USS 小説15

USS(ウシシステム) @ wiki内検索 / 「USS 小説15」で検索した結果

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  • USS 小説15
    付与魔術を覚えよう15 ... 著 / 優有 ヴォダースカヤに戻るついでに護衛依頼でも探しておこう。 そう決めた彼らだが、急ぐ理由がないため、 のんびりと見慣れない街を散策していた。 途中で冒険者の宿や探索者ギルドがあれば寄れば良いだろうと思いながら、 露天を冷やかしている。 「いやー、朝から食ったなぁ」 「満腹」 宿の朝食を目一杯食べて上機嫌な二人は、 それでも商品よりも食品に目が向いている。 職人の手による物か、装飾品などを扱う店には狐娘が。 書籍や巻物などを扱う店には猫の獣人が、 それぞれ店員と話し込んでいる。 馬の獣人は商品には興味がないのか、 道行く人々に声をかけ、ふらふらとしている。 店が開いて間もない時間だが、 それなりに客たちが集まっている。 店舗と違い露天商の場合は営業時間が定まらない。 今日ある店が明日には別の店になって...
  • USS 小説10
    付与魔術を覚えよう10 ... 著 / 優有 それなりに大きな街なら、出入口に関所を設けている。 街道から来る者達を受け入れるために。 そしてまた時に追い払うために。 そこでは兵士たちが街の治安のために日々戦っている。 ヴォダースカヤから伸びる南街道への関所。 ここでもそれは例外ではない。 例外ではないのだが、街道から迷い込む獣は少ない。 不審な者達。例えば盗賊などは関所に来ない。 街に来るのなら、もっとどこか忍び込みやすい場所を使うだろう。 魔物に関しても、ダンジョン踏破依頼が出される。 わざわざダンジョンから出てきて街に辿り着くものは稀だ。 そもそも南街道は街同士を繋ぐためだけのもの。 街の距離が近いこともあり、間には村もない。 必然、関所を利用するものはお互いの街から訪れる。 こうした理由もあり、この関所の兵士達は日々戦っ...
  • USS 小説17
    付与魔術を覚えよう17 ... 著 / 優有 冒険者がダンジョンを踏破することは容易ではない。 限られた人数で、少ない情報を元にダンジョンへと挑む。 資金も少なく、食料や回復薬にも持てる限度がある。 体力と魔力が尽きれば、生きて帰ることさえ難しい。 だが、貴族のダンジョン踏破は根本から違う。 貴族には冒険者には無い資金力という力がある。 兵士の数と装備を整え、物資を満たす。 斥候も使い情報を集め、対策を講じる。 踏破の下準備に費やせる金額と人脈の違い。 それが最も大きな冒険者との違いだが、本質的な違いがある。 貴族は自らの命を賭けない。 そして、他者の命には頓着しない。 それが目に見える形で、今このダンジョンは踏破されつつあった。 私兵団らしき者達は、軽装とも言える程度の鎧を纏い、 魔物の群れへと突っ込んで行く。 腰に下げた剣は粗悪品...
  • USS 小説14
    付与魔術を覚えよう14 ... 著 / 優有 いつの間に済ませたのか、宿を取ってあるという馬の獣人に連れられて訪れたのは、 冒険者の宿ではなかった。 冒険者の宿はそのほとんどが酒場と兼業だ。 その客たちは酒を飲んで一晩中騒いでることもあるため、 何のために宿を取っているのかわからない者もいる程だ。 簡易宿泊施設とでもいうべき物もある。 大部屋に雑魚寝するだけの、毛布があれば上等という宿。 だが、彼らが訪れたのはそのどちらとも違う。 「場違い」 白熊娘が呟くのを聞き、鹿の獣人が呻く。 「認めたくねぇが、宿を間違えてねぇかアニキ?」 目の前で笑顔を見せる青年を睨みつけているのは、 居心地の悪さを隠すためだろう。 二人に睨まれながらも笑顔を見せる青年は、 うやうやしくドアを開けて中へと彼らを促す。 「あ、どうも」 猫の獣人が反射的に頭を下げる...
