ダキムの女将軍イサナは民心を重んじる雄臣だったが、私利私欲を貪る暗愚なダキム王には疎まれていた。
民の為の政治を強く説く自身が王の不満を買い、命さえ狙われていると確信を深めた彼女は、それでも祖国と民衆の為に留まる事を決め、国家再生に誠心誠意尽くしきる。
しかし最愛の一人娘シーナを巻き添えにするつもりはなく、
ヤーヤ=クーロを始めとした最も信頼の置ける部下達に預け、王の手から逃れさせた。
こうして流浪の身になったシーナは仲間達と南部を流離い、統治者なき動乱期に突入した大陸南部で、生き抜く為に己を鍛え上げていく。
数多くの冒険を経て、幾つもの出会いを繰り返し、1120年代に自らが団長となり拳帝傭兵団を発足させた。
団員は出自や背景を問われないが、腕っぷし以上に心の強さが重要視され、強靭な意思の持ち主のみ入団を許される。その一貫した姿勢により、生真面目な人物から偏屈な輩まで諸々を抱え込んでいくことに。
過去も性格も多様な人員が入り乱れるも、リーダーのカリスマ性と実力を軸に、強固な信頼関係を築いており、団結力は随一。
イサナの想いを継いだシーナの意向によって、金銭や名誉よりも、苦しんでいる力ない人々の求めへ応じ、彼等の助けとなるべく働いた。
その清廉且つ強攻で、迷いのない実直な働きにより、動乱の南部で大いに躍進していく。数多の事件・騒動へ果敢に立ち向かい、困難を乗り越えながら規模と実力を高めていき、何時しか知らぬ者がないほどの存在へ成長する。
1140年代にシーナの娘エルニ・トゥカトゥトゥルフが二代目団長となり。
1160年代にエルニの娘
ラキネ・トゥカトゥトゥルフが三代目団長となった。
ラキネが団長の時代、拳帝傭兵団は南部の主だった武装勢力を傘下に収め、過去最大の勢力となる。
その後1180年代に拳帝傭兵団を中核として、大陸南部を統治する 拳帝領
トゥカトゥトゥルフが建国された。
最終更新:2013年10月20日 07:18