蟲師(8)



潮わく谷(うしおわくたに)

冬の最中にも関わらず、季節外れの実りを付ける見事な棚田を造る男は、『幼少時より眠ることなく働き続けている』という‥。雪積もる山中で、怪我にうずくまっていた所を男に助けられたギンコは、男が蟲に寄生されている事に気付き、その危険を説こうとするが…。己の守る者のため、身を削り働く男の人生は、蟲の仕業か‥男の意志か……。

冬の底(ふゆのそこ)

晩冬。光脈筋の山を越える途中、山々が春に目覚める声を聞いたギンコは、その中にあってただ一座『冬眠を続ける山』に閉じ込められる。事情を探るため山のヌシを探す中、「冬眠」の理由に気付いたギンコは「山の死期」を診立てるが‥。諦めを促すギンコに対し、ヌシが示す答えとは……。

隠り江(こもりえ)

少女が、抜け殻のように意識を失う時。
離れた互いを思う気持ちが、時に意識を通わせる…。
日照る雨(ひてるあめ)
今日も雨を告げて回る女。数奇な過去と運命を背負い、流れ行くさまは雲のごとく。
踏み入れれば雨が降り行く。女の流れぬ涙が、雲無き空から雨を呼ぶ…。

泥の草(どろのくさ)

死者は沼地に置いて葬る慣わしのある村で、奇妙な病が蔓延する。
言い伝えを信じなかった一人の男は、弟が山へ帰るのを見た。

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最終更新:2007年07月06日 14:38