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 62話現在の現在位置票
 1.神社        あお&篠秋&霊夢 
 2.プリズムリバー家  ○○&プリズムリバー3姉妹
 3.魔法の森      
  (魔理沙の家)    魔理沙&きーご
 4.霧の湖        
 5.アリスの家     CAST.er&アリス&三月精
 6.幻想郷のはしっこ  狐ノ連 BBRC&文
 7.魔界        ロリス*3 神綺
 8.人里        つゆくさ&WATA&慧音&妹紅&パルシィ
             外来人in無縁塚&なおきん&DY
 9.彼岸        ぞうちんちん&映姫&小町 (メディスン)
 10.永遠亭      鈴仙とウサ鍋&鈴仙&永琳 輝夜
 11.紅魔館      RSC&まだら&紅魔館メンバー ⑨&チルノ 
 12.妖怪の山     金木犀 いーあるさん&烏天狗
 13.灼熱地獄跡    Nowe&空
 14.白玉楼      湊&ダメギ&幽々子&妖夢
 15.地霊殿      長き童貞

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*第63話 黒幕達の暇つぶしと衣装チェンジ
第63話担当[[皇束篠秋]]
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「迷った」

 開口一番にこれである。皇束篠秋は迷いの竹林で迷っていた。目的地は言うまでもなく永遠亭である。ひとまず中間報告に向かうためだ。
 実は彼はいちどここに来たことがあるのだが、そのときは輝夜の部屋からのスタートだったので、道順は全くわからなかった。
 ちなみに左手法も試してみた。バカである。
 
「こうなりゃ妬けですな」

 そういうと目をつぶって一直線にかけだした。

 10分後

「いやあすいませんな」
「バカでしょあんた」

 輝夜から頭をたたかれていた。
 輝夜の部屋には人型の穴があいている。超ド級のバカである。

「……片づけはうまくいったのかしら?」
「ええ、結構弱ってたみたいで」
「それはよかったわ。あれは人を攻撃するために用意したんじゃないもの」
「あ、そうだ。帰ってくるときに神社の破壊と、その上の結界の一部を弱くしておきました。あと皆の向こう側での生活場所も」
「上出来よ」

 輝夜は立ち上がると部屋にかかっていた掛け軸に近づくと掛け軸を外した。後ろには扉が隠されていた。

「ほらこっちにきなさい」

 言われるがままにその扉の中へ入ると、武器や衣装があふれんばかりに無造作に散らかっていた。
機関銃、ピストル、槍、鉄砲、竹刀そのほかにもいろいろある。

「八雲紫が酔ったときにいろいろ出させてここに運んどいたわ。好きなのを選びなさい。あと……」

 そういって取り出したのはタキシード服とシルクハット、まるで夜の闇のようにまっ黒な。

「これは?」
「火鼠の皮衣で作った服よ」
「もったいねえええええええええ!」
「……口調がえらく変わるのね」
「あ、ちょっと仰天してしまって」
「まあいいわ。間違いなく大妖怪クラスが貴方を妨害しに来るから、私の宝物の一つを加工してあげたわ。ちょっとやそっとじゃ傷一つつかないわよ」
「……ありがとうございます」

 服を受け取ると彼は一瞬で着替えた。別に書く描写を省いたのはめんどくさかったからじゃないんだからね!

「で、武器は決まった?」
「ええ」

 そういって彼が手に持っているのは、ギザギザした刃、真っ赤な取っ手、垂れ下がった紐。いわゆるチェーンソーというものだ。
 ちなみに永遠亭には電気があるので充電はばっちりだ。

「なぜそれを?」
「古来から神殺しといえばこれですので」
「ふーん……よくわからないわね。まあその程度なら袖にいれてごらんなさい。その袖はいろんなものが入るから」

 言われるがままにチェーンソーの刃を袖に近づけると、一瞬にしてチェーンソーは袖へと消えた。

「ちなみに取り出す時は念じれば出てくるわよ」
「これってなんて四次元ぽ」
「しゃーらっぷ」

 これ以上はかなりまずいので輝夜は言葉をさえぎる。

「ま、まあとにかく次の仕事は夕方からよ。貴方にはがんばってもらうからね」
「了解です。それまで何しましょうか」
「……なにしましょうか」
「麻雀なんてどうでしょうか」
「そういえばあったわね。じゃあそれでいいわ」

場所:【永遠亭/2日目・朝】
名前: 篠秋 永遠亭住民
備考: 幻想郷と現実を結び付けているのは輝夜のパソコン 永遠亭の技術は幻想郷の中でもトップなので電気くらいはあるとおもう。
幻想郷にやってくるもの(一部例外)以外は現実には無いものなので不老不死はないので消える。はす。
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*第64話 付けるならば……なんだろうね……
第64話担当[[⑨]]
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「あら?あいつはどこに?」

