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<h4>パークランド病院</h4> <p> 陰謀説の多くは、検視結果とパークランド病院の医師の証言の違いに起因するものも多い、事件直後の医師の記者会見の模様を日本語訳し、同時に病院での出来事を考察する。</p> <p><img src= "http://www11.atwiki.jp/voodoo65/?cmd=upload&amp;act=open&amp;page=%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%97%85%E9%99%A2&amp;file=docs.jpg">事件直後の医師による記者会見</p> <h4>記者会見の模様</h4> <p> 1963年11月22日午後3時26分(中部標準時)、於:パークランド記念病院</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):みなさん、お静かに。 担当した医師のお話が聞きたいとの事でしたので、お二人の先生に来ていただきました。 まず、パークランド病院の外科医、マルコム・ペリー医師にお話いただきます。  次に神経外科部長の、ケンプ・クラーク医師にお話いただきます。 それではペリー先生お願いします。</p> <p> 質問者:大統領が亡くなったとき、どちらにいましたか?</p> <p>質問者:まず先生の話を聞こう。</p> <p> ペリー医師:大統領が運び込まれて、すぐに緊急治療室に召集されました。 大統領が来たので大至急との事でした。 すぐに容態を見ましたが、頭部と頚部を負傷しており、かなり危険な状態でした。 そのため、すぐに蘇生処置を、</p> <p> 質問者:もう少し、ゆっくり喋っていただけませんか?</p> <p> ペリー医師:頭部と、頚部の負傷により、かなり危険な状態でした。</p> <p>質問者:それは一発の銃弾による負傷ですか?</p> <p> ペリー医師:それは、私には推察しかねます。 わかりません。</p> <p>質問者:頚部と、あと、どこの傷ですか?</p> <p> ペリー医師:頭部です。 緊急の蘇生術を施しました。 すぐに神経外科部長のケンプ・クラーク先生を呼びました。 それに、他の外科のスタッフや、病院のスタッフも一緒です。 皆すぐにやってきました。 しかし、この時点で、大統領は、完全な蘇生は不可能な状況に陥っていました。</p> <p>質問者:「完全な蘇生」とは?</p> <p> ペリー医師:蘇生処置を始めた時点で、極めて状況が悪く、瀕死(moribund)の状況でした。</p> <p> 質問者:”極めて状況が悪く、”その後、なんておっしゃいました?</p> <p>ペリー医師:瀕死(moribund)です。</p> <p> 質問者:瀕死(moribund)の正確な意味を教えてください。</p> <p>ペリー医師:死亡状態に近いという事です。</p> <p>質問者:もう一回、その言葉を言ってみてください。</p> <p> ペリー医師:瀕死(moribund)です。 ですので、クラーク先生にすぐに来ていただきました。</p> <p> 質問者:どのような蘇生処置が施されたか教えていただけますか?</p> <p>ペリー医師:補助呼吸法です。(assisted respiration)</p> <p>質問者:それは何ですか?</p> <p>質問者:何が何?</p> <p> ペリー医師:機器を使って酸素と麻酔を気管内チューブに送り込み、呼吸を助けます。</p> <p>質問者:直接気管に送り込むのですか?</p> <p>ペリー医師:はい、気管に直接送り込みます。</p> <p>質問者:スペルを教えてください。</p> <p> ペリー医師:気管内(E-n-d-o-t-r-a-c-h-e-a-l)です。 気管開口術の一種です。</p> <p>質問者:気管開口手術をしたのですか?</p> <p>ペリー医師:はい。</p> <p>質問者:スペルを教えてください。</p> <p>ペリー医師:T-r-a-c-h-e-o-s-t-o-m-y(気管開口術)です。</p> <p>質問者:その時、司祭は一緒の部屋にいましたか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):先生への質問は、処置に関する事のみです。</p> <p> ペリー医師:輸血と点滴も同時に行われました。 また心拍を確認するために心電計も取り付けられました。 この時点で、クラーク先生も処置に参加されていました。</p> <p>質問者:もう一度、お名前を。</p> <p> ペリー医師:クラーク・ケンプ医師と、チャールズ・バクスター医師です。</p> <p> クラーク・ケンプ医師:私がペリー医師に呼ばれたのは、大統領が、</p> <p>質問者:あなたが、クラーク先生?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:私がクラークです。 大統領は脳に損傷を受けていたので、私が呼ばれました。 私が到着したとき、胸控チューブや、気管開口術など、あらゆる蘇生術が施されているところでした。</p> <p> 質問者:先生、もう少しゆっくり喋っていただけますか?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:私が着いた時には、ペリー医師と、バクスター医師によって、胸膜腔に空気を送り込んだり、心電計を取り付けたり、あるいは点滴や、輸血など可能な限りあらゆる処置が取られていました。 一見しただけで、大統領は相当な重傷を負っているのが分かりました。 大統領の後頭部に入った、あるいは出た弾丸によって、脳部が大きく裂け、その一部が失われていました。 私が到着してすぐに、大統領は心拍が停止状態になりました。 そこですぐに、閉胸心マッサージなどの、心臓蘇生に取り掛かりました。 しかし効果がありませんでした。