  • USS 小説12
    付与魔術を覚えよう12 ... 著 / 優有 「…僕の知ってる猪と違う」 弁当箱を抱えて動けない猫の獣人と、 座り込んだまま声も出ない商人。 それ以外の四人は既に戦闘態勢に移り、 三人が前衛に、狐娘が二人を庇う位置に立つ。 馬車に繋がれた馬たちが怯えて嘶くが、 そちらには興味がないのか、猪は彼らの方へと足を向ける。 「猪ってあんなんだっけか?」 「もしそうなら私は一生猪肉は食べませんわよ」 「芋?」 確かに猪ではあるのだろう。 だがその体のあちこちから、触手の様な赤い肉が蠢いている。 形だけで言うなら猪よりも芽が出た芋のほうが近い。 「よし、あのイモシシは二人に任せよう。後続は私が引きつけておく」 「イモシシってなんですの…後続?」 確認する暇もなく、馬の獣人がイモシシの横をすり抜ける。 それに気をとられるのに合わせ、反対側から鹿...
  • USS 小説18
    付与魔術を覚えよう18 ... 著 / 優有 肉華は捕食により花弁を増やし、 それが離れることで肉蛇が溢れていたらしい。 犠牲になった兵士と同量の体積が増した分が肉蛇となり、 近くにいた他の兵士たちの足下へと這い寄る。 先ほどまでとは違い、兵士たちはそれらを打ち払い、 自身の身を守っている。 ここまでの進軍によって、肉華にも陽の光が差している。 洞穴は既に切り拓かれ、ただの窪地のように名残だけを残していた。 壁などを含め、全てを破壊した訳ではないが。 治療中だったを除く全てが、かつて洞穴だった場所で待機していた。 ダンジョンの残骸とも言える肉壁。 あるいはその床に触れ、その瞬間を待っている。 その緊迫した前線の様子も見方によっては、 「なんでこんなところに行列ができてますの?」 という狐娘の感想がしっくりくる状態だ。 それ...
  • USS 小説11
    付与魔術を覚えよう11 ... 著 / 優有 南街道は関所で兵士が退屈する程、利用者の少ない街道だ。 必然的に道の状態もあまり良くはない。 一応踏み固められているし、道としての体裁は整っているのだが、 石畳のように平坦とは言えない。 雨が降れば水溜りもできるし、倒木などで通りにくくなっていることもある。 道自体も歪んでいたり、道幅も一定ではない。 このため視界が常に開けてはおらず、馬車がすれ違うことができない場所も多い。 特に森の近くになると木の根が道にせり出している箇所もあるため、徐行せざるを得ない。 「いや、倒木があると聞いた時は焦りましたよ」 街道の途中にある水場で、彼らは馬車を止めて休息を取っていた。 だが、そこに着く前に道が倒木で塞がれており、馬車を一度止めることになった。 整備の整った道でも、たまに倒木はある。 動物や自然原因のこと...
  • USS 小説13
    付与魔術を覚えよう13 ... 著 / 優有 依頼を達成した彼らは、報酬を分けるために酒場で 同じテーブルについて食事をしていた。 晩飯には少し早めだが、すでに飲み始めている客もいる。 バーカウンターのような店ではなく、大衆居酒屋だ。 客層も冒険者よりも地元の住人が多いように見える。 「あー、疲れた」 酒をのみ、こぼしたのは鹿の獣人だ。 狐娘から回復魔術を受けて体力は回復したのだが、 疲労感までは回復していない。 猪を埋葬し革鎧を修復。街まで歩き積荷を降ろしたのだから、 多少なり皆に疲れの色が見える。 「いやぁ、労働の後の一杯は実に美味いっ!」 一番動き回っていたはずの者は全く疲れた様子もないが。 食事を済ませ酒を飲みながら、今日はもうこの街で宿を取ろうかと考え始めた頃、 テーブルに硬貨の入った袋が置かれた。 「さて、そろそろ報酬の...
