俺の妹がこんなに可愛いわけがないSS in VIP@WIKI内検索 / 「高坂京介は落ち着かない03」で検索した結果

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  • 高坂京介は落ち着かない03
    「思えば先輩と二人で話すのは随分と久しぶりね。ここへ来るのは尚更」 俺高坂京介が後輩であり友人でもある黒猫こと五更瑠璃と、この校舎裏を訪れるのは半年ぶりにもなる。 思い出深いには違いないが…ここで最後に交わした会話が会話だったため、自然と足は遠のいていた。 あの夏の日。彼女が精一杯に投げかけた呪いは今も生きている。 たとえそれが彼女の望んだ形で結実しなかったにせよ 「そんな暗い顔で黙り込むのはどうかしら、先輩?」 「あ、あぁ。悪い。このシチュエーションが何ともな」 俺がつい正直な気持ちを吐露してしまうと、黒猫は珍しく目を細めて苦笑った。 「貴方がナイーブになってしまうのも理解できるけれど。私は悪くない気分よ。不思議と」 「そいつは、なんでだろうな」 「そうね…言えばまた貴方を困らせてしまうのかもしれないけど。  先輩...
  • 高坂京介は落ち着かない06
    ふぃ~…… く、くたびれたぁ 大学に上がってからまだ日が浅いとはいえ、環境の変化が想像以上に大きかった。 学生生活に必要な様々の情報をうまい具合に取り込まないとならん。 しばらくは汲汲とする日々が続きそうな感触だ。 肩や首をグキグキとほぐしながら掲示板を流し見、さぁ帰るかというところで横合いから声をかけられる。 「高坂じゃねーか。おいおい奇遇だな」 ここ数日で聞き慣れた、でもないが、声の方へ意識を向ける。 「ああ、部長。いま帰りすか」 「部長はよせ。何回言えば気が済むんだ。ったく」 たしかに、先月一緒に高校を卒業してゲー研って所属から離れたからには、部長もないんだが……つい習慣で。 俺の数少ない親友と言ってもいい部長こと三浦絃之介は、過去数回の留年実績から卒業が危ぶまれてた訳だが 今年こそは年貢の納め...
  • 高坂京介は落ち着かない08
      *  *  *  *  *  * ああ、了解だ で、お前は来られないのか そっか。伝えとくわ …は? わーってるって。言われるまでもねーよ! どんだけ信用無いんだっちゅうの、自分の兄貴に じゃあな。応。   *  *  *  *  *  * 思いのほか長くなった通話を終えると、携帯を耳から離した途端に待ちわびた加奈子が口を開く。 「桐乃なんだって~?」 「それがだな、手短に言うと、俺たちがこれから向かう先を提案してくれた」 「どゆこと??」 親愛なる我が妹いわく。都内某所でオタ関連のイベントが催されているそうな。 即売会の類いか、はたまたライブとかだろうか。 あんたたちでも楽しめるだろうからと力強く請け負っていたんで、ものは試しに行ってみようか…という 「...
  • 高坂京介は落ち着かない01
    一月某日。 正月休みも明けてセンター試験まで十日をきっている。 今頃になって最後の追い込みってんでもないが、 人並みに募らせた緊張感に駆られて、先日買い足した問題集と格闘する俺である。 そろそろ暗記もののチェックに移ろうかと考えた矢先、 時間的に今日は来ないらしく思われた加奈子が元気よく訪ねて来る。 「京介、根詰めすぎても良くないから気分転換に外出よーぜっ!」 言って加奈子は肩掛けのスポーツバッグを示して見せた―― あれよという間に近場の公園まで連行される。 まぁ気分転換するのは吝かでないので、べつに文句の一つもありはしないが。 「それでバッグの中には何を用意してるんだ。勿体つける程のもんじゃないだろ」 促すと加奈子は待ってましたと言わんばかりにそれをご開帳する。 ラケットとシャトル…? てっきり無難にキャッチボ...
  • 高坂京介は落ち着かない09
    ―――――――――――― ―――――――― ―――― 「ん~……しょっ」 出入口まで戻ると加奈子は大きく伸びをして首やら肩やらほぐす。 帰りの混雑を避けるべく、閉会の時間より少し早めに会場をあとにして正解だったようだ。 「お疲れ。まぁ、あれだけ着替えこなせばくたびれもするか」 すぐそこで買ったジュースを渡してやる。 半分以上売り切れになってる自販機が、今日のイベントの人出を語っていた。 「サンキュ。ふう……案外楽しめたわ、うん」 「なに言ってやがる。俺が勧めた衣装よりも自分で選んで着たのが明らかに多かったじゃねえか」 「えー、そうだったっけ」 かわす言葉にも満足感がうかがえる。 加奈子は続けて靴を履き直し、爪先をトントンとリズミカルに鳴らした。 「つーかお前の選んだのはあれな、いっそ見事と言え...
  • 高坂京介は落ち着かない04
    ついさっき降りだした雨が、早くも道路を黒く染め尽くそうとしている。 朝の予報は50%。念のために傘を用意してきて正解だったようだ。 それにしても…… 「あのなぁ、この間も何の備えも無しに風邪引いてただろ。すこしは懲りろよ」 なかば濡れ鼠で駆け込んできたお馬鹿に呆れ果て、自然に溜め息も出る。 当の本人はというと、まだ乱れた息を整えつつ、さすがに決まりが悪そうな顔をのぞかせた。 「こんな急に強くなるなんて思わなくってさ。でもほら、あれ。水も滴る」 「ハイハイ、いい女いい女」 さしあたって俺が羽織ってきたウインドブレーカーを渡す。 洒落っけのない、機能一点張りの雨具だが、この際文句は言わせない。 「いいよ別に。アタシもう濡れてんじゃん。一緒に傘に入れてくれるだけでいいって」 「つべこべ言わずに着とけっつーの。解ってないなら...