</p> <p>質問者:”閉胸心”ですか?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:はい</p> <p> 質問者:それは、胸を切開しないで行うのですか? 閉じたままで?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:はい、これで触知拍動(palablepulse)を得られるのですが、繰返しますが、ここでは効果がありませんでした。</p> <p>質問者:触知(palable)って何ですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):質問をもう一度。</p> <p>質問者:触知(palable)?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:触知(palable)です。</p> <p>質問者:触知(palable)の次に何ておっしゃいました?</p> <p>ケンプクラーク医師:拍動です。</p> <p> 質問者:先生、大統領が死亡した際に立ち会った医師の方は何名ですか?</p> <p> 質問者:先生、大統領が緊急治療室に運び込まれて、実際に死亡が確認されるまでの時間はどれくらいですか? 言い換えると、病院に到着して、どれだけの間、生存していましたか?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:だいたい40分くらいだと思います。</p> <p> マルコム・ペリー医師:あまりに忙しくて、時間を見る余裕すらありませんでした。</p> <p> 質問者:先生、頭部の傷について、銃弾の方向などについて詳しく教えてください。</p> <p> ケンプ・クラーク医師:銃弾の方向などについては詳しく見る余裕はありませんでした。 ただし傷は後頭部です。</p> <p>質問者:その傷が首まで貫通していたのですか?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:主に、頭部の右側です。 前に向かって右側です。</p> <p>質問者:死亡した正確な時刻を教えてください。</p> <p> ケンプ・クラーク医師:その質問にお答えするのは少々難しいですね。 立ち会った人間はたくさんいましたが、我々は1300時とします。</p> <p>質問者:あなたが宣言された?</p> <p>質問者:もう一度</p> <p> ケンプ・クラーク医師:我々は1300時と宣言しました。</p> <p>質問者:13?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:午後1時です。</p> <p>質問:首の傷について詳しく話してください。</p> <p> ケンプ・クラーク医師:私は頭の傷に掛かりっきりでしたので、その傷を担当した者がお答えしたほうが良いと思います。</p> <p>質問者:質問をもう一度</p> <p> ペリー・マルコム医師:首の傷ですね。 体の中心線の部分に、見て分かるものです。</p> <p>質問者:何ておっしゃいました?</p> <p> ペリー・マルコム医師:銃弾による穴が体の中心線の部分にありました。</p> <p>質問者:実際に指差してもらえますか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:そうですね、だいたいこの辺り(指で示しながら)</p> <p>質問者:喉仏よりも下ですか?</p> <p>ペリー・マルコム医師:喉仏より下です。</p> <p> 質問者:先生、その傷は、頭部へ貫通したとお考えですか?</p> <p> ペリーマルコム医師:クラーク先生も言及されたように、とにかく傷口は2つありました。 一つは首、一つは頭です。 それらが、一発の銃弾による関連性のある傷か、あるいは2発の弾丸によるものか、私は憶測でお話することはできません。</p> <p>質問者:入り口の傷はどちらですか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:首の傷は入り口です。 頭の傷については、私には分かりません。</p> <p>質問者:首の銃弾は前から飛んできたものですか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:前から飛んできているように見えました。</p> <p>質問者:もう一発は、後ろからですか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:傷口の状態だけから、銃弾がどちらから飛んできたと申し上げる事はできません。 クラーク先生、どうでしょう?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:頭部の傷に関しては、首の傷の出口かもしれませんし、全く別の銃弾によるものかもしれません。 ただ、傷口は非常に大きなものでした。</p> <p> 質問者:頭の傷ですが、死に直結するぐらいのものですか?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:その通りです。</p> <p> 質問者:リンドン・ジョンソン副大統領が、心臓発作を起こしたとの噂があります。 その点について確認させてください。</p> <p>ケンプ・クラーク医師:私は、全く知りません。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):先生に聞く質問ではありません。</p> <p>質問者:彼は今どこですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):今はお知らせできません。 キンドルフ氏が間もなくお伝えできると思います。