  • USS 小説19
    付与魔術を覚えよう19 ... 著 / 優有 豚と呼ばれた貴族は一瞬、その笑みを凍らせて不快気な表情を見せた。 だが、それを言った相手を確認して、さらに顔色を変える。 「ぶほほっっ! お久しぶりですねぇ、白熊さん」 「おや、知り合いかね?」 「ぶん殴った」 「お前、マジで貴族をぶん殴ってんのな」 「なんでそんな事に?」 「ダンジョン踏破、おめでとうございますわ」 貴族と冒険者の接点は意外と少ない。 冒険者に会おうとする酔狂な貴族が少ないというのもある。 また、冒険者を使わずとも私兵で用が足りることも接点の少ない理由だ。 権力者でもある貴族を毛嫌いした冒険者が、 機会があれば殴ってやる、と酒の肴にすることもある。 だが実際に殴った者がいれば、猫の獣人のように尋ねるだろう。 その原因とも言える狐娘が話をそらしているのは、後ろめたいから...
  • USS 小説16
    付与魔術を覚えよう16 ... 著 / 優有 近くにあった冒険者の宿には、多くの冒険者たちがいた。 依頼を探してみたものの、ヴォダースカヤへと向かうような依頼は無く、 ダンジョン踏破に関するものも無かった。 ダンジョン踏破中の貴族について話を聞きたかったが、 店員は冒険者たちの相手で忙しい。 鹿の獣人と白熊娘もそれに混ざっていたが、早々に引き上げる。 「準備運動くらいにはなったな」 「雑魚」 ろくな事をしてないのは明らかだが、 狐娘はホクホク笑顔のためツッコミが入らない。 猫の獣人は髪も服も乱れていて半泣きになっているが、 「彼らはスキンシップが激しいな」 と馬の獣人に一蹴された。 再び関所に訪れた彼らの前には、この街に来た時とは違い、 私兵団らしきもの達がいた。 関所に普段詰めている兵士職員もいるが、明らかに機嫌が悪い。 不満を抱えなが...
  • USS 小説08
    付与魔術を覚えよう08 ... 著 / 優有 当店、『カポナータ・カウポーナ』は一般客も利用しています。 一般客は最初、食事目当てに来店します。 ですが、常連になるほど冒険者に毒されていくようです。 「今日は悪魔姉妹は居ないの?」 「馬鹿はどーした、馬鹿は?」 …この店の常連客は、大概どちらかのことを言い出します。 曰く、 「あの冷たい目で睨まれるスリルがたまらない」 「お、お礼を払いね。それだけだよ?」 「なんか癖になるんだよ。あの馬鹿たち」 …人気があるのは良い事ですが、もう少し冒険者としての人気を上げて貰いたいものです。 今はまだ朝食の時間が少し過ぎた程度。 彼らの受けた依頼の時間まで、まだ少し時間があります。 その時間を利用して、彼らなりの準備を行っているようです。 冒険者が宿を不在にする間、荷物を一時的に預...
  • USS 小説03
    付与魔術を覚えよう03 ... 著 / 優有 一度この部屋も整理しないといけないな。 廃棄待ちの古い書類や書物が積み上げられた部屋の中、 仕事量を推定して溜息が漏れる。 今度後輩にやらせよう。あいつすぐサボるし。 猫系獣人は集中力が続かないから困る。 「あ、あの、どうでしたか?」 おっと、今はバカ猫より客のほうだな。 「魔術師の才能があるのは確かなようだ。 付与魔術に特化したようだが、どんな能力も使い方次第だな」 この客も猫系獣人ではあるが、 少なくとも他人の話を真面目に聞くタイプではあるらしい。 モソモソと服を着ながらではあるが、耳を揃えてこちらの話を聞いている。 バカ猫に見習わせたいものだ。 「ダンジョン探索者になるのなら、直接戦闘に長けた者と組んだほうがいい。 よければ冒険者の宿までは案内しよう」 「はい。よろしくお願いします」 ...
