ORIENT

ORIENT
オリエント。現在の本社は秋葉原周辺。
戦前は吉田時計店、東洋時計といった名前。
クォーツは製造停止しているらしい。
機械式だとグランプリ100とかフラッシュとか万年カレンダーが有名
AKITA
ORIENTのエボーシュについてる名前 

ORIENTのエボーシュ先
WITTNAUER

以下
http://jbbs.livedoor.jp/sports/14047/storage/1083776788.html
こっからコピペ


2 名前:円蔵 投稿日:2004/05/06(木) 02:08
そんでオリエントの名品って何よ?と言われても困りますが、
オリエントについて語らせていただきます。

3 名前:円蔵 投稿日:2004/05/06(木) 02:15
ガワ時計と言われ続けて54年。吉田時代を入れると約70年。
あまり語られる事が無かった、
というか語るところが無かったオリエントの機械について、
だらだらと書いてみます。
まずは年表みたいなものを。

1935年頃 戦前10型

1952年頃 戦後A型
1954年頃 戦後B型
1955年頃 T型
1958年  N型
1961年  N型自動巻き、L型
1962年  L型自動巻き
1964年  セイコー76系
1965年  19系
1966年  39系
1967年  34系
1969年  42系
1970年  テンビート
1973年  46系(セイコー70系ベース)

4 名前:円蔵 投稿日:2004/05/06(木) 02:29
それでは古い順に述べていくとしましょう。
戦前型~戦後B型まではスモセコムーブです。
このへんはあまり実物も見ていませんし、
さっと流させていただきます。

戦前型
10.1/2型(23.30㎜)厚さ3.90mm
7・10・15石
吉田時計店時代の機械です。
おそらく海外製品(フォンテンメロン?)を参考に開発されたようです。
出車中3針やドクターウォッチもありました。

5 名前:円蔵 投稿日:2004/05/06(木) 02:33
戦後A型
10.1/2型(23.30㎜)厚さ3.90mm
7・10・15・18石
オリエント時計初の機械です。
当時国産各社がこぞって参考にしていたフォンテンメロンFH175を参考に開発されたようです。
戦前型に似ているようですが、ちょっと違うようです。
1952年になってようやく戦後初の機械が出来た事に、
オリエントの紆余曲折が感じられます。
戦後B型登場後もしばらく併売されてたようです。

戦後B型
10.1/2型(23.30㎜)厚さ3.90mm
10・11・19・21石(16石?)
戦後A型をベースに改良された機械のようです。

戦後A・B型とも出車中3針があります。
この時代、他社が17石までなのに、
一歩上をいく石数の機械を出すところにオリエントの行く末を案じます。
1950年にはセイコースーパーが発売され、
他社は本中3針どころか高精度品や自動巻きの開発に躍起になってた頃、
ただでさえ出遅れてるのにスモセコの改良に貴重なリソースを費やしたのはいかがなものかと。
あ、でもこの21石は国産スモセコでは最高の機械なのかもしれません。
国産スモセコなのにまともに動いてくれそうな雰囲気です。たぶん。

