海人柔術(あまやわら)


  • 海人らが伝える体術。船底の下は地獄、という教えのもと、甲板をぶち割かねない投げ技を排し、絞め技と関節技を発展させたのが特徴。

体術

  • 誘波(いざなみ)ーー基本の構え。両手を前にだし、手招きをするように小刻みに動かす。
  • 勇魚軌(いざなぎ)ーー脇がため。相手が殴る、あるいはつかみかかってきたとき、クロールをするように外側から腕を潜らせ、靭帯を損傷し、骨を折る。勇魚(いさな)とはクジラの古語であり、腕の軌道が海面からジャンプするクジラに見えることからの命名。
  • 兎濤(となみ)ーータックル。体を深く沈め、超低空のタックルで相手を転がせる。語源は、北海名物の強制労働キャンプ、蟹工船で従事するものたちが恐る波。船外機で作業中、水平線の向こうで「ぴょんっ」と跳ねる白兎を見たが最期。一瞬で迫る波にさらわれ、凍死する。
  • 蛸塊(だごん)ーー絞め技。相手を転がし、四肢に吸い付き、骨を砕き、最後は首に手をやり窒息させる。吸い付く様、そして骨を折られたものの姿は蛸そのもの。異教の海神の名を冠する。
最終更新:2011年11月28日 22:01