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もう一度だけ 巡り逢えるのなら - (2015/10/10 (土) 14:33:46) のソース

    1◆ 


 二度目の悪夢とも呼べる時間が過ぎた途端、それはやってきた。
 着信されたメールを開くと、そこにはプレイヤーの名前と新たに追加されたイベントのことが、何の感情もない文字で書かれているのが見える。
 自分達のスタート地点であるアメリカエリアや、セイバーが向かいたがっていたアリーナのイベントは、正直な話あまり関心がない。
 犠牲になったプレイヤーの名前が淡々と書かれていることに比べれば、些細なことに思えた。

「カ#ト……」

 沈鬱としたような声で、[[カイト]]は自らの名前を呟く。
 今回のメールには、あのエンデュランスやミアの名前が書かれていた。ユイを襲ったありすと共に行動していた猫の獣人と、そんなミアを探し求めていたカイトの知り合いであるプレイヤー。彼らは、既に脱落してしまっていた。
 他にも、月の聖杯戦争で戦ったランルーくんやダン・ブラックモア卿も、既にこの世にいないことになる。かつて戦いを繰り広げた彼らの死をまた突き付けられてしまい、どうしようもない不快感が胸の中に広がった。


 これまで、戦いを通じたことで人の死を何度も見ていき、その度に心が痛んだ。
 例え勝者として君臨できても、その美酒に酔う精神は持っていないし、人の死を喜べるほど冷徹でもないつもりだ。そんな性根だったら、サーヴァント達からも信頼されないはず。
 しかし、だからといって自己憐憫などしない。そんなことをしたって彼らの死がなかったことになる訳ではないし、何よりも最初から勝者にならなければいい。
 彼らの為にできることは、忘れないことだけ。例え大罪人となろうとも、極悪人と罵られようとも、その上で道を突き進まなければならない。
 死んでしまった者達のことを、なかったことにしれはいけない。彼らや、彼らと親しい者達の憎しみを受け止め、最後まで戦う。例え、その果てに待ち構えているのが──死よりも苦しい裁きだったとしても。
 今はここにいないアーチャーだって、生前は重い覚悟を背負って『正義』の為に戦ってきたはずだから。


 不幸中の幸いとも呼べることは、慎二やキリトの名前が書かれなかったことかもしれない。
 素直に喜べないが、それでも彼らが生きていることが証明された。慎二が生きているということは、彼と共にいるアーチャーだってまだ無事でいる。
 それに何よりも────サチを救う希望が、まだ残っていた。


 だけど、それは今すぐに彼女を救えることに繋がらない。
 仮に、再びサチとコンタクトを取ったとしても、それを聞いてもらえるとは思えない。そもそも、今の彼女が自分の言葉を信じてくれる保証だってなかった。
 それどころか、逆に彼女の感情を逆撫でしてしまう恐れだってある。そうなっては、ヘレンから自分達の事を『サチに害を及ぼす者』と認識されてしまうかもしれない。
 それでは全てが台無しだ。


 キリトが生きている。
 それを伝えて、サチがそれを聞いたとしても────サチが立ち直ってくれる訳でもない。
 例えキリトが生きていたとしても、サチがキリトを傷付けた事実は変わらなかった。自分自身の過ちが原因で、サチは心を閉ざしてしまっている。
 そんな彼女にキリトと向き合わせては、心に余計な傷を負わせてしまうだけで、むしろ逆効果だ。


 慎二やキリトのことは心配だが、今は彼らに構っている場合ではない。
 今はサチとユイを守り、そしてこのバトルロワイアルを止める手段を考えるしかなかった。
 慎二にはアーチャーがいる。不安がない訳ではないが、それでもアーチャーならどうにかしてくれるだろう。
 キリトも、今は無事でいることを信じるしかない。メールで名前は書かれていなかったので生きているはずだが、だからといって彼に問題がない訳ではなかった。


 キリトとサチは強い信頼で結ばれている。しかしそれだけに、どちらかから裏切られてしまっては、強い絶望が生まれるはずだ。
 もしかしたら、サチが自分の事を裏切ったとキリトは誤解してしまっているかもしれない。その不信を抱えたままでは、絶対に平静ではいられないだろう。
 サチと再び巡り会わせる……彼の心中を考えると、その選択を取ることができなかった。
 ユイやサチを救う為にはキリトがいなければならない。キリト自身を救えるのだって、彼女達だけだろう。
 だけど……会わせられない。それがどうしようもなくもどかしいが、受け入れるしかなかった。



「……………………」

 それに今は、黙り込んでしまったカイトのことだって気になる。
 メールではカイトの名前だけでなく、エンデュランスだって書かれている。いくら敵だったとはいえ、やはり快くは思えないのだろう。
 
 ──カイト。

 自分には、カイトの名前を呼ぶことしかできなかった。
『大丈夫?』だなんて聞けない。関わりのある人物の死を突き付けられた者に対して、あまりにも不謹慎すぎる。
 励ましの言葉が思い浮かばなかった。中途半端に言葉を投げかけても、逆に相手を傷付けてしまうだけ。
 彼の為に何ができるのかが、思い浮かばない。そんな自分が情けなくなってしまう。

「カイトさん……」

 ユイが辛そうな表情を浮かべながら、カイトに声をかける。
 セイバーとキャスターからはいつもの元気が感じられず、口を閉ざしている。彼女達は、どこか申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
 ヘレン/サチの表情にも変化が見られない。黒点は漂っているものの、それが彼女の感情表現なのかどうか判断できなかった。

「アト%、@乃……」

 続くように、カイトは言葉にならない声で呟く。

「アアアアアアアァァ……」

 そして、ユイにしかわからない言葉を漏らした。
 何を言っているのか。尋ねようとしたが、その前にユイが口にする方が早かった。

「……志乃さんとアトリさんという人は、ハセヲさんにとって大切な人達だった、みたいです」

 ──大切な人?

