ヴァルハラ島北方には、豊潤な緑に没した神殿がある。
過剰成長した木々に飲まれ、枝根の浸食を受けてくずおれた古い神殿。
神殿の深部には祭壇が設けられ、そこに美麗な温光を湛えた魔石が安置されていた。
大地から放出された生命力を凝縮し、過去の魔導師が作り出した神秘の
魔導器である。
それは持つ者の傷を瞬時に塞ぎ、失われた生命力を再び湧かせ、あらゆる呪い・病をも取り除く、究極的な治癒の輝石だ。
これを手に入れたなら、その者は老衰以外の「死」から解放される。
しかし命の力を封じた魔石は、大量の
魔物を誘蛾灯の如く招き寄せてしまう。
巨木に蝕まれて動き辛い神殿内は、雑多な魔物が犇く危険地帯。
祭壇には結界が張ってあり、魔物は侵入出来ないが、その周囲は特に多くの異形獣が群がっている。
最終更新:2013年10月20日 19:19