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リレー小説3 - (2009/05/21 (木) 23:03:37) の編集履歴(バックアップ)


リレー小説 リレー小説2
0話のちょっとキャラ設定は長すぎるので削除したよ☆
パロロワ形式っぽいリレー感覚で書けばいいと思うよ!
書きやすいパートを書くか新しいリレーを作るかそれは自由、でもあんまり幻想入りする人が多くなると新規参入打ち止めにするよ!
皆適当に頑張ればおっけー!
また時系列は結構めちゃくちゃになってるのぜ?
SS卓で負けなくてもSSどんどんかこうぜ!でないととてもじゃないがまわらないよ!

※パロロワ形式  同時系列同所複数主人公型、パートに分かれておりそのパート別にストーリーが進行する
※時系列について 投下順に並べているため一部時系列がおかしくなっている。
※SS卓について  別にSS卓で負けようが勝とうが自由です。SS卓だけではどう考えても回せません。多くの人の協力を待っています。

みんなキャラがたち始めたので急がないと大変かもしれません。

現在位置票

 1. 神社         霊夢
 2. プリズムリバー家  ???(おつつー)&プリズムリバー3姉妹
 3. 魔法の森      あお  変態☆少女&アリス DY マリサvsきーご
 4. 紅魔湖周辺      放課後 ⑨
 5. 竹林        ウサ鍋
 6. 幻想郷のハジの方   狐ノ連 皇束篠秋  BBRC&文 大妖精
 7.人間の里       WATA&ぱるすぃ なおきん&無縁塚
 8. 彼岸                ぞうちんちん 四季 小町
 9. 灼熱地獄跡     Nowe&お空


現在上記にないキャラはどこにいる確認されていません。
SS最終話に置ける現在地票を確認していますので時系列のずれがあります、一度確認をしてみるとよいかと

あとなんか行動的なテンプレを用意してみた
なんかどのキャラがどこにいるのか分からねぇ時系列がわからねぇって人用

場所:【神社/1日目・朝】
名前:霊夢
備考:○○

DYとかあお、変態☆少女が幻想入りした日が1日目
WATAとかぞうちんちんは幻想入りして日数がたってるけど表記は1日目
どうなんだろ?分かりにくいな
そのうち整理していくといいかもわからない

※狐ノ連さんはもともと幻想郷住民で茶屋からでないようです


第27話 第一次アリス大戦勃発

第27話担当(・3・)
+ ...
ここは人間の里、その名のとおり幻想郷の人間が集まる里である

一般人などを中心に形成されている集落であり
中は平和な町並みそのものである。

今日も何事も無く日が暮れようとしていた…



そんな里の路地裏でなぜか幼女に押し倒されそうな弱々しい男が1人
そう、言わずと知れた無縁塚だ。

(お、落ち着けけけけけっ…まだ慌てるような時間じゃじゃまるるるるっ!)

すでに全然落ち着いてないがそれも無理はない。

押し倒そうとしている幼女は見た目は可愛らしいのになぜか
下半身の一部が大いにエレクトリカルパレードしているからだ。


「アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス
 アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス
 アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス
 アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス
 アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリス アリスタンキモチイイ…」




すでに目が逝ってる幼女なおきんは無縁塚の一部にロックオンしており
このままでは大事なものを散らしてしまうのも時間の問題だった。

「お…落ち着きましょうよ、俺はアリスじゃないですよ
 ついでに言うならアリスは俺の嫁でして…。」

この男、この状況で余計な一言を付け加えるあたり余裕がありそうである
それともただのバカなのだろうか?


ピクッ


「…」「…」

「アリスハオレノヨメエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!]


「ギャアァ━犯される━━(゚Д゚|||)━━!! 助けてアリスー!!」


そんな都合よくアリスが助けに来るわけはないが
思わず叫ばずにはいられなかった。



しかしそんな心の底からの魂の叫びが奇跡を呼んだ!


??「待てーい!」
キラキラリーン☆


(えっ、ひょっとして誰かが助けに来てくれた!?
 アリスに助けて貰いたかったけどこの際妥協しておこう!)