「アアアアァァ……」
「彼は二人の為に戦っていた……とも言ってます」

 悲痛な表情のまま、ユイはカイトの言葉を通訳する。
 やはり、彼女はまだ迷っているのだろう。気丈に振る舞っているが【リーファ】と【クライン】の死を、完全に受け止められていない。
 今回は彼女の知り合いの名前は書かれていないようだったが、それを喜べる心など彼女は持ち合わせていない。
 何よりも、違うデスゲームの主催者だったヒースクリフだって生きている。それだって、彼女は許していないはずだった。


【ハセヲ】という人物にとって、大切な人である【志乃】と【アトリ】。そんな二人がデスゲームの犠牲となった。
 榊から『死の恐怖』と呼ばれていた【ハセヲ】がどんな人物なのか、自分は知らない。【志乃】や【アトリ】とはどんな関係だったのかも、推測することすらできない。
 だけど、一度に大切な人が二人も失ってしまったら……例えようもない悲しみを背負うだろう。
 カイトは【ハセヲ】のことを心配しているのかもしれない。それなら、自分も何かをしてやりたいが、できることが思い浮かばなかった。


 辺りに重苦しい空気が漂う。
 セイバーとキャスターもそれを察してくれているのか、口を開くことはしなかった。
 ここにいるカイトと、メールに書かれていたもう一人のカイトの関係は気になる。だけど、今はそれを聞ける雰囲気ではなかった。
 この状況を払拭する為に、言葉を出そうとしたが……

「!? ハクノさん、近くにプレイヤー反応があります!
 こっちに近づいているようです!」

 ……ユイの叫びによって、意識が急激に覚醒する。
 他のみんなも、その言葉に反応して顔を上げた。カイトも、先程までの態度が嘘のように武器を構える。
 周りのことに目を向けるのを忘れてしまっていた。もしもユイがいなかったら、このまま襲撃を受ける危険だってあったかもしれない。
 ユイに、プレイヤーの人数を尋ねる。

「一人だけですけど……物凄いスピードです! こっちに来るまで、あと一分もかかりません!」
「何、それは本当か!? どうやら、余の出番のようだな!」
「何を言っているのですか! 貴女みたいな隙だらけな人に任せていられません! ご主人様、ここはこのタマモにお任せ下さいませ!」

 ユイの言葉に緊張が走ったが、セイバーとキャスターはそれをぶち壊すかのように叫んだ。だが、今はどちらかに任せられるかなんて考えている場合ではない。
 一体どこから誰が現れるのか……そんな疑問が芽生えるのと同時に、遠くより人影が見える。それが、ユイの言っていたプレイヤーなのだろう。
 そのスピードは確かに凄まじく、まるでジェット機を彷彿とさせた。あの勢いで特攻などされては、咄嗟の反応すらできないかもしれない。
 どうするべきか? そう考えたが……

「あの人は……まさか、[[シノン]]さん!?」

 しかし、警戒を打ち破るかのようにユイは叫ぶ。
 聞き覚えのない名前が耳に響くと同時に、謎のプレイヤーは自分達の目前で動きを止めた。そこに現れたのは、見覚えのない少女。
 まるでファンタジーの世界から飛び出して来たような格好だった。水色のショートカットと猫のような耳と尻尾、そして背中から生えた翅によって、嫌でも連想してしまう。

「まさかと思ったけど……やっぱり、ユイちゃんだったのね!」
「はい、そうです! シノンさん……会えてよかった!」

 そしてユイから【シノン】と呼ばれたプレイヤーも、笑顔を浮かべていた。
 そんな彼女の胸に、ユイは勢いよく飛び込む。そして、その瞳から微かながらの涙を流した。

「よかった……本当に、よかった! 私、不安だったんです……だって、クラインさんやリーファさんがいなくなって……!
 だから、もしかしたら……他にも誰かが……!」
「そう……私こそ、あなたに会えてよかったわ。本当なら、みんなにはこんな所にいて欲しくなかったけど……それでも、良かった。
 本当に、大変だったわね……ユイちゃん」

 ユイの小さな頭を、シノンは優しく撫でる。この様子から考えるに、どうやらこの二人は友人同士かもしれない。それなら、警戒する必要はなさそうだ。
 ホッと胸を撫で下ろす。それに合わせるかのように、他のみんなも構えを解いてくれた。

