桐乃「え!?あやせと付き合うことになったぁぁぁ!?」:10

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10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 12:17:52.21 ID:xPt4LUpz0 京介「あ、ああ」 桐乃「はぁああああっ!?」 桐乃「あんたそれ本気で言ってんの!?」 京介「まぁ、うん。本気、かな」 桐乃「あ、あんた!私の友達に手出すなって言ったよねっ!?しかも、相手はあやせ!?ふざけんなっ!!」 京介「す、すまん」 桐乃「う~」だんっだんっ 桐乃「もう知らない!勝手にしろっ、この馬鹿っ!!」 京介「ふいー。あいつマジぎれしてたな……。ビビった。」 京介「しかし、あやせよ。これで本当に大丈夫なのかぁ?」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 12:45:48.72 ID:xPt4LUpz0 ――回想 あやせ「お兄さん、私と付き合ってください」 京介「喜んで」 あやせ「ちょ、ちょっと待ってください!少しは考えたりしないんですかっ!?」 京介「え?考えるまでもないだろ?」 あやせ「………はぁ、そうでした。お兄さんは変態でしたね。」 あやせ「まぁ、だからこそこうやってお兄さんに告白したわけですが……。」 京介「はぁ?」 京介「えっ、なに?あやせってそういう趣味?」 あやせ「ち、違いますっ!!」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 12:57:27.80 ID:xPt4LUpz0 あやせ「私、桐乃のことが心配なんです。」 京介(また桐乃か……) 京介「なんで?」 あやせ「あの、何て言えばいいか……う~ん。」 京介「ん?」 あやせ「その……桐乃、お兄さんのこと好きみたいなんです。」 京介「……」 京介「……え?」 京介「えぇぇええええっ!?」 あやせ「……」 京介「は?あいつが?俺を?何で?え?好き!?」 あやせ「……」こくり 京介「はぁああああああっ!?」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 13:11:09.99 ID:xPt4LUpz0 京介「いやいやないないないないっ!ありえないって!!そんなわけあるかっ!」 あやせ「私もそう思いたいです……だけど、最近の桐乃を見てたら」 京介「………」 あやせ「……確証は、ありませんけど」 京介「………っ」 京介「……どうして、そう思ったんだ?」 あやせ「本当に確証はないですけど、桐乃がお兄さんの話をするときの目とか態度とか」 あやせ「今までと全然違くて……急に頬を染めたり、はにかんだり、遠い目をしたり」 あやせ「まるで、恋をしてるみたいで……。」 あやせ「あんな桐乃、見たことないんです。」 京介「……」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 13:25:20.65 ID:xPt4LUpz0 あやせ「………それに」 京介「それに?」 あやせ「お兄さんは実の妹に手を出す変態鬼畜やろーですから余計心配なんですっ!!」 京介「ぶふぅ!」 あやせ「きゃ」 京介(そ、そういえばそういう設定だったな) あやせ「……」 あやせ「……桐乃の、お兄さんに対する想いは一時の、気の迷いなんだと思います」 あやせ「ですから私がお兄さんと付き合うことで、その想いを断ち切りたいんですっ!」 京介「……」 京介(……そういうことか) 京介(あやせは桐乃が俺のことを好きだと思ってる……まぁ勘違いだろうが) 京介(それで桐乃の想いを断ち切るために……俺と付き合うってことか) 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 13:51:15.97 ID:xPt4LUpz0 京介「でも、いいのかよ俺と付き合って」 あやせ「え?」 京介「お前が言うように、本当に桐乃が俺のことを好きだったとしたら」 京介「お前、桐乃に恨まれるんじゃないか?」 あやせ「……」 京介「自惚れじゃないけどさ、好きな人とられたら傷つくって」 京介「お前ら親友だろ?いいのかよ?」 あやせ「……いいんです」 あやせ「たぶん桐乃は怒ると思います。絶交するかも知れません……」 あやせ「だけど!」 あやせ「兄妹同士の恋愛なんて間違っていますっ!」 あやせ「親友だから……親友だからこそ!桐乃が間違いを犯しそうになったら私が止めるんです!」 