14 名前:円蔵 投稿日:2004/05/07(金) 00:59
それでは続けさせていただきます。

T型
10.1/2型(23.30㎜)厚さ4.80mm
9・11・17・19・21石
セイコーに遅れること約5年、待望の本中3針の登場です。
この頃になるとようやくオリエントも企業としての体を成してきたようで、
開発・生産とも順調に進み始めたようです。
このT型はよくセイコーマーベルに似ていると言われ、
つまりはETA2391にも見た感じ似ているのですが、
大きさや地板の構造からもう少し前の型のETAかフォンテンメロンを参考にしたと思われます。
T型搭載の主力商品であるダイナミックはヒット商品となり、
ケースや文字盤だけでなく、懐中型・ペンダント型・置時計型など、
多彩なバリエーションを展開しました。
19石・21石は、主に57年終わり頃から登場した当時の最高級品・マルスに搭載され、
21石と19石の一部には耐震装置が採用されています。
また、21石の一部には5ADJUST表記の特別調整品もあったようです。
このT型からニバフレックスも採用され始めました。
有名な三角時計や、豆電球付きのルミナス、耐磁時計のパラエマンなど、
ユニークな時計もこのT型で登場しました。
20 名前:円蔵 投稿日:2004/05/10(月) 00:19
N型
11.1/2型(25.50㎜)厚さ4.20mm
11・17・19・21・23・25石
さて、いよいよオリエントの基礎ムーブとも言うべきN型の登場です。
そうです、おなじみロイヤルオリエントの機械です。
フォンテンメロンFH72を参考にしたと思われるこの機械は、
大型化と材質・加工技術の向上とあいまって、性能は著しく向上しました。
ギリギリまで大型化されたテンワに性能向上への努力が表れています。
耐震装置が標準装備化されたこともあり、
この辺の機械からは今でも普段使いが可能です。
途中からチラなしテンプも登場しました。
当時の日進月歩で成長する時計業界の中にあって、
この機械も後継のL型登場までのわずかな間に様々な小変更が行われました。
大まかに分けて、初期型、前期型、中期型、後期型と分けられるようです。
外見上はチラネジの有無、丸穴車、角穴車の加工の違いなどで判断されるようです。
具体的にどこがどう違うかという説明は難しいですが。。。
N型は登場の仕方がちょっと変わってまして、
58年11月頃にロイヤルジュピター21石・同23石という製品が登場し、
翌月にはT型の正式な後継となるロイヤルオリエントが登場したようです。
ロイヤルジュピターという製品は限定品だったのか、
市場調査用のパイロット品だったのかはわかりませんが、
いずれにしても超レアなモデルです。

21 名前:円蔵 投稿日:2004/05/10(月) 00:20
オリエントはこのN型機械に余程自信があったのか、
T型にあったユニークなモデルは展開せず、
正統派のロイヤルオリエント中心で展開して行きました。
まあ変わった文字盤デザインが少しあったくらいです。
N型後期の60年にはオリエント初の防水時計のロイヤルオリエント・スイマー、
翌年には生活防水のシャワープルーフが登場しました。
また、同年に初のカレンダー付きとなるロイヤルカレンダー、ラッキーカレンダーが登場しています。

さて、1960年にはグランドセイコー、
翌年にはキングセイコー、シチズンクロノメーターも登場し、
オリエントもそれらに対抗すべく、
61年にグランプリオリエントスペシャルを登場させました。
N型25石はこのモデル専用に与えられ、
5ADJUSTの特別調整品となっていました。

32 名前:円蔵 投稿日:2004/05/13(木) 01:14
N型自動巻き(1961年)
13.1/2型(30.30㎜)厚さ6.40mm
19・21石
国産他社は既に自動巻き第二世代へと突入していた61年、
オリエントもようやく初の自動巻きムーブを登場させました。
当時の国産では当たり前の手法ですが、
既存の手巻き機械に自動巻き機構を被せる方式が採られました。
ベースとなった手巻き機械は当時オリエントにはこれしかなかったN型なんですが、
オリエントは驚くべき事に、初めての自動巻きに何と、
インターのペラトン式を採用してしまったのです。
フォンテンメロンの手巻きにインターのペラトン自動巻きが載っている・・・
何とも奇妙で恐ろしい構図になっています。
手巻き機械にそのまま自動巻き機構を被せているため、
機械の厚さは6.4ミリと大変厚く、
巻き上げ効率の向上と機械の厚さを少しでも抑えるためか、
ローターの錘部分がベース機械の外側に位置する大型ローターとなったため、
径も30.3ミリの大型サイズになっています。
特にローターに関しては、他ではあまり見られないような大きさです。
ようやく自動巻き機械が得られ、
これでまたライバル達に対抗できるようになったオリエントですが、
スイスの最高級メーカーのマネをするのは無理があったようで、
今後この高度な自動巻き機構が様々な苦難の元となっていくのです。
36 名前:円蔵 投稿日:2004/05/13(木) 01:51
L型(1961年)
11.3/4型(26.10㎜)厚さ3.65mm
17・19・21・23・25・26・30石
オリンピアシリーズに搭載され、60年代前半の主力となったL型です。
N型をベースに改良され、わずかながらに大径化、そして薄型化されました。
また、Rキャップという、セイコーでいうダイヤフィックスと同機能の装置や、
二重緩急芯も採用され、これらの改良により性能はかなり向上しました。
N型では正統派の中身で勝負の製品展開をしていたオリエントですが、
60年のグランドセイコーの登場により超えられない技術力の壁を感じたのか、
L型ではまるで解き放たれた獣のように、
万年カレンダーやフラッシュオリエントを筆頭に、
イロモノ、、、いや、自由奔放でユニークな製品を続々と登場させていきました。
そしてセイコーがオリンピック公式計時時計に選ばれ、
技術のセイコーの地位を確固たるものにしているのを尻目に、
オリエントはガワ時計メーカーの地位を確固たるものにしていったのです。
63 名前:円蔵 投稿日:2004/05/16(日) 01:36
さて、続きを。今回は気合入って長編です。