「はい……でも、ハクノさん達が私を助けてくれたんです!」
「ハクノ……この人達の事?」
「そうです!」

 ユイが笑顔で頷いた後、シノンはこちらに振り向く。
 その瞳は水晶のように輝いていて、凛とした雰囲気が感じられる。一見するとただの少女だが、まるでセイバーやキャスターにも匹敵するような迫力すら宿っていそうだった。
 だけど、今は微笑んでくれている。どうやら、彼女も自分達の事を味方と思ってくれているようだ。

「ハクノさん……だっけ? ユイちゃんのことを守ってくれてありがとう。私の名前はシノン、よろしくね」

 ――よろしく。
 シノンの態度に答えるように、こちらも笑顔を向ける。

「なるほど……そちはユイの友なのか! ならば、余にとっても友であるな! 何、緊張することなどない! 余は――!」
「シノンさん! こんな脳みそ筋肉の人なんて、無視してもいいですからね! あ、私はキャスター……ご主人様にとって、絶対にして唯一無二の良妻賢狐です!」
「何!? 貴様、一度までならず二度までも……海より広い世の心を冒涜するつもりか!?」
「はぁ? あなたの心なんて、どーせすぐに堪忍袋の緒が切れる位に狭いものでしょう? そんな人にご主人様を任せるなんて、絶対にありえません!」

 そして、セイバーとキャスターはまた睨み合った。
 シノンはそれを呆気にとられたように見つめている。……尤も、それが当然の反応だろう。

「……えっと、あなた達は随分と仲がいいみたいね」
「どこがだっ!?」
「どこがですっ!?」
「そ、そう……でも、あなた達にもお礼を言わないとね。ありがとう」

 セイバーとキャスターは全く同じタイミングで怒鳴る。
 キーン、と響きそうなくらいにまで凄まじい声量を前に、シノンは困り果てたように笑うしかできない。


 ……これでは、流石にシノンが気の毒だ。
 そう思ったので、何かフォローの言葉を投げかけようとしたが、その前にシノンがカイトに振り向く。
 カイトを見る彼女の表情は、どういう訳か驚愕に染まっていた。

「……あなた、やっぱりあの時の……!」
「…………?」
「生きていたの!?」

 首を傾げるカイトを前に、シノンはそう叫んだ。



    2◆◆


 マク・アヌでエージェント・スミスとの戦いに勝利してから、シノンはただひたすら飛び続けていた。
 理由は一つ。先程の戦いの後、一人で突っ走っていったハセヲを止める為だ。
 ハセヲの頼みを無下にするのは心苦しい。だけど、今の彼を放置しておくことはできなかった。
 このままハセヲを放置したら、いずれ破滅してしまう。あのエージェント・スミスのような化け物がいることを踏まえると、奴と同等あるいは遥かに上回る危険なプレイヤーがいてもおかしくない。
 そんな連中を前に、ハセヲが一人で戦い続けられる保証は――正直な話、かなり低い。
 また、仮に生き残れたとしても、その先に待っているのは破滅だけ。現実世界に帰還したとしても、リアルのハセヲは失意と絶望に沈んだまま生き続けることになるかもしれない。
 最悪のケースとして、自殺する恐れだってあった。


 アトリはそんなことを絶対に望まない。
 彼女の事はあまり知らないけど、少なくともハセヲを大切に想っていたのは確かだった。アトリは、ハセヲが復讐の道に歩むなんて願わないだろう。
 彼女にはこの命を救って貰った恩義がある。遺された自分が彼女の為にできる事と言ったら、ハセヲを止める以外に思い付かなかった。
 義理立てだけではない。個人的に、ハセヲには人を殺した十字架を背負って欲しくない気持ちだってある。自分が味わってしまった、血生臭い感触と強盗から向けられた憎悪……そんなの、ハセヲが知る必要なんてない。


 その為にも猛スピードで飛んだが、バイクのスペックが予想以上に凄まじかったせいですぐに見えなくなった。
 ALOアバターの飛行速度も決して低くないが、やはり限界がある。最初からハセヲの手に渡らないようにするべきだったが、後悔しても遅い。
 一刻も早く追いつく為にも飛び続けるが、その最中にメールが届く。反射的に止まった瞬間、自動的にウインドウが開かれ……死者の名前を突き付けられた。

「アトリ……!」

 そこには、やはりアトリの名前が書かれている。それに、スミスの一人にされてしまった【ランルーくん】というプレイヤーの名前も例外ではない。
 志乃。漢字は違うが、リアルでの名前と同じだ。その人までもが、もうこの世にいない……そんな事実に、シノンは更に胸を痛めてしまう。
 スミス達の名前が書かれていなかったのは、撃破した際に元のプレイヤーに戻ったことが原因かもしれないが、関係ない。例え正解を導き出したとしても、この六時間内で起こってしまった【死】がなかったことになる訳ではなかった。
 イベントの情報も有難いとは思えない。こんな状況で開かれるイベントなんて碌でもないだろうし、レアアイテムとやらも自分にとって価値がある保証もなかった。

「……アトリ、ごめんなさい。でも、私は絶対にハセヲを止めてみせるから」
 
 それでも、情報だけは頭に叩き込んでおく。もしかしたら、どこかで必要になるかもしれない。
 シノンは気持ちを切り替えるようにウインドウを閉じて、再び飛翔した。今は一瞬の時間だって惜しい。
 ハセヲはどこまで行ってしまったのか……そんな事を考えながら辺りを見渡していると、少し遠い場所に一組のチームを見つける。人数は四人。
 こんな状況で集団行動を取るプレイヤー達がいる。一瞬の困惑を覚えながらも凝視していると、妖精のような少女の姿が見えた。

