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748 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:20:18.90 ID:Rd5Fz7/4O [2/22]
麻奈美「京ちゃん、くりすますって予定入ってるかな?」
何寝ぼけたこと言ってんのかな、このおばあちゃんは。
京介「なぁ麻奈美、今月が何月か知ってるか?」
麻奈美「11月でしょー。いきなりどうしたの?」
京介「じゃあ今日は11日何日だかわかるか?」
麻奈美「んーと、24日!!」
京介「御名答、すごいぞ麻奈美。」
麻奈美「えへへ~、そうでもないよー。」
京介「では最後の質問です。クリスマスは何月何日に行われるものですか?」
麻奈美「えーと、12月25日じゃないのかな?」
京介「ファイナルアンサー?」
750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:29:30.92 ID:Rd5Fz7/4O [3/22]
ほんとだw
サーセン
麻奈実「ふえ?何それ?」
京介「復唱すればいいんだ」
ほんとにおばあちゃんだね、この娘は。
いや、むしろ最近のおばあちゃんのほうがよっぽどテレビに強いね、うん。
麻奈実「わ、わかった。繰り返せばいいんだね。」
京介「ではもう一度、ファイナルアンサー?」
麻奈実「ふぁ、ふぁいなるあんさー?」
…
長い沈黙が流れる。
そして先に沈黙を破ったのは…
754 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:39:01.97 ID:Rd5Fz7/4O [4/22]
修正してきたZE
麻奈実「京ちゃん、まだk」
京介「正解!!」
ビクッと跳びはねるようなリアクションをとる麻奈実。
可愛いな、ちくしょう。
麻奈実「びっくりしたー、驚かさないでよー、もー。」
京介「ははは、悪い悪い。」
麻奈実「それでそのくいずはなんか意味あるの??」
あー、そうだすっかり忘れてた。
京介「まぁ、要するにだ。クリスマスまでちょうどあと一ヶ月あるわけだ。
だからいくらなんでも予定を聞くにしては早過ぎやしないかいってはなし。」
麻奈実「は、早めに聞いとかないと他の子にと、とられちゃうから///」
ぐっ、このおばあちゃん可愛いぞ。
755 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:44:59.20 ID:Rd5Fz7/4O [5/22]
京介「誰もとらないと思うぞ」
麻奈実「で、でも一応…」
京介「んー、オーケーと言いたいところなんだが今年に限ってダメになるかも知れないんだ。」
冬コミが迫ってるしね。
急に用事がはいってドタキャンなんて麻奈実にしたくないからな。
京介「だから今はまだわからない、ごめん。」
麻奈実「そっかぁ、なら仕方ないよね。
ごめん、この話は忘れて…。」
すげー落ち込んでるじゃん。
俯いて泣きそうになって…
なんで俺なんかのために。
756 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:48:30.78 ID:Rd5Fz7/4O [6/22]
…
せっかく麻奈実も勇気だして聞いてくれたんだよな。
クリスマスは無理かも知れないけど、
その勇気に俺も答えようじゃないか!!
京介「なぁ、麻奈実!!」
麻奈実「なに、京ちゃん…グスッ…」
京介「クリスマスはまだわからないけど明日は空いてるんだ。
だから麻奈実、明日俺とデートしてくれ。」
麻奈実「ほえ?い、いきなりすぎるよー、京ちゃん///」
京介「ダメか、麻奈美?」
麻奈実「だ、ダメじゃないよ、むしろ全然おっけーだよ。」
757 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:53:39.65 ID:Rd5Fz7/4O [7/22]
京介「そっか、ありがとな。」
麻奈実「ううん、こちらこそありがとうね、京ちゃん。」
麻奈実「あ、そうだ!!今日はお店の手伝いしなきゃいけないんだった!!