  • 高坂京介は落ち着かない07
    京介―― 京介―― 俺の名を呼ぶ声に、眠りの淵から意識が引き上げられる。 あと少し…もう少しだけ寝かせてくれ…。 などと思いつつ同時に、こんな感想が浮かぶからには半ば目醒めてきているんだなと自覚される。 どうにか開いた目を擦ろうとするが腕が動かない。 なんだ、麻痺?寝違えたか? 途端に眠気が飛び、痺れた腕を確認すべく体勢を変える。 と…何の事はない。すぐ隣でスヤスヤと眠る彼女が俺の腕を枕にしていた、という有りがちなオチだった。 起こさないよう、なるべく慎重かつ迅速に腕と枕(本物)とを入れ換える。 このまま眠る加奈子を観察していたくもあるが… 生理的欲求に衝き動かされ、そそくさと寝床を後にする。 用を足し、顔を洗うと、続いて喉の乾きをおぼえた。 昨日は殆ど体を動かしてないとはいえ、寝てた時間が長かったから逆に水分不...
  • 高坂京介は落ち着かない02
    「海が見たい。」 そう彼女が主張したので、今日は海の日になった。 なにを言ってるのかわから(ry 「こんな冬の真っ只中に、よりによって海とか、物好きというか酔狂というか…」 「いやそれ意味同じだから。そんなんで本当に試験大丈夫だったわけ?」 「ほっとけ。まぁ、心配には及ばん」 そう。長きに渡る受験闘争も先日のセンター試験を終え、ようやく一山越えた感なのだ。 自己採点の結果は、ここらで休息日を取ってもいいだろうと思えるものではあった。 「にしても、なんで海かね。寒い景観しかないだろに」 「いいじゃん、加奈子は京介と海に行きたいの。つべこべ言わずに連れてけよー」 押しきられてしまった。 とはいえ、このくらいなら我が侭って程でもない。 何だかんだで一月の間コイツなりに俺を気遣って接してくれてる。そこには報いよう。 ...
  • 「高坂京介は落ち着かない」03
    「ふあぁ~……ぁふ」  ついつい大欠伸を洩らしてしまうのも仕方ないやな。  ほんの数時間前、親父に付き合って二年参りに行ったばかりだ。  あの外見に違わず家長として家内安全無病息災の験担ぎを大事にする人であり、今年はおそらく俺や桐乃が無事に受験に臨めるようにという祈願もあったのだろう。  特に誘いがあった訳ではないんだが、同行することにした。  結果、元日で普段より大分朝が遅いってのに、やたらと欠伸が出てしまう。なんだかな……  家族全員の失笑を買いつつ、餅と雑煮を食べ、こうして二度めの初詣?に出掛ける俺だった。  というのは、正月早々赤城からメールが届き新年の挨拶がてら初顔合わせという趣きらしい。  麻奈実も誘ってくれと頼まれ電話してみたはいいものの、今年は和菓子屋のがいつになく好調で今日は時間を取れないと言う。  後で改めて俺...
  • 高坂京介は落ち着かない05
    時の流れは早いもの。月日は瞬く間に過ぎた。 春四月。 地元の志望校へ無事合格を果たした俺は、あと何日かで晴れて大学生になる。 新生活の節目を迎えようという今日、俺と加奈子は―― じつはケンカしてたりする。 いや、ケンカってほど大した事じゃない。あいつがちょっとヘソを曲げてるだけなんだが。 これがまた、微笑ましくも手強くて参ったもんだ。 「おっす、加奈子、お前のが早く来てるなんて珍しいな」 「……はよ」 これである。 可愛くねー!と言ってやりたい気持ちと、そんな不景気な面も可愛いなとからかってやりたい気持ちが相半ばする。 こうしてデートに繰り出すのも何回目だろう。 いちいち数えてられんくらいには二人一緒に居るのが馴染んできた。 いまの加奈子のご立腹がどれだけか正確には測れないが、今日も小洒落た格好で来てると...
  • 「高坂京介は落ち着かない」09
    ふぃ~…… く、くたびれたぁ 大学に上がってからまだ日が浅いとはいえ、環境の変化が想像以上に大きかった。 学生生活に必要な様々の情報をうまい具合に取り込まないとならん。 しばらくは汲汲とする日々が続きそうな感触だ。 肩や首をグキグキとほぐしながら掲示板を流し見、さぁ帰るかというところで横合いから声をかけられる。 「高坂じゃねーか。おいおい奇遇だな」 ここ数日で聞き慣れた、でもないが、声の方へ意識を向ける。 「ああ、部長。いま帰りすか」 「部長はよせ。何回言えば気が済むんだ。ったく」 たしかに、先月一緒に高校を卒業してゲー研って所属から離れたからには、部長もないんだが……つい習慣で。 俺の数少ない親友と言ってもいい部長こと三浦絃之介は、過去数回の留年実績から卒業が危ぶまれてた訳だが 今年こ...
  • 「高坂京介は落ち着かない」06
    「思えば先輩と二人で話すのは随分と久しぶりね。ここへ来るのは尚更」 俺高坂京介が後輩であり友人でもある黒猫こと五更瑠璃と、この校舎裏を訪れるのは半年ぶりにもなる。 思い出深いには違いないが…ここで最後に交わした会話が会話だったため、自然と足は遠のいていた。 あの夏の日。彼女が精一杯に投げかけた呪いは今も生きている。 たとえそれが彼女の望んだ形で結実しなかったにせよ 「そんな暗い顔で黙り込むのはどうかしら、先輩?」 「あ、あぁ。悪い。このシチュエーションが何ともな」 俺がつい正直な気持ちを吐露してしまうと、黒猫は珍しく目を細めて苦笑った。 「貴方がナイーブになってしまうのも理解できるけれど。私は悪くない気分よ。不思議と」 「そいつは、なんでだろうな」 「そうね…言えばまた貴方を困らせてしまうのかもしれないけど。 ...