そんな自分勝手な考えを浮かべたが、それは次の瞬間砕け散った。










         ∧ ∧
        (・∀ ・) < アリスと聞いて飛んできました!
         ノ(  )ヽ
         <ω>
         DY


アリスの元に向かっていたはずの
新たなる変態の登場であった…。



場所:【人間の里/1日目・夕方】
名前:無縁塚、なおきん、DY
備考:あおさんの情報はでたらめだった


第28話 脱兎

第28話担当BBRC
+ ...
幻想卿に存在する竹林
迷いの竹林とも呼ばれている場所

そこではいつも通りと思われる展開が繰り広げられていた
竹林内に脱走したてゐを優曇華が探している光景である

「まったく、てゐは何処にいるのかしら?
 またお師匠様に叱られるじゃないの」
てゐが逃げられないように竹林の波長をいじっている
あとは逃げ続けるてゐを探すだけだった

「てゐったらまた逃げ出して……ブツブツ」
とか優曇華が一人愚痴をこぼしていたら影を見つける
「いた!」
優曇華がその影に向かって走り出す
影も追いかけられていることに気づいたのだろう
影は逃げ始めた
が、影はすぐ竹にぶつかり倒れ込んでしまう

追いついた優曇華が見たのは仰向けに倒れている妖怪兎だった
やっと捕まえた…そう思っていた優曇華だったが
近づいてみたらその安堵は違っていたことに気づく
「てゐじゃない…?」
とりあえず倒れているのを見捨てるのも気が引けるので
てゐ捜索は諦め、この妖怪兎を連れて帰ることにした

余談ではあるが妖怪兎の寝言を聞いて優曇華はすこぶる不機嫌になっていた
何故ならその寝言はこうだったからである
「鈴仙とウサ鍋……」

場所:【竹林/1日目・昼】
名前:ウサ鍋 優曇華
備考:幻想入り+ウサ耳ですよー



第29話 紅魔のお寿司屋さん

第29話担当
+ ...
幻想郷に海鮮寿司は存在しない。
まぁ厳密には存在するのだが海のない幻想郷で海鮮寿司を見るのは非常に稀だろう。
それこそ八雲紫に頼み海産物を貰えるよう頼まない限り。

◆◆◆

「美味しいわね」

 紅魔館では寿司パーティが行われていた。
 主であるレミリアが外出中なのもお構いなしである。
 門番の美鈴、本来図書館に籠ってるパチュリー、幽閉されているはずのフラン、仕事で忙しいはずの咲夜、そして妖精メイド。
 紅魔館に住む者の大多数が寿司――まぁ寿司といってもチラシ寿司をだが堪能していた。

「外世界には興味的な食べ物があるみたいですね」
「咲夜ーおかわりー」
「はい、妹様。どうぞ。」

 パチュリーの感想に美鈴が返し。フランは無邪気にチラシ寿司を食べる。咲夜はフランの笑顔を見ながら微笑みを浮かべる。
 みんなしてレミリアの存在を忘れているんじゃないだろうかというレベルである。
 もっとも紅魔館で寿司パーティが始まる原因となる存在が現れたのがレミリアが外出した直後だったので仕方ないのだろうが。

 紅魔館に現れた外来人は咲夜が立つ厨房に突如として現れた。
 現れた拍子に咲夜が付くっていた料理を全て床にぶちまけてしまったのだ。
 咲夜はそれを見て突如として現れた侵入者にナイフを投げたのだがまぁそれは別の話。

 その現れた外来人は物陰に隠れながら自分が料理を作るから!!ということで説得を試みたのだった。
 咲夜もぶちまけた分の料理全てを作ってくれるならということでそれを認め(まずかったら排除するとか脅したらしい)他の仕事に戻った。

 そして外来人が作った料理がチラシ寿司だったわけだがこれが咲夜におおうけし大量に作ることとなったのだ。
 もちろん大量のチラシ寿司が短時間で作れるはずはないのでその大部分は咲夜が止めた時の中で作ることとなったのだが。
 それが紅魔の面々にも大好評でこうして一大パーティが始まったのだ。