</p> <p>質問者:教えて頂けないというい事ですか</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):副大統領に関する質問ですが、私も現時点での情報は分かりません。 それに、こちらの先生方は、大統領の治療に専念された方々です。 よって、質問は的外れだと思います。</p> <p>質問者:ケネディ夫人はどこですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):その件についても分かりません。 お疑いかもしれませんが、それ以外の件に掛かりきりだったものですから</p> <p> 質問者:もう少しクリアにしたいのですが、一発の銃弾による傷か、2つの銃弾による傷か、何か外に情報はありませんか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:私には分かりません。 2つの傷が一発の銃弾によるものである事は十分考えられます。 でも、2発の銃弾かもしれません。 2発目の銃弾が頭を直撃したのかもしれませんし、あるいは首に当たったのかもしれません。 傷口の形状から、そのような事は申し上げられませんし、申し上げるべきで無いと考えています。</p> <p> 質問者:先生、傷の入り口について少し詳しく教えてください。 喉正面が入り口とお考えですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:喉の傷については、入り口のように見えました。 答えはイエスです。 出口については分かりません。  もしかしたら、頭かもしれませんし、頭に別の傷があるのかもしれません。 個々の件を調べているような時間はありませんでした。</p> <p> 質問者:首に入った銃弾が、後頭部に向かって上がっていくような事が起こりえるんでしょうか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:弾丸が骨や、その他の物質に当たってコースが変わる事があります。</p> <p>質問者:先生の年齢を教えてください。</p> <p>マルコムペリー医師:34歳です。</p> <p>質問者:お名前は何でしたっけ?</p> <p>マルコム・ペリー医師:ペリーです。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):こちらは、マルコム・ペリー先生です。 クラーク・ケンプ先生、この病院の神経外科部長です。</p> <p>質問者:あなたは何歳ですか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:38歳です。</p> <p>質問者:スペルは、C-l-a-r-kですか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:はい</p> <p> 質問者:検視は、どこで行われますか? ここですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:その件については分かりません。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):私にも分かりません。</p> <p>質問者:回数は1回ですか?</p> <p>ホークス(ホワイトハウス担当者):分かりません。</p> <p>質問者:大統領の遺体はどこにありますか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):お教えする事はできません。</p> <p> 質問者:銃弾が命中した後に、一度でも大統領が意識を回復しましたか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:私の知りうる限りではありませんでした。</p> <p>質問者:輸血はどれくらいされましたか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:私には分かりませんが、相当量の出血がありました。</p> <p> 質問者:運び込まれてから治療を開始するまでどれくらいかかりましたか?</p> <p>質問者:輸血はしたのですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:輸血の手配と、輸血をしました。 はい</p> <p>質問者:どこから?</p> <p>マルコム・ペリー医師:ここの血液銀行からです。</p> <p>質問者:病院のですか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:この病院のです。</p> <p>質問者:どれくらい使いましたか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:私には分かりません。</p> <p> 質問者:先生、臨終の儀式は、緊急治療室で行われたのですか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:はい</p> <p>質問者:皆が居ましたか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):はい、この件についてはキンドルフ氏がお伝えした通りです。</p> <p> 質問者:部屋はどこですか? また、どんな部屋ですか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:緊急治療室1番です。</p> <p> 質問者:入り口からどれくらいの所ですか? またどちらの方向ですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:病院裏手の緊急搬入口から入って、だいたい40フィートぐらいの場所です。</p> <p>質問者:大体どれくらいですって?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):緊急搬入口から40フィートです。