「あァ、俺っちに何か用かァ?こっちは特に用なんてねェんだけどォ…まァ、うっかり俺っちを見ちまったんだから仕方ねェなァ。っつー訳でェ、今から哀れで不運なお前にィ、この有り余るいやァ~な感情、押し付けてやるよォ。元はここらへんに落ちてたモンだし、良いよなァ?」
世界さんと一年が取りこぼしたフリーダムの欠片。長年放置されていたせいで人々の負の感情やらなにやらを自分に取り込んで大きな闇になった。現在はHarmoniaに居座り、二大貴族を中心に影響を与えつつある。取りこぼした欠片の中にあった、喜楽の欠片や慈愛だの何だのと言った感情は邪魔だからと切り離してポイ捨てした。緋鏡に勧誘されたりしているが「この世界が好きだから」と手を取る気は無いようだ。感情そのものが様々な他人の感情や置き去りにされた思念を吸収して大きくなっている為、普段は人形を取らずにふよふよと浮いている。負の感情の塊ゆえか、愛情や慈愛、喜楽の感情を苦手としている。見つけたら即座に逃げるくらいには。
「死にたい……どうして、俺は生きているんだろう…どうして生まれてしまったんだろう…。俺はどうして取りこぼされてしまったんだろう、どうしてどうして……ああ、また死ねない…どれだけ腕を掻き切ってもどれだけ舌を噛んでも、どれだけ首を吊っても死ねない、死ねない…」
ヤミクラにポイ捨てされた欠片。現在はNPCでひっそりと息を潜めて過ごしている。フリーダムの中に帰りたいと願いながらも、自我が芽生えつつあるせいか踏み出せないでいる。人混みを歩いて来た時に色々拾って自分の中に入れ込んでしまった為に、自虐精神に拍車がかかっている。よく手首を切りつけては頭を抱え、首を切っては死ねないんだなあと頭を抱えている。元々人間ではないので死ねるはずはない。今日もNPCの中で死んだり生き返ったりしながら延々死にたいと言っている。
「実に、いやぁ、実に良い。朱ノ御は長らくこの地を見てきたけどな、ここまで心が躍るのは久々だ。人ってのは進化するんだな…生贄とか言って、人の肉や生の獣肉食わされるより、人の食事の方がだんっっっっぜん良い!!」
朱ノ宮家の守護神的な存在。というか煌都の守り神。本来は炎を纏う鳥だが、移動に不便だとたまたま見かけた雷君の姿を借りて、時折朱雀を構いに行ったり街を歩き回って文明の進化を体感したりしている。お茶目。友空の守り神の双子と仲良しだったり。というかもしかしたら三つ子になるか消えるかもしれないと聞いていて居ても立っても居られずによく突撃をかましている。15人くらいの話を一度に聞くのが何気に得意で自慢。
「今日も民草は冷たい……」「みんな、我等の事が見えていないんだね……」「うっうっ…もうやだよぉ~!!!」「三つ子にもなりたくないしだからって忘れられるのもやだ~!!!!!」「「煌君~~~~!!!!!」」
友空の船の守り神。双子。元々は一つの神として信仰されていたが、内紛によって二つの部族により、一つだった神が互いの部族で別々に信仰されて二つになる。その後、統合された部族によって双子の守り神として信仰されるようになるが現在の三部族の中ではお年寄りにしか信仰されておらず、廃れつつある。それどころか新たに信仰されている神が出来つつあるせいで三つ子になるのか……??と少々不安に思っていたり。煌君に二人揃って別の愚痴を言ってしまう癖をどうにかしたいと思いつつ、現状が不安すぎてどうしようもないらしい。
「く、ヒッ…!ハっはァ!!絶対勝者のカチだア!負け!ワカるぅ?おまエの、マぁけ!はッハははハはハァ!!絶対勝者に勝とウなンてアマいんだヨォ!!ヒャあっハッはッはハハははハはは!!!ホら、ハヤく、死ネよォ…賭けたロ?命」
ヤク中。常に何かしらの薬だか何だかを食べたり飲んだり注射したり吸ったりしている。完全アウト、レッドカード。雷君や水鏡から要注意人物として結構注目されている。ちなみに現在はNPCと煌都から出禁を食らっている真っ最中。居場所はもっぱらHarmonia。薬漬けの時も薬が切れてる時も常にぶつぶつと何かを呟いている。性格は割と破壊されているが常に上から目線。自分が最上位。出禁が解けている時はよく病院(主に煌都)にぶち込まれているがその度に逃げ出しては薬漬けになっている。しかもそれを人から人へ広げるのが上手い。本人曰くギャンブルに強いらしいが、ギャンブルをしている所を見た人はいない。実際はとてつもなく頭良すぎの手先器用すぎ。イカサマも言いくるめも、勘さえも使える。クソ強い。ただし薬でハイになってる時だけ。宝くじも呼金びっくりレベルでよく当てる。武器は注射器とふしぎなくすりと他諸々。