「しかし”あるえすし”とは珍しい名前……」

 パチュリーが寿司を口に運びながらその外来人の名を呼ぶ。
 そう、幻想入りしたVIP雀士はRSC、酔っ払い配信のある時である。

「いえいえ、そんな珍しい名前ではないですよ。」
「酒臭い……」 

 口調はしっかりとしているがかなり酒臭い。
 酒をガンガン飲んでいる最中にここに連れてこられチラシ寿司を作っている間も飲み続けていたので当然だが。
 どう考えてもありえない量を飲んでいるしそれだけ飲んでいればどうしようもないほどに酔っぱらいそうなものであるがそんな様子は見られなかった。
 結論から言うとRSCが持つ能力の所為である。彼がが持つ能力は”酒気を操る程度の能力”
 自身が酔っぱらうのも素でいるのも思いのまま、ついでにあまり離れ過ぎていないなら自身の周囲にいる人間を酔わせたりすることもできる。

 まぁそんな能力は今どうでもいいとして紅魔の寿司パーティの熱気は最高潮に達していた。
 パーティということで当然酒もふるまわれるし酔っ払って芸を始めるメイド妖精もいる。
 RSCも調子に乗って裏で能力をつかい酔わせるのに一役買っていたり。

「ちょっと動いてみて」
「はい?」

 パチュリーはその芸を笑いながら見るRSCに言う。
 意味が分からないような顔をしたRSCだったが素直に軽く動く。

「こんどは止まってみて」

 RSCは動きを止める。
 パチュリーはそのRSCをジッと見つめる。
 なにか流れのようなものを見つけるようにして。

「あるえすしー!こっちにきてー」
「いまいきますよー」

 フランがRSCを呼ぶ。
 RSCはパチュリーに頭を下げフランの方へと向かった。
 あとに残ったのはパチュリーだけ。

「あるえすしが動くとそこの結界がゆがむ……」

 パチュリーはフランのもとへゆくRSCの周りの流れを確かめるようにしながら呟く。

「なにかまた異変が起きようとしているのかしら、でもまだいいわよね」

 そうしてパチュリーもまた、チラシ寿司に下鼓を打った。


◆◆◆

「中でなにか大騒ぎしてるけど本当に入っていいのかな……?」

 男は呟いた。
 場所は紅魔館の門の前。現在は出入り自由であると掲げてあるが一歩その中に踏み込む勇気が出ないのであった。

「求聞史記だと紅魔館は幻想郷の住人には友好的ってあったけど俺は外来人だし……」

 男の名前はまだら、彼もまたVIP雀士である。
 紫を愛する人物。

「どうしようかなぁ……」

 まだらは決断できないでいた。


場所:【紅魔館/1日目・夕方】
名前:まだら RSC 咲夜さん 美鈴 フラン パチュリー
備考:RSCがいる周辺は幻想郷の結界がゆがむようです。他のVIP雀士の周囲でも結界が歪むかは不明です。

