感想
ハエVS桜。
個人的にこの大軍のハエ描写にはみんなの名作トラウマコミックこと「はだしのゲン」の諸所のシーンを思い起こさせられるのであるが、ゲンが政二のおっさんからピンセットでウジを丁寧に一々ツマミ出していたのと対照的に、今作では桜ねーちゃんが縦横無尽に駆け回り兵器フル活用のホロコースト劇を演出する。(我ながらアレな対比だ)
さて、ゲンは日給3円でウジを除去していたが、桜ねーちゃんの場合は純粋に虫嫌いからの衝動でハエを殺す。浦鉄では比較的まともなキャラクターとして描かれる桜であるが、今回は完全にハエ憎しで常識のタガがふっとんでしまっており、花丸木をあわや殺害しそうにまでなっている。大体花丸木が登場する回では、桜が一方的に悪者扱いされてオチがつくのであるが、一方で今回の「ぼくを殺す気だったらむー?」「桜ちゃんの殺人鬼――」という彼のセリフは妥当そのものであるのが可笑しい。
個人的評価 ★★★★☆
作者評
「おもしろいと思う。」
勿論派手なシーンも面白いし、「桜ちゃんの家で宿題やるらむよ――」とか言いいつつ完全手ぶらで戯言レベルMAXの花丸木のコマなんかも地味にジワジワくる。良作。
最終更新:2012年06月07日 01:40