56発目 白玉女

感想

ボギー愛子が大鉄に取り付いた悪霊を除霊しようと奮闘するお話。今巻の表紙絵に採用されている。

冒頭で大鉄タクシーに乗るボギーだが、車の前に飛び出した男の子の霊を生身の人間と勘違いしてハンドルを勝手に切り事故ってしまう。案の定乗車拒否されたボギーであったが、タクシーに吸い込まれる霊の姿を見て成仏させなければならないという責任感に駆られるのだった。406固めや90キンポのエピソードで見られるように、最近では大鉄に霊感があるという設定が生まれたのでそこら辺のエピソードとは整合性がないが、もしかしたら見える霊と見えない霊があるのかもしれない。また、ハッチには霊がみえているかのような描写があり、動物には霊が見えているという点では後作と共通する。

道中で標識セルフラリアットを喰らいながらも「霊探知犬メリン」を使って大沢木家にたどり着くボギー。だがすでに大鉄にはいたずらっ子の霊が憑依しており、家の中でゴルフをして暴れまわるなど被害は甚大。事態の深刻さを悟ったボギーはすぐに霊との対話を始める。

結局ボギーが角度のあるドロップキック除霊で大鉄から少年の霊を追い出すも、ビリヤードのよろしく跳ね返ってきた霊がボギーに憑依してしまう。小鉄達は何度かボギーの除霊を見学しているので、見よう見まねで彼女の除霊をする事を決意。だが素人の形だけの除霊ボギーボムは単なるパワーボムに過ぎず、ボギーは霊と共に病院送りとなってしまった。ちなみにこの現場に居合わせたのは大沢木夫妻と小鉄、仁、フグオ、ノブ、ボギーというメンバーであるが、最後のコマでボギーの見舞いに来ているのはなぜか、大沢木夫妻、小鉄、仁、フグオ、のり子という顔ぶれである。


個人的評価 ★★★★☆

作者評

「けっこう好きな1本♥」
何度かありますが病院オチはバイオレンスでキレがあって素晴らしいと思います。

最終更新:2012年11月15日 11:51