  • 「高坂京介は落ち着かない」01
    こんな年の瀬に、夜の街路をダバダバ走るのは誰だろう。 それは俺と加奈子だ。俺は喚く加奈子を追い立てながら駆ける。 「お前な、悪態ついてる暇があるなら足動かせ!」 「ったくアイツらしつこすぎだっつーの、最悪最悪ー」 「酔っ払いに絡まれたくらいで挑発的に返すからだろ…」 その酔っ払い連中は執拗に後を追ってくる。 よぅよぅお嬢ちゃん俺たちと遊ばない?とか、こんなちんちくりん相手に絡むとは奇特な奴らだ。 俺の存在なんかガン無視だったしね 「チクショー調子こきやがって。なんで加奈子があんなのに逃げなきゃなんねーのよっ」 「そりゃお前、そんなカッコで迎え撃ちも何もないだろ」 イベントの打ち上げとやらで例によってコスプレ姿のままじゃあ さすがの加奈子も分が悪いと理解はしているだろうに。 つーか酔ってる連中と並べても遜色ないくらい口汚...
  • 「高坂京介は落ち着かない」04
    一月某日。 正月休みも明けてセンター試験まで十日をきっている。 今頃になって最後の追い込みってんでもないが、 人並みに募らせた緊張感に駆られて、先日買い足した問題集と格闘する俺である。 そろそろ暗記もののチェックに移ろうかと考えた矢先、 時間的に今日は来ないらしく思われた加奈子が元気よく訪ねて来る。 「京介、根詰めすぎても良くないから気分転換に外出よーぜっ!」 言って加奈子は肩掛けのスポーツバッグを示して見せた―― あれよという間に近場の公園まで連行される。 まぁ気分転換するのは吝かでないので、べつに文句の一つもありはしないが。 「それでバッグの中には何を用意してるんだ。勿体つける程のもんじゃないだろ」 促すと加奈子は待ってましたと言わんばかりにそれをご開帳する。 ラケットとシャトル…? てっきり無難にキ...
  • 「高坂京介は落ち着かない」10-2
      *  *  *  *  *  * ああ、了解だ で、お前は来られないのか そっか。伝えとくわ …は? わーってるって。言われるまでもねーよ! どんだけ信用無いんだっちゅうの、自分の兄貴に じゃあな。応。   *  *  *  *  *  * 思いのほか長くなった通話を終えると、携帯を耳から離した途端に待ちわびた加奈子が口を開く。 「桐乃なんだって~?」 「それがだな、手短に言うと、俺たちがこれから向かう先を提案してくれた」 「どゆこと??」 親愛なる我が妹いわく。都内某所でオタ関連のイベントが催されているそうな。 即売会の類いか、はたまたライブとかだろうか。 あんたたちでも楽しめるだろうからと力強く請け負っていたんで、ものは試しに行ってみようか…...
  • 「高坂京介は落ち着かない」05
    「海が見たい。」 そう彼女が主張したので、今日は海の日になった。 なにを言ってるのかわから(ry 「こんな冬の真っ只中に、よりによって海とか、物好きというか酔狂というか…」 「いやそれ意味同じだから。そんなんで本当に試験大丈夫だったわけ?」 「ほっとけ。まぁ、心配には及ばん」 そう。長きに渡る受験闘争も先日のセンター試験を終え、ようやく一山越えた感なのだ。 自己採点の結果は、ここらで休息日を取ってもいいだろうと思えるものではあった。 「にしても、なんで海かね。寒い景観しかないだろに」 「いいじゃん、加奈子は京介と海に行きたいの。つべこべ言わずに連れてけよー」 押しきられてしまった。 とはいえ、このくらいなら我が侭って程でもない。 何だかんだで一月の間コイツなりに俺を気遣って接してくれてる。そこには報い...
  • 「高坂京介は落ち着かない」07
    ついさっき降りだした雨が、早くも道路を黒く染め尽くそうとしている。 朝の予報は50%。念のために傘を用意してきて正解だったようだ。 それにしても…… 「あのなぁ、この間も何の備えも無しに風邪引いてただろ。すこしは懲りろよ」 なかば濡れ鼠で駆け込んできたお馬鹿に呆れ果て、自然に溜め息も出る。 当の本人はというと、まだ乱れた息を整えつつ、さすがに決まりが悪そうな顔をのぞかせた。 「こんな急に強くなるなんて思わなくってさ。でもほら、あれ。水も滴る」 「ハイハイ、いい女いい女」 さしあたって俺が羽織ってきたウインドブレーカーを渡す。 洒落っけのない、機能一点張りの雨具だが、この際文句は言わせない。 「いいよ別に。アタシもう濡れてんじゃん。一緒に傘に入れてくれるだけでいいって」 「つべこべ言わずに着とけっつーの。解っ...
  • 「高坂京介は落ち着かない」10-3
    ―――――――――――― ―――――――― ―――― 「ん~……しょっ」 出入口まで戻ると加奈子は大きく伸びをして首やら肩やらほぐす。 帰りの混雑を避けるべく、閉会の時間より少し早めに会場をあとにして正解だったようだ。 「お疲れ。まぁ、あれだけ着替えこなせばくたびれもするか」 すぐそこで買ったジュースを渡してやる。 半分以上売り切れになってる自販機が、今日のイベントの人出を語っていた。 「サンキュ。ふう……案外楽しめたわ、うん」 「なに言ってやがる。俺が勧めた衣装よりも自分で選んで着たのが明らかに多かったじゃねえか」 「えー、そうだったっけ」 かわす言葉にも満足感がうかがえる。 加奈子は続けて靴を履き直し、爪先をトントンとリズミカルに鳴らした。 「つーかお前の選んだのはあれな、い...
