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A-2.AIPSにデータをロードします。」を以下のとおり復元します。
*AIPSによる処理(2) AIPSにデータをロード
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**1. AIPS起動までの準備
1.1 &u(){ログインからAIPS起動まで}
あらかじめ、使用する計算機上で有効なAIPS user ID番号を取得してお
く。計算機の管理者がいる場合にはその人に依頼する。自分自身の計算機
で あれば、AIPS user ID番号は自分で決めておける(2-46655の数
字)。AIPS user ID番号は、AIPS_ROOT/DA00/NETSP のファイルに 登録しておく必要がある(これは管理者のお仕事)。AIPS使用環境の
UNIX (Linux) 計算機にログインしたら、xterm を起動しておきます。 AIPSはxtermからでないと動作しません(ktermなどは問題あり)。
xtermの中で、AIPS_ROOTディレクトリに移動します。ここでは計算機の ホスト名を kaimon, UNIXのユーザーアカウントを kameno, AIPS ID 番号を3018としています。適宜自分の属性に読み替えてください。
>kaimon[kameno]5: cd /usr/aips/usr/aips
AIPSを起動するための環境変数を指定します。ログインシェルは csh あるいは tcsh を使っています。
>kaimon[kameno]8: aips tv=local
>START_AIPS: Will use or start first available Unix Socket >based TV 
><途中のメッセージを省略 > 
>AIPS 2: Enter user ID number? 3018
>< 途中のメッセージを省略 >
無事起動できた場合、コマンドプロンプト > がメイン画面
(起動コマンドを打ったxterm)に表示されます。
その他に、X-AIPS TV Screen Serverのウィンドウ, Message Serverのウィンドウ, TK Serverのウィンドウも現れます。これらのウィンドウは、GNOMEなどのメニューDOCKに格納されているかもしれません。
1.2 &u(){AIPSの終了のしかた}
コマンドプロンプト > がメイン画面に表示されている状態で、exit と打つとAIPSを終了します。終了したら、X-AIPS TV Screen Server, Message Server, TK Serverのウィンドウも、左上の赤丸ボタン●を押して終了してください。これらのウィンドウを終了させておかないと、Socketが足りなくなり、他の人が次にAIPSを使うときにこれらのウィンドウが開かなくなることがあります。
なお、AIPSを終了させてもAIPS内で作成したファイルは保存されています。次にAIPSを起動したときには、最後に終了したときのファイルが残っているはずです。
**2. AIPSの基本操作
コマンドプロンプト > がメイン画面に表示されている状態では、AIPSのコマンドを打つことができます。AIPSのコマンドには、大別して task と verb の二種類があります。
2.1&u(){task}
多数のパラメーターを要するコマンドです。実行するには、
+task 'タスク名' と打って、使用するtaskを宣言する。
+パラメーターを細々と入力する。
+go と打って、taskを実行する。
という手順を踏みます。以下に task の例を挙げます。
>&bold(){fitld} FITSファイルをロードします。
>&bold(){fring} フリンジフィッティングを実行します。
>&bold(){possm} スペクトルを表示します。
>&bold(){tacop} Extensionテーブルをコピーします。
**3. FITSファイルをAIPSにロード
fitldというtaskを用いて、FITSファイルをAIPSのファイルシステムにロードしましょう。囲みの中で、アンダーラインを引いた部分を入力します。
>&u(){task  'fitld'}FITLDというtaskを使用すると宣言します。
>&u(){inf  'fits:BK084.DA193.FITS'}入力ファイル名を指定します。>fits: という部分は AIPS_ROOT/FITS を表します。
>&u(){outn  'bk084'}AIPSのファイルシステム内でのファイル名を指定し>ます。
>&u(){outcl  'uvdata'}AIPSのファイルシステム内でのファイル名を指定>します。
>&u(){wtthresh  0.1}weightが0.1を下回るビジビリティを捨てます。
>inp  パラメーターの一覧を表示して確認します。
&u(){[[(fitldのパラメーターの一覧はこちら)>http://astro.sci.kagoshima-u.ac.jp/omodaka-nishio/member/kameno/AIPS-Difmap/DA193/AIPSMEMO/step11.fitld.prm.txt]]}
