当たりを感じ調査をしたギンコは半年後男にある提案を持ち掛ける・・・。
私も勢いで言ってしまって後悔することがよくあり、実感するところがあります。

重い実

天災に見舞われるたびに農作になる村人一人の命と引き換えに必ず豊作になるという奇妙な村がある。その話に蟲師最大の禁じ手であるナラズの実の存在を感じとったギンコは村の祭主のもとへと向かう・・・。 祭主の村を思う気持ちがわかります。

硯に棲む白

里医者化野の収集品を納めた蔵へと入り込んだ子供達が見つけたものは、蟲の化石で作られたといわれる妖しの硯。その晩、子供達は「寒い」と言い出した。治療に出向いた先で、子供の悪戯を知り事態を悟った化野はギンコに助けを求める。調査を開始したギンコは硯の作り手を突き止める
雲の描き方がいいです。

眇の魚

母親と行商の旅をしていた少年ヨキは、崖崩れに遭い母親を失う。一人さ迷い歩いた末に深い深い森の中で行き倒れたヨキを助けたのは、白髪、隻眼の女蟲師ぬいだった。元より行き場の無いヨキはぬいの元にとどまり蟲師としての知識や思考を教えられるが、森とぬいにはヨキの知らない秘密があった。
蟲師ギンコの原点を辿る物語です。
最終更新:2006年12月05日 19:37