トゥカトゥトゥルフ

正式名称:●拳帝領トゥカトゥトゥルフ
 ダキム崩壊より凡そ70年の後、1180年代に大陸南部で打ち建てられた新生国家。

 自らの四肢に魔力を纏い戦う女性武闘家、彼女が団長として率いる『拳帝傭兵団』。
 同兵団は無法者集団と化して暴れまわっていた幾つもの傭兵団を武力平定し、南方諸部族を取り纏めて新興国を樹立した。

 何時終わるともしれない戦いに疲れ、強力な指導者を求めていた各派族長連は、部族会議でこの女性団長を推挙し、初代女帝としての即位を求める。
 これを受けた彼女の名をとって、国名が定められた。
 拳帝領トゥカトゥトゥルフの誕生である。

 国家の中核を拳帝傭兵団メンバーが担っており、要職には団長が信を置く幹部達が就いている。
 元々が傭兵団の連合的な成り立ちをしているため、保有している軍隊は実戦型で強力。また災事には女帝自ら軍団を率いて出戦するのが習わし。
 国防意識が極めて高く、建国以来様々な勢力に襲われてきたが、その全てを実力で跳ね除けてきた。

 害獣討伐や盗賊群の掃討作戦を定期的に行い、国民の守護や、交易の要となる流通路の確保・維持に力を注いでいる。
 これによって良好な治安を保ち、安定した平和と経済的な豊さを両立させてきた。

 数多の部族を分け隔てなく抱え込み、生活様式や主義思想の良い所を包括して国家基盤が整えられたことから、非常に雑多で複合的な、独特の国性をする。
 その性格上、移民に寛容で、宗教の縛りも薄い。南部の民話や伝説が入り混じっており、基本的に多神教。

 歴史こそ浅いが人々の流入は多く、抜きん出た自衛力を誇る商業国家として、大きく成長してきた。
 渺々とした荒地に住まう七色蚕、熱砂の原野で逞しく生きる砂海羊など、過酷な環境下でのみ生育される南部特有の動植物を用いた紡績工業が盛ん。
 魔力を帯びた美しい織物や、有用性の高い化学繊維が産出され、貿易の中心を占める。
 またカリスマ的存在である女帝は民衆から絶大な支持を得ており、特に自立心の高い女性達からの熱烈な人気は凄まじい。

 拳帝領の女性は女帝に倣って武道を学んでおり、心身の鍛えを嗜みとしている。
 太古に栄えたといわれる先史文明期の城塞跡を利用し、その上に帝都エンプァナが築かれた。
 そのため古代遺跡の真上に帝城がある。

最終更新:2013年10月27日 15:51
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