L型自動巻き(1962年)
13.1/2型(30.30㎜)厚さ6.40mm・6.90㎜
17・19・20・21・23・30・64・100石
N型の後継となるL型手巻きが登場したことにより、
自動巻きもL型ベースに更新されました。
N型自動巻きは19石・21石のみ、
搭載モデルもスーパーオートのみという展開でしたが、
L型自動巻きは普及品から高級品まで、
オリエント最高級品のグランプリシリーズにも搭載される、
60年代前半の主力機械として幅広い展開となりました。
64年に開催される東京オリンピックを控え日本中が沸きかえっていたこの頃、
商魂逞しいオリエントはこの一大ムーブメントを指をくわえて眺めているだけではありませんでした。
主力商品をオリンピアと名付けただけでは物足りないと、
オリンピックを翌年に控えた63年、
当時の多石化競争も受けて、
オリンピアオリエント・グランプリ64を登場させました。
驚愕の64石という多石化競争に止めを刺す第一弾です。
そうです、64石としたのは東京オリンピックの開催年に合わせたためで、
機能的に必要だったからではありません。
ただ、オリエントのこの自動巻きは大きく重いローターによるローター軸の偏心という問題を抱えており、
その解決策の一つとして、64石ではローター外周部下に22個の石を敷き詰め、
ローターが機械に接触する不具合を防いだのです。
この手法は当時世界に類を見ない独創的なもので、
その点は評価されるべき素晴らしい発想です。
66 名前:円蔵 投稿日:2004/05/16(日) 01:45
64石で世界を驚愕させた翌64年、
まだ飽き足りないオリエントは多石化競争に完全にケリをつけるべく、
グランプリ100を登場させました。
そう、国産時計の歴史に名を残す逸品として今でも頻繁に取り上げられる100石の登場です。
これは89個のルビーに11個のサファイアと、
64石からさらに36個もの石を増やされたのですが、
やはりその多くは飾り石で、あくまで石が100個入っていることが重要だったのです。
しかし最高級品だけあってその作りは良く、
性能はクロノメーター級に準じるとされていました。
機能部品としてもインカブロックとトリオスタットが採用され、
最高級機の名に恥じないものとなっています。
同時に64石もマイナーチェンジされてグランプリ64オールマイティーという名前になり、
100石と同様インカブロック・トリオスタットが装備されました。
なお、100石はそのゴージャスな飾り石のためか、
厚さが6.9ミリと増しております。