</p> <p>質問者:1階ですか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:地上階です。</p> <p> 質問者:臨終の際に立ち会った医師と看護婦の数を教えてください。</p> <p> マルコム・ペリー医師:少なくとも8人から10人の医師が居ました。</p> <p>質問者:少なくとも8人から10人の医師?</p> <p>マルコム・ペリー医師:はい</p> <p> 質問者:あなたが最初に大統領の容態を診た時点で、大統領の生存の可能性はあったでしょうか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:ありませんでした。</p> <p>クラーク・ケンプ医師:いいえ。</p> <p> 質問者:先ほどの質問ですが、8人から10人の医師でしょうか? それとも医師と看護婦でしょうか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:8人から10人の医師です。</p> <p> 質問者:率直にお聞きしたいのですが、大統領が運び込まれた時点で、生存できる可能性は無かったということですか?</p> <p> クラーク・ケンプ医師:先ほど申し上げたとおりで、その通りです。</p> <p> 質問者:実際に到着してから、診察が始まるまでの時間について教えて下さい。</p> <p> クラーク・ケンプ医師:時計を見なかったので、分かりません。</p> <p> 質問者:最初に診察した先生はどなたですか? また診察を開始するまでの時間はどれくらいですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:運び込まれてからすぐに駆けつけました。 ただ、正確な時間については、分かりませんが、とにかく急いで駆けつけました。</p> <p> 質問者:治療室には、医療関係者以外の、家族の方や、その他の関係者の方などは居ましたか? </p> <p> マルコム・ペリー医師:治療に専念していたので、よく分かりません。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):その件については、後ほどマックからお伝えします。</p> <p> 質問者:我々(記者団)は、これからどうなります? あなたはどうされますか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):皆様の日程については、まだ分かりません。 但し、新しい大統領が誕生した事はお伝えしておきます。</p> <p>質問者:本当ですか? 宣誓も済ませたのですか?</p> <p>ホークス(ホワイトハウス担当者):<br></p> <p><br></p> <p>続く・・・・<br></p>
<h4>パークランド病院</h4> <p> 陰謀説の多くは、検視結果とパークランド病院の医師の証言の違いに起因するものも多い、事件直後の医師の記者会見の模様を日本語訳し、同時に病院での出来事を考察する。</p> <p><img src= "http://www11.atwiki.jp/voodoo65/?cmd=upload&amp;act=open&amp;page=%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%97%85%E9%99%A2&amp;file=docs.jpg">事件直後の医師による記者会見</p> <h4>記者会見の模様</h4> <p> 1963年11月22日午後3時26分(中部標準時)、於:パークランド記念病院</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):みなさん、お静かに。 担当した医師のお話が聞きたいとの事でしたので、お二人の先生に来ていただきました。 まず、パークランド病院の外科医、マルコム・ペリー医師にお話いただきます。  次に神経外科部長の、ケンプ・クラーク医師にお話いただきます。 それではペリー先生お願いします。</p> <p> 質問者:大統領が亡くなったとき、どちらにいましたか?</p> <p>質問者:まず先生の話を聞こう。</p> <p> ペリー医師:大統領が運び込まれて、すぐに緊急治療室に召集されました。 大統領が来たので大至急との事でした。 すぐに容態を見ましたが、頭部と頚部を負傷しており、かなり危険な状態でした。 そのため、すぐに蘇生処置を、</p> <p> 質問者:もう少し、ゆっくり喋っていただけませんか?</p> <p> ペリー医師:頭部と、頚部の負傷により、かなり危険な状態でした。</p> <p>質問者:それは一発の銃弾による負傷ですか?</p> <p> ペリー医師:それは、私には推察しかねます。 わかりません。</p> <p>質問者:頚部と、あと、どこの傷ですか?</p> <p> ペリー医師:頭部です。 緊急の蘇生術を施しました。 すぐに神経外科部長のケンプ・クラーク先生を呼びました。 それに、他の外科のスタッフや、病院のスタッフも一緒です。 皆すぐにやってきました。 しかし、この時点で、大統領は、完全な蘇生は不可能な状況に陥っていました。</p> <p>質問者:「完全な蘇生」とは?</p> <p> ペリー医師:蘇生処置を始めた時点で、極めて状況が悪く、瀕死(moribund)の状況でした。</p> <p> 質問者:”極めて状況が悪く、”その後、なんておっしゃいました?</p> <p>ペリー医師:瀕死(moribund)です。</p> <p> 質問者:瀕死(moribund)の正確な意味を教えてください。</p> <p>ペリー医師:死亡状態に近いという事です。</p> <p>質問者:もう一回、その言葉を言ってみてください。</p> <p> ペリー医師:瀕死(moribund)です。 ですので、クラーク先生にすぐに来ていただきました。