 朝がきて霊夢はようやく帰って来た。
 その様子はいつものように飄々としていて
 ただ篠秋がそこにいなかったから聞いた、その程度の言葉だ。

「別にどうでもいいんじゃないか?もともとあいつは良く分からん奴だったしな
 メッセでも気が向いた時に来て気が向かない時は別のことをしていた」
「そうね、別にどうでもいいわ」
「ところで弾幕のうちかたのことなのだけれど――」

===

「まずスペルカードを用いた弾幕はあくまでお遊びだということは理解している?」
「知識としては、ただしそのお遊びでも死ぬ可能性があると」
「なら、なんで弾幕ごっこ以外でもスペルカードは扱われるの?」
「分からないな」

 霊夢の言葉に素直に分からないと答えるあお。
 そんなあおに霊夢は分かってないわねと言ったようなしぐさをしながら

「単純なかっこつけよ、普通に打つより必殺技宣言したほうがかっこいいじゃない
 それに声を出したりした方がより多くの力が出せるしね」
「なるほど」

 と。言ったのであった。
 あおもあおでそれに納得しているがお前本当にそれでいいのか?

「ではここで本題、その弾幕やスペルカード。それを放つには具体的に何が必要?」
「……霊力とか妖力って奴か?」
「正解。ならその力をあなたは持っていると思う?」
「外の世界では持っていなかったし、力は持っていないだろう」
「それは不正解ね。あなたは間違いなく弾幕を放つための力を持っている」
「どういうこと?」

 霊夢とあおの間で質問とそれに応える行為が繰り返される。
 霊夢の質問にあおが応えるという形で。 


「外の世界には霊力や妖力、魔力が存在していないらしいけれど、それはなんで存在していないの?」
「存在しない理由……考えたこともなかったな。
 ”カガク”でそんなものは存在しないと教えられていたし、最初からそんな存在は―――あ」
「気が付いた?外の世界で霊力や魔力というものは忘れられたものなの、その”カガク”というものによって
 忘れられたものは一部の例外を除いて全ては幻想郷に流れ着く
 それは”カタチ”として存在しない不定形の力でも同じ」

 そしてその質問のなかであおは気が付く。
 自分達がその魔力という幻想を忘れていたことに。

「ならば流れ着いた力はどうなるか――力は寄り代を求めて人に憑く
 即ち幻想郷の住民には例外なく大なり小なりなにかしらの力を持っているということ
 でないと商家である霧雨家から生まれたマリサが人間の魔法使いをやっていることに説明がつかないでしょう?
 マリサはその持っていた力を真摯に磨き上げて妖怪にも匹敵する力を手に入れたというだけ
 まぁ、全部紫の受け売りだけどね、嘘か本当かは分からないわ」

 最後に八雲紫の受け売りであるということ。 
 そう付け加えて霊夢は”チカラ”についての説明を終えた。
 それをあおは興味深げ考える。

「つまりその力は今現在幻想郷の住民である私も持っているということか」
「そういうこと、あとはあなたが持っている力が大きいか、それとも小さいか、ね
 こればかりは生まれついての才能。もし大した力がなければ諦めることね」
「たいした力がなければその時でまた新しい何かを考えるさ」
「それじゃちょっとついてきなさい、アミュレットや護符の扱い方を教えるから
 それを扱ってるうちにあなたがどれだけの力を持っているかわかるでしょう」

 そうして霊夢は崩壊した神社の中に足を踏み入れアミュレットや護符を探し始める。
 大きな木材などは弾幕で恐しながら――お前本当にそれでいいのか?

 あおはそんな霊夢の姿を見ながらひとり考える。
 力を持つ物への対抗策――即ち弾幕のことや
 自身がこの幻想郷にきた意味
 そして自身と同じDYやきーご、篠秋のようなVIPの雀士のこと――

 そして彼女はそこで気が付いた。

「まて――私はメッセで篠秋と初めて会話というかチャットをしたはずだ。きーごやDYはskypeを介して一応声も聞いていたとはいえ実際にあったことはないはず」

 呟いて頭を振りながら考える。
 自身の思考、頭に突如としてかかったモヤ。
 消えぬ違和感。

「なのに――私は――なぜ――知っている」


場所:【崩壊した神社/2日目・朝】
名前: レムー あお
備考: レジェンドが違和感に気がつきました。俺設定いっぱいでごめんなさい。
    崩壊した神社がレムーのアミュレット等を探す作業によりさらに破壊されます

