名前
more - ページ毎にファイルを表示する
概要
more [-ceisu][-n number][-p command][-t tagstring][file ...]
説明
moreユーティリティは、ファイルから読み込んだ後に、それをターミナルへページ毎に書きだすか、又はフィルタリングして標準出力に書き出す。もしも標準出力がターミナルデバイスで無ければ、すべての入力ファイルは標準出力にそっくりそのままコピーされる。-sオプションを除けば、変更は加えられない。
いくつかのブロックモードのターミナルは完全なmoreの定義に沿うのに必要な能力が備わっていない;<newline>で終わらないコマンドを受け付ける能力がない。それらのターミナルについては、全てのコマンドが<newline>で終わる事が出来るオペレーティングモードをmoreに提供するというようなサポートを実装せよ。このモードは
- そのシステムのドキュメントにドキュメント化せよ。
- 呼び出された時に、ターミナルの能力不足によって<newline>が必要である旨の使用方法の通知をし、この警告通知をどのようにしたら永久に表示しないように出来るか、その方法についての導入を提供せよ。
- 十分な能力のあるターミナルにのみ実装は要求されない。
- 既に<newline>を要求するコマンドには影響を及びさない。
- 十分な能力のあるターミナル上でIEEE Std 1003.1-2001で説明されているようなmoreを用いるユーザーには影響を及びさない。
オプション
moreユーティリティはBase Definitions volume of IEEE Std 1003.1-2001, Section 12.2, Utility Syntax Guidelinesに従う。
次に挙げるオプションがサポートされている。
-cもしも画面に何も書かれていなかったか、又はmoreが最初に画面に書く時には、moreは画面をスクロールしない。その代わりに、画面のすべての行を再描画する。それに加え、moreが最初に画面に書く時には、画面は初期化される。このオプションは、ターミナルが能力不足である場合にはエラーを吐かずにデバイスによって無視される。-eデフォルト。moreは引数リストの最後のファイルの最後の行を書いた後、すぐに終了する。もしも-eオプションが定義されていた時には
- もしも引数リストにファイルがただ一つ存在して、かつ一つの画面にそのファイルが完全に表示された時には、moreはそのファイルの最終行が書かれた直後に終了する。
- その他の場合、moreは、操作の介在なしに引数リストの最後のファイルでファイルの終端に達した時に終了する。補足説明を見よ。
-i文字の大小を無視してパターンマッチを行う。Base Definitions volume of IEEE Std 1003.1-2001, Section 9.2, Regular Expression General Requirementsを見よ。-n number画面の行数を定義する。number引数は正の整数である。-nオプションは他の場所から得られる値を上書きする。-p command新しいファイルが表示(又は再表示)された時(moreのコマンドの結果を含む。例えば、:p)、最初に画面に表示された後にユーザがコマンドを入力したかのようにmoreは引数によって定義されるコマンドを実行する。中間結果が表示されることはない(例えば、コマンドが通常の最初の画面から別の画面への移動であれば、コマンドの結果のみを画面に表示されなければならない)。コマンドが失敗した時、そのコマンドの効果に関する情報を与えるメッセージが画面に書かれ、-pオプションによって定義されたコマンドは、そのファイルから実行されない。-s連続した空行が1行であったかのように振る舞う。-t tagstringtagstring引数によってタグ付けされたファイルを表示する。ctagsユーティリティを見よ。タグは-t tagstring及び&b{:t}コマンドによって表される。これはctagsが実装されて提供される全てのシステム上で提供される。その他の場合には、-tは未定義の結果を引き起こす。
-tオプションによって得られるファイル名は、ユーザが定義したかのようにコマンドラインのファイルリストの前に論理的に付加される。もしもtagstring引数によって名付けられたタグが存在しなければ、エラーを引き起こし、moreはその他の行動を起こさない。
もしも行番号によってタグが定義されていれば、最初に表示される画面の最初の行はその行を含む。タグがパターンによって定義されていれば、そのファイルの、パターンにマッチする最初の行を最初に表示される画面の最初の行は含む。もしパターンにマッチする行が存在しなければ、そのコマンドの効果に関する情報を与えるメッセージが画面に書かれ、moreは、-tが使用されなかったかのように標準の画面に描画する。
-t tagstringと-p commandが同時に与えられた時、-t tagstringが最初に実行される。つまり、ファイルと画面に表示される最初の行は-tによって決められて、その後にmoreの-pコマンドが実行される。もしも-tコマンドによって定義される該当行が存在しなければ(マッチするテキストが見つからなければ)、-pコマンドはこのファイルからずっと実行されない。-u<backspace>を表示可能な文字とみなす。実装依存の文字列が表示される(補足説明を見よ)。幾つかの端末は、バックスペースと、下線や強調表示モード等を生成する特殊な処理を抑制する。又、行末の<carriage-return>を無視しない。
オペランド
次に挙げるオペランドがサポートされている。
file入力ファイルへのパス名。もしこの引数が存在しないときには、標準入力が使われる。この引数が'-'の時には、標準入力は必要な所まで読まれる。
標準入力
標準入力は、file引数が存在せず、又は'-'が引数として指定された時のみに使用される。
入力ファイル
走査中の入力ファイルはテキストファイルであるべきである。もしも標準出力がターミナルであれば、標準エラー出力はユーザからコマンドを読み込む為に使われる。もしも標準出力がターミナルであれば、標準エラー出力からは読み込めず、コマンド入力が必要である。moreは操作中のターミナルからユーザのコマンドを得ることを試みる(例えば、/dev/tty)しかしながら、moreはユーザのコマンドを読み込めない時にはエラーを示しながら終了する。もしも標準出力がターミナルでなく、かつ標準エラー出力を読み込み用に開くことが出来なければ、エラーは返らない。
環境変数
次に挙げる環境変数が、moreの実行時に影響を及ぼす。
COLUMNS
(writing...)
EDITOR
(writing...)
LANGセットされていない、又は空である国際化変数(Internationalization Variables)のデフォルト値を規定する(ローケルの分類を決める値として使われる国際化変数を知るためには、Base Definitions volume of IEEE Std 1003.1-2001, Section 8.2, Internationalization Variablesを見よ)。LC_ALL空でない文字列がセットされていたときには、他の全ての国際化変数の値としてこの値を用いる。LC_COLLATE
(writing...)
LC_CTYPEテキストデータのバイトの並びを文字列として解釈するためのロケールを決定する。LC_MESSAGES標準エラー出力に書かれる診断メッセージの内容と形式に影響を与える為に用いられるロケールを決定する。NLSPATHLC_MESSAGESの処理の際に、メッセージの分類の位置を決める。LINES
(writing...)
MORE
(writing...)
TERM
(writing...)
非同期のイベント
デフォルト
標準出力
標準出力は入力ファイルの内容を書くために使われる。
標準エラー出力
(writing...)
出力ファイル
無し
補足説明
(writing...)
終了ステータス
次に挙げる終了ステータスが返される。
0全ての入力ファイルは正常に出力された。0
エラーが発生した。
エラーの影響
(writing...)
(writing ...)
参照