219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/08/02(火) 20:03:50.30 ID:mlYNfXUTP [2/2]
ぱんつの日と聞いて描いてたが途中で秋田
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/02(火) 23:52:02.15 ID:F4KiSC440 [1/6]
219
そのネタ貰ったぁっ!
~タカシサイド~
「んっ…ぬう…はうう…っ」
タカシです。八月が始まりいよいよ夏真っ盛りですね。
隣を歩く友達の纏も、今日ばかりは悩ましい声を上げざるをえないようですよ。参りましたね。
さて次回のお話は───。
いや、その理屈おかしい。
国民的海産主婦のようにジャンケンポンなんてやっている場合ではない。なんだ、一体なにがどうしてこうなった。
なんで纏が俺の隣の席で先程から苦しげな声を上げているんだ。オナ禁二日目を迎えた俺に対するいやがらせか。
…いやいや、よく考えてみよう。
思い起こすに、纏の様子がおかしかったのは今朝からの事だ。
なにかひょこひょこ歩いていたと言うか、なんだか歩き方が少しぎこちなかった気がする。
…今も、時々足を引き摺るように歩いているな。
内腿に怪我でもしてるのだろうか。…いや、包帯のようなものは見えなかったし、だいたい一日中引きずるような怪我なら病院へ行っている筈だ。
287 名前:2/6[] 投稿日:2011/08/02(火) 23:52:29.08 ID:F4KiSC440 [2/6]
「…ぬっ、…ん、むぅ…」
纏は相変わらず、な行を多用して妙なあえぎ声を出し続けている。
俺はとりあえず記憶をたどるのを一度諦め、纏の身体を気づかれないように観察した。
「……………うむ」
うむ、どこも変わっていない。
艶やかな黒髪に半袖セーラー服に白めの肌、寸分たがうところの無い纏の姿だ。1/1スケールの纏だ。
だが、強いて言うなら少し頬が紅潮しているような気がする。
痛みによる声ではなく、熱っぽさからの声だろうか?だとすれば事は深刻だ。
微熱でもあるのだろうか。朝方から気配があり、放課後の今になって発熱したか。
「ぬ、そ、それじゃあ、また明日じゃの、タカシ」
纏にそう声を掛けられ、俺はようやく現実へ帰る。目の前には石段と鳥居。纏の家の神社の前だ。
…どうやら、そうこう思案しているうちに纏の家についてしまったようだ。
「…あー、纏」
「な、なんじゃ? 儂は急いでおるのじゃが…」
その場でさっと纏を引き寄せ、額と額をこっつんと当てる。
南米エクアドルではポピュラーな発熱の確認である。これによって大抵の発熱は察知できるらしいのだが──。
288 名前:3/6[] 投稿日:2011/08/02(火) 23:52:48.73 ID:F4KiSC440 [3/6]
俺が纏の額の温度を確認する前に、俺は纏から切れのいいボディーブローを頂いた。
「な、何をする馬鹿者ぉっ!」
「ぐふっ!?」
「お、お主、さっきからいやにボーっとしておると思ったら…帰り際でいきなり女子を抱き寄せるとは一体どういう魂胆じゃ、この助平!」
「ちょ、ちょっと待て纏、誤解だ。俺はその、お前がさっきからそわそわしてたから、熱でもあんのかと思って…」
「そわそわなど、儂は…っ! …い、いや…そう見えたかの?」
「ああ。なんか変な声とか出てたし」
「変な声など出しとらんわっ!」
「え、いやさっき「ぬ…ん、むぅ…」って…」
「うっ…うるさいうるさいうるさいっ!もういいからとっとと去らんか、この痴れ者がーっ!」
ああ、これはいかん。こうなってしまえば纏はもう誰にも止められん。
ひとまずこの場は退散と、俺はすたこらさっさと逃げ帰る事にした。