※酒気を操る程度の能力 ――自分や周囲にいる人を自由に酔っぱらいにしたり素に戻したりすることができる。それ以上でもそれ以下でもない。 


第30話 魔理沙のイカサマ

第30話担当外来人in無縁塚
+ ...
光は影がある故に、それを認識し分け隔てることができるのかもしれない。
人里の賑やかな通りを一歩も二歩も入った、日があまり差さない路地裏にて、
その奇妙な邂逅は行われていた。
男が2人、見た目が少女である「何か」が1人。
男の方はまるで古代ギリシャの彫像のように逞しく無駄無く筋肉がついた、ある種の美しさや神々しさやすら漂わせる者が1人と、それと対を為すようにあまり恵まれてない貧相な雰囲気の者が1人。
前者のギリシャ神話の英雄のように惜しげもなく日のもとに晒された肌には、つい先ほどまで走りまわっていたのか、あちこちに泥や葉っぱのようなものが付着していた。
「……アリスと聞いてはるばるこっちまで走ってきたんだが、どうやら俺は嵌められたらしいな」
久しぶりにきれちまいそうだぜ、と纏う殺気を増幅させつつ苦笑いするDY。
その視線を真っ向から受け止めるのは少女らしい「何か」。
それなりに整った顔立ちにセンスのいい服装。深窓の令嬢は言い過ぎかもしれないが、一見した限りでは雀荘に出入りするような人種には見えない。
……しかし同時に、その表情はDYを前に一歩も引かない「狂気」を孕んでいた。
「アリスハオレノヨメアリスハオレノヨメ……」
DYとなおきん。その筋では名の通った2人の横には、スケールの違いに早くも押され気味の無縁塚。
しかしまた彼も甘んじて負けを受け入れるつもりは無い。
3日3晩何も口にしていない体では殴り合いをしても負けるだろうし、雰囲気がなんとなくVIP雀士っぽい2名では麻雀でも勝てるかどうか分からない。
だが彼は重要な情報を手中に収めていた。
「……弱肉強食はこの世の真理だと思うんだ」
唐突に、そうなおきんに話しかけるDY。
「…………」
「あんたとの決着はほどなくつけるとして、まず箸にも棒にも掛からない弱者にご退場願うべきだと思うんだ」
「……おk」
ぐるり、と2人は首を巡らせ無縁塚の方に焦点を合わせる。
そらきたぞ、と無縁塚は全身を緊張させながら慎重に2人へと話しかける。
「……1番の障害は霧雨魔理沙、だと思うんですが」
滅殺すべし、と伸ばされた2本の腕が止まった。
すかさず話を進める無縁塚。
「そう、魔理沙がどうにかならない限り、アリスの婿に明日は無い。弾幕ごっこは出来ませんが、俺たちには麻雀があります。……魔理沙のドラ爆の秘密を教えますから、どうかこの場は勘弁願えませんかね?」
無論、2人とも無縁塚とは違いそれなりに高い戦闘力を保持してはいたのだが、色々と気になる言葉を耳にし、消すのは聞いた後でも大丈夫だろうという結論に至り腕を引っ込めた。
それを話を続けていいという許可だととらえた無縁塚は、舗装されていない地面に図を書き出した。
「魔理沙のサマ――積み込みは単純明快、しかし難易度の高いものです。下山の右から2枚目、3枚目に数牌……まあここでは2筒としましょう……を2枚、6、7枚目に3筒を2枚、10、11枚目に4筒を2枚……あとは適当に残りの牌を集めるとします。で、これと同じ事を上山でもやります。つまり4枚セットを3セット、積み込むんですね。後は確認してもらえればお分かりいただけると思いますが、親のときにこれをやって5か9を出せば文句無くドラ4が手に入ってきます。暗カンすればドラ8、リーチを駆ければ裏ドラ、カン裏が乗りますからドラ16と、即席役満が出来上がるわけですよ」
無縁塚は最初から気がついていたわけではなかった。東1局でこの役満直撃をかっくらいハコって終了というなんとも情け無い終わり方をしたのだが、そのときはただただ唖然とするだけだった。
ふと閃いた理由は9割方命の危険に晒されたからであろう。人間の生存本能は尊い。
「これさえ阻止してしまえば、なるほど確かに強そうな魔理沙ではありますがなんとか下すことができるはずです。後は好きなように条件を吹っかけて勝てばアリスとのウフフな展開は目の前に!」
顔を見合わせる2人の横で、無縁塚はこっそり冷や汗を拭う。
どうやら即処刑は無さそうな感じだが、不用意な一言でまた窮地に陥る、ということも充分あり得る。
そして彼もまた、アリスを諦めるつもりは毛頭無い。
――この路地裏の小康状態は、ただただ嵐の前の静けさに過ぎなかった。
場所:【人間の里/1日目・夕方】
名前:無縁塚、なおきん、DY
備考:無縁塚は他2名がなおきん、DYであることに気がついておらず、VIP雀士らしいということしか分かっていません。



第31話 ある放課後の出来事

第31話担当
+ ...
 vipに置いてマスコットだとか地味に一番怖い人だとか、そんな風に言われる人物をご存じだろうか?
 wiki管理人にして、避難所の雇われ管理人の金木犀を。

 いきなりだが彼ははっきりと言ってこの現実を受け止められないでいた。

 幻想麻雀で遊んでいたらなんか妖怪の山らしき所にいきなり移動したのだから。
 なぜ妖怪の山らしき場所と断定できたのか――天狗がいたからである。
 それは射命丸文ではなかったがまぎれもなく烏天狗だった。
 他にも白狼天狗などもいたがそこに椛の姿はなかった。

 金木犀は天狗達に気が付かれないようその場を離れる。
 天狗達と比べ、圧倒的に身体能力その他もろもろに置いて劣る彼は幸運にも見つかることなくその場を離れることができた。
 幸運にも――? いや、彼がその場を離れることができなたのは必然のことであった。
 幻想郷に入り何らかの能力が発現するものもおおくいる。その例にも漏れず金木犀にも能力が発現していたのだ。
 本人はその能力の発現に気が付いていなかったが彼に発現した能力それは――

