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学園もの その4 - (2006/08/14 (月) 04:12:07) のソース

「それで、俺はどうなるんでしょうか・・・?」
少女の顔色を窺いつつ、質問をしてみる。
「喜びなさい。あなたは私の計画の協力者となれるのだから。」
少女は当然のように語る。
こちらの意思など関係ないのだ。
「で、何をすればいいんですか?」
「私が世界征服をする上で、足りないものはわかるかしら?」
誰に聞いても、現実離れした話であろう。
突然こんなことを言われても、まともに考えるほうがバカらしい。
「世界征服ってそんな非現実的なことを言われても・・・。」
「非現実的?言ったでしょ。これは仮定ではなく定説。
私が世界征服をして、この世の支配者になることは確たる現実なのよ。」
どうやら、本気で世界征服をするつもりであるらしい。
しかし、世界征服と言っても、漠然とし過ぎている。
飛竜は現実的に考えてみる。
「つまり、資金が足りない。で、俺に資金調達をしろと?」
何をなすにも、先立つものは必要である。
「たしかにそれも必要ね。でも、もっと重要なものがあるでしょ。」
「じゃあ、人手ですか?」
「フフフ、あなたは何もわかってないわね。言ったでしょう?私が世界征服をするのは確たる現実だと。
誰の力を頼らずとも、私がいれば実現できるわ。」
少女は本気である。
「でもね、そんなに容易く世界征服をさせてもらっては困るのよ。」
少女は自分の世界に入り込んでいるようだ。
もはや、飛竜は黙って聞くしかない。
「今、この世界に決定的に足りないもの!そして、今一番必要なもの!それはヒーローよ!」
やはり、少女は本気であった。




一通り話を聞き終えた飛竜であったが、少女の考えは理解できなかった。
まあ、理解しろと言うほうが無理であろう。
「結局、俺にどうしろと?」
少女は冷ややかな瞳で飛竜を見る。
「私の話を聞いてなかったの?あなたは私の計画を打ち砕くためのヒーローになるのよ。」
「つまり、世界征服を阻止する人が必要ってことですか。
法に触れるようなことをした時点で、警察が動くんじゃないですか?
それこそ、世界征服なんてデカイことすれば、自衛隊とか・・・。」
「警察?自衛隊?私は世界征服をするのよ。あんな連中にどうこうできるわけないでしょ。」
「警察にできないことを、俺なんかがどうにかできるわけないでしょ。」
「もちろん、今のあなたでは無理ね。だから、私があなたに力をあげるわ。」
「力・・・って、まさか改造する気かっ!?」
「安心しなさい。力をあげると言っても、機械の体になったりするわけじゃないわ。」
「そういう問題じゃない!俺は嫌だぞ!!」
「痛みもないし、大人しくしてれば、すぐ済むわよ。」
「それでも嫌だ!!」
「ハァ、仕方ないわね。」
少女は先ほどの鉄の棒を持つと、再び青白い散らした。
「おい、それは?やっぱり、殺す気・・・」
虚しくも、飛竜の訴えは遮られた。