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May 14, 1998 朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。 犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。 めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。 おえら方に見つかったら大変だ。 May 16, 1998 昨日、この屋しきから逃げ出そうとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。 夜、からだ中 あついかゆい。 胸のはれ物 かきむしたら 肉がくさり落ちやがた。 いったいおれ どうな て May 19, 1998 やと ねつ ひいた も とてもかゆい 今日 はらへったの、いぬ のエサ くう May 21, 1998 昨日PSPをもらってからすっかり体調も良くなった。 さらに職場で気になっていたあの娘から今晩テ゛ートに誘われた。 昇進も決まったし、今最高の気分です。 もってって良かったPSP ---- 昔PSPが出た頃の俺にとってゲームに2、3万円だすほど余裕が無かった。 でもどうしても欲しくて任天堂のアルバイトを始めたんだ。 そこで知り合った美人な女の先輩に「明日の初給料で何買うの?」と聞かれた・・ バイトとはいえここは任天堂だ。下手にPSPなどと言えるはずがない。 俺は適当に誤魔化してその場から逃げた。そして給料日の日。初任給は手渡しだそうで上司のもとへ。 「よく頑張ってくれた」 給料22000円を貰った。 「後、君はよく頑張ってくれたから」 と言い、手渡された箱にはPSPの文字が。さらに 「これはあたしからよ」 と言って美人な先輩からはメモリーステックをもらった。 俺は戸惑いを隠せなかった。PSPのことはバイトの面接試験で応募理由で言っただけだった 「毎日、あんなに外からショーケースのPSP見てたら誰でも分かるわよ」 とみんなに笑われた。どうやらみんな知ってたらしい。俺はその場で涙がとまらなかった。 とまあこんな感じだ。今は任天堂のバイトは辞めたがその先輩とは交際も 順調で結婚の予定だ。これも全てPSPのおかげだと思ってる。 ---- 蛍の光のメロディーが流れる中、学校のとある場所で友達との思い出話に花を咲かせる。 僕はこれから、他県の高校に進学するが、それは小学校入学以来9年にも及ぶ付き合いを持つ友達との別れも意味していた。 「何か思い出に残ることをしたい」 そう思った僕は、中学生としての最後の日ということもあって、今日だけ持ち込みを許されていたPSPを取り出した。 「これ、PSPだけど……」 そう言ったとき、1人が笑みを見せた。 そして、彼もPSPを取り出した。それを皮切りに、他の友達もPSPを取り出していく。 どうやら、みんな考えは同じだったようだ。 そうして、全員がPSPを取り出すと、僕たちはPSPの中に入っている、自分の姿が写った写真を交換し合った。画像データを送受信できるPSPだからこそ可能なことだ。 気がつくと、他の卒業生は帰途についていた。 別れ際に「次にみんなで会えるのは成人式だ。五年後、また会おう」と固く約束した。 必ず、僕らはまた会えるだろう。この思い出のPSPを目印にして。 ---- 僕をかわいがってくれていたおばあちゃんが、おととい亡くなった。 80歳を超えていたから大往生というべきだろう。 お葬式の場で、いとこの男の子が暇そうにしていた。 まだ小学生。まだ人が亡くなるということを実感できない歳なのだろう、 ふとバッグからDSを取り出して遊ぼうとしていたところを、 「なんだ、そんなおもちゃで遊んで!」 と、 おじさんにしかられてしょんぼりしていたところだった。 そんなその子に、そっとPSPを手渡す。 PSP特有の、シックなブラックの筐体は、法事の場にもきちんと馴染む。 よかった、男の子も怒られずに遊べて満足そうだ。 式が終わって親戚一同集まっての食事会。 「さっき、息子に渡してくれたアレ、ちょっと見せてくれないかなぁ。 息子があんなに楽しそうにしていたのを見たのは初めてでな」 しばらく経つと、PSPの周りには親戚の人たちが群がるようになった。 そう、メモリースティックの中には、おばあちゃんが元気だった頃の写真。 今日のお葬式のために用意した、僕なりの演出だ。 買ってよかった、PSP。おばあちゃん、天国で見てるかい。 ---- アメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだとき、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。 これではボールペンを持って行っても役に立たない。 NASAの科学者たちはこの問題に立ち向かうべく、10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて研究を重ねた。 その結果ついに、無重力でも上下逆にしても水の中でも氷点下でも摂氏300度でも、どんな状況下でもどんな表面にでも書けるボールペンを開発した!! 一方ロシアは鉛筆を使った。 