</p> <p> 質問者:どのような蘇生処置が施されたか教えていただけますか?</p> <p>ペリー医師:補助呼吸法です。(assisted respiration)</p> <p>質問者:それは何ですか?</p> <p>質問者:何が何?</p> <p> ペリー医師:機器を使って酸素と麻酔を気管内チューブに送り込み、呼吸を助けます。</p> <p>質問者:直接気管に送り込むのですか?</p> <p>ペリー医師:はい、気管に直接送り込みます。</p> <p>質問者:スペルを教えてください。</p> <p> ペリー医師:気管内(E-n-d-o-t-r-a-c-h-e-a-l)です。 気管開口術の一種です。</p> <p>質問者:気管開口手術をしたのですか?</p> <p>ペリー医師:はい。</p> <p>質問者:スペルを教えてください。</p> <p>ペリー医師:T-r-a-c-h-e-o-s-t-o-m-y(気管開口術)です。</p> <p>質問者:その時、司祭は一緒の部屋にいましたか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):先生への質問は、処置に関する事のみです。</p> <p> ペリー医師:輸血と点滴も同時に行われました。 また心拍を確認するために心電計も取り付けられました。 この時点で、クラーク先生も処置に参加されていました。</p> <p>質問者:もう一度、お名前を。</p> <p> ペリー医師:クラーク・ケンプ医師と、チャールズ・バクスター医師です。</p> <p> クラーク・ケンプ医師:私がペリー医師に呼ばれたのは、大統領が、</p> <p>質問者:あなたが、クラーク先生?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:私がクラークです。 大統領は脳に損傷を受けていたので、私が呼ばれました。 私が到着したとき、胸控チューブや、気管開口術など、あらゆる蘇生術が施されているところでした。</p> <p> 質問者:先生、もう少しゆっくり喋っていただけますか?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:私が着いた時には、ペリー医師と、バクスター医師によって、胸膜腔に空気を送り込んだり、心電計を取り付けたり、あるいは点滴や、輸血など可能な限りあらゆる処置が取られていました。 一見しただけで、大統領は相当な重傷を負っているのが分かりました。 大統領の後頭部に入った、あるいは出た弾丸によって、脳部が大きく裂け、その一部が失われていました。 私が到着してすぐに、大統領は心拍が停止状態になりました。 そこですぐに、閉胸心マッサージなどの、心臓蘇生に取り掛かりました。 しかし効果がありませんでした。</p> <p>質問者:”閉胸心”ですか?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:はい</p> <p> 質問者:それは、胸を切開しないで行うのですか? 閉じたままで?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:はい、これで触知拍動(palablepulse)を得られるのですが、繰返しますが、ここでは効果がありませんでした。</p> <p>質問者:触知(palable)って何ですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):質問をもう一度。</p> <p>質問者:触知(palable)?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:触知(palable)です。</p> <p>質問者:触知(palable)の次に何ておっしゃいました?</p> <p>ケンプクラーク医師:拍動です。</p> <p> 質問者:先生、大統領が死亡した際に立ち会った医師の方は何名ですか?</p> <p> 質問者:先生、大統領が緊急治療室に運び込まれて、実際に死亡が確認されるまでの時間はどれくらいですか? 言い換えると、病院に到着して、どれだけの間、生存していましたか?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:だいたい40分くらいだと思います。</p> <p> マルコム・ペリー医師:あまりに忙しくて、時間を見る余裕すらありませんでした。</p> <p> 質問者:先生、頭部の傷について、銃弾の方向などについて詳しく教えてください。</p> <p> ケンプ・クラーク医師:銃弾の方向などについては詳しく見る余裕はありませんでした。 ただし傷は後頭部です。</p> <p>質問者:その傷が首まで貫通していたのですか?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:主に、頭部の右側です。 前に向かって右側です。</p> <p>質問者:死亡した正確な時刻を教えてください。</p> <p> ケンプ・クラーク医師:その質問にお答えするのは少々難しいですね。 立ち会った人間はたくさんいましたが、我々は1300時とします。</p> <p>質問者:あなたが宣言された?</p> <p>質問者:もう一度</p> <p> ケンプ・クラーク医師:我々は1300時と宣言しました。</p> <p>質問者:13?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:午後1時です。</p> <p>質問:首の傷について詳しく話してください。</p> <p> ケンプ・クラーク医師:私は頭の傷に掛かりっきりでしたので、その傷を担当した者がお答えしたほうが良いと思います。</p> <p>質問者:質問をもう一度</p> <p> ペリー・マルコム医師:首の傷ですね。 体の中心線の部分に、見て分かるものです。</p> <p>質問者:何ておっしゃいました?