あやせ「例え、恨まれても……!」 京介「……あやせ」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 14:07:28.88 ID:xPt4LUpz0 あやせ「それに、変態のお兄さんには監視役が必要ですからね!」 京介「はは、またそれか」がくっ 京介「……」 京介(桐乃が俺のことを好きなんてことはありえないと思うが……) 京介(しかし、思い返してみたらあいつ最近変だったからな……万が一ってことも) 京介(ねーよっ!!) 京介(……でも、どんな形であれあやせが勇気を出して告白してきたんだ。) 京介(たとえ喧嘩になっても、あやせと俺で何とかすればいいか……よっしゃ) 京介「あやせ!」 あやせ「は、はいっ」 京介「じゃ、付き合うか!」 あやせ「……っ」ぱぁあ あやせ「はいっ!」 63 名前:ID変わりました[] 投稿日:2011/07/20(水) 16:31:05.63 ID:ZU9i0gIZ0 ――回想終了 京介「ってな感じで付き合い始めたけど……いきなりハードル高すぎだろ」 京介「桐乃にあやせとの交際を認めさせるなんて。」 京介「………はぁ」 京介「桐乃、すごい剣幕で怒ってたな。まぁ親友が俺なんかと付き合うなんて言ったら当然か……。」 京介「これからどうすんだよ。」 京介「……」 京介「…………とりあえず、もう寝っk」 ――――ドンッ!!!! 京介「うおっ!」びくっ 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 16:40:17.54 ID:ZU9i0gIZ0 京介「この音、桐乃の部屋からだ」 『……っざけん……!』バンッ 京介「なに怒ってんだ……」 京介「電話か?」 京介「……」 京介「……本当はいけないことだが……壁も薄いし」 京介「すまん、桐乃」そっ 桐乃『だから認めないって言ってんでしょっ!!ふざけんなっ!!』 京介「おわっ」びくっ 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 16:52:55.68 ID:ZU9i0gIZ0 桐乃『はぁ!?だからっ!!…………っ、このっ!』 桐乃『………あんたそんな素振り一度も見せなかったじゃん!なんでいきなりっ!』 京介(なんだ?なんでこんな怒ってんだ!?) 桐乃『駄目っ!認めない!!………あやせ、よく聞いて』 京介(あやせ?……じゃあ、この喧嘩は) 桐乃『私の兄貴は誰にも渡す気ないからっ!!』 京介「え!?」 桐乃『あいつと別れて!……そう。じゃないと』 桐乃『絶っ交!だからっ!!』 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 16:59:43.24 ID:ZU9i0gIZ0 桐乃『………』 桐乃『……ふーん。あっそ、わかった。』 桐乃『はいはい。………もういいから。あんたがそう言うなら、いいよ。』 桐乃『友達やめよ』 桐乃『じゃーね、新垣さん。………もう、話かけてこないで。』 桐乃『ふんっ!』ぴっ 京介「え?」 京介「絶交したの?」 京介「………もう?」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 17:24:37.10 ID:ZU9i0gIZ0 京介「………おいおいおいおい」 京介「桐乃のやつ予想以上にキレ過ぎだろ。まさかこんな速攻で絶交するとは……」 京介「しかも、何か俺のことで怒ってたみたいだし…………はぁ、しっかし」 京介「これじゃあ交際の説得も仲直りさせるのも無理なんじゃねーの?」 京介「ん……電話?」ぷるるるる 京介「あやせか……!」ぴっ 京介「も、もしもし?」 あやせ『……ひっく、うぅ、えぐっ』 あやせ『おにい、ぐすっ、さん』 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 17:40:07.73 ID:ZU9i0gIZ0 京介「あやせ!?大丈夫かっ!?」 あやせ『き、桐乃がっ、ぜっこう、ぐすっ、絶交しよ、って』 あやせ『そ、それでっ、うっ、うっ、えう』 京介(やっぱりさっきの喧嘩のことか) 京介「と、とにかく落ち着け!何があったのかゆっくり話してくれ!」 あやせ『はぃ。