67 名前:円蔵 投稿日:2004/05/16(日) 01:46
オリエントの60年代前半を支えたペラトン式自動巻きですが、
どうもオリエントは様々な要因からこの自動巻きを早くやめたかったようです。
機械的な問題として、前述したようにローター軸の偏心と、
自動巻きの巻き上げ車と巻き上げ爪の磨耗による不具合があります。
ローター軸の偏心は、64石と100石においてはローター外周部下に石を敷き詰めることにより対策が施され、
他のモデルにおいても軸の強化はされたと思われますが、
根本的な解決には至っていなかったようです。
もう一つ、繊細なペラトン式の巻き上げ車と巻き上げ爪の磨耗は、
これは当時から発生していたのかどうかはわかりませんが、
現在では少なからず発生しているようで、
この部分に不具合を抱えた個体や修理された個体をかなり見かけます。
本家インターのペラトン式にはそのようなトラブルは現在でも無いようですが、
やはりオリエントはその材質まではコピーしきれなかったようです。
特に30石以上のモデルは巻き上げ車に飾り石が6個入っているのですが、
これが石無しの歯車に交換されているものがかなりあり、
64や100は今でも人気なだけに、購入の際には注意が必要です。
いや、私の64が実は58個しか石が入ってないからってわけじゃないんですが。
また、ペラトン式自体は巻き上げ効率が良く堅牢で非常に優れたシステムなのですが、
安価な国産の大量生産品ではコストや生産効率の面で厳しかったようです。
高級品のグランプリ100や64はともかく、
普及品では割が合わなかったようです。
セイコーがその点を考慮して、簡素で効率の良いマジックレバー式を開発していることから、
その一端がうかがえます。
なお、グランプリ100とグランプリ64は、
それぞれCal.661とCal.667という独立したキャリパーナンバーを与えられていますが、
基本的にL型と同じ機械であるためまとめさせていただきました。
回転ベゼル式のダイバーや、人気の長寿商品となったキングダイバーシリーズが登場したのも、
このL型自動巻きからです。

68 名前:円蔵 投稿日:2004/05/16(日) 01:55
あ、訂正です。
グランプリ64はCal.676でした。

86 名前:円蔵 投稿日:2004/05/20(木) 01:17
さて、ここから後半に入ります。
この年代からは完全に自動巻き中心となり、
自動巻き専用機械もゾロゾロ登場してきます。

セイコー76系(1964年)
12型(27.60㎜)厚さ6.25mm
19・21・25・30・35石
L型自動巻きに苦労していた当時のオリエントでは、
一刻も早く次世代普及品用自動巻き機械の登場が望まれていました。
しかし自社製次世代自動巻き機械はまだ完成を見ず、
その事態を打開すべく、普及品用自動巻き機械として一時的にセイコー76系が導入されることになりました。
オリエントは60年頃から一部製品にセイコー(主に亀戸)の機械を搭載していましたが、
ここにきて主力製品にセイコーの機械を搭載することになったのです。
この76系もそれまでの関係からか亀戸製の機械で、
62年登場のフェアウェイに搭載された手巻きの760をベースとして、
その後手巻き850、860・7622、自動巻き820・7625と進化してきた機械です。
64年当時は7606がスポーツマチック5に搭載されており、
セイコーの主力中の主力機械と言えます。
さすがにセイコーの普及品用主力機械だけあって、
オーソドックスな作りながらも丈夫で安定性の高い機械だったようです。
自動巻き機構は亀戸には珍しくマジックレバー式が採用されています。
オリエントはこの機械が気に入ったようで独自に30石・35石まで進化させ、
35石機械には簡易型トリオビスまで追加しました。