</p> <p> ペリー・マルコム医師:銃弾による穴が体の中心線の部分にありました。</p> <p>質問者:実際に指差してもらえますか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:そうですね、だいたいこの辺り(指で示しながら)</p> <p>質問者:喉仏よりも下ですか?</p> <p>ペリー・マルコム医師:喉仏より下です。</p> <p> 質問者:先生、その傷は、頭部へ貫通したとお考えですか?</p> <p> ペリーマルコム医師:クラーク先生も言及されたように、とにかく傷口は2つありました。 一つは首、一つは頭です。 それらが、一発の銃弾による関連性のある傷か、あるいは2発の弾丸によるものか、私は憶測でお話することはできません。</p> <p>質問者:入り口の傷はどちらですか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:首の傷は入り口です。 頭の傷については、私には分かりません。</p> <p>質問者:首の銃弾は前から飛んできたものですか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:前から飛んできているように見えました。</p> <p>質問者:もう一発は、後ろからですか?</p> <p> ペリー・マルコム医師:傷口の状態だけから、銃弾がどちらから飛んできたと申し上げる事はできません。 クラーク先生、どうでしょう?</p> <p> ケンプ・クラーク医師:頭部の傷に関しては、首の傷の出口かもしれませんし、全く別の銃弾によるものかもしれません。 ただ、傷口は非常に大きなものでした。</p> <p> 質問者:頭の傷ですが、死に直結するぐらいのものですか?</p> <p>ケンプ・クラーク医師:その通りです。</p> <p> 質問者:リンドン・ジョンソン副大統領が、心臓発作を起こしたとの噂があります。 その点について確認させてください。</p> <p>ケンプ・クラーク医師:私は、全く知りません。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):先生に聞く質問ではありません。</p> <p>質問者:彼は今どこですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):今はお知らせできません。 キンドルフ氏が間もなくお伝えできると思います。</p> <p>質問者:教えて頂けないというい事ですか</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):副大統領に関する質問ですが、私も現時点での情報は分かりません。 それに、こちらの先生方は、大統領の治療に専念された方々です。 よって、質問は的外れだと思います。</p> <p>質問者:ケネディ夫人はどこですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):その件についても分かりません。 お疑いかもしれませんが、それ以外の件に掛かりきりだったものですから</p> <p> 質問者:もう少しクリアにしたいのですが、一発の銃弾による傷か、2つの銃弾による傷か、何か外に情報はありませんか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:私には分かりません。 2つの傷が一発の銃弾によるものである事は十分考えられます。 でも、2発の銃弾かもしれません。 2発目の銃弾が頭を直撃したのかもしれませんし、あるいは首に当たったのかもしれません。 傷口の形状から、そのような事は申し上げられませんし、申し上げるべきで無いと考えています。</p> <p> 質問者:先生、傷の入り口について少し詳しく教えてください。 喉正面が入り口とお考えですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:喉の傷については、入り口のように見えました。 答えはイエスです。 出口については分かりません。  もしかしたら、頭かもしれませんし、頭に別の傷があるのかもしれません。 個々の件を調べているような時間はありませんでした。</p> <p> 質問者:首に入った銃弾が、後頭部に向かって上がっていくような事が起こりえるんでしょうか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:弾丸が骨や、その他の物質に当たってコースが変わる事があります。</p> <p>質問者:先生の年齢を教えてください。</p> <p>マルコムペリー医師:34歳です。</p> <p>質問者:お名前は何でしたっけ?</p> <p>マルコム・ペリー医師:ペリーです。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):こちらは、マルコム・ペリー先生です。 クラーク・ケンプ先生、この病院の神経外科部長です。</p> <p>質問者:あなたは何歳ですか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:38歳です。</p> <p>質問者:スペルは、C-l-a-r-kですか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:はい</p> <p> 質問者:検視は、どこで行われますか? ここですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:その件については分かりません。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):私にも分かりません。</p> <p>質問者:回数は1回ですか?</p> <p>ホークス(ホワイトハウス担当者):分かりません。