さ、さっき、うぅ、桐乃から、電話があって、ぐすっ、電話に、出たらぁ』 あやせ『とつぜん、怒鳴られてぇ、あ、あんた、いったい、何してんのよ、って』 あやせ『わ、私、すぐに、お兄さんの、ことだと、思いましたっ』 あやせ『そ、それで、なんとか、説得、しようと、えぐっ、思って、でも、できなくてっ』 あやせ『き、桐乃がっ、兄貴に、手を出すなって、許さない、認めないって』 あやせ『お、お兄さんと、別れろって、言ってきて、断ったら、ぐすっ』 あやせ『じゃあ、絶交しよって、ぅう、もう、話かけるな、って』 京介「……あやせ」 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 17:54:35.44 ID:ZU9i0gIZ0 あやせ『お兄さん、私、覚悟してる、つもりでしたっ』 あやせ『た、たとえ、桐乃にっ嫌われても、桐乃のためだったら耐えられる、って』 あやせ『でもやっぱり、辛い、辛いですよぉ、うっうぅ』 京介「あやせ……」 京介「……」 京介「………あやせ。やっぱり、別れるか。」 あやせ『……っ』ぴくっ 京介「やっぱこんなやり方、良くなかったんだよ。」 京介「こんなやり方じゃさ、お前も桐乃も不幸になっちまうよ。」 京介「やっぱお前ら二人は仲良くしてないと……俺はそう思うぜ?」 京介(じゃねーと体はってお前らを仲直りさせた意味がなくなっちまうよ……。) 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 18:05:42.74 ID:ZU9i0gIZ0 あやせ『…………別れることは』 あやせ『できません』 京介「はぁ?なんでだよ?桐乃めちゃめちゃキレてんだぜ?」 あやせ『……だからですよ。』 京介「なんだそりゃ?キレてた方がいいのか?」 あやせ『違いますよ。それは、私だって今すぐ桐乃と仲直りしたいですよ……でも』 あやせ『……桐乃は予想以上にお兄さんのことを好きみたいなんです。』 京介「え?」 あやせ『お兄さんに依存していると言ってもおかしくありません。』 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 18:18:43.30 ID:ZU9i0gIZ0 京介「依存って、大袈裟じゃないか?」 あやせ『いいえ……大袈裟じゃありません。』 あやせ『だっておかしくないですか?いくら自分の兄と友達が付き合い出したからと言って』 あやせ『普段はお兄さんに強く当たっている桐乃が』 あやせ『こんなに怒るもんなんですか?』 京介「……それは」 京介(まぁ、桐乃の偽彼氏騒動での俺のことは黙っておこう) あやせ『だいたい私と桐乃は親友です。』 あやせ『その親友と絶交してまでお兄さんを守ろうとしてるんですよ?』 あやせ『あきらかに兄妹の域を越えています!』 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 18:35:05.34 ID:ZU9i0gIZ0 あやせ『桐乃のお兄さんに対する気持ちを侮っていました。』 あやせ『このままじゃ桐乃は確実に間違いを起こします……たとえ』 あやせ『たとえ、お兄さんにそんな気持ちが一切なかったとしても。』 京介「……あやせ」 あやせ『……だから今、お兄さんと別れることはできません。』 京介「そう、か」 京介(確かに、桐乃の怒り方は以上だったな……) 京介(しかもあやせのためじゃなく、俺のために怒ってんだもんな) 京介(いや、俺をとられたくないって怒ってんだから、やっぱ自分のためか。) 京介(桐乃、まさか本当に俺を……?) 京介「わかったよ、あやせ。このまま付き合おう。これからもよろしく頼む。」 あやせ『はいっ』 「あんた、誰と話してんのよ?」 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 18:47:01.02 ID:ZU9i0gIZ0 京介「き、桐乃……?」 あやせ『えっ、桐乃そこにいるんで―――』ぴっ 京介(すまん、あやせ) 京介「……お前、勝手に人の部屋に入んなよ」 桐乃「したけど?ノック。気づかなかったんでしょ?電話に夢中だったから……」 桐乃「で?……誰と話してたわけ?」 京介「……っ」ごくっ 京介「……あ、あやせだ。」 桐乃「ふーん。」 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 18:53:24.67 ID:ZU9i0gIZ0 桐乃「新垣さんと、ね」 京介「……」どきどき 桐乃「新垣さん、何て言ってた?別れようって言ってた?」 桐乃「あんたに新垣さんは勿体ないって!新垣さんも思い直したんじゃない?」 京介「……いや、別れねーよ。これからもよろしく、だとよ。」 