87 名前:円蔵 投稿日:2004/05/20(木) 01:21
19系(1965年)
12型(27.60㎜)厚さ6.25mm
17・19・21・25・30石
主力製品であるスリーエース系などにに搭載され、
オリエントの主力自動巻き機械となっていたセイコー76系の後を受け、
76系をベースとしてオリエントが独自に発展させた19系の登場です。
この機械はオリエントには珍しく両持ちテンプが採用され、
性能の向上が図られています。
自動巻き機構は76系に引き続き簡素で効率の良いマジックレバー式となっています。
当時の普及品用自動巻き機械ではありがちですが、
76系同様手巻き機能は付いていませんでした。
また、自動巻き機構を取り払った手巻き機械も作られました。
この機械はオリエントの主力機械として、
後継の34系登場後も輸出用には搭載され続けたようですが、
国内向けにも70年頃から片持ちテンプ化・自動巻き機械の手巻き機能追加・受け板形状の変更などの改良を加えられて再登場し、
その後46系に切り替わるまで作られたようです。
なお、手巻きのカレンダー付きが13系、曜日付きが16系、
自動巻きのカレンダー付きが17系、曜日付きが19系となるのですが、
全て同じ機械なので19系としてまとめさせていただきました。
101 名前:円蔵 投稿日:2004/05/21(金) 01:36
39系(1966年)
11.1/2型(25.60㎜)厚さ3.90mm
35石
60年代後半は国産自動巻きの全盛期となり、
それまでの手巻き機械に自動巻き機構を被せた分厚い機械に代わり、
より薄い自動巻き専用機械が望まれるようになっていました。
そんな中、オリエントは完全新設計の素晴らしい薄型自動巻き専用機械を登場させました。
オリエントの中でも名作といえる、高級品のファイネス専用機械であるCal.3900の登場です。
この機械はオリエントとしては初の薄型自動巻きということで、
これまでとは全く違った意欲的な設計がなされています。
自動巻き機構は薄型化のために、オリエントとしては初めて切替車による歯車式が採用されました。
輪列は従来のフォンテンメロン輪列とは異なり、
4番車を中心からずらし、秒カナは中心に残るという、いわゆる伝え中3針式となりました。
これらの輪列を効率良く配置することにより、
当時としては日付曜日付きでは国産最薄となる厚さ3.9ミリを実現し、
4ミリを切る偉業を達成したとして絶賛されました。
カレンダーと曜日表示を付けてこの厚さは、
当時の国産では画期的なことだったのです。
この機械の成功により、オリエントはその後の方向性を得ることにもなりました。
103 名前:円蔵 投稿日:2004/05/21(金) 02:23
34系(1967年)
11.1/2型(25.60㎜)厚さ4.30mm
19・21・23・27・33石
突如として自動巻き専用機械の開発に目覚めたオリエントが、
39系に続いて登場させた34系です。
この機械は39系と並行して開発されていたようで、
構造は39系とほぼ同様で、厚さのみやや厚く4.3ミリとなっており、
39系の普及版といった感じでオリエントの主力ムーブとなりました。
オリエントはこの機械の薄さをアピールすべく、
次々と薄型ケースのモデルを登場させ、角型のドレス風モデルも登場しました。
また、1000m防水と謳われた、
伝説のオリエント最強ダイバー・キングダイバー1000もこの機械を搭載しています。
106 名前:円蔵 投稿日:2004/05/23(日) 02:25
42系(1969年)
11.1/2型(25.60㎜)厚さ4.30mm
19・21・23・25・27・33石
34系の後継となる、オリエントの最高傑作とも言える42系です。
4番車と秒カナを別々にすると、秒カナの動きが不安定になるといういわゆるバックラッシュの問題が発生するため、
オリエントは39系・34系では押さえバネによりこの問題に対処していましたが、
この方式では、非常に微妙で繊細な所なんですが、
押さえバネが弱ってくると、やはり秒カナの動きが不安定になるという問題が残りました。
そこでオリエントは、この42系では何と、珍しい3番車二階建て方式でこの問題を解決しました。
これは読んで字の如しなんですが、3番車を2枚重ねることによって秒カナの動きを抑えたのです。
その他数々の工夫により、この42系は薄型の傑作自動巻き機械となりました。
この機械に関しては、私はこれ以上語ることはありません。
Nikatorさんの日記にこの機械を解説した名文があるからです。
なかひろさんのサイトの写真を見ながらNikatorさんの日記を読めば、
この機械の事は大変良くわかります。
なかひろさんのはこちらです。
http://nakahiro.parfait.ne.jp/kuro/moji/kingdiver.html
しかし、これだけ数々の工夫を重ねて薄型化を達成しながら、
当時の主力製品がやや厚めなケースが多いクロノエースシリーズや、
19系から同じケースを使い続けるキングダイバーシリーズというのは何とも皮肉な話です。
ともあれ、この42系はジャガーフォーカスを始めとするクロノエースシリーズの大ヒットにより、
先の34系と共にオリエント自動巻き機械の全盛期を担ったのです。
しかし、いつの世も栄華というのは儚いもので、
この時既に世界を一変させることになる「やつらの足音」がすぐそばまで迫っていたのです。
113 名前:円蔵 投稿日:2004/05/25(火) 00:31
といわけで、いよいよ終わりが近づいてきました。