</p> <p>質問者:大統領の遺体はどこにありますか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):お教えする事はできません。</p> <p> 質問者:銃弾が命中した後に、一度でも大統領が意識を回復しましたか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:私の知りうる限りではありませんでした。</p> <p>質問者:輸血はどれくらいされましたか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:私には分かりませんが、相当量の出血がありました。</p> <p> 質問者:運び込まれてから治療を開始するまでどれくらいかかりましたか?</p> <p>質問者:輸血はしたのですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:輸血の手配と、輸血をしました。 はい</p> <p>質問者:どこから?</p> <p>マルコム・ペリー医師:ここの血液銀行からです。</p> <p>質問者:病院のですか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:この病院のです。</p> <p>質問者:どれくらい使いましたか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:私には分かりません。</p> <p> 質問者:先生、臨終の儀式は、緊急治療室で行われたのですか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:はい</p> <p>質問者:皆が居ましたか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):はい、この件についてはキンドルフ氏がお伝えした通りです。</p> <p> 質問者:部屋はどこですか? また、どんな部屋ですか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:緊急治療室1番です。</p> <p> 質問者:入り口からどれくらいの所ですか? またどちらの方向ですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:病院裏手の緊急搬入口から入って、だいたい40フィートぐらいの場所です。</p> <p>質問者:大体どれくらいですって?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):緊急搬入口から40フィートです。</p> <p>質問者:1階ですか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:地上階です。</p> <p> 質問者:臨終の際に立ち会った医師と看護婦の数を教えてください。</p> <p> マルコム・ペリー医師:少なくとも8人から10人の医師が居ました。</p> <p>質問者:少なくとも8人から10人の医師?</p> <p>マルコム・ペリー医師:はい</p> <p> 質問者:あなたが最初に大統領の容態を診た時点で、大統領の生存の可能性はあったでしょうか?</p> <p>マルコム・ペリー医師:ありませんでした。</p> <p>クラーク・ケンプ医師:いいえ。</p> <p> 質問者:先ほどの質問ですが、8人から10人の医師でしょうか? それとも医師と看護婦でしょうか?</p> <p>クラーク・ケンプ医師:8人から10人の医師です。</p> <p> 質問者:率直にお聞きしたいのですが、大統領が運び込まれた時点で、生存できる可能性は無かったということですか?</p> <p> クラーク・ケンプ医師:先ほど申し上げたとおりで、その通りです。</p> <p> 質問者:実際に到着してから、診察が始まるまでの時間について教えて下さい。</p> <p> クラーク・ケンプ医師:時計を見なかったので、分かりません。</p> <p> 質問者:最初に診察した先生はどなたですか? また診察を開始するまでの時間はどれくらいですか?</p> <p> マルコム・ペリー医師:運び込まれてからすぐに駆けつけました。 ただ、正確な時間については、分かりませんが、とにかく急いで駆けつけました。</p> <p> 質問者:治療室には、医療関係者以外の、家族の方や、その他の関係者の方などは居ましたか? </p> <p> マルコム・ペリー医師:治療に専念していたので、よく分かりません。</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):その件については、後ほどマックからお伝えします。</p> <p> 質問者:我々(記者団)は、これからどうなります? あなたはどうされますか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):皆様の日程については、まだ分かりません。 但し、現時点で新しい大統領が誕生した事はお伝えしておきます。</p> <p>質問者:本当ですか? 宣誓も済ませたのですか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):ある場所で、宣誓は済ませているはずです。 現時点で宣誓したのは確実です。 しかし、皆さんご存知の通り、私はその場に立ち会っておりません。 ただ新しい大統領は誕生しました。</p> <p>質問者:彼はどこに居ますか?</p> <p> ホークス(ホワイトハウス担当者):私も今、その情報を得ようとしているところです。 同行しているマックから間もなく情報が入るか、あるいは、彼が直接ここに来るかもしれません。</p> <p>ペリー医師:我々は退席してもいいですか?</p> <p>記者団:先生、ありがとうございました。</p> <p><br></p>

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