「あれってまさか……ユイちゃん!?」

 その少女をシノンは知っている。キリトとアスナの娘で、エクスキャリバーのミッションを共にクリアした仲間の一人でもあるAI・ユイだった。
 何故、彼女がこんな所にいるのか。まさか、彼女までもがこのデスゲームに巻き込まれてしまったのか。そんな驚愕が湧きあがったが、次の瞬間には知り合いを見つけたと言う安堵も生まれる。
 そして、もう一人。あの黄昏色の少年にとても似ているプレイヤーもいる。先の戦いで負けてしまったはずの彼が、どうしてこんな所にいるのか……? 不可解な点だってある。
 他のプレイヤー達が何者なのかはわからない。しかし、あのユイと一緒にいるのだから、少なくとも危険人物ではないかもしれない。
 それにもしかしたら、彼らはハセヲと会った可能性だってある。そうでなくとも、接触の価値は充分にあった。
 行動方針を決めたシノンは、猛スピードで彼らの元に向かった……


    † 


「なるほど。つまり、あなたはカイト……彼を元に作られたプログラムなのね」
「ウ#」

 シノンの言葉に、カイトは頷く。
 [[岸波白野]]をリーダーとしたチームに出会ったシノンは、互いに情報交換を行っていた。
 まず、目の前に立つカイトと呼ばれるプレイヤーは、プレイヤーではない。だからといってNPCではなく、黄昏色の少年・カイトを元に生み出されたAIプログラムらしい。姿が瓜二つなのは、そういうことだ。
 しかし、彼は人間の言葉を話すことができず、ユイがいなければ他人とコミュニケーションを取ることができない。もしもユイがいなければ、彼はきっと誤解されてしまう……そう考えた瞬間、ユイの存在があまりにも大きく見えてしまった。

「それであなたがサチ……いいえ、ヘレンなのね」
「――――」

 そして、カイトと同じようにユイの通訳が必要な少女もいる。そのアバターの周りには、奇妙な黒点が浮かび上がっていた。
 彼女はサチというプレイヤーに憑依したウイルスで、名前はヘレンというらしい。

「……ねえ、ユイ。もしかしてヘレンって……AIDAなの?」
「はい。その通りですけど……シノンさんも知っているのですか?」
「ええ、ちょっとね」

 シノンはアトリから、榊や【The World R:2】に関する情報を聞いた際に、AIDAの事も知った。あまり詳しい部分までは聞けなかったものの、本来はシステム上に存在しないバグシステムであることがわかった。
 感染されたプレイヤーはコントロール権を失い、その果てに命を奪われてしまう……それほどの危険な存在が、目の前にいる。しかし、白野達に危害を加える様子はなかった。

「ヘレン。あなたが何を考えているのかを私は知らないし、あなたがユイちゃん達に協力するのなら、私もあなたを信用する。
 でも、もしもあなたがここにいるみんなを裏切るのなら、私はあなたを許さない。あなたを敵として認識するわ……それだけは、忘れないで」
「――――――――」
「えっと、この身体に危害を加えないのなら、私もあなたと戦わない……らしいです」
「わかったわ……ありがとう、ヘレン」

 ユイの通訳から考えて、ヘレンの意志には嘘はない。アトリの話を聞いてはあまりいい印象は持てないが、それでも味方になってくれる気持ちは裏切られなかった。
 それでもヘレンに対する疑問はある。ヘレンが主導している現在、サチという少女はどうしているのか。また、どうしてサチのアバターに憑依してしまったのか……それでも、今は聞かない方がいいかもしれない。
 何か複雑な事情があるだろうし、会って間もない自分が深く詮索していい事とは思えなかった。何故ならシノン自身、もしも拳銃にトラウマを抱えていた理由を問われたら、確実に気分を害してしまう。だからあえて触れなかった。
 それから、シノンはカイトに視線を向ける。その外見からは奇妙な圧迫感が放たれているが、それに委縮することなく口を開いた。

「それとカイト。私はあなたのマスターに助けられたわ……それなのに、助けてあげられなくて本当にごめんなさい」

 もう一人のカイトがいたからこそ、あのエージェント・スミスを撃破するきっかけが掴めた。そこから、四人のスミス達からハセヲを救う隙を見つけられている。
 今だってユイと再会できたのも、元を辿ればカイトがいてくれたからだ。

「謝って済むことじゃないのはわかってる。カイトはみんなの為に戦っていたはずなのに、私は彼に何もしてあげられなかった……
 カイトの分まで、戦い抜いて見せる。あなた達の力にもなって、それにハセヲだって止める。私にできることはこれしかないけど、力を尽くしてみせるから」

 スミス達と戦っていた【カイト】がどんな人物なのか、シノンは知らない。だけど、ここにいるカイトの元となっているのだから、悪人ではないはずだった。
 白野やユイはこのバトルロワイアルを止める為に動いている。そんな二人に協力してくれているのだから、カイトだって信頼に値する。
 そう思った瞬間、カイトが手を差し出してきた。