桐乃「……っ」 桐乃「……あっそぅ」 桐乃「チッ……」 京介「……」 203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 19:52:26.34 ID:0YH0gC1T0 京介「……それで、何しにきたんだよ?」 桐乃「あぁ、そうそう。人生相談しにきたんだった」 京介「人生、相談?」 桐乃「そ」 京介「……どうしたんだよ?」 桐乃「実はさ私、親友と喧嘩しちゃったんだ。」 京介「……」 桐乃「新垣さんとね。」 桐乃「そんで、絶交したわけ。まぁ、呼び方変えてたらわかるか。」 京介(わかるも何も、知ってるって。さっき、あやせから聞いたしな……。) 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 20:05:11.46 ID:0YH0gC1T0 京介(それになぜ人生相談?どういうつもりだ?) 京介「……」 桐乃「驚かないんだ?新垣さんと絶交した、って言ってんのよ?」 京介「あ、いや、ど、どうして絶交したんだ?」 桐乃「ああ、理由?あいつが私の一番大切な人を奪ったからだけど?」 京介「……っ!?」 桐乃「私がさ、一番好きなのに。あいつが横取りしたの。ひどくないっ?」 桐乃「普通、親友の好きな人とらないって」 桐乃「で、ムカついたから電話で『別れろ』って言ったのに、別れないって言うんだもん」 桐乃「……だから絶交したの。」 京介「……」 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 20:23:00.77 ID:0YH0gC1T0 京介「……それで、俺にどうしろってんだよ?」 桐乃「はぁ?いつものあんたなら何も言わずに仲直りさせようとするでしょ?」 京介「仲直り、したいのか?」 桐乃「うん!当然っ!」 京介「じゃ、じゃああやせに仲直りしたいって言えよ。すぐ仲直りできるぞ。」 桐乃「……」 桐乃「いや。」 京介「は?なんで?仲直りしたいんだろ?」 桐乃「このままじゃ許すわけないじゃん。私、好きな人とられてんだよ?」 桐乃「このまま仲直りなんて絶対無理っ!」 京介「………じゃあ、どうしろってんだよ?」 238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 20:33:46.33 ID:0YH0gC1T0 桐乃「あやせと私の好きな人を別れさせたい」 桐乃「そしたら、あやせと仲直りする」 京介「……おまっ――」 桐乃「あんたはっ!!」 京介「っ!」 桐乃「あんたは妹が大好き!そうでしょ?」 桐乃「だから私の相談にはいつも答えてくれた。今回も同じ……。」 桐乃「私の願いはあやせと仲直りすること。でも、今のままじゃ無理。」 桐乃「そしてあんたは私の願いを叶えたいと思ってる。妹である私の。」 桐乃「………だったら簡単じゃん」 桐乃「別れてよ、あやせと」 259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 20:52:49.17 ID:0YH0gC1T0 桐乃「ホントはさ、黙ってるつもりだった」 桐乃「兄妹だし。やっぱ、エロゲとは違うし」 桐乃「私の胸にしまっておけばいいって、そう思ってた……」 桐乃「でもっ!」ぎりっ 桐乃「あやせのっ、あいつのせいで」 桐乃「私の大好きなあんたがとられたっ!」 桐乃「信じてたのに!」 桐乃「許せない、親友でもっ!許さないっ!!」 京介「……」 京介(な、なんて無茶苦茶な言い分してんだこいつ!?) 京介(しかも、俺のことが好き?は?兄妹だぞ、俺たち!!本気か、こいつ!?) 263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 21:01:30.83 ID:0YH0gC1T0 桐乃「だからあんたにこうやって告白したわけ……こんな形になったけど。」 京介「……」 桐乃「黙ってたらあんたはあやせにとられる。」 桐乃「だったらもうどうだっていい」 桐乃「倫理とか世間体とか社会とかっ!」 桐乃「あんたが私のモノじゃなくなるならどうでもいいっ!!!」 桐乃「私はあんたが好きっ!!もう我慢しない、周りなんてどうでもいい!」 桐乃「あやせと別れて!」 京介「……」 桐乃「……別れてよ」 桐乃「お願い……。」 京介「……」 282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 21:14:56.19 ID:0YH0gC1T0 京介「駄目だ……お前とは。」 桐乃「っ!!」 京介(これがあやせの言ってた展開だろ) 京介(少し酷かもしれないが……やっぱり兄妹だしな。) 