  • USS 小説04
    付与魔術を覚えよう04 ... 著 / 優有 冒険者として大成するために、何が必要なのか。 「それは信頼! すなわちカリスゥマなのだよ!」 私は居並ぶファンたちを見据え、その視線に手を振って応える。 「この店でナンバーワンのカリスゥマである私にかかれば、トラブルなど瞬殺なのさっ」 店に帰って来た私が見た物は、見慣れない少女が一人。 店の常連客達に無理矢理酒を勧められているところだった。 代わる代わる周囲から酒を注がれ、断り切れずに困っている姿を見た私に迷いはなかった。 「やめるんだ諸君! 奢るのなら私にしたまえ!」 皆、快く瓶を置いて各自のテーブルへと戻っていく。 それを見た弟分が 「こんなにたくさん奢られるなんて、やっぱアニキはスゲェよ!」 と讃えるのを宥める。 皆がおとなしく引いてくれるのは、私がこの店のカリスゥマだからな...
  • USS 小説06
    付与魔術を覚えよう06 ... 著 / 優有 可愛い物が好き。 静かな場所は落ち着く。 良い匂いのするもの、花や料理、子供、香水は好き。 最近の常宿、『カポナータ・カウポーナ』は良い匂いがする物が多い。 出される料理。ウェイトレスの娘たち。店主の香水に、 私をお姉様と慕ってパーティを組んだ変わった娘。 最近、討伐や採取の依頼をこなして宿に戻り、 店の匂いを確認すると帰って来た気分になる。 悪くない。 でも嫌いな物もある。 臭い物。汚い物。 うるさい奴。バカ。 宿に帰って来て、いつもの匂いに包まれて、 ほっと一息ついたときに、バカが大声で騒いでいた。 しかも、食事を乗せるテーブルの上で。 臭くて汚い腰みのを3つもつけた男。 たまにこの店で騒いでいるバカ。 しかも酒に溺れて、可愛い女の子たちに絡んでいるようだった。...
  • USS 小説09
    付与魔術を覚えよう09 ... 著 / 優有 探索者はエリート。 冒険者は叩き上げ。 あたしが現役の頃はそんな違いがあった。 探索者ってのは国に雇われて、ダンジョン踏破を生業にする。 国に雇われるってことは、それなりに身元の保証がある奴らばかり。 ほとんどの奴らは騎士や、その見習いだった。 冒険者ってのは国とは関係なく、勝手にダンジョンに潜り込んでた奴ら。 食い扶持稼ぐのに他の事が出来ない奴らばっかりだったねぇ。 まぁ、今の冒険者とそのへんはあんまり変わってないかね。 やがてダンジョンの数が増え始めて、国が探索者ギルドを作る事にした。 冒険者って呼び名が定着したのはその頃だね。 冒険者にもダンジョン踏破をやらせるようになるのはすぐだったよ。 あたしが冒険者になったのもその頃だったねぇ。 今じゃ探索者と冒険者の違いなんて知ってる奴も...
  • USS 小説05
    付与魔術を覚えよう05 ... 著 / 優有 アニキは一見しただけだと、ナンパな優男だ。 少し見たくらいじゃ、ただのバカにしか見えない。 だけどずっと見てきた俺は知ってる。 アニキはバカな色男だけど、スゲェ人なんだってことを。 赤の他人だろうと、何一つ得をしない状況でも、助けることを迷わない。 裏切られても、罠に嵌められて刺されたって、一度信じると決めた相手は信じ抜く。 自分で決めたことは、何があっても曲げたりしない。 アニキはそんなスゲェ男だ。 アニキがいなければ、俺はとっくにドブの中でおっ死んでただろう。 そのアニキが、白い悪魔にぶっ飛ばされた。 スゲェ勢いで回転しながら、テーブルを巻き込んで。 「テメェ! 死ぬ覚悟は出来てんだろぅなぁ!」 俺はアニキと違って、同じ宿の奴だからって身内扱いはしねぇ。 女だからって容赦はしねぇ。...