…それにしても、纏の具合は結局どうなんだろうか。
あいつは変に意地を張る所があるからな。後でお見舞いと称して様子を見に来る事にしよう。
289 名前:4/6[] 投稿日:2011/08/02(火) 23:53:31.01 ID:F4KiSC440 [4/6]
~纏サイド~
「う、ううむ…あいつは妙な時に鋭くて困るわい…」
自室に帰った纏は、ひとまず鞄を置いてベッドに腰掛ける。
「…うう、やはりやめておくべきだったかの…その、新しい下着など身につけるのは…」
ちらりとスカートを見つめ、纏ははぁと溜息をつく。
そう、今日一日の纏の挙動不審の全ての原因は、ひとえにこの日纏がはいていたパンツにあったのだ。
そもそもの原因は、纏が先日風呂場で聞いたラジオ「桜井友子のきゃるるん☆恋愛相談室」に起因する。
ちなみに纏はこのラジオの愛聴者であったりする。
恋に不器用な性格のため、時にはここで聞いたアドバイスをもとに行動する事さえあるくらいだ。
…もっとも、それがめぼしい効果を上げた事はあまりないが。
そして先日、ラジオパーソナリティの桜井友子は番組中でこんな事を話していた…。
≪えー。実は明日、8/2はパンツの日と言うことでしてね…ってパンツwwwwパンツってwwwwwあ、失礼しました…ククッ…
ええ、言うまでも無いかもしれませんが八月二日でパンツです。いや、何処の誰が決めたんでしょうねwwホントwww
あ、でもですね、下着って、意外と外見や言動に影響を及ぼす事ってのがあるらしいんですよ。
なかなか恋に積極的になれない人なんかね、ちょっと過激な下着をつけることで、より積極的に行動できると言う…≫
290 名前:5/6[] 投稿日:2011/08/02(火) 23:53:52.56 ID:F4KiSC440 [5/6]
下着により人の性格はある程度左右される。…馬鹿馬鹿しい理屈ではあったが、なんとなく納得してしまうような説得力がそれにはあった。
ものはためしと、纏は少し前に何かの間違いで購入してしまった少し大胆な下着を手に取り、
今朝たっぷり30分間悩んだ末に、着用して学校へ行ったのである。
「…し、しかし…この下着は儂には早すぎたかもしれん…。授業中も気になって、結局会話もままならんかったわい…」
はぁ…と、纏は再度溜息をつく。
下着のセンスは悪くないのだ。ただどうにも大胆な作り過ぎて、見えてもいないのにやたらと気になってしまう。
「………ううむ」
纏は部屋に置かれた大きな鏡の前に立ち、少し悩んでから、
思い切ってスカートの裾をたくし上げた。図にすると>>219のようになる。
「…やはりこれは…いやしかし、せっかく儂の箪笥にあったのだから、活用してやるべきなのか…
だ、だいたい接合部がこんな紐では、いつほどけるか気が気でないというのに…」
自分のパンツとにらめっこしながら、ぐぬぬと唸る纏。
絶対に他人には見せられない光景。そしてそこへ、狙いすましたように───。
纏の部屋の襖がガラッと空いた。
291 名前:6/6[] 投稿日:2011/08/02(火) 23:54:31.49 ID:F4KiSC440 [6/6]
「ういーっす。纏、調子はど」
片手にお土産の桃缶を持った別府タカシが、襖を開けたままの状態で硬直する。
「……なっ…!?」
纏はスカートをたくしあげたまま同様に硬直し、
そしてそのまま二人の間に、三秒もの空白の時が流れた。
三秒の時が流れ、纏の頬が真っ赤に染まる。
「このっ…!」
別府タカシは既に逃走姿勢を取った。
「なに乙女の部屋に合図も無く入ってきてるのじゃ、この変態助平出歯亀男がーーーーっ!」
「ちょっ、待て、理不尽、理不尽だってーっ!」
──この事件は「紐パンの変」として、タカシの心に深く深く刻まれ続けたと言う。
最終更新:2011年08月06日 22:08