  • 「高坂京介は落ち着かない」02
     年の瀬も押し迫り……なんて常套句が毎日のように浮かぶ12月末。  沙織が「京介氏の慰問会を開きませう」とか言って、控えめながらクリパの場を設けてくれたり、 (アイツの心遣いには頭が下がるぜ本当)  黒猫が「邪魔にならないといいけれど」と腕の通しやすい上着を拵えてくれたり、ゲー研の連中は、冬コミは申し訳程度しか参加できないと伝えたんだが、暖かい励ましで迎えてくれた。 (代わりとばかりに武勇伝をせがまれもした。ないから、そんなん)  麻奈実やあやせたんも「手伝える事があれば気兼ねなく言って(ください)」と宣う。  俺ってば思ったより愛されてんのかしら…と感慨も大きい。  そんなこんなで早30日。  親父もようやく休みに入ったかと思えば、年末年始の警ら体制がどうこうと助力を請われたようで、完全にリラックスする訳に行かない様子だ。  そんなこん...
  • 「高坂京介は落ち着かない」08
    時の流れは早いもの。月日は瞬く間に過ぎた。 春四月。 地元の志望校へ無事合格を果たした俺は、あと何日かで晴れて大学生になる。 新生活の節目を迎えようという今日、俺と加奈子は―― じつはケンカしてたりする。 いや、ケンカってほど大した事じゃない。あいつがちょっとヘソを曲げてるだけなんだが。 これがまた、微笑ましくも手強くて参ったもんだ。 「おっす、加奈子、お前のが早く来てるなんて珍しいな」 「……はよ」 これである。 可愛くねー!と言ってやりたい気持ちと、そんな不景気な面も可愛いなとからかってやりたい気持ちが相半ばする。 こうしてデートに繰り出すのも何回目だろう。 いちいち数えてられんくらいには二人一緒に居るのが馴染んできた。 いまの加奈子のご立腹がどれだけか正確には測れないが、今日も小洒落た格好...
  • 「高坂京介は落ち着かない」10-1
    京介―― 京介―― 俺の名を呼ぶ声に、眠りの淵から意識が引き上げられる。 あと少し…もう少しだけ寝かせてくれ…。 などと思いつつ同時に、こんな感想が浮かぶからには半ば目醒めてきているんだなと自覚される。 どうにか開いた目を擦ろうとするが腕が動かない。 なんだ、麻痺?寝違えたか? 途端に眠気が飛び、痺れた腕を確認すべく体勢を変える。 と…何の事はない。すぐ隣でスヤスヤと眠る彼女が俺の腕を枕にしていた、という有りがちなオチだった。 起こさないよう、なるべく慎重かつ迅速に腕と枕(本物)とを入れ換える。 このまま眠る加奈子を観察していたくもあるが… 生理的欲求に衝き動かされ、そそくさと寝床を後にする。 用を足し、顔を洗うと、続いて喉の乾きをおぼえた。 昨日は殆ど体を動かしてないとはいえ、寝てた時間が長かったから逆...
  • 無題:6スレ目624
    624 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/10(月) 21 05 30.80 ID 2bl3+4MAO [6/10] その日――兄貴の様子がいつもと違うことに気付いた。 どこがと言いにくいけれど垣間見られる違和感。 ううん、違和感を覚えているのは兄貴の方かもしれない。 さりげなく振る舞っているつもりでも周囲を伺うような視線を隠しきれていない。 なにか置き忘れた物がある? それを思い出せないでいるとか。 それか、誰かが会いに来るのを待ってるとか……? 挙動不審ってほど露骨じゃないにしろ、その微かな落ち着かなさが気になり始めるともうダメ。 見てるこっちがヤキモキして仕方無い。 心中にわき出てきた靄を払うべく声をかけてみる。 「ねえ」 「ん…ああ、どうかしたか桐乃」 「どうかしたかはこっちの台詞。なに朝から気もそぞろな顔してんのよ」 ...
  • 無題:1スレ目130/小ネタ
    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 23 13 10.44 ID luHRYvWf0 [3/3] 京介と黒猫がラブラブしてるのを見た学校メンバーの反応が見たい 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 23 25 53.87 ID 7oLv7KEBO [3/5] 126 おk この度、私高坂京介は五更瑠璃さんとお付き合いをさせてもらうことになりました。 人生初の彼女と言っても過言ではないんじゃないかなぁ。 そんなことはさて置き、付き合ったとこで学校は毎日あるもので行くわけだ、行きたくないけど。 その道中、まぁ遠回りになっちまうが彼女さんを迎えに行かなきゃならんのだ。 そう付き合う時に決まっちまったからな。 京介「お待たせ、くろね…あー失礼。お待たせ、る、...
  • 「願い」破2
                       【破】 2章 秋葉原中央病院 AM6:00 意識が深い深い海の中からゆっくりとと浮上していく。 カーテンの隙間から漏れてくる朝日の光が、細い線となり顔に差し込む。 ……あれ、ここ ? 先程までの夢と見慣れぬ景色のせいで、意識がまだぼんやりとしている。 寝ぼけ眼のままベッドの方へ視線を動かすと、静かに寝息をたてて眠っている京介が映る。 どうやら京介の手をずっと握ったまま、朝まで眠ってしまったらしい。 ふと、先程見た夢の内容が驚くほど鮮明に思い出される。 京介がどこか遠くに、私の手が届かないところまで行ってしまう夢。 自分の息が途端に速くなり、まるで胸を万力で締め付けられるような寂寥感に苛まれる。 「……京介が居なくなるなんてイヤ。」 先程の夢を追い払おうと小さ...
