感想
クリスマスにひとりぼっちの春巻があかねちゃん主催のパーティに乱入。
春巻のアイテムとしてキムチ登場。春巻のイメージ内で菊池母と菊池父と目される人物が初登場。
トラックスーツにマフラーという奇抜な格好で、人通りの多い街をうろつく春巻。その目的は嫉妬よる嫌がらせであった。クリスマスケーキに指を突っ込み、叫びながらキムチをカップルに叩きつけていく。しかし「なぜかむなしい・・・」という独白からもわかるようにその心中は満たされることはなかったのである。ところで、最初の大コマでは背景の空に雲が見えているが、これは昼なのだろうか?ただ、電灯らしき表現も同時に見られるので個人的には夜だと思っているが・・・。敢えて星や月を描かなかった意味はあるのだろうか?
さて、春巻はとぼとぼ帰路にたつが、その途中で菊池家の前に辿りつく。「ああいう家はアットホームであったけ――んだよな~~うらやまし――ぜ――」と独りごつが、ここで春巻の想起している団欒イメージの登場人物像(菊池母・あかねちゃん)を覗うにこの時点でこの豪邸が菊池家だという認識はあったようだ。とすれば、普段海外にいて姿をあらわさない菊池父の容姿のディティールはここで提示されたものと同一であると考えてもいいのかもしれない。ただ、春巻の妄想に過ぎないかもしれないという線は否定しきれない上に、混血児っぽいあかねちゃんの容姿からは遠い感じもする。
小鉄らが菊池家のパーティに参加している事を知り、驚く春巻。どうにか参加したいと思い内情の観察を始める。中ではあかねちゃんをはじめ、小鉄、仁、フグオ、のり子、ノブがパーティーを始めていた。会話からすると、菊池父もこの時は日本にいたようだ。
正面庭から四つんばいで菊池家に侵入を試みる春巻。しかし警報システムが作動し、彼をゾンビと目した小鉄達によりパチンコで狙撃された上に、シャンパンの瓶、ランプが投擲され炎上してしまう。「やっばー担任燃やしてもたぁー」とかそういう問題ではない気がするが、みんな酔った小鉄の嘘にマジで踊らされていたようだ。常識野郎ノブも騙されていた辺り、相当みんなテンパっていたのであろう。
そういえば警報システムは今後出てこなかったと思うけど、普段は作動させてない、もしくは契約解除した可能性があるのかな?いずれにせよ全く役には立っていないんだけど。
燃やしてしまった小鉄らの負い目もあってか、パーティーに参加させてもらえる事になった春巻。フライドチキンをむさぼりご満悦で、サンタのコスプレは伊達ではないと豪語、子供達にプレゼントとしてゴム長靴を持って来る。案の定すっ転んで、中身をぶちまけてしまうがその中身は先程のキムチ。あかねちゃん手作りケーキは白菜の山に沈み台無しになり、結局春巻は菊池家から追放されてしまうのだった。
個人的評価 ★★★★☆
作者評
「これと48発目は、担当が新婚旅行のため打ちあわせなし。」
ネガなコメントですけど、ゴム長にキムチ満載というオチが個人的には大好き。
菊池父はその全貌を読者の前に現す日がくるんでしょうかね?
最終更新:2012年06月27日 17:00