もってって良かったPSP ---- 泣ける話ではないかもしれませんが… 私がホテル勤めをしていた頃の話。 ある披露宴、新郎がソニーの方でした。同僚上司達は制服で出席。 披露宴も御披楽喜に近づき、新郎のおじいさんの挨拶がありました。 一通りの祝いの言葉の後に、 自分がソニーにいた事。孫がゲーム機開発にかかわっている事を誇りに思う事。 自分達の世代の不甲斐なさのせいで今の開発勤務の方達には苦労を 掛けていると思う事。 たとたどしくですが話されました。 同僚達は知らなかったらしく酔っ払っていたのが、段々背筋が伸びていき 神妙に聞き入っていました。挨拶が終わり高砂の席の一人が「何を作っておられたのだ」 と尋ねると、新郎は小声で「PSPです」 それを聞いたソニーの一同すっ転ぶような勢いで立ち上がり直立不動で敬礼を送りました。 おじいさんも見事な答礼を返されました。 私はその後は仕事になりませんでした。 ウェイトレスの女の子達は不思議そうな顔をしておりましたが。 ---- PSPの発売直後、当時俺はゲーム屋でバイトしてた。 そんなある日、俺は17時上がりだった。 16時50分に社員がメシ&偵察に行っちゃったから、俺しか居なかった。 16時55分に真っ赤な顔したおっさんが来た。 「子供のプレゼントにPSP買ったんだけど、ボタンがおかしいじゃねーよ」って言われたから、 いつも通りに「初期不良かと思われますのでお手数ですが、お客様からソニーさんにご連絡してください。」って言った。 いつもはこれで終りなんだが、なんとそのおっさんは「ソニーは関係ないだろ、お前等がかなんとかしろ」って食い下がってきた。 結局、そんなこんなで社員が帰って来た18時30分まで俺がそのおっさんに説教された。 しかもその日はバイト後に友人達と飲み会だったので大幅に遅れるハメに・・・ もう一つはバンナムだが、当時俺は発注の仕事もしていた。 そんで一年戦争を多目に入れたら、案の定大爆死。 店は百万単位の赤字を出し、発注担当だった俺は社員に焼き肉を奢るハメに・・・
May 14, 1998 朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。 犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。 めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。 おえら方に見つかったら大変だ。 May 16, 1998 昨日、この屋しきから逃げ出そうとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。 夜、からだ中 あついかゆい。 胸のはれ物 かきむしたら 肉がくさり落ちやがた。 いったいおれ どうな て May 19, 1998 やと ねつ ひいた も とてもかゆい 今日 はらへったの、いぬ のエサ くう May 21, 1998 昨日PSPをもらってからすっかり体調も良くなった。 さらに職場で気になっていたあの娘から今晩テ゛ートに誘われた。 昇進も決まったし、今最高の気分です。 もってって良かったPSP ---- 昔PSPが出た頃の俺にとってゲームに2、3万円だすほど余裕が無かった。 でもどうしても欲しくて任天堂のアルバイトを始めたんだ。 そこで知り合った美人な女の先輩に「明日の初給料で何買うの?」と聞かれた・・ バイトとはいえここは任天堂だ。下手にPSPなどと言えるはずがない。 俺は適当に誤魔化してその場から逃げた。そして給料日の日。初任給は手渡しだそうで上司のもとへ。 「よく頑張ってくれた」 給料22000円を貰った。 「後、君はよく頑張ってくれたから」 と言い、手渡された箱にはPSPの文字が。さらに 「これはあたしからよ」 と言って美人な先輩からはメモリーステックをもらった。 俺は戸惑いを隠せなかった。PSPのことはバイトの面接試験で応募理由で言っただけだった 「毎日、あんなに外からショーケースのPSP見てたら誰でも分かるわよ」 とみんなに笑われた。どうやらみんな知ってたらしい。俺はその場で涙がとまらなかった。 とまあこんな感じだ。今は任天堂のバイトは辞めたがその先輩とは交際も 順調で結婚の予定だ。これも全てPSPのおかげだと思ってる。 ---- 蛍の光のメロディーが流れる中、学校のとある場所で友達との思い出話に花を咲かせる。 僕はこれから、他県の高校に進学するが、それは小学校入学以来9年にも及ぶ付き合いを持つ友達との別れも意味していた。 「何か思い出に残ることをしたい」 そう思った僕は、中学生としての最後の日ということもあって、今日だけ持ち込みを許されていたPSPを取り出した。 「これ、PSPだけど……」 そう言ったとき、1人が笑みを見せた。 そして、彼もPSPを取り出した。それを皮切りに、他の友達もPSPを取り出していく。 どうやら、みんな考えは同じだったようだ。 そうして、全員がPSPを取り出すと、僕たちはPSPの中に入っている、自分の姿が写った写真を交換し合った。画像データを送受信できるPSPだからこそ可能なことだ。 気がつくと、他の卒業生は帰途についていた。 別れ際に「次にみんなで会えるのは成人式だ。五年後、また会おう」と固く約束した。 必ず、僕らはまた会えるだろう。この思い出のPSPを目印にして。 ---- 僕をかわいがってくれていたおばあちゃんが、おととい亡くなった。 80歳を超えていたから大往生というべきだろう。 お葬式の場で、いとこの男の子が暇そうにしていた。 まだ小学生。まだ人が亡くなるということを実感できない歳なのだろう、 ふとバッグからDSを取り出して遊ぼうとしていたところを、 「なんだ、そんなおもちゃで遊んで!」 と、 おじさんにしかられてしょんぼりしていたところだった。 そんなその子に、そっとPSPを手渡す。 PSP特有の、シックなブラックの筐体は、法事の場にもきちんと馴染む。 よかった、男の子も怒られずに遊べて満足そうだ。 式が終わって親戚一同集まっての食事会。 「さっき、息子に渡してくれたアレ、ちょっと見せてくれないかなぁ。 息子があんなに楽しそうにしていたのを見たのは初めてでな」 しばらく経つと、PSPの周りには親戚の人たちが群がるようになった。 そう、メモリースティックの中には、おばあちゃんが元気だった頃の写真。 今日のお葬式のために用意した、僕なりの演出だ。 買ってよかった、PSP。おばあちゃん、天国で見てるかい。 ---- アメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだとき、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。 これではボールペンを持って行っても役に立たない。 NASAの科学者たちはこの問題に立ち向かうべく、10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて研究を重ねた。 その結果ついに、無重力でも上下逆にしても水の中でも氷点下でも摂氏300度でも、どんな状況下でもどんな表面にでも書けるボールペンを開発した!! 一方ロシアは鉛筆を使った。 もってって良かったPSP ---- 泣ける話ではないかもしれませんが… 私がホテル勤めをしていた頃の話。 ある披露宴、新郎がソニーの方でした。同僚上司達は制服で出席。 披露宴も御披楽喜に近づき、新郎のおじいさんの挨拶がありました。 一通りの祝いの言葉の後に、 自分がソニーにいた事。孫がゲーム機開発にかかわっている事を誇りに思う事。 自分達の世代の不甲斐なさのせいで今の開発勤務の方達には苦労を 掛けていると思う事。 たとたどしくですが話されました。 同僚達は知らなかったらしく酔っ払っていたのが、段々背筋が伸びていき 神妙に聞き入っていました。挨拶が終わり高砂の席の一人が「何を作っておられたのだ」 と尋ねると、新郎は小声で「PSPです」 それを聞いたソニーの一同すっ転ぶような勢いで立ち上がり直立不動で敬礼を送りました。 おじいさんも見事な答礼を返されました。 私はその後は仕事になりませんでした。 ウェイトレスの女の子達は不思議そうな顔をしておりましたが。 ---- PSPの発売直後、当時俺はゲーム屋でバイトしてた。 そんなある日、俺は17時上がりだった。 16時50分に社員がメシ&偵察に行っちゃったから、俺しか居なかった。 16時55分に真っ赤な顔したおっさんが来た。 「子供のプレゼントにPSP買ったんだけど、ボタンがおかしいじゃねーよ」って言われたから、 いつも通りに「初期不良かと思われますのでお手数ですが、お客様からソニーさんにご連絡してください。」って言った。 いつもはこれで終りなんだが、なんとそのおっさんは「ソニーは関係ないだろ、お前等がかなんとかしろ」って食い下がってきた。 結局、そんなこんなで社員が帰って来た18時30分まで俺がそのおっさんに説教された。 しかもその日はバイト後に友人達と飲み会だったので大幅に遅れるハメに・・・ もう一つはバンナムだが、当時俺は発注の仕事もしていた。 そんで一年戦争を多目に入れたら、案の定大爆死。 店は百万単位の赤字を出し、発注担当だった俺は社員に焼き肉を奢るハメに・・・ ---- まさか、自分にあんな映画のヒーローのような体験のチャンスが巡ってくるとは、その時は夢にも思わなかった。 夜の繁華街の裏路地で、俺はたまたまその事件現場に遭遇してしまったのだ。 「やめてください、お願いですから……」哀願する少女を取り囲むように 「いいじゃねぇかぁ、少しくらいつきあってくれてもよう!」と、3人のチンピラ。 「……やめないか、悪党。」思わず、口をついで出てしまった挑発の文句。もう後には引けない。 逆上する3人のチンピラ。ナイフを手にしたやつもいる。 ならば……と、俺は左手で、懐からPSPを取り出す。 「PSPキック!」俺はすかさず、正面のナイフを持ったチンピラの鳩尾に蹴りを叩き込む。悶絶し、倒れるチンピラ。 「PSP裏拳!」返す右拳を、唖然とするモヒカン頭の顔面に叩き込む。鼻の骨が砕け、昏倒する。 「PSPエルボー!」もう一人のチンピラの頭蓋骨を砕く。 「PSPチョップ!」残るひとりの頚動脈を断ち切る。 一撃必殺。 一瞬にして、俺を取り囲むように倒れ悶絶する血ダルマが4つできあがった。 「次からは、相手を見て喧嘩を売ることだな……。」 返り血で真っ赤に染まったPSPを拭き取りながらそっと、俺に勝利をくれたPSPにつぶやいた。 「持っててよかった、PSP。」 ----

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