だから今日はもう帰るね。」
京介「え、あぁ。」
麻奈実「じゃ、また明日ね、京ちゃーん!!」
京介「あ、おう」
どうしたんだ麻奈実の奴…
随分とまぁ急だな。
まぁいっか、明日に備えて俺も寝るかな。
758 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 18:58:36.94 ID:Rd5Fz7/4O [8/22]
翌日
予定の15分前に到着。
麻奈実を待たせるわけにもいかないし、紳士としては当然の振る舞いかな。
って既にいるし…
京介「おーい麻奈実!!」
麻奈実「あ、京ちゃん!!おーい!!」
手をパタパタと降る麻奈実。
なんと愛くるしいおばあちゃんだ…
京介「わりぃ、待たせちまったか。」
麻奈実「ううん、今来たところだよ。」
絶対嘘だな。
麻奈実のことだから1時間くらい前からいたんじゃねーの。
まぁ、いっか。
本人がこれだしな。
京介「麻奈実、ありがとな。」
760 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:05:26.84 ID:Rd5Fz7/4O [9/22]
麻奈実「ほえ!?な、なんのことかな!!」
京介「別になんでもいーだろ。」
麻奈実「そ、そーだね。どう致しまして、京ちゃん。」
京介「お、おう///」
満面の笑みを浮かべる麻奈実。
マジ天使。
京介「そ、それはそうと早く行こうぜ。
時間がもったいない。」
麻奈実「そ、そうだね。
じゃーどこいこっか?」
京介「そーだな…」
そーなんだよな、夕方5時からどこいけってんだよ。
762 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:11:23.38 ID:Rd5Fz7/4O [10/22]
麻奈実「じゃ、じゃー公園でぶらぶらしながら決めるってのはどう?」
京介「そうだな、俺達らしくていいかもな。
ならそうと決まれば行こうぜ。」
…
麻奈実「ねー、京ちゃん?」
京介「ん、どうした?」
麻奈実「なんでデート、明日じゃなくて今日にしたの?
ほら明日は土曜日で学校お休みでしょ、なのになんでかなー。」
765 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:18:15.99 ID:Rd5Fz7/4O [11/22]
京介「まぁ、いろいろあるんだよ。」
麻奈実「むー、気になる…」
京介「別になんもねえよ。
ただなんとなく今日お前とデートしたくなっただけ。」
麻奈実「///」
麻奈実「えへへ、ならいいんだ!」
京介「おう!ときに麻奈実よ、さっきからいっこうに行く場所が決まらないんだが…」
麻奈実「うーん、ならこのまま公園でいいんじゃないかな、私達らしくて。」
京介「くすっ」
麻奈実「どうかしたの京ちゃん?」
京介「なんでもない。
いいよな公園、俺達らしくて!!」
麻奈実「うん!!」
京介「じゃあこのままふらついてるのもなんだし、せめてベンチでもいこうぜ。」
767 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:23:54.79 ID:Rd5Fz7/4O [12/22]
…
なんだかんだで小1時間くらいトークをくり広げてたわけでそろそろあったまってきただろ。
京介「なぁ、麻奈実。」
麻奈実「なぁに、京ちゃん。」
京介「あのさ麻奈実、いつもありがとな。」
麻奈実「どう致しまして。てゆーかどうしたの?改まって…」
京介「俺、いっつもお前に頼ってばっかじゃん、
勉強とかさ。
そうじゃなくてもイロイロお前から貰っちゃってるんだよ。」
麻奈実「そ、そうかなぁ。」
768 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:29:02.18 ID:Rd5Fz7/4O [13/22]
京介「そうなんだよ。
最近やたらイライラすることがあってさ、
その度にお前の笑顔っていうか声っていうかよくわかんねぇけどお前に癒されてんだよ。
なんか変な言い方だけど心が洗われるっていうか救われるっていうかさ。
だからお前には言葉になんないくらいすげえ世話になってるんだよ。」
京介「だから麻奈実、いつもありがとな、ほんと感謝してる。」
麻奈実「う、うん…」
京介「コレ、そのいつもの感謝の御礼。
ちょっとっていうかかなり早いけどクリスマスプレゼント。」
769 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:34:02.13 ID:Rd5Fz7/4O [14/22]
麻奈実「え、いいの?」
京介「何も言わず受けとってくれ。」
麻奈実「うん…、開けていい?」
京介「あぁ。」
俺が選んだプレゼントはネックレス。
桐乃に言わせれば有りがちで普通なプレゼントだろうが、
だからこそ俺はこの普通のネックレスを選んだ。
俺の普通の日常を保ってくれてるのは麻奈実だからな。