テンビート(1970年)
12型(27.60㎜)厚さ4.30mm
28石
オリエント唯一のハイビート機械、10振動のCal.9980・テンビートです。
60年代も終わり頃になると、時計界は次世代の電池式時計の開発動向に注目していました。
しかしオリエントは当時電池式を開発する余裕が無く、
またオリエントの主な輸出先であるアジア・中近東・中南米の市場では当面機械式しか考えられなかったため、
機械式を主力としていく上でのイメージリーダーとして、
当時の流行であり、機械式の主流になるとされていたハイビート機械を開発したと思われます。
この機械が搭載された唯一の製品・テンビートは、
元々生産数が少なかったのか、それともトラブルが多発したためかわかりませんが、
現在では非常に数が少ない幻の時計となっています。
私も現物はおろか数枚の写真しか見たことがないため、
この機械については正直なところ良くわかりませんので、
資料を元に簡単にまとめさせていただきます。
受け板の形状などは39系と同じで、
3番車2階建て方式など輪列構造は42系と同じになっているようです。
そうした点から、39系の設計を元にして、42系の前に開発が始められたと思われます。
そしてオリエント初のハイビートゆえに、42系よりも後の完成になったのでしょう。
耐震装置には久々にインカブロックが使われました。
総じて、当時のオリエントの持てる技術を全て注ぎ込まれた、
イメージリーダーとしてふさわしい機械であると言えます。
しかし、70年当時はハイビート機械式の全盛期だったのに、
なぜこのテンビートは現存数が異様に少ないのかわかりません。
値段が飛び抜けて高かったわけでもないようですし、売れ筋の商品だったはずなんですが。
GS・KSなどは今でもあれほどたくさんあるのに。本当に謎です。

114 名前:円蔵 投稿日:2004/05/25(火) 00:33
46系(1973年)
12型(27.60㎜)厚さ4.85mm・3.88㎜
17・21・25石(現行は21・23石)
69年末に登場した世界初のクォーツ式腕時計・セイコークォーツアストロンは、
世界に大激震を起こしました。いわゆるクォーツショックです。
クォーツが登場したばかりの頃はまだ非常に高価で、
技術的な問題点も残されていましたが、
早晩問題点が解決され価格も普及価格帯に降りて来るのは明らかであるため、
世界中の時計メーカーはその対策に頭を悩ませることになりました。
日本においても例外ではなく、
クォーツ式を開発する力も、また開発したところでその生産設備を導入する余力もないオリエントは、
ついに全面的にセイコーの援助を仰ぐことになったのです。
これにより自社の機械式の開発はストップされ、
まず手始めに亀戸の70系・52系機械がOEM化されました。
そしてそのセイコー70系をベースに改良された46系が作られ、
オリエント自社生産の機械は全てこの46系に一本化されて行きました。
ベースとなったセイコー70系は、前述した76系の後継となる普及品用主力機械で、
ファイブスポーツ、アクタス、アドバンなどセイコーの主力製品に搭載されていました。
やはりこの機械も76系の伝統を受け継いだ、
オーソドックスながらも信頼性の高い作りになっています。
輪列は伝統の2番車と4番車を同軸上に置いた方式が採られ、
自動巻き機構はマジックレバー式が採用されています。
オリエントはこれをベースに、自動巻き機構に受け板を被せるなど独自に改良を加え、
46系として生産することになったのです。
機械のラインナップは従来の製品よりも大幅に絞り込まれ、
自動巻きが21石・25石、自動巻き機構を取り払った手巻き式が17石のみとされました。
なお、この機械はオリエントでは初めての6振動となっています。

115 名前:円蔵 投稿日:2004/05/25(火) 00:34
その後、市場がクォーツ式に席巻される中、46系は数少ない機械式として生産され続け、
国内から国産機械式が姿を消した80年代にも輸出用には搭載され続けました。
そして、機械式の復興と共に、91年から再び国内市場にも登場し、
改良を重ねられながら、オリエントの主力機械として未だ現役で活躍しているのです。
現在は手巻き・自動巻き共21石・スモセコ付きは23石となっています。
派生型として48系という機械もあり、
当初はカレンダー合わせ用のクリックボタン無しを48系としていたようですが、
クリックボタン無しの46系も多数存在し、46系と48系の区別は良くわかりません。

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