京介(ここは間違いを起こさせないためにも……。) 京介「俺とお前は兄妹なんだ。それ以上でも以下でもねぇ。」 京介「はっきり言うぞ」 京介「お前と俺は一生普通の兄妹だ。これ以上はあり得ない。」 桐乃「……っ」 桐乃「くっ、ふっ」うるっ 桐乃「……ふ、ふーん」うるうる 京介「ごめんな、桐乃。」 298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 21:30:25.53 ID:0YH0gC1T0 桐乃「……もう、いい」 京介「き、桐乃?」 桐乃「あんたの気持ち、わかったから。」 京介「……」 桐乃「一つだけ、お願い。」 京介「な、なんだ?」 桐乃「こんなことになっちゃったけど、私とは今まで通りに接してほしいの……。」 桐乃「ときどき人生相談したり、ゲームしたり、遊び行ったり。今までみたいに」 桐乃「それだけで、いいから。」 京介「もちろんだ。」 桐乃「ありがと、へへ」 桐乃「……じゃ、私もう寝るね?騒いじゃってごめん。」 京介「気にすんな……。おやすみ、桐乃」 桐乃「うん、おやすみ」がちゃ ――――ばたん 311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 21:46:43.47 ID:0YH0gC1T0 次の日―公園― あやせ「じゃあ、桐乃にははっきり伝えたんですね?」 京介「ああ、大丈夫だ。もう心配はいらない。」 あやせ「そう、ですか」 あやせ「でも、驚きました。まさか、昨日の今日で解決するなんて……。」 京介「ああ」 あやせ「あの、済みませんでした!」 あやせ「桐乃のためとは言え、お兄さんに辛い役を押し付けてしまって!」 京介「……いや、いいんだ。」 京介「俺が言わなきゃ、あいつは止まんなかったろうしな。」 319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 21:53:25.28 ID:0YH0gC1T0 京介「それより、そっちはどうだったんだ?ちゃんと仲直りできたのか?」 あやせ「……いえ、まだ一言も話せませんでした」 京介「そっか」 京介「俺が桐乃に言おうか?」 あやせ「いえ、これ以上はお兄さんに迷惑かけられませんよ!」 あやせ「桐乃とは時間をかけて仲直りしていきます!心配しないで下さい!」 京介「おう!」 あやせ「ふふっ」 京介「あ、そうだ」 あやせ「どうしました?」 京介「俺たち、このまま付き合ったままで、いいのか?」 321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:00:03.80 ID:0YH0gC1T0 京介「桐乃のことは解決したし……その」 あやせ「……お兄さんはどうしたいですか?」 京介「そりゃ、あやせと付き合えるなら嬉しいし、このまま、その」 あやせ「ふふっ、素直でいいですよ!」 あやせ「私も、別れたくありません。確かに、桐乃のこともありましたけど」 あやせ「それ以前にお兄さんのこと結構好きでしたから!」 京介「あ、あやせぇ」どきどき あやせ「ま、お兄さんの変態なトコを除いて、ですけどね!」 京介「あやせぇ」ずーん あやせ「ふふっ」 337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:07:53.25 ID:0YH0gC1T0 京介「それじゃあ、これからもよろしく頼むぜ、あやせ!」 あやせ「はいっ!」 京介「あやせ」じー あやせ「……お兄さん?」 京介「……」ぐぐっ あやせ「ちょ、お兄さん!?」 京介「あやせぇ……」ぐぐっ あやせ「駄目っ!!」どんっ 京介「うおっ」 あやせ「破廉恥行為は駄目ですっ!清く正しい交際にしましょう!」 京介「えぇ~」 あやせ「いいですか?初めの半年は一切、私に触れちゃ駄目ですよ!?」 京介「えぇ~」 あやせ「当然ですっ!半年経って、やっと手を繋ぐことを許可します!」 353 名前:初めに言っておく、もう桐乃は出てきません[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:16:16.07 ID:0YH0gC1T0 京介「おまっ、それはやり過ぎ」 あやせ「嫌、なんですか?」 京介「……ぃぇ」 あやせ「よろしい」 京介「……はぁ」 あやせ「ふふっ」ちら あやせ「ん?あっ、もうこんな時間!」 あやせ「お兄さん、もう遅いですから帰りましょう!」 京介「え?ああ、本当だ。もうこんな時間か。」 京介「じゃ、帰るか?」 あやせ「あっ!」 京介「どうした?」 