麻奈実「こ、こんな高そうなもの貰えないよ~。」
京介「別にそこまで高くねえよ。
それに言ったろ何も言わずに受け取ってくれって。」
まぁ安くもないけどな。
770 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:40:19.23 ID:Rd5Fz7/4O [15/22]
麻奈実「うん…、で、でも~」
京介「…なら俺が付けてやるよ。」
麻奈実「ふえ~!?」
京介「いいからほら。」
麻奈実「う、うん///」
こうして見ると麻奈実がいくら普通、地味顔と言ってもやはり可愛いものだ。
いや、こうして見なくても俺にとっては十分可愛いけどな。
京介「ほれ、付け終わったぞ。」
麻奈実「ど、どう?似合ってるかな?」
京介「似合ってる、とっても可愛いぞ。」
麻奈実「えへへ、ありがとう京ちゃん///」
773 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 19:52:28.04 ID:Rd5Fz7/4O [16/22]
京介「おう、どう致しまして。」
麻奈実「大切にするね!」
京介「そうしてやってくれ。」
とりあえず今日のデートはこれで達成かな。
麻奈実「京ちゃん、実は私からもプレゼントがあるんだ。
受けとって貰えるかな…」
京介「いいぞ、断る理由はないからな。」
ゴソゴソ
麻奈実「じゃーん!!京ちゃんの為に作った手作りマフラーです!!」
775 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 20:00:06.83 ID:Rd5Fz7/4O [17/22]
麻奈実「京ちゃんも私にネックレス付けてくれたから、
私もマフラー巻いてあげるね。」
京介「俺は別にいいよ、自分で巻けるし…」
麻奈実「いいからいいから~」
うっ、こういうのされてるほうはこんなに恥ずかしいのか…
麻奈実「はい、でーきた」
京介「おう、サンキューな///」
麻奈実「えへへ、どう致しましてー。」
ん、このマフラーなんか繋がってる気がするんだが。
776 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 20:07:17.59 ID:Rd5Fz7/4O [18/22]
麻奈実「そしてこちら京ちゃんのとお揃いのマフラーです!」
麻奈実「ぺあるっくって言うんだってー。」
そういうことか。
通りでこのマフラーに違和感を覚えるわけだ…
京介「ま、麻奈実さん?」
麻奈実「どうしたの京ちゃん?」
京介「そのマフラーとこのマフラー。
繋がっちゃあいませんかい?」
…
麻奈実「ふえぇーーーーーーー!?」
778 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 20:14:59.38 ID:Rd5Fz7/4O [19/22]
京介「お、落ち着け麻奈実」
麻奈実「き、昨日徹夜で作ったから寝ぼけて繋げちゃったのかなぁ…」
麻奈実「どどどどうしよう、ごめんね京ちゃん…
じゃ、じゃあちょっと長いけどこれ全部京ちゃんが使って?」
京介「いや、そんなわけにもいかんだろ!!」
麻奈実「そうだよねぇ…
ほんとどうしよう、ごめんね京ちゃん。」
はぁ、俺の想像の遥か上を行くな、麻奈実さんは。
780 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 20:35:30.20 ID:Rd5Fz7/4O [20/22]
京介「落ち着け麻奈実、二人分なら二人で巻けばいいだけだろ。」
そう言い俺は麻奈実に残り半分のマフラーを巻いてやった。
麻奈実が俺に巻いてくれたように。
京介「な、これでいいだろ。」
麻奈実「う、うん…」
京介「これ、すっげえあったかいな。」
麻奈実「うん、ありがとう京ちゃん…」
麻奈実「来年こそはちゃんと二人分別々のマフラー編んでくるからね。」
京介「別にいいんじゃないか、これはこれで。」
麻奈実「そんなこと言ってー、嘘ばっかし…」
京介「嘘じゃねえよ。
俺は来年も麻奈実と一緒にこのマフラーを巻きたいんだよ。」
麻奈実「京ちゃんのばか///」
781 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/01(水) 20:39:32.87 ID:Rd5Fz7/4O [21/22]
どうやらうちのサンタクロースはあわてんぼうの上にドジでおっちょこちょいらしい。
だが俺にちゃんと大切なプレゼントを運んできてくれた。
俺はこのサンタクロースからいつまでプレゼントを貰えるのだろう。
来年かも知れないし、再来年かも知れない。
もしかしたら今年で最後かも知れない。
だけど俺はずっとこのサンタクロースからプレゼントからを貰い続けたい…そう願っている。
京介「なぁ、麻奈実?」
麻奈実「なあに、京ちゃん。」
京介「来年も再来年もその先もずっと、クリスマスにはこのマフラーを一緒に巻こうな。」
麻奈実「うん!!」
Fin