  • 無題:9スレ目474/小ネタ
    474 名前: ◆lI.F30NTlM[sage saga] 投稿日:2011/04/14(木) 02 52 34.38 ID GzaS8o9oo [2/4] 仮面ライダーシスドー・高坂京介は改造人間である。 彼を改造したのは、どこの誰なのか一切謎である。 仮面ライダーシスドーは、妹・桐乃のために今日も東奔西走、右往左往する。 だが、あえて言おう。彼は妹が大っ嫌いである! 第一話 「極道顔! 親父怪人の恐怖!」 桐乃「お父さんにオタク趣味を否定されました」 京介「俺に任せろ!」 親父「桐乃の趣味は認められん」 シスドー「出たな、親父怪人! これでも食らえ! 必殺・妹の戦果!!」バサバサバサッ 親父「この成績表や賞状の山がどうした?」 シスドー「桐乃はこれだけの努力をし、なおかつモデル活動もしている。オタク趣味ぐら...
  • 名探偵あやせ:12スレ目698
    698 名前: ◆Koneko/8Oc[sage saga] 投稿日:2012/06/17(日) 17 00 16.78 ID 4ZBc2X6so [1/13] 「真犯人は、お兄さんです」 俺の顔を見るなり、あやせは真っ直ぐに突き出した人差し指を俺に向けて断言した。 約束した時間よりも大幅に遅刻して来た癖に、その顔には悪びれる様子など微塵もない。 昨夜、あやせが電話で指定した場所はいつもの児童公園ではなく、意外にも植物園だった。 待ち合わせの相手があやせなら、その場所がたとえ地獄であっても俺が出向くことに変わりはない。 しかしそうは言っても、いきなり真犯人呼ばわりされたんじゃ堪ったもんじゃない。 「何で俺が真犯人なんだよ」 「わたし、どう考えても真犯人はお兄さんをおいて他にないと決めてたんですが……。  そうじゃないと、お話を初めから練り直さ...
  • 無題:6スレ目225
    225. VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 10 52 47.49 ID BhkmyQAO 「それでね、私が何言ってももう全ッ然聞く気がないわけ!  こっちはようやく準備が整って、さあ、これからだってときなのよ!?  まだ借金だらけで……もう、もう私……生きていけないよぉ……」 唐突に始まったが、俺、高坂京介は、今絶賛大ピンチの真っ只中にいた。 原因はもちろん、俺の目の前にいる酔いも回っていい感じに泣きが入っているねーちゃんだ。 かつては、俺が泣きながらこの人に頭を下げたっけ。 元売れっ子作家、転じて元盗作犯、そして新たに元同人ゴロの経歴が 追加されるかされないかの瀬戸際に立たされている伊織・フェイト・刹那さん。 「どうしてこうなった……」 思わずそう呻いた。 たまたま街で遭遇し、喫茶店に入って話をしていたら...
  • 無題:8スレ目625/小ネタ
    625 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage sage] 投稿日:2011/03/17(木) 18 52 39.13 ID nCMFEvxi0 [2/2] 俺、高坂京介は混乱している 大学進学を決めて、ようやく大学生活に慣れたという頃に 両親が、否、今まで俺を育ててくれた夫婦が突然交通事故で亡くなった 葬儀屋、親戚、親父の同僚などに連絡をして葬儀を済ませたら 今度は悲しむ暇も無く相続だの後見人だのといった話が出て来て さらにその中で俺が実の子じゃないという事実まで飛び出してくるんだから 頭の中はまさに混乱のキワミだ それは16才になったばかりの妹(と思っていた)桐乃もそうだろう 「えーと、それでつまりどういうことなんでしょうか?」 役所の人や司法書士さん、遠い親戚といった人達から色々話や これからとり得る進路などを言われてもイマイ...
  • 「願い」破6
                       【破】 6章  高坂家 リビング PM 2:10 桐乃side 「さっきはごめんなさいっ!!」 あたしはリビングに入ると、お母さんとお父さんに深々と頭を下げる。 しかし、その雰囲気や声には先程までのドロドロとした暗さは微塵も感じられず、 逆に潔ささえ感じられるものだった。 「もう、急に飛び出すもんだからビックリしたわよ。  でもその様子ならもう大丈夫そうね。」 「うむ。桐乃も事故にあって精神的に疲れていたのだろう。」 「そうかもしんない。ほんとごめんね?」 二人から優しい声をかけられて、正直ホッとする。 叫んだ理由は事故とは関係ないのだが、説明するとまたややこしくなるので、 そういうことにしておこう。 「桐乃も明日から学校なんだから...
  • 京介「もう桐乃を殺るしかない……」
    1 以下、名無しにか - 2010/12/29(水) 00 59 21.29 ID H31Dt9kp0 京介はノイローゼになった。 自由奔放で傍若無人な妹に振り回され続け、 心身ともに疲れきっていたのだ。 しかし、そんな彼を労うことなく 桐乃の態度は日に日にエスカレートしていき 京介はついに我慢の限界を超えた。 そして……。 京介「きりのー、下に降りて来いよー、麻奈実がおいしい料理作ってくれたぞー」 9 以下、名無しにか - 2010/12/29(水) 01 17 29.56 ID H31Dt9kp0 30分前 麻奈実「ねぇ、京ちゃん。本当にこのカレーの中に洗剤入れるの?」 京介「ああ、本当だ」 麻奈実「でも、こんなに入れたら味でわかっちゃって桐乃ちゃん食べてくれないかも……」 京介「そん時は無理でもあいつの口の中に押し込んで入れる」 麻奈実「京ちゃん……」 ...
  • 無題:4スレ目106
    106 名前:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/06(月) 21 18 08.27 ID aX2CVwDO [3/9] ―――とある夜中――― 京介「いい加減にしろ!!!」 桐乃「……っな、なによ!」 京介「いっつもいっつもわがままばっか言いやがって!    俺が誰のためにここまでしてたかわかってんのか!!」 桐乃「そっ!そんなのわかってるわよっ」 京介「いーや、わかってないね!毎日毎日俺のムカつくことばっかしやがってよ!    もう我慢ならねえ!!これからずっと話しかけてくんな!!」 桐乃「!!ちょ、兄……っ!」ビクッ 俺は桐乃の部屋から出、力一杯ドアを閉めた。 京介「ばかみたいだな……俺」 107 名前:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/06(月) 21 19 ...