goと打つとfitldを実行します。実行時の&u(){[[fitldのメッセージ>
http://astro.sci.kagoshima-u.ac.jp/omodaka-nishio/member/kameno/AIPS-Difmap/DA193/AIPSMEMO/step11.fitld.msg.txt}]]
が MSGSRVウィンドウに表示されます。
>KAIMON> FITLD1: Appears to have ended successfully
>KAIMON> FITLD1:kaimon 31DEC06 TST: Cpu= 4.1  Real=       5
というメッセージが表示されたら無事終了です。
**4. AIPSのファイルシステム
早速、fitldでロードされたファイルがAIPSのファイルシステム内にできていることを確認しましょう。それには、pcat という verb を用います。
>pcat
>AIPS 1: Catalog on disk  1
>AIPS 1:  Cat Usid Mapname      Class   Seq  Pt     Last access      Stat
>AIPS 1:    1 3018 BK084       .UVDATA.    1 UV 11-SEP->2006 17:30:52
上記のように、BK084.UVDATA.1 という名前のファイルができていますね。AIPSのファイルシステムはファイル名に name, class, seq の3つの属性があります。nameおよびclassは適当に設定できる名前で、seqは数字です。nameは8文字以内のASCII, classは6文字以内のASCIIです。上記の例で言うと、nameが 'BK084', classが 'UVDATA', seqが 1 です。これらの名前はfitldのパラメーターで outn, outcl で指定したものが使われます。
AIPS内でファイルを指定する時には、これらname, class, seqの全てを正しく示す必要があります。でもそれでは少々面倒ですよね。そこで、カタログ番号でファイルを指示することもできます。pcatで一覧されるときの先頭カラム Cat の下に示されている番号がカタログ番号です。BK084.UVDATA.1のカタログ番号は 1 ですね。カタログ番号を使うには、getn という verbを用います。
>getn 1
>AIPS 1: Got(1)   disk= 1  user=3018   type=UV   >BK084.UVDATA.1
**5. データのソート
ソート (sort) とは、順番に並べることを言います。FITLDでロードしたファイルは、データが適切でない順番に並んでいることが間々あります。一方で、いくつかのtaskはデータが < 時間 - 基線 > の2次元配列(これをTB orderといいます。Time-Baseline orderのことですね)になっていないと正しく動作しません。そこで、msort という task を用いて TB order にソートします。
>&u(){task 'msort'}MSORTというtaskを使用すると宣言します
>&u(){getn 1}カタログ番号1番のファイル (BK084.UVDATA.1) を入力フ>ァイルと指定します
>AIPS 1: Got(1)   disk= 1  user=3018   type=UV   >BK084.UVDATA.1
>&u(){outn=inn}出力ファイルの name は 入力ファイルの name
>(BK084) と同じにします。
>&u(){outcl='msort'}出力ファイルの class を 'msort' と指定しま
>す。
>&u(){inp}パラメーターの一覧を表示して確認します
&u()[[{msortのパラメーターの一覧はこちら}>http://astro.sci.kagoshima-u.ac.jp/omodaka-nishio/member/kameno/AIPS-Difmap/DA193/AIPSMEMO/step12.msort.prm.txt]]
goと打つとmsortを実行します。実行時の&u()[[{msortのメッセージ}>
http://astro.sci.kagoshima-u.ac.jp/omodaka-nishio/member/kameno/AIPS-Difmap/DA193/AIPSMEMO/step12.msort.msg.txt]]
が MSGSRVウィンドウに表示されます。
msortが終了した後にpcatで確認すると、ファイルが増えていることが分かりますね。
>pcat
>AIPS 1: Catalog on disk  1
>AIPS 1:  Cat Usid Mapname      Class   Seq  Pt     Last >access      Stat
>AIPS 1:    1 3018 BK084       .UVDATA.    1 UV 11-SEP->2006 17:34:40
>AIPS 1:    2 3018 BK084       .MSORT .    1 UV 11-SEP->2006 17:34:40

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