「えっ?」
「ヨ%*ク……」
「よろしく、と言っています」
「……こちらこそ、よろしく」

 ほんの一瞬だけ戸惑ったが、ユイの通訳を聞いたことでシノンもカイトの手を握り締める。
 その感触は、やはり固い。AIだろうと、確かな温かみが伝わってきた。和平を志している訳ではないが、やはり拳銃よりも誰かの手を握り締める方が気分がいい。

「それと、あなた達はハセヲを見ていないのよね」
「ごめんなさい。私達も、山を下りてからはシノンさん以外のプレイヤーは見ていませんし、何よりも反応だって感じませんでした」
「そう……ありがとう」

 やはり、ユイ達もハセヲを見かけていない。ハセヲの向かったルートを目指して飛んだ途中に彼らがいたので期待したが、それ以上にあのバイクが早すぎた。
 それでも落胆などしない。ユイ達に責任などないし、そもそも自分がきちんとハセヲを止めればよかっただけだ。

「あ、そういえばユイちゃん。見て欲しいアイテムがあるけど大丈夫?」
「見て欲しいアイテム?」
「ええ……さっき、マク・アヌで拾ったの。ちょっと待ってね」

 システムウインドウを操作して、シノンは【薄明の書】を取り出す。
 そして、ユイに向けるようにウインドウを表示させた。

「それは?」
「多分、何かの機能をインストールできるアイテムだと思う。だけど、説明が書かれている所が文字化けしちゃって、肝心の効果がわからないの。でも、あなたなら解析できるかなって……」
「……わかりました、やってみます」

 ユイは小さな手で、ゆっくりと【薄明の書】に触れる。

「DD(データドレイン)が、インストールできる……ようです」
「データドレイン?」

 聞き覚えのない単語にシノンは首を傾げてしまう。

「はい。データドレインとは、カイトさんの腕輪にも搭載されている機能の一種で、いくつかの効果があるみたいです。
 相手のデータを奪って自分のものにしてしまう効果、それとウイルスを除去する効果、更にはデータの改竄……モンスターのレベルを変更できることだってできます。
 この【薄明の書】は、そんなデータドレインをインストールできるみたいです」
「そんな効果があるの? なら、早速……」
「いいえ。それはあまり期待できないかもしれません。
 【薄明の書】には何らかの外的要因によってデータが機能拡張(エクステンド)されているようですが、それはとても不安定な状態です。
 無暗に使用しても発動しないかもしれませんし、暴走を起こしてアバターに悪影響が出る可能性だってあります。だから、あまり使用はお勧めできません」
「……そう、なの」

 ユイの表情は真剣そのものだ。
 データドレインという謎のシステムが希望になると思ったが、甘かった。それどころか、何も知らないまま使用していたら逆に自滅してしまう危険すらある。
 インストールをするにしても、本当の土壇場でなければいけない。あのスミスや、スミスに匹敵する強敵と戦うことになって、手札が無くなった後の最終手段だ。
 切札にもなれば鬼札にもなり得る【薄明の書】。こんなアイテムはGGOやALOでは見たことがない。恐らく、二人のカイトやハセヲがいる別のゲームに登場するアイテムだろう。
 それが今、自分の手に渡っていることに、シノンの中に複雑な感情が芽生えた。

「あの~シノンさん。ちょっと宜しいでしょうか?」

 そんな中、白野の妻を自称する狐のような少女・キャスターが問いかけてくる。

「どうしたの?」
「ええ、シノンさんやハセヲさんはマク・アヌでエージェント・スミスって人達と戦ったって言ったじゃないですか。黒いスーツとサングラスが特徴な人達は……確か、数を増やせるなんてチート級の能力を持っているのですよね?」
「そうよ。それだけじゃなくて、単体の戦闘力もかなり高いわ。まともに正面から戦っても、勝ち目はないでしょうね……だからこそ、あなた達に会えてよかったわ
 もしかしたら、あなた達だって狙われてしまうかもしれないし」

 スミスの恐ろしさは、この身を持って実感した。
 単体の戦闘能力は恐ろしい程に高く、一撃を受けただけでもHPが大幅に削られる。一人だけでも厄介な相手が複数もいては、大半のプレイヤーが太刀打ちできない。ここにいるチームだって例外ではないだろう。
 特に、何の戦闘力もないユイは格好の餌食だ。狡猾なスミス達だったら、真っ先に彼女をターゲットにするだろう。

「もしも奴らに出会ったとしても、まずはユイちゃんだけは絶対に逃げて。ユイちゃんがあいつらに変えられるなんて……絶対に嫌だから」
「わ、わかりました……」

 シノンの言葉にユイは頷く。

「それでシノンよ。これよりそなたはどうするのだ? 奏者と共に来るのか?」
「セイバー。私だってそうしたいのは山々だけど、今はそうも言ってはいられないわ。止めなきゃいけない人がいるから」
「……ハセヲとやらのことか?」
「ええ。彼はスミス達みたいなレッドプレイヤーを相手に一人で戦うみたいだけど、この状況でそれは危険だわ……レッドプレイヤー以外にも、何かタチの悪い罠が仕掛けられているかもしれないし。
 こんなデスゲームを強制させる奴らだったら、それくらい用意してもおかしくないわ」