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*第65話 闇の始動
第65話担当[[外来人in無縁塚]]
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「紅魔館とか欲しいな」
「……え?」
烏天狗が自ら進んで鎖につながれてから一夜明け、主従は人里のとある茶屋に腰を下ろしていた。
「やはり、ああいう童話に出てくるような洋館と言うのは人にノスタルジィを抱かせるのかな。無意識のうちに昔読んだであろう、そして空想の中で夢見たであろう『お屋敷』が見られるという状況が、忘却されていた記憶を呼び起こすのかもしれない。湖の傍なんて最高のロケーションとも言えるしな」
そんなことを呟きつつ、天狗の新しい主は茶碗を傾ける。その姿は昨日までの一般的な洋服ではなく、ボロボロの翅の揚羽蝶があしらわれた和装に包まれている。
髪も丁寧に結われており、小柄ながら異質な雰囲気を纏ういーあるさんにはよく似合った退廃美で彩られていた。
烏天狗はそんな主の姿を礼を失さない程度によく目に焼きつけ……無茶振りな言葉にどう返すか必死に思案する。
「……紅魔館は、その、にわかには落ちないでしょう。吸血鬼としての身体の他に強力な能力を持つレミリア・スカーレット、フランドール・スカーレットは言わずもがなですが、メイド長の十六夜咲夜は時間を操ることができますし、館の主の友人であるパチュリーノーレッジはよく精霊魔法を用いると聞きます。また門番の紅美鈴も外見は愚鈍に見えますが弱点らしき弱点が無く、外柔内剛と言うべき人材でしょう……ここはご忍耐が肝要かと」
なんとか思いとどまってもらいたい思いから、烏天狗は若干脚色を加えた住人の説明をする。
それは決して自分の命が惜しいからではなく、主の身に何かあってはという危惧からくる、忠誠心に満ちたものだったのだが、いーあるさんは不可解な笑みを浮かべるだけであった。
もう一言、と言葉を紡ごうとする天狗を遮るように、彼女は口を開いた。
「……レミリアスカーレットは誇ることしか知らないただの雌獅子だ。自分の妹を495年も監禁したことからも代表される、問題を後回しにしようとする悪癖もまた見逃しがたい。フランドールも著しく情操と理性に欠けているし、パチュリーのような魔法使いは魔法の持つ特性から咄嗟の対応には弱いだろう。まあそれでもその知性は侮るべからず、と言ったところだが……ああ、あとあの門番なんかは言うに及ばず、だ」
くくく、と面を伏せ笑いを漏らす姿を見て、天狗は戦慄と共に理解した。
決して戯れではなく、自身の力に酔っているのでもない。
冷静に事実を見据えた上で、主は悪魔の館を盗ろうと言っているのだと……
絶句する下僕の前で、いーあるさんはま、そうは言っても……と茶をあおりながら続きを語る。
「殴り込みをかけるつもりはない。心配せずとも。……ところで、私は賭け事において大切なことが一つあると考えている。それは勝つことでも負けない事でもない。それは勝負がおぼつかない素人の考え方だ……それじゃ何か分かるか?」
波打つ茶碗をしげしげと眺める主を見ながら、数秒後天狗は最後の言葉が自分に向けられたものだと気がついた。
「いえ……私ごときの凡庸な者には、とても……」
その言葉にいーあるさんは唇を舐めながら、その答えを口の端へと上らせる。
「『いかに賭けの内容を履行させるか』なんだよ。どんなに勝っていても無いものは無いってケツ捲くられたら博打の天才だってどうしようもない。痛めつけたってそれで財布が膨れるわけじゃないからな……だけど、この幻想郷には『悪魔の契約』とかいう素敵な制度があるみたいじゃないか。こいつがあればそんな心配は無用だ……」
なんでそんなこと知ってるのか。天狗は思わず言葉に出しそうになり、やめた。別に自分が知らなければならない事柄だとも思わなかったからだ。
――悪魔の契約。それは吸血鬼条約に代表される『破る行動がとれない誓約』だ。勿論日常的に行われるものではない。幻想郷においては異変クラスの事件でも無い限り、破れない制約を設ける必要性があまりないからだ。
……そこまで考えて唐突に、天狗はいーあるさんが何を言わんとしているかを理解した。
「まさか、レミリアスカーレットと……」
「そうそう。麻雀を打ってさ、館の登記証を賭けさせるんだ。そうとう負けがこまなきゃ出してはこないだろうが……なに、あの性格じゃどうせ引かないだろう。私にとっちゃ嚢中から物を出すようなものだ」
とん、と軽い音を立てて茶碗を置くいーあるさん。主の絶対的な自信に再び胸を打たれる烏天狗。
会計を済ませるために立ち上がる主従は知らなかった。
件の館にはVIP雀士が滞在している事。茶屋だと思っていたのが実は雰囲気の明るい居酒屋で、外来人によって切り盛りされている『妬み屋』であった事。
……その密談がある人物に漏れてしまっていた事を。

