感想
対面の大福神社に参拝客をとられまくる激怒神社。ポセイドンは小鉄達と内情視察に向かう。
参拝すると不吉な事が起こるうえに、神主のクオリティが超低いせいで参拝客がまばらな激怒神社。
(小鉄「顔が気持ち悪い」ノブ「短気」フグオ「ハゲ」仁「ケチ」と各々ポセイドン笠原を評しているが、各人何を第一に問題点とするかというところで性格が覗えて面白いシーンである。特に仁は表情も相まって面白い。)
その一方で御利益があると大人気の大福神社は今日も満員の人出である。
大福神社を見学しようと提案する小鉄を罵倒するも、結局ついて来るポセイドン。(ちなみにこのページでフグオのセリフがなぜか手描きの箇所アリ)それどころかあまりにも信者の評判がいいために、自分も賽銭を投じ大福神社が廃れ、自分の激怒神社に賽銭が集まるよう神に願うのだった。
なんと祈りが通じたのか、大福神社の神主人形が損壊。人だと思っていた参拝客はこれを裏切りであると感じ、正面の激怒神社に殺到するのであった。大福神社のご利益五億倍というポセイドンの謳い文句にのせられたのかはわからないが、どんどん賽銭を投じる客たち。(山田三世一行らしき姿もみえる。)
しかし、いざ綱を引くと激怒神社は屋根から崩壊。危険を感じ逃げ出した小鉄らもトラックにはねられてしまうのだった。
なぜか仁だけがトラックの積み荷の貴金属類をゲットしてオチ。
なぜこのオチになったのかについては絵面とシチュの面白さという点以外で説明は難しいと思うが、
とりあえず指摘できるのは、皆が後ろを向いているシーンでなぜか仁だけ不自然に読者側を向いているコマが非常に多いということである。(まあこの話には限らないが)
まず1ページ1コマ目からいきなりこの例に該当する。3コマ目は微妙なところか。
2ページ目1コマ目は完全に1人だけこちら目線。4ページ3コマ目も微妙であるが、目線は不自然。もしかしたら4コマ目もそうかもしれない。6ページ1コマ目もロンリーこちら目線。8ページ目6コマ目に至っては後ろで騒動が起こっているのにこちら向きである。
だからどうしたという向きもあるだろうが、この仁の「我関せず」とでも言わんとするスタイルが、激怒神社の呪いに対抗しうる唯一の性格だったというのは言えるのではないだろうか。本人が望んだものではないが、そもそも住環境やら父の遺骨の雑な扱いからもわかるように、仁は最も無神論的なリアリストとしてのキャラが相対的に立っている。(32発目で「神サマ信じない」発言をしているのも指摘できるだろう。ちなみに406固めでは霊感のない事が暗に示されている。)
そのように考えるとサブタイトルの「気持ち悪い顔」というのが少々意味深にも思えてくるのである。
個人的評価 ★★☆☆☆
作者評
「イマイチだったので人間をいっぱい描いてごまかした。」
ごちゃごちゃ書いたけど正直よくわかんないオチ。
あかねちゃんが一人で抱え込んで痛い目に遭うのとは逆パターンとも言えるかな。
ただ、土井津家は依然貧乏生活を続けてるので、この貴金属類は回収されちゃったんだろうね。
最終更新:2012年07月01日 19:27