 例えるならば、踏み入れてしまっただけでパラメータに状態異常が付加されるようなエリアが、どこかに用意されているかもしれない。踏み入れてしまった瞬間、強制的に毒や麻痺にされてしまい、プレイヤーをわざと不利にさせる為に。
 それだけならまだ対処の余地はあるが、最悪なのはHPが0にされてしまうことだ。侵入しただけで、アバターに内蔵されたウイルスが強制的に発動され、リタイアを余儀なくされる……そこにキルスコアなど関係ない。
 もしかしたら、今もどこかで設置されている危険だってある。考えすぎと言われるかもしれないが、生き残る為にもあらゆる危険は想定しなければならなかった。

「だから、あなた達には月海原学園を目指して、レオやトモコちゃんって人達にスミスのことを伝えて欲しいの。あたしは、ハセヲを見つけて絶対に連れ戻すから」

 伝言を頼める相手に出会えたのは幸いだった。本当なら、彼らに同行したいが今はそれどころではない。
 チームの分断だってできなかった。まず、チームのリーダーを引き受けている白野は絶対に不可能。セイバーとキャスターはそんな白野から絶対に離れないだろうから、同行を期待できない。カイトやサチ/ヘレンは連れて行ったとしても、ユイがいなければコミュニケーションを取ることもできない。ユイだって、このチームの要として必要不可欠だった。
 このチームは理想的に見えて、実はかなり危ういバランスの元で成り立っている。誰か一人でも欠けてしまっては、その時点で崩壊してしまう……運命共同体と呼ぶに相応しい。
 自分の為に白野達を犠牲にするなんて、シノンにはできなかった。

「シノンさん……」
「ユイちゃん、大丈夫よ。私を誰だと思っているの? あなたにまた会えるまで、私は絶対に負けたりなんかしないから……安心して。
 私も頑張るから、ユイちゃんもここにいるみんなの為に頑張ってあげてね」
「……はい!」

 不安げに見つめてくるユイの頭を、シノンは優しく撫でる。
 この感触を味わうことで、負けられない気持ちが胸の中から湧き上がっていく。彼女をまたキリトやアスナ達と巡り会わせる為にも、この命は絶対に捨てられない。ハセヲとここカイトだって、同じだ。
 ハセヲとカイトの関係は知らないけど、きっと彼らも共に力を合わせていたはず。もしも会うことができれば、信頼できる仲間同士として力を合わせてくれるだろう。

「それじゃあ、私は行くけど……みんな、どうか気を付けてね」
「うむ。余もそなたとまた相見えることを信じておるぞ! そなたには、余と奏者の生活を見届ける義務があるのだからな!」
「私も、シノンさんにまた会いたいですよ~ だって、シノンさんには私とご主人様の結婚式に参加して貰いたいですし!」
「何!?」
「なんですと!?」

 セイバーとキャスターの間にまた剣呑な空気が流れるが、シノンはそれを無視する。彼女達のコントみたいなやり取りを見ていたら、時間とHPが無限にあっても全然足りそうにない。
 カイトとサチ/ヘレンは頷く。二人とも、見届けてくれると言う意思表示なのだろう。
 最後に、このチームのリーダーを務めている白野と、シノンは視線を合わせた。

 ――気を付けて。
「ええ」

 淡々としているようで、それでいて強い決意が込められた言葉を互いにぶつけ合う。
 そうして、シノンはチームから背を向けて、再び飛翔した。後ろから感じられる視線が、とても心強く思える。
 時間はそんなに経っていないかもしれないが、今は一秒でも惜しい。ロスタイムを取り戻すように、シノンは猛スピードで飛び続ける。
 この先にハセヲがいることを信じて。ハセヲの向かう道を追いかけるように、シノンは仮想世界の空を進んでいた。




【C-3/ファンタジーエリア・草原/1日目・日中】


【シノン@ソードアート・オンライン】 
[ステータス]:HP100%、MP80%、強い無力感/ALOアバター 
[装備]:{フレイム・コーラー、サフラン・ブーツ}@アクセル・ワールド、{FN・ファイブセブン(弾数10/20)、光剣・カゲミツG4}@ソードアート・オンライン、式のナイフ@Fate/EXTRA、雷鼠の紋飾り@.hack//、アンダーシャツ@ロックマンエグゼ3 
[アイテム]:基本支給品一式、光式・忍冬@.hack//G.U.、ダガー(ALO)@ソードアート・オンライン、プリズム@ロックマンエグゼ3、5.7mm弾×20@現実、薄明の書@.hack//、???@??? 
[ポイント]:300ポイント/1kill 
[思考] 
基本:この殺し合いを止める。 
0:アトリ……私……。 
1:ハセヲを追う。 そして、ハセヲを止めて皆の所に戻る。
2:殺し合いを止める為に、仲間と装備(弾薬と狙撃銃)を集める。 
3:ハセヲの事が心配。 
4:【薄明の書】の使用には気を付ける。仮に使用するとしても最終手段。
5:ユイちゃん達とはまた会いたい。
[備考] 
※参戦時期は原作9巻、ダイニー・カフェでキリトとアスナの二人と会話をした直後です。 
※使用アバターに応じてスキル・アビリティ等の使用が制限されています。使用するためには該当アバターへ変更してください。 
・ALOアバター>ソードスキル(有属性)及び魔法スキル、妖精の翅による飛行能力が使用可能。
・GGOアバター>《着弾予測円(バレット・サークル)》及び《弾道予測線(バレット・ライン)》が視認可能。
※MPはALOアバターの時のみ表示されます(装備による上昇分を除く)。またMPの消費及び回復効果も、表示されている状態でのみ有効です。 
※このゲームにはペイン・アブソーバが効いていない事を、身を以て知りました。 
※エージェント・スミスを、規格外の化け物みたいな存在として認識しています。 
※【薄明の書】の効果を知り、データドレインのメリットとデメリットを把握しました。