場所:【人里・妬み屋/2日目・朝】
名前: いーあるさん、烏天狗
備考:個人的にいーあるさんはルミさんっぽいイメージ(え

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*第66話 ヒーローは動かない
第66話担当[[外来人in無縁塚]]
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「なんだか変だな」
夜。里の外に比べれば問題にならないようなレベルであるが、科学力が惜しげもなく使われている現代社会に比べれば心もとない光量と言わざるをえない。
ふっと目を転じれば、そこにあるのは底の知れない闇ばかり。
生気を感じさせない、ねっとりとした濃密な昏黒がたゆたっていた。
「……ふむ」
そんな状況を興味深そうに眺めるのは、腕を組みながら何事か思案する上半身裸体の男……DYと。
「……フン?」
周りに広がる玄夜に負けず劣らず暗い瞳を持つ少女のようなナニカ……なおきんと。
「何々、どうしたの」
痩せた体にボサボサの髪を乗っけて落ち着かない素振りで辺りを見回す青年……無縁塚であった。
――彼ら3人は結局のところそれぞれ腹に一物抱えながらも停戦協定を結ぶ事になり、とりあえずは行動を共にしようということで話がまとまっていた。表向きはまず魔理沙をどうにかしようという理由であったが、当然それは建前。ライバルを野放しにしておくよりは視界に納めていたほうがなにかと都合がいいだろうという現実的な理由があった。
互いに牽制しあいながらも宿をとろう、と里の入り口付近に足を運んだのであったが……
まるでゴーストタウンのように静まり返った一帯を目にしては、計画を変更せざるをえなかった。
「何があるんだろうな……古い民家の取り壊し工事?」
軽い口調で言葉を紡ぐのはDY。だがその眼には笑みが無い。
彼の額にうっすらと浮かぶ汗も、決して暑いだけが理由では無いだろう。
漠然とではあるが危機を悟るDYに、華奢な体をした少女もぼそりと言葉をこぼす。
「子供ガ、攫ワレテイルラシイナ。今日ケイネとその助手ガ討伐スルラシイガ、オソラクハ……」
なおきんの推測に、DYは頷くだけで大きな反応を示さない。
無論、あらかじめ知っていたわけではないが、彼にとっては驚くに値しない情報であった。
里といえど幻想の郷であれば、そういった生臭い事件も起こりうるだろうという考えだ。
そんな平常と変わらぬ男の隣でリアクションがあったのは無縁塚。
「えぇ!じゃ、じゃあさっさと逃げないと……」
不吉なものから逃れるように後ずさり、上ずった声で二人に言葉をかける。
攻撃手段を持たない彼にしてみればある種当然の反応であったが……それはいささか無様であった。
そんな青年を一瞥した後、DYは短く息を吐くと、逞しい腕を解き指を鳴らす。
ぽきり、ぽきりといくたびに、目の前の闇を慄かせるような音が響く。
言わずもがな、それは慧音の手助けを意味する挙措だ。
そして心の準備が整い、一歩踏み出そうとした瞬間――服に小さな手がかかった。
「……なんだ?」
せっかくの出陣を邪魔され、多少むっとなりながら振り返るDYに、なおきんは表情を変えずにわけを話す。
「行クベキデハナイ。……ルーミアガ見エタ」
途端、残りの二人の眉が曇る。
「見えたって……真っ暗だぞ?」
「チラリト見エタンダ……相手ガルーミアなら行ッテモ邪魔ニナル」
その言葉に、出鼻をくじかれた形のDYはそのまま足をとめる。
ルーミアは人食いの妖怪だ。当然、……子供だって食べるだろう。
ならばこの決着は弾幕ごっこなんてぬるいものではつかない。それでは里の人間が黙っていない。
そんな東方キャラの命をかけた戦いに肩入れする必要があるのか否か。
「……宿を探すか」
対局中、まるで未来を見通したかのように、残り少ないアガリ牌を見送り同順に暗カン後リンシャンで倍マンまで引き上げた男、なおきん。確かに、そういう能力を身に着けていたところでおかしくは無い。
くるりと踵を返すDYに、相変わらず冷たい顔のなおきんとどこかほっとした表情の無縁塚が続く。
……ここでDYが後数歩闇に踏み入れていれば、あるいは何かが変わったのだろうか。
その時の3人には知る由も無かった。

場所:【人間の里/1日目・夜】 
名前:無縁塚、なおきん、DY 
備考:なんかジョーカー氏の見てたら書きたくなっちゃったんだ。……続けてもいいのかな……。
#endregion

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