  • 『失態』:6スレ目498
    498 名前:『失態』1[sage] 投稿日:2011/01/09(日) 19 49 46.31 ID p4oLMkhDO [2/8] 「新作ゲームが半分形になってきた」と黒猫が言ったのでさっそくデバックをさせてもらうことにした。 最近はこの作業が楽しみの一つになってんだよな。なにが楽しいのって聞かれても困るんだけどさ。 まあそれで、今回は俺のほうから是非やらせてくれって頼んだんだ。 例によって俺の部屋。 黒猫は桐乃がどうとか言ってたけど、今日は仕事で遅くなるはずだから暗くなる前に切り上げれば大丈夫だろ。多分。 お茶オッケーお菓子オッケー。 よっし、気合い入れてデバックするぜ! ………カチッ……カチッ………… 黒猫「……先輩?」 京介「……んあ?…ん、どうしたんだ黒猫」 黒猫「……やっぱり先輩は妹モノじゃないとダメなのかしら。さっきからとても眠そうなのだけれど」 京介「い...
  • 無題:10スレ目684/小ネタ
    684 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/05/31(火) 23 59 30.91 ID So2Bu5A80 お、なんかハンコでいいSSが浮んだぞww 高坂兄妹と赤城兄妹のお話。駄文注意 「ハンコを彫れと言ってもな~。」 「はあ…、デザインは何でもいいっていわれてもな…。」 突然だが俺は高坂京介、そして溜息をついてるのは赤城浩平。俺達は2人とも普通の高校生で下に変な趣味を持ってるブラコンの妹がいるのが共通点だ…。 俺達の高校は芸術科目が選択式になっていて、4月頭に赤城と相談して美術の授業を取ったのだ。 そして今現在、美術室で「ハンコを彫れ、デザインは何でも可。」というなんともフリーダムな課題にぶちあたりお題を考えているのだ…。 「さて、何を彫るかね~?」 「くそう、参ったな…。こうなったら瀬菜ちゃ...
  • (484)
    484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/18(木) 23 55 16.92 ID miHDv5aOO 朝 通学路 麻奈「ふんふ~ん………あ、おはよ~、きょうちゃん」 京介「…………」 麻奈「あ、あれ? えっと…、おはよ~?」 京介「…………」スタスタ 麻奈「あ、あれぇっ? ねぇ、きょうちゃんってば、どうしてお返事、してくれないの~?」トテトテ 494 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 00 51 42.48 ID /LAZ5R9lO 京介「…………」スッタカタ 麻奈「ねえってば、まってよ~、うう……」 京介「お、よう五更、おはよ」 黒猫「あら、おはよう先輩……と、それと……」 麻奈「ああっ、黒猫さん。ううっ、ねえ聞いてよう、きょうちゃんが………」 黒...
  • 俺の妹が身長180cmなわけがない:第六話
    140 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/23(日) 18 45 28.67 ID NZgMtXqQo [1/3] 「ばいばい、きょうちゃん」 「おう、また明日な」 一緒に下校していた麻奈実といつもの丁字路で別れ、ひとり自宅へと歩きだす。 時刻は夕暮れ。帰り道には下校途中と思われる学生がちらほらと見えている。 普段はこのまま帰宅して、しばらくだらだらして、その後ちょっとだけ勉強したりしなかったり……。 そんな予定だったのだが、 「ん?」 もう少しで自宅、というところでいつもとは違う光景が目に飛び込んできた。 自宅の前に誰かがいる。まだはっきりわからないが、女の子なのは間違いない。 遠目からでもスカートをはいているのが確認できた。 「沙織の友達か?」 ……だとしたらなんで家の外で待ってるんだ? 少し不思議に思いつつも、自宅へと歩を進め...
  • 無題:5スレ目917
    917. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 12 00.60 ID sXuewvQo 「あ、そう言えば京介氏、拙者と付き合って欲しいでござる」 俺達がいつもの4人で集まって遊んでいると、何の脈絡もなく唐突に沙織がそう切り出した。 「は?」 いきなり何言ってんだおまえは!? なんでそんな“明日ちょっと買い物付き合って”みたいな軽いノリなんだよ! 「ちょ、ちょっとあんた何言ってんの!?ふざけんじゃないっての!」 「わ、わわわわ、私の妖気にあてられて気でも狂ったのかしら?」 そしておまえらは怒りすぎ 慌てすぎだ。ちょっと落ち着け。 なんでおまえらが俺以上に反応してんだよ。 「あの…駄目ですか?」 いつのまにか眼鏡を外し、真っすぐに俺を見つめてくる沙織。 両手は胸の前で組まれており、祈るようなポーズで俺の返事...
  • 無題:1スレ目130
    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 23 13 10.44 ID luHRYvWf0 [3/3] 京介と黒猫がラブラブしてるのを見た学校メンバーの反応が見たい 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/22(月) 23 25 53.87 ID 7oLv7KEBO [3/5] 126 おk この度、私高坂京介は五更瑠璃さんとお付き合いをさせてもらうことになりました。 人生初の彼女と言っても過言ではないんじゃないかなぁ。 そんなことはさて置き、付き合ったとこで学校は毎日あるもので行くわけだ、行きたくないけど。 その道中、まぁ遠回りになっちまうが彼女さんを迎えに行かなきゃならんのだ。 そう付き合う時に決まっちまったからな。 京介「お待たせ、くろね…あー失礼。お待たせ、る、...