    3◆◆◆


 ――飛び去ったシノンの背中が見えなくなるまで、そこまで長い時間はかからなかった。
 彼女から聞いた話は、自分達を驚かせるのに充分な威力を持っている。
 エージェント・スミスという参加者の、自分自身を増やすあまりにも悪質な性質。そんな相手を野放しにしていたら、いつか遭遇した時に成す術もなく蹂躙されていただろう。
 それに、カイトのオリジナルである【もう一人のカイト】をPKした白い巨人の事も気を付けなければならない。詳細はわからないが、危険な存在であることは確かだ。
【もう一人のカイト】を呆気なく消滅させたらしいから、比類なき戦闘能力を誇っているはず。対決する時の為に戦力を整えるべきだ。
 奴らが潜伏しているマク・アヌはここから遠くないので、一刻も早く月海原学園で対策を立てる必要がある。

「シノンさん……」

 ユイは未だに暗い表情を浮かべている。
 無理もなかった。せっかく、同じ世界に生きる仲間と再会できたのに、すぐに別れる羽目になってしまう。辛くない訳がない。
 自分だったら……駄目だ。再会したのは慎二やダン・ブラックモア郷なのだから、彼女と同列に語れなかった。


 情報交換の際、シノンはキリトのことを話していない。不謹慎なのはわかっているが、その事に胸を撫で下ろしている。
 もしも、何かの拍子で彼女がキリトのことを話してしまっては、ヘレンは絶対に反応するはずだった。そこから、ヘレンがサチとキリトの一件を話してしまっては……絶対に火種が生まれてしまう。
 キリトが実は生きていたなんて、関係ない。サチがキリトを襲ったと言う事実を知っては、シノンとユイは絶対に不信を抱いてしまう。その場では何も起こらなくても、蟠りは残るはずだった。
 ヘレンの言葉がわからない自分には、咄嗟の誤魔化しすらできない……


 ……ここまで考えて、自分自身への嫌悪感が生まれてしまう。
 サチの命を守ると決めながら、実際には何もできない。ただ、ヘレンが話してくれないことを願うだけ。
 あまりにも情けなかった。シノンや【ハセヲ】は命を賭けて戦い、ユイはシノンに的確なアドバイスをしてくれている。カイトやサーヴァント達、それにヘレンだって自分の力になると言ってくれた。ここにいないアーチャーや慎二だって、力を尽くしているはず。
 だけど、それに比べて今の自分は何だ? 何もできていないではないか。


 せめて、今は月海原学園に向かって、レオ達に会って力を合わせるしかなかった。
 シノンの言っていたレオが、かつて月の聖杯戦争で戦ったレオナルド・B・ハーウェイなのかどうかはわからない。シノンはハセヲから名前を聞いただけで、実際に会っていないらしい。
 だけど、可能性はあった。

 ――行こうか、ユイ。
「……はい!」

 声をかけると、ユイは力強く頷いてくれる。
 彼女は強い。身体は小さくても、誰にも負けない心を持っていた。それは頼もしく感じるが、そんな気丈さを裏切っている自分自身が、余計に情けなく思えてしまう。
 しかし、挫けたりなどしない。ここで自分を卑下するのは、彼女に対する最大の裏切りだ。

 カイトとヘレンにも声をかける。二人は頷いてくれた。
 セイバーとキャスターは口論を止めてくれたものの、互いに火花を散らしていることに変わりはない。これなら、心配はいらないだろう。
 

 ――このバトルロワイアルが始まってから、既に12時間が経過している。
 榊によって仕組まれたウイルスの発動時間まで、そこまで遠くない。だけど、絶望することなどできなかった。
 道は険しく、ゴールは未だに見えない。しかし諦めなければ、きっと道は見つかるはずだ――――