 ”気を察知する程度の能力”

 まぁ簡単にいえば相手の位置を探りその相手が友好的か敵対的かが本能で察知できる程度の能力である。
 その能力で彼は本能的に”やばい”と感じた。だからその場から逃げだしたのだ。
 気を察知することで相手に見つかりにくい場所を選び慎重にその場を離れる。

「レミ―――が――放課――――――って――――よ―――」
「文――――見た――――し―――が――」
「吸血鬼を――――なんて――――とんでも――――もんだ―――」
「また・・・・・・ 一波乱ありそうだな」

 そんな彼の背中に聞こえてくるのは天狗達の声。
 金木犀にはその声を聞き続ける余裕は無かったが最後の―― 「一波乱ありそうだな」、という言葉だけはしっかりと耳に残った。

 ちなみにこの時椛はと言うと……みのりこと一緒に焼き芋を食べていた。
 千里先まで見通す程度の能力を持つ椛がいれば金木犀はいかに気を察知しようと見つかっていただろう。
 彼は山の神様には感謝をしなければならないのかもしれない。


 また、それとほぼ同時に入れ替わるようにして1人の雀士が妖怪の山へ訪れていた。
 名はいーあるさん。鬼畜と評判の人である(本人ページ参照)。
 彼女は金木犀とは逆の方向へと向かっていた。
 即ち天狗がいる場所の方へ、だが彼女は全くその事実に気が付いていない。

 彼女は――天狗達のところへと少しずつ近づいて行く。
 金木犀がその場から危険を察知し離れていったことを知らずに―――


場所:【妖怪の山/1日目・昼】
名前:いーあるさん 金木犀
備考:いーあるさんは”女”です


第32話 夢にまで見た地獄烏

第32話担当Nowe
+ ...
「暑い…。」

男は口に出さずに入られなかった。
いくら真夏であろうと長袖の上ある程度の厚着をするのが男のポリシーであっても口に出さずにはいられない。
それほどここは暑いのだ。

そもそもここは何処なんだ…。

周りを見渡せばあたり岩肌が丸見えの溶岩地帯のような場所、正直男にはさっぱりだった。
こんな場所には来る予定はなかったし、そもそもつい先刻ここで目覚める直前までは仕事を、整備のために機械の下に潜っていたはずなのだ。
だというのに、何かが割れるような音と潰れるような嫌な音を2つ聞いた後に気づいたらこんな場所にいたのだ。

「はぁ…。」
なんでか作業着のままだしなぁ。

男は自分の服装を思いため息をつく。
薄緑色の上下に同色のネット付キャップ、足には白色の安全靴、見るからにどこかの工場の作業員である。
こんな格好で外出していたら誰でも恥ずかしいのではなかろうか。

「あー、暑い…。つか、この暑さは死ねる気がする…。」

今の気温はどれくらいなのか、男は目が覚めてから止まることを知らない汗に危機感を覚え始めていた。

気のせいか、目も霞んで来た…。俺の水分が発汗でマッハ…。

男は汗を出しつくすと次には目が乾き目が霞んでくることを経験していた。
男の現状はまさにそれで、この次に来るのは脱水症状で倒れることだということも知っていた。

うぼぁー。人もいなそうだし、倒れたらそのままお陀仏かなぁ…。

「人間がこんな所でなにをしているのかしら?」

男が人生初の死の淵を垣間見ようとした時声がした。
が、声はすれども姿は見えず。

脱水症状って幻聴も聞こえるのか…。

「何処を見ているの?こっちよ、こっち。」

再度聞こえた声はどうやら上方からの呼び声で、男がそちらに目を向けると。

「あ。」

「紅白巫女や黒白魔法使いとか違ってただの人間のようだけれど、どうやってここまで来たのかしら?」

黒い羽を羽ばたかせ、左足には奇妙な靴を左手には奇妙な棒をつけた少女が浮いていた。
男は少女の問いかけに答えない、いや答えられない。
なぜならば

夢か現か、男の目に映るのはあるはずのない光景で。
現か夢か、酷い暑さの中で出会った地獄烏は思っていたよりもっとずっと可愛らしくて、
その感動でその男、Noweは声など出せなかったのだ。


場所:【灼熱地獄跡/1日目・正午】
名前:Nowe お空
備考:特になし