  • カップリング別
    カップリング別SS一覧 京介×桐乃 無題:1スレ目306 【「いい兄さん」の日】 無題:2スレ目278 【事故、眠ったままの兄貴】 無題:2スレ目707 【ヤンデレ桐乃】 無題:3スレ目35 【7巻if】 無題:3スレ目162 【きりりんデレデレ集】 無題:4スレ目37 【7巻後】 無題:4スレ目101 【大学進学】 無題:4スレ目106 【泣きデレ】 無題:4スレ目299/小ネタ 【エレベータに閉じ込めてみた】 無題:4スレ目381 【嗅ぎ人】 無題:4スレ目418 【冷戦再び】 無題:4スレ目492 【彼氏と文化祭】 無題:4スレ目709 【闇の世界の住人】 ※鬱展開注意 無題:5スレ目299 【もし桐乃がサカ豚だったら】 無題:5スレ目518 【あやせが家宅侵入】 無題:5スレ目639 【おんぶにだっこ、桐乃捻挫】 無題:5スレ目803 【実...
  • 「願い」破5
                       【破】 5章  高坂家 桐乃自室 AM 13:50 桐乃side 「……最低。」 部屋に駆け込むと、途端に足から力が抜けてズルズルとドアにもたれかかるように蹲まる。 電気も付いていない部屋は、私の心を表すかのように闇しか映さない。 その闇から目を背けたくて、両目を手で覆ってみる。 しかし、黒い気持ちからは逃れることができず、リビングでの醜態が頭の中に蘇ってくる。 『―――――うっさいっっ!!!!』 『でも……、あいつはっ!地味子は……っ!』 『あっ………。  ――――っ。ごめん!!』 先程の状況を思い出し、激しい自己嫌悪に襲われる。 何をやっているんだろう…。 地味子の話が出てきただけで怒り狂って、殆ど八つ当たりでお母さんに怒鳴り...
  • 俺の妹が身長180cmなわけがない:第四話
    53 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/14(金) 19 15 16.59 ID oNsW6jabo [2/5] その日、俺は沙織にメールで呼び出され、秋葉原に来ていた。 なんでも先日のことを謝りたいとのことらしいのだが。 「……ったく、なんだってんだよ。こんなところまで人を呼び出しやがって……」 指定の場所へ向かって電気街を歩きながら不機嫌にぼやく。 こんなの、家で一言謝りゃ十分だろうに。 「……だめだ……どうにも気乗りしねえ……」 気分は依然として悪い。常より少し深い猫背になって、ポケットに両手を突っ込んで、足取り重くよたよた歩く。 なんで俺がこんなザマになっているのかといえば、先日沙織たちが仕掛けた罠によって、幼馴染にセーラー服フェチだと思われた事件が、まだあとを引いているのであった。 さすがに一週間も経てば、俺の心の傷も多少...
  • 作者別
    作者別SS一覧  IDとスレの流れから判断して作者を分けております。  複数書かれている方のみのリストとなります。  誤りがありましたら訂正お願いいたします。 1スレ目2氏=◆5yGS6snSLSFg氏=◆qPOxbu9P76氏 無題:1スレ目2 京介×黒猫 【桐乃嫉妬】(桐乃「え?嘘でしょ?」) 無題:1スレ目34 京介×黒猫 【デート&看病】 無題:1スレ目62 京介×黒猫 【お兄さんの彼女、あやせ嫉妬】 無題:1スレ目89 ( 01 / 02 ) 【田村家へクリスマスのお泊り、尾行】 無題:1スレ目160 京介×あやせ 【俺の彼女は妹の友人】(七夕デート→エロ展開) 無題:1スレ目241 京介×加奈子 【マネージャー】 無題:1スレ目257 京介×あやせ 【仲直り、泣きデレ】 無題:1スレ目376 京介×黒猫 【コスプレ先輩】 無題:2スレ目5 京介×瀬菜 【プレゼント選...
  • 京介「妹たちに安価で悪戯する」:2
    2 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage] 投稿日:2011/06/04(土) 13 41 05.38 ID QB0KEUsGo 高校生最後の夏休み。その初日。 俺は朝っぱらからPCを立ち上げ、カタカタとキーボードを叩いていた。 別にエロゲをやっているわけじゃあないぞ。 いつもあいつらに振り回されている俺ではあるが、たまにはこっちが振り回したくなったんだ。 “妹たちに安価で悪戯する” こんなスレタイと簡単なスペックを書いた本文を打ち込み、書き込みボタンを押す。これでスレ立て完了だ。 安価は絶対。 安価スレの唯一にして絶対のルール。この鉄の掟が俺のスイッチを常にON状態に維持してくれる。 ひとたびスイッチがONになってしまった俺に怖いものなどなかった。 「ふははは、後は野となれ山となれだ」 1 名前:兄貴[] 投稿日:201...
  • 「願い」破3
                       【破】 3章  秋葉原中央病院 403病室 AM 8:00 「京介さん、どうでしたか?  ここの食事の味は?」 「そこそこでしたよ……?」 「はは。そんなに緊張して答えなくても大丈夫ですよ。  テストはさっきので全て終わりましたしね。  恐らく流動食は初めて食べられたんじゃないですか?  正直おいしくなかったでしょう?」 「………半端なくまずかったです。」 「そうですよねー。私も1度試しに食べた時なんて……。」 今、病室では先生が食事の話を京介に振って、緊張を上手くほぐしている。 私達は、先生から呼ばれるまで病室の外で待機するよう言われたので、 廊下から聞き耳をたてている。 外から聞いているだけでも、先生と話す京介の声が段々と落ち着いていくのがわ...
  • 無題:5スレ目956
    「ふあぁ~……ぁふ」  ついつい大欠伸を洩らしてしまうのも仕方ないやな。  ほんの数時間前、親父に付き合って二年参りに行ったばかりだ。  あの外見に違わず家長として家内安全無病息災の験担ぎを大事にする人であり、今年はおそらく俺や桐乃が無事に受験に臨めるようにという祈願もあったのだろう。  特に誘いがあった訳ではないんだが、同行することにした。  結果、元日で普段より大分朝が遅いってのに、やたらと欠伸が出てしまう。なんだかな……  家族全員の失笑を買いつつ、餅と雑煮を食べ、こうして二度めの初詣?に出掛ける俺だった。  というのは、正月早々赤城からメールが届き新年の挨拶がてら初顔合わせという趣きらしい。  麻奈実も誘ってくれと頼まれ電話してみたはいいものの、今年は和菓子屋のがいつになく好調で今日は時間を取れないと言う。  後で改めて俺の方から挨拶に行くべきか...