あやせ「学校にプリント忘れちゃったみたいです……。」 362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:23:58.09 ID:0YH0gC1T0 京介「プリントくらい、いいじゃんか明日でも」 あやせ「駄目なんです!そのプリント明日提出しなくちゃいけないものなんです。」 京介「そうなのか。んじゃ取りに行こうぜ?」 あやせ「いえ、もう遅いですし。学校、そんなに遠くないんで。私一人で……。」 京介「遅いんじゃ尚更だろ?いいから、行こうぜ?」 あやせ「本当、大丈夫ですから!」 京介「けど――」 あやせ「いいから!あんまりしつこいと警察呼びますよ!?」 京介(彼氏を警察に通報するって……) 京介「わーったよ。その代わりあんま遅くなんなよな?」 371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:29:01.51 ID:0YH0gC1T0 あやせ「はい!」 あやせ「それじゃあ、お兄さん気を付けて!」ふりふり 京介「ああ、お前もな!」ふりふり 京介「……ふぅ」くるっ 京介「……」すたすた 京介「……」すたすた 京介「……」くるっ あやせ「……」ふりふり 京介「ははっ、まだ手振ってやがる」 京介「……へへっ」ふりふり 376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:33:56.33 ID:0YH0gC1T0 ――5分後 京介「ん~」すたすた 京介「あやせのやつ、少し変だったかな?」すたすた 京介「妙に急かされたみたいで……」 京介「大丈夫か、あいつ」 京介「……」 京介「……戻るか」 京介「やっぱ心配だしな」 京介「とりあえず公園まで戻るか」たったったったっ 379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:39:03.44 ID:0YH0gC1T0 ――公園 京介「はぁはぁ、急いで来たから汗かいちまった、って」 京介「あやせのやつ、まだ公園にいんじゃねぇか」 京介「学校行くんじゃなかったのか?」 京介「どうしたんだよ?」 京介「……なんか様子が変だな」 京介(とりあえず、隠れっか)がさがさ あやせ「……」 394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 22:58:46.33 ID:0YH0gC1T0 あやせ「ぷっ」 京介「あ?」 京介(何吹き出してんだよ、あやせのやつ。) あやせ「ふっ、くくくっ、あははははっ」 京介(なんか、いつもと……さっきまでのあやせと違う) 京介(……なんか下品な笑いかただ。ちょっと嫌な感じ……。) あやせ「あははははっ、ふふっ、あはっ」 京介(いったいいつまで笑ってんだよ?思い出し笑いってレベルじゃ――) あやせ「ざまぁみろ」 423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 23:10:17.04 ID:0YH0gC1T0 あやせ「あ~、おっかしぃ。ふふふっ!」 あやせ「こんなに上手く行くなんて!」 あやせ「今朝の桐乃の顔っ!ぷぷっ!」 あやせ「すごい私を睨んで、あははっ。思い出すだけで可笑しい!」 あやせ「すっごい悔しそうな顔しちゃって!」 あやせ「まさかお兄さんに告白を断られてたなんてっ!」 あやせ「笑い堪えるの大変!」 あやせ「あぁ、頑張った甲斐あったなぁ」 あやせ「………っ」 あやせ「あっははは、くくくっ、あははははは」 京介「………どいうことだよ、あやせ?」 436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 23:19:18.59 ID:0YH0gC1T0 あやせ「え!?」 あやせ「お兄さん……帰ったんじゃ?」 京介「……やっぱり時間も遅いし、心配だから戻ってきた」 あやせ「ありがとうございます!お兄さんはやっぱり優しいんですね!ふふっ」 京介「……そういうの止めろ」 あやせ「……」 京介「説明してくれ、あやせ……さっきのはいったい何なんだ?」 あやせ「………はぁ」 あやせ「バレちゃいましたか……。いいですよ、全部話します。」 あやせ「わたし」 あやせ「桐乃のこと……大っ嫌いなんです」にこっ 454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 23:27:46.59 ID:0YH0gC1T0 京介「っ!」 京介「………どうして?」 あやせ「どうして?」 