ラキネ・トゥカトゥトゥルフ

 大陸南部を治める拳帝領トゥカトゥトゥルフの女帝。
 45歳。紫の髪に紫の瞳、褐色の肌を持ち、絶世の美貌を誇る。
 大陸三英雄の一人、イサナ・トゥカトゥトゥルフの曾孫。

 若干14歳で拳帝傭兵団の団長を継承し、動乱の大陸南部を奔走。「拳帝四強将」の武名で、あらゆる勢力に畏怖されていた。
 始祖イサナに倣って魔力を己が身に宿して戦い、特に拳打や蹴撃による苛烈な猛攻を得意とする。
 天賦の才と弛まぬ努力によって圧倒的な戦闘能力を備え、恵まれた容姿と絶大なカリスマ性で、恐るべき速度による勢力拡大を成した。
 彼女に倒された荒くれ者共は、その実力と魅力へ打ち負かされ、自ら傘下に加わる事を申し出たという。
 こうして拳帝傭兵団は多数の武装勢力・無法集団を併呑して巨大化していき、やがて一介の傭兵団とは呼べない程に力をつけていった。
 時を同じくして、争いに疲れ、強力な統治者を求めていた大陸南部の諸部族は、族長会議を開催。その場で南方最大勢力となる拳帝傭兵団を中核に、統一国家を形成して戦乱の終結を望んだ。
 この意思を承諾したラキネは、25歳で拳帝領トゥカトゥトゥルフを樹立。初代女帝となる。

 女だてらに傭兵団長から一国の君主にまで成り上がった彼女であるが、少々浮世離れした掴み所のない性格をしている。
 統率者・指導者として確かな才覚を持っているものの、金銭や権力といった世俗の欲求にはどこまでも無頓着。女帝の椅子を勧められた折も然して関心は示さず、傭兵団幹部達の「やるべきだ!」という強い求めに応じる形で受けたほど。
 放っておいたら何時までも、ぼんやりと空を眺めていたり、玉座に座ったままボーっとしていたりするので、回りの臣下が仕事を割り振る日々。だが一度政務に取り組めば、有能な働きをしてくれる。

 ラキネにとって最も重要なことは「自分の大切なものを護る」こと。その一点に限っては能動的。今尚現役にして、拳帝領最強の闘士でもある。
 現在の大切なものは、拳帝領と其処に住まう全国民(夫子臣下一同含む)。
最終更新:2013年10月20日 07:25