57発目 まんまん

感想

42発目 あっきゅーに続くベビーファイトシリーズの第二弾。タケシくんファミリーとの決斗。

主婦「乳母車がおいてあるわよ」会長・柳梅「捨て子かしらー」、尋常な内容とは思えないが、これが浦安の主婦たちの日常会話である。この時乳母車にすわっていたのは小鉄。実は裕太からベビーカーをハイジャックしていた。さすがモンスターベイビーを見慣れているだけあってか、柳梅は小鉄を赤ん坊だと勘違い。荷物ポケットにスモールパッケージされた裕太の姿を見て初めてその異常な事態に気付くのだった。

ベビーカーをひっくり返し救い出した赤ん坊が裕太である事に気付いた柳梅は、周りの主婦にレジェンドが半年振りに公園に現れたことを喧伝する。裕太が丸山千秋を撃破した試合はいまだに伝説のスーパーバウトとして主婦達に記憶されていたのだ。(ちなみにベビーファイトは10ヶ月未満がエントリーの条件なので、もう裕太はこの時点で正式な試合に参加できないと考えられる。)天才闘乳児の二つ名のとおり、あやそうとする主婦達をフランケンシュタイナーや腕ひしぎなどを用い次々と粉砕する裕太。しかし公園には新たな挑戦者の影が迫っていた。

「砂場荒らし」と呼ばれ疎まれる彼らの正体はタイガー軍団。タケシくんを筆頭に弟のジェットと虎メイクされたチワワのブリーデンが今回の構成員だ。言動から察するに、「砂場荒らし」とはどうやら砂場を犬のトイレに使う事らしい。タケシ君の命令どおり砂場でクソをするブリーデンであったが、物怖じしない姿勢に懐いたのか裕太に尻尾を振りながら近づいていく。全然吠えない所からすると案外躾がいいのかな?だがそんなブリーデンの態度にも関わらず、無慈悲な袈裟固めで応じる裕太。これには大激怒したタケシくんは愛弟のジェットをリングに送り込む。

だが弟を用いた代理戦争はなかなか上手くいかない。裕太が他の赤ん坊の菓子を欲しがる一方でジェットは犬のクソを食おうとしたり、裕太がジェットではなくタケシくんのアゴを破壊してしまったり・・・まあ赤ん坊の当人達にとっては別に反目なぞないので試合が成立しないのは当然ではある。突如裕太がふらふらながらも歩きはじめるが、ぶっ倒れているタケシくんの顔面に尻餅をついてしまい彼の顔面を糞塗れにしてオチ。

さて、42発目の段階で裕太の年齢は8ヶ月~10ヶ月程度であるので、42発目から半年という今作の設定を考えると少なくとも裕太の年齢は14ヶ月ぐらいであろう。この年齢なら別に歩き始めていても普通なので「えーっもー歩くのー」という柳梅の反応は過剰すぎやしないかと思われる。さっきまでえげつないプロレス技披露してたのに今更そんなのに驚くんかい!ってギャグなのかもしれないが。ちなみに丸山千秋は8ヶ月で歩いたという話が42発目であるが、8ヶ月でも歩く赤ん坊は稀にいるそうである。

個人的評価 ★★☆☆☆

作者評

「ラストのオムツオチが思いつくのに丸一日かかってしまった。」
正直あまり締りがないオチかと。スーパーヴィラン・タケシくんが活躍した点は個人的に満足。

最終更新:2012年11月25日 02:25