京介「お前ら親友じゃなかったのかよっ!?」 京介「大の仲良しでっ!桐乃のためならって、いつも言ってたじゃねぇかっ!?」 京介「それが、なんで……」 あやせ「まぁ、もともと上部だけだったんですよ」 京介「……っ」 あやせ「桐乃は知りませんけど、少なくても私はそうでした。」 あやせ「まぁ、桐乃は顔とスタイルは良いですからね。一緒にいてポイント高いですし。」 あやせ「桐乃の性格は面倒ですけどね。上手く手なずけました。」 468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 23:37:50.77 ID:0YH0gC1T0 あやせ「まぁ、性格だけならなんとかなったんですけどね」 あやせ「桐乃って、オタクでしょ?」 あやせ「それわかったとき本当に絶交しようとしたんですけど……。」 あやせ「あまりに必死だったんで」 京介「………俺の、せいか」 あやせ「いえ、あれが『新垣あやせ』ですから」 京介「……っ」 あやせ「でも、やっぱり気持ち悪いんですよねぇ、桐乃。」 あやせ「しかも重度のブラコン!知ってました?学校での会話、ほとんどお兄さんのことです。」 あやせ「流石に私も限界きちゃって。気持ち悪すぎです。」 京介「………それで」 あやせ「はいっ、それで今回のこと思い付いたんです。」 あやせ「桐乃と絶交できて、なおかつお兄さんから離す計画を。」 476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/20(水) 23:50:42.84 ID:0YH0gC1T0 あやせ「変だと思いませんでしたか?」 あやせ「桐乃のお兄さんに対する気持ちを断ち切るのに、なぜお兄さんと付き合うことになるのか」 京介「その理由はお前が……」 あやせ「だって、桐乃を止めるだけなら説得すれば済む話です。」 あやせ「まぁ、桐乃の性格からして説得は大変でしょうけど。」 あやせ「それでも今のようにはならなかったでしょう。」 京介「……」 あやせ「桐乃を焚き付ける必要があったんですよ。」 あやせ「桐乃を怒らせて、私と喧嘩して、お兄さんに告白させるように!」 京介「……っ」 488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/21(木) 00:02:50.90 ID:qWURLP+z0 あやせ「結構大変だったんですよ私」 あやせ「もう気づいていると思いますけど、昨日のお兄さんへの電話は嘘泣きでした。」 京介「……まぁそうだろうな」 あやせ「ふふっ。そして私はお兄さんに嘘を吐きました。」 京介「うそ?」 あやせ「桐乃から電話があったのは本当です。でも、最初から桐乃は怒っていませんでした。」 あやせ「怒らせたんですよ。わざわざ、煽るようなこと言って」 あやせ「必要以上に桐乃を怒らせ、告白するように仕向けたんですよ、私がね。」 517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/21(木) 00:14:59.52 ID:qWURLP+z0 京介「……それじゃあ、俺と別れないようにしたのも」 あやせ「はい」 あやせ「私と付き合っていれば、お兄さんは桐乃の告白を断ると思っていました。」 あやせ「でも、こんなに早く結果がでるとは思いませんでしたけどね。ふふふ」 あやせ「これが私の計画です!お兄さんにバレたのは計算外でした。油断してました。」 京介「……」 京介(なんてこった。俺は……俺と桐乃は初めからあやせに踊らされていたのかよっ!) 京介(あいつは、桐乃は本当は俺に告白する気なかったんだぜ?ずっと胸にしまっておくつもりで) 京介(傷つかなくって良かったあいつを、俺は!) 京介(………大馬鹿野郎だ、俺は。) 京介(ごめん、桐乃) 540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/21(木) 00:22:10.49 ID:qWURLP+z0 あやせ「まぁ、お兄さんにバレてしまいましたし、もうお別れですね!」 京介「ああ」 あやせ「たった一日だけでしたけど楽しかったです!ありがとうございました!」 あやせ「じゃ、これで失礼します!」 あやせ「あぁ、そうそう。もうその気もないと思いますけど」 あやせ「次、私に近づいたら通報しますよ?」にこ 京介「………」 あやせ「それじゃあ、さようなら。お兄さん。」すたすた 京介「………」 京介「………」

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