  • USS 小説20
    付与魔術を覚えよう20 ... 著 / 優有 貴族達が去った後、再びヴォダースカヤへの移動を再開した。 再開するまでに狐娘の説教と回復魔術があり、多少時間が経過していた。 どうやら猫の獣人は金の入った袋を蹴った際に足を痛めたらしい。 金属の詰まった袋はそれなりに頑強だったようだ。 金のありがたみを説教され、話が金の妖精に逸れた頃に彼は力尽きた。 単に緊張の糸が切れたのもあるが、説教しながら狐娘が足を踏んだりしていたのもあるだろう。 足を踏む度に森のほうから、 「やれっ。そこだっ。懲らしめろっ」 と小さな声が聞こえたらしく、白熊娘が声の主を探していたが。 「全部受け取るほど恥知らずではありませんわよ」 「袋を拾ったら受け取ったことになっちゃうから」 「あぁ? 金に汚くねぇ振りとか、まぁたなんか企んでんのか?」 「ちょっとお待ちなさい。汚いってなんですの...
  • USS 小説22
    付与魔術を覚えよう22 ... 著 / 優有 この屋敷の下男と一頻り談笑し、昔話に花を咲かせる。 その内容はほとんどが 「昔はワルだったなぁ」 「随分と丸くなったなぁ」 のどちらかだった。 鹿の獣人は元々この街の住人だ。 悪さをしていた頃の仲間が、真面目に仕事をしている現場を見つけた。 それは喜ばしい事でもあり、気恥ずかしいものでもあるようだ。 照れ隠しもあって、だんだん話がお互いの過去の暴露が混ざってくる。 「金持ち狙いのスリやってた奴が、こんなとこでなぁ。なんか盗んでんのか?」 「恩人を背中から刺した奴が女を仲間にしてんのか。ウリか?」 仲良く笑いあっているような、今にも掴みかかりそうな笑みを浮かべている二人に対して、 彼らの反応は様々だ。 猫の獣人は引いているし、白熊娘は眠りかけている。 当時を知る馬の獣人は懐かしそうにしながら、...
  • USS 小説01
    付与魔術を覚えよう01 ... 著 / 優有 牛の神は運命をコイントスで決める。 どこの町でも必ず耳にする言葉だが、誰の言い出した言葉なのかは 誰も知らない。 「生と死はコインの表裏」 投げたコインをスライスして自らの道を選んだと言う剣豪。 「投げられたコインは奪えって事さ」 そう言って眠っていた秘宝を探しに行った盗賊。 「如何なる迷いも実は二択なのです」 と人生の指針を語る高司祭。 「裏を表にするのが最初であり全て」 魔術を極めた者が弟子に語った教え。 伝えられ方は町によって違うが、誰もがこの言葉を知っている。 だが、何故牛の神なのかを知る者はいない。 僧侶とか司祭とかは神に祈ってるのだから、牛の神について知って るんじゃないか? と思って同じ村の僧侶さんに聞いてみたこともある。 「牛の神様? どこかの土着神でしょうね。神様は獣の混じら...
  • USS 小説02
    付与魔術を覚えよう02 ... 著 / 優有 ここは探索者ギルド。 ダンジョンと探索者の管理を目的として作られた、半国営組織。 寄せられる依頼は多岐に渡り、魔物の討伐から物品の調達、家事手伝いまで幅 広い。 それらの依頼を各地域の冒険者の宿に振り分け、進捗を確認したり、成功率を しらべたり。 書類仕事だから楽だと思っていたのに、やるべき事は山のようにある。 書類まみれで前も見えず、ストレスでキレそうな時に探索者になりたいなんて 奴が訪れた。 しかもギフトチェックもしてほしいなんて、面倒くさいったらありゃしない。 どーせ頭の足りない犬系獣人に決まってる。 たまにいるんだ。勘違いしてウチに来る奴。 ここで登録されると冒険者の宿への引き渡し業務が発生する。 直接、冒険者の宿に行けっての。 仕事を更に増やされてたまるか。とっとと帰りやがれ。 ...