  • 桐乃「闘牌!」
    1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 10 59 29.87 ID rwZNYuv80 京介「桐乃~」 桐乃「ん?なんだ、あんたか」 京介「なんだよ。その言い方」 桐乃「で、何?」 京介「そーそー。黒猫とあやせ呼んで麻雀しようぜ」 桐乃「は?何その組み合わせ。あり得ないんですけど」 京介「いいからいいから」 桐乃「イヤよ。めんどくさい」 京介「…もうエロゲ買いに行くの頼むなよ」 桐乃「わ、わかったわよ」 京介「うぇーい」 2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 11 01 15.05 ID rwZNYuv80 俺の名前は高坂京介。 今回は言うまでもない、あやせの全裸を見るための麻雀だ。 あやせ「おじゃまします」 黒猫「……」 京介「おーいらっしゃい!」 あやせ「あ、変態お...
  • 日向に眼鏡が届いたら:13スレ目125
    それはある家庭教師の日のこと。 「ねえねえ高坂くん?」 「ん?どした?」 「これどう?」 「ん?」 なん・・・だと? 言われて顔を上げた視線の先。 そこには眼鏡をかけた美少女が座っていた。 『日向に眼鏡が届いたら』 「ねーねーどうかな?」 日向はクイクイッと、つるの部分を弄くりながら楽しそうに聞いてくる。 無邪気に笑いながら聞いてくるんじゃねえ・・・。 「あ、か、可愛いよ」 「ほんとに?えへへ」 うおお照れた! やべえ・・・可愛いなんてもんじゃねえ。 元々日向の小さい顔には眼鏡は似合うだろうと思っていたが、これは予想のはるか上をいくクオリティーだ。 正直今まで見たどの眼鏡っ娘よりも可愛いかもしれん・・・。 い、いかん。見惚れてる場合じゃない。 と、とりあえず疑問点を晴らさな...
  • 突撃・乙女ロード!after:14スレ目111
    111 名前: ◆odaAq0EgoE[sage saga] 投稿日:2012/12/07(金) 23 18 14.47 ID kYdgp/fDO [2/6] 「ねえ・・これみて」 せなちーとの通信を切ってすぐ。 あたしは京介の部屋に行くと、さっき教えてもらったURLを京介のパソコンに打ち込んだ。 「・・・なんだこりゃ?」 ディスプレイを見ながら呟く京介。 そこにはさっきせなちーに見せられたのと同じホモ系イラスト・・・京介が桐乃くんとやらに襲われているシーンがデカデカと映し出されていた。 『突撃・乙女ロード!after』 「・・・お前はこれを俺に見せてどーしろと言うんだ?」 呆れたような声音で言う京介。 まったくおんなじリアクションだあたしと。 ま、まあそうだよね。 べ、別に疑ってたわけじゃないよ、うん。 セ、せな...
  • 京介「俺の妹は可愛くない」
    1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(チベット自治区):2011/03/14(月) 21 18 46.47:hrCkPoJl0 京介「マジで」 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(チベット自治区):2011/03/14(月) 21 21 38.32:hrCkPoJl0 京介「俺の妹は可愛くない」 京介「成績優秀、運動万能、生意気盛りな中学生」 桐乃「………」スタスタ 京介「おはよう、桐乃」 桐乃「………」フンッ 京介「可愛くない」 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(チベット自治区):2011/03/14(月) 21 23 47.15:hrCkPoJl0 京介「何時もの事だからあんまり気にならない」 京介「さて、そう思っていたら玄関先にゲームが落ちていた」 京介「パッケージには今流行りの萌え絵が描かれている」 ...
  • 無題:10スレ目757
    757 :711です 上げちゃったよ・・・PC慣れねー [sage]:2011/06/04(土) 21 16 34.61 ID PnO+u+860 俺、高坂京介は今、あやせの家の前ににいる。何故かと問われれば 、 あやせ「お兄さん、ご相談があります」 と、お決まりのセリフで呼び出されたからだ。 京介「しかしな~、浮かれて来ちまったが、どうせまた手錠をかけられるんだろなぁ…」 憂鬱だ ガチャ あ、誰かでくる あやせ「あ、お兄さんでしたか。ずっと家の前にいたので変質者かと思いました。どちらでも大差ありませが」 京介「俺を呼んだのはお前だからな!!」 登場するなり酷い言いぐさだ あやせ「では、家に入る前にお手を」 京介「ああ、分かっていたさ…」 カチ あやせ「で、...
  • 無題:5スレ目365
    365 名前:Are you enjoying the time of eve?[sage] 投稿日:2010/12/24(クリスマスイブ) 09 28 48.60 ID T4Vnsxco [1/4] ピコーンピコーン 京介「なんだ? 沙織からメッセージ……?」 沙織『おや? 今日はクリスマスイブでござるのに、京介氏は自宅でござったか』 京介「……余計なお世話、と言いたいところだが、そういうお前もな、と」カチャカチャ ッターン! 沙織『これは手厳しい。おお、そうでござる。宜しければこれからささやかながらクリパなどいかがです?』 京介「そうだなあ。家にいると気が塞いじまいそうだし、お前が良ければ付き合うぜ」 沙織『了解でござる。それでは、1時間後に○○駅の北口改札前に、という事でどうでござろう』 京介「オッケー。楽しみにしてるぜ、と」 京介「……沙織とクリパか……なんかプ...
  • @wiki全体から「高坂京介は落ち着かない03」で調べる

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