【C-3/ファンタジーエリア・草原/1日目・日中】


【岸波白野@Fate/EXTRA】 
[ステータス]:HP100%、MP95%、データ欠損(微小)、令呪二画、『腕輪の力』に対する本能的な恐怖/男性アバター 
[装備]:五四式・黒星(8/8発)@ソードアート・オンライン、男子学生服@Fate/EXTRA 
[アイテム]:女子学生服@Fate/EXTRA、基本支給品一式 
[ポイント]:0ポイント/0kill 
[思考] 
基本:バトルロワイアルを止める。 
0:―――大丈夫だ、問題ない。 
1:月海原学園に向かい、道中で遭遇した参加者から情報を得る。 
2:ウイルスの発動を遅延させる“何か”を解明する。 
3:榊の元へ辿り着く経路を捜索する。 
4:エルディ・ルーの地下にあるプロテクトエリアを調査したい。ただし、実行は万全の準備をしてから。 
5:せめて、サチの命だけは守りたい。 
6:サチの暴走、ありす達、エージェント・スミス達や白い巨人(スケイス)に気を付ける。
7:ヒースクリフを警戒。 
8:カイトは信用するが、〈データドレイン〉は最大限警戒する。 
9:もしも、レオがどこかにいるのなら協力をして貰えるように頼んでみる。 
[サーヴァント]:セイバー(ネロ・クラディウス)、キャスター(玉藻の前) 
[ステータス(Sa)]:HP100%、MP100%、健康 
[ステータス(Ca)]:HP100%、MP100%、健康 
[備考] 
※参戦時期はゲームエンディング直後。 
※岸波白野の性別は、装備している学生服によって決定されます。 
学生服はどちらか一方しか装備できず、また両方外すこともできません(装備制限は免除)。 
※岸波白野の最大魔力時でのサーヴァントの戦闘可能時間は、一人だと10分、三人だと3分程度です。 
※アーチャーとの契約が一時解除されたことで、岸波白野の構成データが一部欠損しました。 



【ユイ@ソードアート・オンライン】 
[ステータス]:HP100%、MP55/70、『痛み』に対する恐怖、『死』の処理に対する葛藤/ピクシー 
[装備]:空気撃ち/三の太刀@Fate/EXTRA 
[アイテム]:セグメント3@.hack//、基本支給品一式 
[ポイント]:0ポイント/0kill 
[思考] 
基本: パパとママ(キリトとアスナ)の元へ帰る。 
0:ハクノさん………。 
1:ハクノさんに協力する。 
2:『痛み』は怖いけど、逃げたくない。 
3:また“握手”をしてみたい。 
4:『死』の処理は…… 
5:ヒースクリフを警戒。
6:シノンさんとはまた会いたい。 
[備考] 
※参戦時期は原作十巻以降。 
※《ナビゲーション・ピクシー》のアバターになる場合、半径五メートル以内に他の参加者がいる必要があります。 



【蒼炎のカイト@.hack//G.U.】 
[ステータス]:HP50%、SP80% 
[装備]:{虚空ノ双牙、虚空ノ修羅鎧、虚空ノ凶眼}@.hack//G.U. 
[アイテム]:基本支給品一式 
[ポイント]:0ポイント/0kill 
[思考] 
基本:女神AURAの騎士として、セグメントを護り、女神AURAの元へ帰還する。 
1:岸波白野に協力し、その指示に従う。 
2:ユイ(アウラのセグメント)を護る。 
3:サチ(AIDA)が危険となった場合、データドレインする。 
[備考] 
※蒼炎のカイトは装備変更が出来ません。 



【サチ@ソードアート・オンライン】 
[ステータス]HP10%、AIDA感染、強い自己嫌悪、自閉 
[装備]エウリュアレの宝剣Ω@ソードアート・オンライン 
[アイテム]基本支給品一式 
[ポイント]:0ポイント/0kill 
[思考] 
基本:死にたくない。 
0:――――うそつき。 
1:もう何も見たくない。考えたくない。 
2:キリトを、殺しちゃった………。 
3:私は、もう死んでいた………? 
[AIDA]<Helen> 
[思考] 
基本:サチの感情に従って行動する。 
1:ハクノ、キニナル。 
[備考] 
※第2巻にて、キリトを頼りにするようになり、メッセージ録音クリスタルを作成する前からの参戦です。 
※オーヴァンからThe Worldに関する情報を得ました。 
※AIDAの種子@.hack//G.U.はサチに感染しました。 
※AIDA<Helen>は、サチの感情に強く影響されています。 
※サチが自閉したことにより、PCボディをAIDA<Helen>が操作しています。 
※白野に興味があるので、白野と一緒にいる仲間達とも協力する方針でいます。 


|091:[[いざ駆けよ漆黒の荒馬嘶いて]]|投下順に読む|093:[[EXS.extream crossing sky“クレィドゥ・ザ・スカイ”]]|
|091:[[いざ駆けよ漆黒の荒馬嘶いて]]|時系列順に読む|093:[[EXS.extream crossing sky“クレィドゥ・ザ・スカイ”]]|
|077:[[秘密のプロテクトエリアをつぶせ!]]|岸波白野|099:[[対主催生徒会活動日誌・8ページ目(再会編)]]|
|077:[[秘密のプロテクトエリアをつぶせ!]]|ユイ|099:[[対主催生徒会活動日誌・8ページ目(再会編)]]|
|077:[[秘密のプロテクトエリアをつぶせ!]]|蒼炎のカイト|099:[[対主催生徒会活動日誌・8ページ目(再会編)]]|
|077:[[秘密のプロテクトエリアをつぶせ!]]|サチ|099:[[対主催生徒会活動日誌・8ページ目(再会編)]]|
|085:[[ファントム・ペイン]]|シノン|109:[[対峙する自己]]|
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