  • USS 小説07
    付与魔術を覚えよう07 ... 著 / 優有 世の中には様々な宗教がございますの。 それらは複雑に絡まり、隔たり、隣人としてささやかな干渉と拒絶を繰り返し、 歴史を紡いできましたの。 しかし、僧職にある者が全て宗教に殉ずるわけではありませんわ。 宗教の考えに共感したり、宗教を道具としたり、 それは個々人の考えで変わるものなのです。 ましてや、回復魔術が使えるからといって神に仕えているとは限らないもの。 それでも回復魔術を使わせていただけるというのは、 神とやらが如何に寛容であるかを表しているとも言えましょうが。 ですので、私が回復魔術を使えることと、神を信奉することと、 世人に尽くさねばならないと言うことは無関係なのですよ? 「つまり、10stは一切まかりません。利息が着く前にお早くお支払いくださいませ」 「ふざけんな、クソ小...
  • USS 小説21
    付与魔術を覚えよう21 ... 著 / 優有 パーティとして初めての依頼から3日が過ぎた。 パーティになったからと言って特に変わる事もなく、相変わらず馬鹿兄弟、悪魔姉妹として他の客たちに認識されている。 変化があったのは猫の獣人についてだが、そもそも彼が増えた事自体が変化だ。 「なんで女性用の服を着せたがるんですかっ!」 今朝もホールには猫の獣人の嘆きが響く。 宿代と食事を無料にするという条件で、彼はこの店の手伝いをしている。 その交渉をした狐娘は1日1回デザートを1品無料で貰う事になっており、 「誰も損をしない契約でしょう?」 と言っていた。 確かに損はしていないが、何かを失っている気がする。 ウェイトレス服やメイド服を着せられた猫の獣人はそう嘆いていたが。 「男性用の制服もあるじゃないですかっ。なんの嫌がらせですかっ!」 「嫌がら...
  • USS 小説ダンディー☆スター01
    ダンディー☆スターの冒険 ...著 / アザリンタ・アザレンダ 「世界はかくも美しくあるものだ」 ダンジョンに輝く一番星! 熱くて渋いタフガイ! そうそれがこの俺様! アンガス・ホースト。 人呼んでダンディー☆スター! 今日も冒険者の店に並んだあろ~まな獲物(冒険)たちが 俺の到着を今や遅しと待っている。 さぁ今日はどんな獲物が待っているのかな? 第一話 酒場で俺とナイストゥミーチュー さわやかな朝が来た…希望の朝だ。おはようの挨拶が町中で こだまする。 「はっはっはっはっは!おはよう諸君!」  冒険者の朝は早い。常宿にしているのはこの店。 熱々のタンシチュー亭。酒も飲めて泊まれて仕事ももらえる。 とてもすばらしいオアシスさ。  俺の朝はいつもこの庭先にある水場からはじまる。 顔を洗って歯磨きをして、鏡代わりにたまった水で 歯を10回は...
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    オリジナルTRPGシステム - 「USS(ウシシステム)」 のwikiへようこそ! USSは今現在成長途中でございます。皆さんと冒険・話し合いながら成長している、謂わばβ版です。 初めに。  作品の世界観やルールなどに関する権利関係は基本的には牛タンにありますが、  こちらのwikiで使用されているイラストや小説の権利に関してはそれぞれの製作者にあります。  通常、個人レベル・サークルレベルでゲームなどをする際には問題はございませんが、もしも商用目的などで  それぞれを使用されることがある場合には、各権利者にご確認をお願いいたします。  無断転載、無断配布はなさらないようお願い致します。 Please do not reproduce without prior permission. 制作:牛タンP   Twitter   niconic...
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